お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『スケバン刑事』ちょっとした感想

 

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「鷹の羽学園2年B組・麻宮サキ。またの名は…“スケバン刑事”!」今回は、1985年放送の「スケバン刑事シリーズ」第1作・『スケバン刑事』のレビューです。

 

人気少女マンガ『スケバン刑事』を原作にし、主演に斉藤由貴、脇役に中康次・平泉成長門裕之と、豪華出演陣で固められてスタートしたシリーズ第1作。シリーズの中では最も原作に近いストーリーであり(それでも原作から大きく逸脱している部分はあるようですが)、雰囲気も若干ダークではありますが、単発ドラマ形式でバラエティに富む前半、海槌家との戦いが中心となり、スケールもストーリー展開もハデ&スピーディーになる後半と、視聴者を惹きつける要素が多い作品でもありましたね。単なるアクションものにとどまっていないのも、人気が出た理由の1つと言えるでしょう。

 

※なお、今回の記事は、全て敬称略でお送りします。

 

 

 

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STORY:「スケバンまで張ったこの麻宮サキが、なんの因果か落ちぶれて、今じゃマッポの手先…。笑いたければ、笑えばいいさ。だがな!テメェらみてぇに、魂までは薄汚れちゃいねえんだぜ!」鷹の羽学園2年生で、スケバンだった麻宮サキ斉藤由貴)は、関東北少年院に送られ荒んだ生活を送っていたが、暗闇指令(長門裕之)とその部下:神恭一郎(中康次)の誘いにより、父親殺しで死刑宣告を受けた母親ナツの死刑無期延期を条件に、少年院を出所。「スケバン刑事」という名の学生刑事として、水面下で活動を始めた。最初こそ各学園に渦巻く悪事を暴いてきたサキだが、やがて日本有数の財閥の社長一族:海槌家が、彼女の前に立ちはだかる。異常なほど執拗にサキをつけ狙う海槌家。彼女と海槌家の因縁とは何か?そして、この戦いの結末は―!?

 

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上述した通り、物語は単発ドラマ形式である前半(第1~10話)と、海槌家との戦いが主になる後半(第11話~)の二部構成。どちらも非常に魅力的なお話作りになっています。

 

まずは、単発ドラマ形式の前半。こちらは第1話でいきなり「スケバン刑事」として活躍するサキの姿が描かれ、「なぜ彼女がスケバン刑事になったのか」という背景は、2話以降で断続的に語られる構成。こうして本筋を小出しにして視聴者を惹きつけつつ、サキをハメようとして銀行強盗を働く用務員や、黒ミサを開いて特定の生徒を自殺に見せかけて殺す女性となど、ムチャクチャさと現実のギリギリの境界線を行くような(褒めてます)、バラエティ豊かなお話が連続します。以前の『セーラー服反逆同盟』の記事でも書きましたが、こういうギリギリの境界線を行く作風は、私は好きですね。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

こういう風に書くと、エンタメ度重視でリアリティは度外視なように見えなくもないですが、「アイドルとその父親を失脚させ、自分が代わりに芸能プロダクション社長になろうとする副社長」や「実業団と部活の顧問の黒い関係とそれに翻弄される女生徒」など、妙に生々しい設定が登場するお話も存在。こうしたダークさが、お話をピリッと引き締めてくれています。

 

続いて、海槌家との戦いが中心となる後半。こちらは基本的には2話完結の構成となり、今まで向かうところほぼ敵なしだったサキは、海槌家の三姉妹・「海槌三姉妹」に徹底的に追い詰められるわ、時には地獄城と呼ばれる少年院に放り込まれるわと、一気に劣勢に追い込まれることになります。

 

ストーリーもよりハデになり、海槌家が金や権力にものを言わせ、ピアノコンクールの妨害をしたり、鷹の羽学園を乗っ取ってそこを拠点に関東一円の高校を支配下に置こうとするなど、「いち財閥でここまでできるのか!?」とツッコミたくなるような展開が連続。戦いの演出も過激になり、エンタメ度がアップし視聴者をさらに引き込んでくれます。

 

ハチャメチャ感が強まる後半ですが、先述の通りサキがピンチになることが多いため、割とそうしたことはあまり気にならないのが興味深いポイント(「サキが逆境をどう乗り越えるか」に視聴者が注目させられるため)。また、鷹の羽学園自体もピンチに陥ることから、今までサキと敵対していたり、快く思っていなかったキャラたちも、彼女に協力するようになるのがGoodです。

 

 

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こうして、仲間たちの協力もあり、苦しい戦いを潜り抜けて迎える最終回。残った海槌家の長女:麗巳との戦いは、どちらかの勝利ではなく、建物の爆発に巻き込まれて両者生死不明という形で終わります。この直前には、サキを支えてきた神も、麗巳の凶弾の前に倒れ死亡。なかなかハードなエンディングです。

 

しかし、この儚さや無常さを感じるエンディングこそ、本作らしい結末だったともいえるでしょう。「完全勝利でハッピーエンド!」って柄の作風じゃなかったからなぁ。そりゃあ、できればサキに元気で帰ってきてもらいたかったけどね…。

 

 

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初代スケバン刑事麻宮サキは、爆発の中に消えた。以降、日本全国の学校は再び荒廃を見せる。その裏では、謎の学生組織がレジスタンスを狙っていたのだ。今こそ、麻宮サキに代わる、2代目スケバン刑事が必要だ。それに選ばれたのは―!

 

…というわけで次週は、シリーズ第2作『スケバン刑事Ⅱ 少女鉄仮面伝説』を取り上げることにしましょう!

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

 

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