お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『黄金勇者ゴルドラン』ちょっとした感想 16th-Adventure(第46~48話)

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今回は、黄金勇者ゴルドラン』の感想記事第16回目。とうとう最終回を含む3話のご紹介です。

 

ゴルドラン』、ここに完結!最終決戦となる今回の3話で描かれるのは、レジェンドラの真実とワルザック皇帝との戦い。そしてその結末は、意外であると同時に『ゴルドラン』らしいものになりました。戦いだけでなく、登場人物の心の動きにも着目していたこの最終決戦には、目を瞠るものがありましたね。

 

 

 

 

第46話「絶対の孤独」

1996年1月6日放送
登場した敵他:サイバーデスギャリガン、恒星間弾道弾デスマルク

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「みんな一緒、それが一番だろ?な、そうだろ?そうだと思わないか?…頼むから、そうだと言ってくれよ!」


STORY:惑星ラドンを越え、ついに黄金銀河にたどり着いた拓矢たち。レジェンドラを目の前にしてあれこれ考えをめぐらす中、レジェンドラ王がその姿を現した。彼女に「シリアスを救いたい」と懇願した拓矢たちだったが、その直後彼らの目の前に現れたのは、サイバーデスギャリガンに乗ったシリアスだった!訳も分からないまま、その中へと転送される拓矢たち。彼らはシリアスを救うことができるのか?そして、本当の敵が動き始める…。


ゴルドラン』の物語も、いよいよ佳境へ。今回のお話の中心になったのは、荒み切ったシリアスの心を救おうとする、拓矢たちのワルターの必死に頑張るその姿でした。今までは見られなかった、拓矢の心からの強い訴えが印象的。その一方で、シリアスがそう簡単には彼らに同調しないのが、悲しくもドラマとしての面白さを引き立てています。


とうとう黄金銀河にたどり着いた拓矢たち。空気があるということなので外に出た彼らは、アドベンジャーの上でダベりながら、シリアスをどうやって説得し、そして仲直りするかを考えます。拓矢たちの姿を見て、自身もシリアスに思いを馳せるワルター。一方のシリアスは、奇跡的に大破を免れたデスギャリガンに行きつき、最後の作戦を決行しようとしていました。アドベンジャーの上でダベる拓矢たち。レジェンドラに行けば自分たちの願いが何でもかなうことを思い出した彼らは、それについて語り合います。このシーンでは、大が「そういう初期設定あったよね」とメタ発言をしてみたり、拓矢が「現金100億円欲しい」と妙に現実的なことを願おうとしてみたりしており、『ゴルドラン』らしいギャグシーンになっています。最初はこうしてふざけている拓矢たちですが、徐々に話題が移り変わり、「シリアスを救うことを願えばいいんじゃないか」という結論に至るのも、また純粋な心を持つ彼ららしいと感じます。しかし、一方のシリアスは、そんな拓矢たちの思いを全く知ることなく、行きついたデスギャリガンの中でその改良に没頭。サイバーデスギャリガンへの改造に成功した彼は、父であるトレジャー・ワルザック皇帝にビデオメッセージを残し、1人孤独にするのでした。ここで注目したいのが、シリアスの目の描写。最初の彼の目はその輝きを失っていましたが、ふとしたきっかけでペンダントを落とし、ワルザック皇帝の顔写真を目にした際、その目の輝きを取り戻します。彼がワルザック皇帝を心のよりどころにしていることがわかる描写。これがシリアスの人間味を感じさせると同時に、今回の後半の展開における悲劇への伏線にもなっています。


話し合う拓矢たちのもとに、彼らをとがめる謎の声が。その正体は、レジェンドラ王その人でした。最初は拓矢たちの願いを突っぱねる彼女でしたが、彼らの思いに押されたのか、最終的にはその願いを承諾。「覚悟が必要だ」という言葉を残してその姿を消します。その直後、拓矢たちの前に現れたのは、なんとシリアスの乗るサイバーデスギャリガンでした。初めてその姿を現した、レジェンドラ王。その正体は、いかにも威厳のありそうなおじさん等ではなく、リカちゃん人形みたいな顔をした女性でした。「リカちゃん人形みたい」というか、まんまリカちゃん人形って感じ。これ、明らかに意図的に盛り込んだ小ネタなんだろうなぁ。しかし、その瞳が明後日の方向を向いているようにも見えるから、ちょっと不気味にも感じる…。そんなレジェンドラ王は、当初は拓矢たちの願いを「人の心は宇宙より広い」からとしてできないと突っぱねることに。しかしそれでもあきらめきれない拓矢たちそしてワルターは、何とかならないかと懇願します。それを受けたレジェンドラ王は、彼らの思いに押されたのか最終的には力を貸すこと承諾。しかし、意味深な言葉を残してすぐその姿を消してしまった上に、その直後臨戦態勢のサイバーデスギャリガンが拓矢たちの目の前に現れるのでした。遠く離れたところにいたシリアスをテレポーテーションさせ、拓矢たちと引き合わさせたレジェンドラ王。まあ、確かに拓矢たちのために協力してくれてるな。しかしこの行動の真意は何だろう?「あとは自分たちの話し合いで解決しなさい」という彼女なりの拓矢たちへの試練なのか、それとも純粋に彼女ができる範囲はここまでだったということなのか…?


