今回は、「スケバン刑事シリーズ」の総括感想記事です。
同名マンガを原作とし、1985年放送の第1作放送から約3年超、そしてその後15年の時を経て映画が製作されるなど、根強い人気を誇った本シリーズ。そのシリーズ全体の持つ魅力や人気の秘密に、迫っていくことにしましょう。
「スケバン刑事シリーズ」の持つ魅力と人気の秘密。それは、豪華出演陣の集結とガチンコアクションによるものが強いでしょう。
まずは出演陣の方。細かい点については既に各作品の感想記事で触れているので割愛しますが、主役を張るのはどれも当時人気が出る寸前のアイドルたち。そして脇を固めるのは皆ゴールデンタイムのドラマ等(当時)でもよく出演している俳優陣。さらに単発ゲスト等でも、頻繁にドラマや映画に出演している俳優たちが顔を並べています。これが驚異的なのです。
木曜19時30分~というゴールデンタイム直前の放送枠とはいえ、本シリーズはどちらかといえば一般ドラマではなく子供~中高生向けドラマという感じ。そういったスタンスのドラマに、あれだけの俳優陣をそろえるのは破格。当時の東映の意気込みが伝わってくるような気がします。俳優面だけにとどまらず、こうした妥協なき制作スタイルが、「スケバン刑事シリーズ」の成功と人気を生んだのでしょう。
続いて、ガチンコアクション。もちろん本当に危険なシーン等はスタントマンが吹き替えを行っていますが、その他のアクションシーンは極力本人たちが熱演。特に『Ⅲ』になるとその傾向は顕著になります。
飛ぶわ跳ねるわヨーヨー投げるわ、強そうなワルたちに立ち向かっていくわ…と、東映特撮作品並みの過激なアクションや演出。これが視聴者の目を強く惹くのです。
こうした傾向は、石原プロ作品の『西部警察』に通ずるところがあります。ドラマとしては「???」と感じちゃう部分もあるけど、なぜか見入っちゃう、そしてアツくなってしまう―。やっぱりね、皆なんだかんだで、本能的にドンパチやバトルが大好きなんですよ。さらに本シリーズは、それを女子高生たちが本気でやっている。そりゃあ、人気が出ないはずないですよね。
ほかにもさまざまな要因が考えられますが、やっぱり「スケバン刑事シリーズ」は、視聴者の本能をダイレクトに刺激し楽しませる要素をいくつも持っていたからこそ、人気を博したのでしょう。
さすがにもういろんな意味で「スケバン刑事シリーズ」の続編は作れないだろうけど、そうしたコンセプトを持つバトルヒロインドラマを作ったら、またウケるんじゃないかなぁ。あんまり荒唐無稽な設定にするとズッコケちゃうだろうから、そこら辺の塩梅が難しいけどね…。
さて、これで「スケバン刑事シリーズ」の感想記事の投稿は終了です。次週は、年始(1月1日)をはさんで来年からこの枠で行う感想記事シリーズの告知記事になります。
さあ、何が来るかな、何が来るかな~?
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