突然のサイバーデスギャリガンの登場に困惑する拓矢たちでしたが、その直後彼らはその内部に転送されることに。何の準備もなくシリアスと対面することになった彼らは、彼に話し合いを持ち掛けますが、そう簡単にそれに応じるシリアスではありませんでした。やがてサイバーデスギャリガンの活動が始まり、スカイゴルドランたちとの戦闘を開始。宇宙空間で戦闘が激化する中、痺れを切らせた拓矢による、シリアスへの説得が始まります。サイバーデスギャリガンのコクピットへと転送された拓矢たち。そこで彼らは、シリアスと対面することになります。彼らがこのようになったのも、やはりレジェンドラ王の力によるもの。確かに拓矢たちはシリアスとの話し合いを希望してたけど、まだ何をどう話そうか考えている段階だったんだから、ちょっとレジェンドラ王やり方が強引すぎるんじゃないかなぁ?いや、これも彼女なりに拓矢たちのことを考えて与えた試練なのか…?そんな拓矢たちはシリアスへの説得を試みますが、銃を突きつけられてそれどころではない状況に。しかし、サイバーデスギャリガンとスカイゴルドランたちの戦いが激化する中、痺れを切らせた拓矢が、意を決してシリアスの説得に臨みます。最初はビビっていたものの、途中からシリアスの突き付けている銃にひるまず、彼に自分の思いをぶつける拓矢。ここでの彼の説得が、力強くも優しく、印象に残るシーンになっています。「みんな一緒、それが一番だろ?な、そうだろ?そうだと思わないか?…頼むから、そうだと言ってくれよ!」というセリフは、そのセリフ自体も魅力的ながら、一言一言少し間をおいて発言させているのが興味深い。これにより、拓矢の言葉がより重みのある言葉に感じられるようになっています。


拓矢の言葉に心を動かされ、迷うシリアス。そんな中、彼の送ったビデオメッセージへの返信という形でワルザック皇帝よりビデオメッセージが届きますが、その内容は非情なものでした。これにショックを受けたシリアスは、拓矢たちそしてワルターの尽力もむなしく、最悪の選択をとってしまうことに…。シリアスの「(孤独にさいなまれているため)お救いください」という必死のメッセージに対し、ワルザック皇帝が送ってきたのは、「もうお前を自分の子供とは認めない」というもの。初めて心の弱い部分を見せたシリアスにとっては、何よりもショックな仕打ちでした。そりゃあ、実の父親でしかも唯一心のよりどころにしていた人からこんなこと言われたら、絶望するわな…。これにより絶望し自分を見失ったシリアスは、拓矢たちから逃走。スーパーコンピュータールームに飛び込み、拓矢たちの必死の説得そしてワルターの必死の行動もむなしく、自らスーパーコンピューターと一体化する道を選ぶのでした。すべてに絶望し、サイバーデスギャリガンにその身をささげたシリアス。拓矢たちの言葉に簡単には同調せず、そしてワルザック皇帝の言葉に対し絶望し予想外の行動に出る一連の彼の物語上での動きが、悲しさを感じさせると同時にドラマをより面白いものにしていましたね。その一方で同時に見逃せないのが、今回ワルターの乗るキャプテンシャークに起きた変化。拓矢たちそしてシリアスを救いたいと心から願い突入した時、彼の身体は金色に輝き始めます。これは、レジェンドラの勇者の持つ真の力…なのか!?

 

 

 

第47話「本当のエナジー

1996年1月20日放送
登場した敵他:サイバーデスギャリガン、恒星間弾道弾デスマルク

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「あなたたちは、真の冒険者。そして、真の勇者!」


STORY:シリアスがスーパーコンピューターと接続したことにより、さらに凶暴性を増すサイバーデスギャリガン。やむを得ず一時撤退を余儀なくされる拓矢たちだったが、彼らはシリアスを救うことをあきらめてはいなかった。彼らの決意に胸打たれたワルターは、自身の正体を明かし、皆でサイバーデスギャリガンに向かっていく。グレートゴルドランをも押し返すサイバーデスギャリガンの前に、勝機はあるのか?幾多の困難を乗り越えた冒険者たちは今、“本当のエナジー”に目覚める!


最終回直前となる今回は、前回サイバーデスギャリガンのスーパーコンピューターへと消えたシリアスを救うべく、拓矢たちがこれでもかというほど奮闘するお話に。ヒーロー番組は最終回直前になると戦闘偏重になることが多いですが、『ゴルドラン』の場合はそれよりもあくまでも「シリアスを救うこと」をメインにしていたのがGoodでしたね。そして今回、併せて勇者たちが心を持った理由も明かされることになります。


前回、拓矢たちの必死の訴えを聞かず、スーパーコンピューターに身を投じたシリアス。彼らはキャプテンシャークやワルターと協力してムリヤリシリアスをスーパーコンピューターから摘出しようとしますが、防御システムと驚異的な再生能力に阻まれ、一時撤退を余儀なくされます。同じ頃、ワルザック皇帝の手により発射された恒星間弾道弾デスマルクは、着実にレジェンドラに近づきつつありました。かつてのバザルドの時のように、自らをスーパーコンピューターに接続したシリアス。彼を救うためには、彼の入っているスーパーコンピューターの中枢部を破壊し摘出すればいいのですが、サイバーデスギャリガンの防御システムは「そうは問屋が卸さない」と言わんばかりの猛攻を仕掛けてきます。防御システムはシンプルなビーム砲ですが、キャプテンシャークをひどく苦しめるほどの威力を持つ、なかなか侮れないものに。もともと威力はそこそこ強かったのでしょうが、シリアスがスーパーコンピューターに接続しサイバーデスギャリガンがパワーアップしたことで、その防御システムもパワーアップしたのでしょうね。そしてさらに厄介なのが、サイバーデスギャリガンは再生能力まで持つようになってしまったこと。キャプテンシャークに乗った拓矢たちはギリギリのところで脱出しますが、せっかくキャプテンシャークが空けた風穴も、あという間にふさがれてしまうのでした。どちらかと言えば生体兵器っぽい感じにもなったサイバーデスギャリガン。シリアスが加わるだけで、こんなにも強くなるのかよ!?さらにこれと同じ頃、恒星間弾道弾デスマルクが拓矢たちのもとに接近。それぞれワンカットほどですが、彼らがかつて訪れた星がちゃんと映っているのが興味深いです。ドランの息子たちはマリアのもとで今も元気に生活してるみたいだし、ソドラ王はシリアスの襲撃を受けたけど死にはしなかったのね…。


サイバーデスギャリガンの放つビームの雨あられの中、隕石に身を隠し態勢を立て直さんとする拓矢たち。大ピンチの状況でしたが、それでも拓矢たちはシリアスを救うことを決してあきらめてはいませんでした。彼らの心に胸打たれたワルターは、ついにイーター・イーザックとしての姿を捨て、ワルターとしての姿を明かすことに。拓矢たちはお互いに協力し、シリアスを救うことを誓います。サイバーデスギャリガンの猛攻にさらされながらも、シリアスを救うためにあれこれ策を考える拓矢たち。その理由は、シリアスは敵であると同時にある意味冒険を共にしてきた仲間であり、彼と接するうちに彼の心の中に隠された寂しさに気づいたからでした。普通だったら、「あれだけの仕打ちをしてきた敵(シリアス)を何としても倒す!」って感じになりそうですが、そうは考えないうえにある意味シリアスも仲間であるととらえるのが、非常に拓矢たちそして『ゴルドラン』らしい考え方だなぁと感じました。純粋な冒険心を持ち、冒険を愛しているからこそ、こういった柔軟な発想ができたのでしょう。このような拓矢たちに胸打たれたワルターは、ついに海賊帽子を脱ぎ捨て、自らがワルターであると名乗ることに。当然拓矢たちはそのことに気づいていましたが、ただ1人今まで気づいていなかったシャランラは、激しく驚くのでした。シャランラがいかにもギャグっぽい反応をするのが、ハードな展開が続く今回のお話のオアシスになっていていいですね。


黄金獣合体を果たしたグレートゴルドランを先頭に、再びサイバーデスギャリガンへと立ち向かう拓矢たち。サイバーデスギャリガンが光のレールに乗ったことで、レジェンドラの破壊を企んでいると察した彼らは必死に食らいつきますが、ビームやミサイルの攻撃の前になかなか手が出せずにいました。しかし、それでも拓矢たちはあきらめず―!グレートゴルドランたちがサイバーデスギャリガンへと再び向かっていくシーンで、レジェンドラ王の独白が挿入。ここで、なぜレジェンドラ王ひいてはレジェンドラそのものが、ドランたち勇者に“心”を与えたのかが明かされます。レジェンドラ王が着目したのは、心と心がぶつかり合うことで生まれる“エナジー”。レジェンドラを目指す星巡りの旅でその心を育ませることで、レジェンドラ王は冒険者と勇者たちに“本当のエナジー”を手に入れさせようとしていたのでした。レジェンドラへの旅は、拓矢たちだけでなくドランたち勇者の心の成長のためだったんですね。『ジェイデッカー』ほどではないですが、ちゃんと「ロボットの心」について考え、そしてそれに対し答えを提示しているのがGoodです。そんな拓矢たちはサイバーデスギャリガンに食らいつきますが、激しい攻撃の前に何度も何度もひるまされることに。アドベンジャーやゴッドシルバリオンは再起不能寸前にまで陥りますが、それでも動き戦い続けます。


ゴッドシルバリオンの提案を受け、決死の突入作戦を決行するグレートゴルドラン。これは成功し、再びスーパーコンピューター内に突入した拓矢たちは、グレートゴルドランの手でスーパーコンピューターの破壊に成功。シリアスを救い出し、目覚めた彼を満面の笑顔で迎えます。そんな拓矢たちを前にして、シリアスもついに自分の本当の心を見せるように。ワルターとも和解しめでたしめでたしかと思われましたが、ついに恒星間弾道弾デスマルクが、彼らの眼前まで迫りつつありました。ゴッドシルバリオンがした提案は、シンプルにグレートゴルドランを除く勇者たちが盾となり、サイバーデスギャリガン内に突入するというもの。最初はサイバーデスギャリガンの攻撃に苦戦する彼らでしたが、それでも頑張り続ける彼らの姿勢と、シリアスを救いたいという心が、彼らの“本当のエナジー”を目覚めさせます。本当のエナジーに目覚めた勇者たちは、金ぴかに輝くように。普段から全身金ぴかのグレートゴルドランは、さらにその輝きを増す形になりました。展開的にはよくわかるんだけど、さらに金ぴかになってどうするんだよ、グレートゴルドラン!その力を使い、サイバーデスギャリガン内へ突入したグレートゴルドラン。防御システムの攻撃をものともせずスーパーコンピューターを破壊し、シリアスを救い出します。目覚めたシリアスの前に待っていたのは、笑顔の拓矢たち。彼らの姿を見たシリアスは、ついに自分の本心を彼らにさらけ出すのでした。涙し、心の底から「ありがとう」と言って拓矢たちの胸に飛び込むシリアス。人一倍傷つくことを恐れ、人一倍孤独を恐れた少年が、その自身の心の弱さを認めた瞬間でした。目覚めた後のシリアスは、今までの声よりも少し明るい感じに。たまたまそう感じるだけかなぁ、それとも、意図的な演出か?こうして目覚めたシリアスを温かく迎える拓矢たちそしてワルターですが、戦いはまだ終わってはいませんでした。さあ、ワルザック皇帝との決着はどうつけるのか?次回へ続く―!

 

 

 

第48話(終)「冒険がはじまる!」

1996年1月27日放送
登場した敵他:恒星間弾道弾デスマルク

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「オイラたちも負けられないぜ!もっとスゴい冒険、始めようぜ!!」


STORY:迫りくる恒星間弾道弾デスマルクの脅威。レジェンドラの破壊を阻止するため、拓矢たちとワルターそしてシリアスは、協力してデスマルクを止めることを決意。一時は生死不明となった彼らだったが、ドランたち勇者の力で事なきを得た。やがてレジェンドラにたどり着いた彼らは、レジェンドラの真実、そしてそこにある財宝の正体を知る。これに対する拓矢たちのとった選択とは何か?さあ、またまた新たなる冒険の、始まりだ!!


ゴルドラン』の物語も、とうとう最終回。前半部分で恒星間弾道弾デスマルクとの対決を描き、中盤ではレジェンドラについての拓矢たちの選択、後半では彼らの新たなる冒険の始まりと、詰め込みまくった一編になりました。大切なことをしっかりと押さえつつも、いい意味で少し外してくるのが『ゴルドラン』らしさ全開で心地よい。結末も夢を感じさせる形になっていて、私は好きですね。


前回、恒星間弾道弾デスマルクがレジェンドラに迫りつつあることを知った拓矢たち。彼らとワルターそしてシリアスは、協力してそれを止めることを誓います。シリアスを先頭にデスマルクに接近した彼らは、お互い役割分担することでデスマルクの鎮圧に成功。しかし、その瞬間デスマルクは大爆発を起こして…。恒星間弾道弾デスマルクは、言ってみればタダの弾道ミサイル。拓矢たちは当初接近してくる前にミラクギャラクティカバスターで撃ち落とす案を出しますが、それはデスマルクのエネルギー暴走を引き起こす可能性があったため却下されるのでした。「それでも撃ち落とせばいいじゃん」と一瞬思いましたが、既に現時点でレジェンドラがデスマルクの射程圏内に入っている以上、破壊したらしたでそのエネルギー暴走の影響でレジェンドラが破壊される可能性があったんですよね。うまいことストーリー上での制約を作り出してるなぁ。そんなデスマルクにも「内部からプログラムをダウンさせれば機能停止させられる」という抜け道があり、シリアスが先陣を切ってデスマルクに突入。グレートゴルドランたちの協力を得てなんとかデスマルクを食い止めますが、その直後大爆発が起きるのでした。ここで興味深いのが、シリアスがデスマルク鎮圧のために率先して真っ先に行動している点。今までの彼では考えられなかったような行動です。それだけ彼は“変わった”んだなぁ!グレートゴルドランたちは再び本当のエナジーを発動し、またシリアスはプログラムをダウンさせることでデスマルクの鎮圧に成功。しかしデスマルクにはさらに「プログラムがダウンすると自爆する」というシステムが組み込まれており、拓矢たちは爆発に飲み込まれてしまいます。ハナから拓矢たちの行動を計算したうえで、トラップを仕掛けていたワルザック皇帝。うーん、あなどれん…。


2人で脱出ポッドで先行してレジェンドラに向かっていたカーネルとシャランラは、遠く彼方の大爆発を目にして絶望。拓矢たちの死を確信しますが、彼らはドランたち勇者の力で生還していました。やがて合流しレジェンドラに降り立った拓矢たちは、ついにレジェンドラ王とご対面。そこでレジェンドラの真実、そしてレジェンドラに眠るという財宝の正体を知るのでした。超巨大爆発に巻き込まれた拓矢たち。普通ならどう考えても生きていられる状況ではありませんが、ドランたち勇者が、自らがパワーストーンに戻ってしまうくらい力を振り絞ってくれたことで、奇跡的な生還を果たします。拓矢たちはなんだかんだで生きているんだろうなとは思っていましたが、ここでドランたち勇者がパワーストーン状態で出てくるとはちょっと予想外でしたね。そんな彼らに助けられ、拓矢たちはレジェンドラに到着。レジェンドラ王と会った彼らは、レジェンドラの真実、そして隠された財宝の秘密について知るのでした。レジェンドラは黄金銀河の中心に位置する星であり、この宇宙が創造される際に中心となった場所。そしてそのレジェンドラに隠された秘宝とは、新たなる宇宙を創造する力のことでした。どうやらこの宇宙は、レジェンドラ王が変わるたびに破壊と創造を繰り返してきた様子。そしてレジェンドラ王の後継者は、新たな宇宙を創造するという神に等しい力を入手できるらしい。これだけの強大な力を入手できるのなら、確かに全宇宙の人々がこぞってレジェンドラを目指したがる気持ちがよくわかるなぁ。レジェンドラ王は拓矢たちに自分の後継者になるよう迫りますが、彼らには迷いが生じていました。

 

シリアス「思いのままに宇宙を創造できるのなら、本当に平和な世界を作れるでしょう。(中略)ですが私には、それが正しいとは思えません。人の心は、人の心によってしか変えられない。そう、身をもって学んだ私ですから。」


レジェンドラ王から、考える時間を与えられた拓矢たち。話し合った結果彼らが出した答えは、レジェンドラ王の後継者になること、そして宇宙を創造する力を自ら放棄するというものでした。困惑するレジェンドラ王に対し、拓矢たちはその理由を述べます。宇宙を創造できる力を、進んで放棄した拓矢たち。その理由は、彼ら自身が今までの冒険を通して、そのような力よりももっと大切なこと、そしてやりたいことを見つけていたからでした。拓矢たちの強い意志を受けたレジェンドラ王は、彼らの意見を尊重することに。レジェンドラ王の後継者がまた去ってしまったことを少し愚痴りつつも、拓矢たちを見送るのでした。どうやらこのレジェンドラ王、過去にも拓矢たちと似た理由で後継者になることを断られたことがあるらしい。まあ、ここまで来れるくらいの本当の冒険好きなら、そんな力に興味ある人、ほとんどいないとだろうからなぁ。

 

ワルター「人を愛する心がある。誰かに伝えたい言葉がある。知ってもらいたい何かがある。だから、あなたにこうして逆らうのです。」
レジェンドラ王「それは冒険ではなく、暴挙にすぎません。」
ワルター「…覚悟の上です。」


パワーストーンから再びドランたちをよみがえらせた拓矢たち。同じ頃ワルザック皇帝の艦隊がレジェンドラに迫っていましたが、拓矢たちは自ら彼の前に現れ、「スーパーウルトラデラックスレジェンドラがある」などと言い、ワルザック皇帝を騙して自分たちを追わせます。こうしてレジェンドラの危機は回避され、拓矢たちの新たなる冒険が始まるのでした。ワルザック皇帝の艦隊の前に勢ぞろいする、拓矢たちとドランたち勇者。ちゃっかりシリアスがワルターと同じく海賊コスプレをし、ノリノリで「イーザック・ブラザーズ」と名乗っているのが笑えます。シリアスも本当は、このように快活な少年だったんですね。こうして派手な登場をした拓矢たちは、ワルザック皇帝に対し「スーパーウルトラデラックスレジェンドラ」の存在を示唆。はじめは信用していなかったワルザック皇帝ですが、拓矢たちが妙に具体的な数字を出しさらには出発してしまったことから、その話を本当だと思い込み、拓矢たちを追いかけ始めます。「スーパーウルトラデラックスレジェンドラ」なんて、もちろん存在しない全くのデタラメ。いや、でも…拓矢たちが始めた冒険のその先に、もしかしたら本当にあるかもしれませんね。拓矢たちが新たな冒険を始めた理由の1つが「いつかワルザック皇帝とも仲良くなるため」なのも、Goodです。

 

拓矢「やっぱ冒険には、ライバルがいないとつまんないからなぁ。」
和樹「そうだな」
大「それにさ、悪太たちみたいに、最後は友だちになれるといいよね!」

 

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ED後、少し余った本編時間で登場する拓矢たち。彼らは視聴者へ最後の挨拶をするために、登場人物を集め、「皆も、冒険しようなー!」と叫びます。拓矢たちは「時間が余った」って言ってたけど、実際は最後にこの展開を挿入するために他のシーンの時間を調整したというのは有名な話。このラストシーンこそ、『ゴルドラン』らしさそして忘れてはいけない冒険心を存分に表現した、素晴らしい描写だと言えるでしょう。

 

全員「皆も、冒険しようなー!」

 

 

―『黄金勇者ゴルドラン』。これは、勇者たちとの絆を信じ、いつ何時でも冒険心を忘れなかった、勇気ある冒険勇者たちの物語である。

 

 

 

 

 

…こうして、『ゴルドラン』の物語は幕を閉じました。

 

次回は総括として、改めてこの作品を振り返ってみることにしましょう。

 

 

 

 

 

◎今日の勇者ソング◎

今日ご紹介するのは、1995年放送の黄金勇者ゴルドラン』EDテーマ「気楽にいこう!」です。

 

のちに『仮面ライダークウガ』で沢渡桜子を演じることになる、村田和美さんが歌うEDテーマ。彼女がアイドル歌手として活動していたということは、『ゴルドラン』を観るまで全く知りませんでした。やっぱり私にとっては桜子さんのいめーじがあるから、ちょっと想像できなかったな…。

 

歌詞や曲調ともに「勇者シリーズ」らしいテイストを持つ楽曲ですが、歌詞の端々に「世の中どんよりしているけど頑張っていこう」というようなメッセージが感じ取れます。この楽曲が発表され、そして『ゴルドラン』が放送されていた1995年は、バブル景気も崩壊し阪神淡路大震災などの暗いニュースが世間を取り巻いていた頃。そういった当時の世相を、反映しているのでしょう。

 

 

 


村田和美 「気楽にいこう!」

 

 

 

 

 

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