今回は、『黄金勇者ゴルドラン』の総括感想記事です。
「勇者シリーズ」最大級のギャグ系作品であり、いわゆる高松三部作の最終作となった本作。視聴者の理解や予想を超越するギャグ描写の連続には笑わされましたが、その一方で、根底にはしっかりと「勇者シリーズ」としてのエッセンスが生きていると感じる作品でもありましたね。
『ゴルドラン』において注目すべきは、メインキャラクターの心の動きの描写に力を入れている点。普段こそおちゃらけてる拓矢たち、そしてワルターですが、クライマックスや要所要所ではきちんと感情を爆発させたり、時には対立する描写がちゃんと挿入されていました。こうした描写から、各キャラクターの性格はもちろん、その中に生きている仲間どうしや勇者たちへの友情・信頼をひしひしと感じることができたんですよね~。
そして後半以降で描かれる、ワルターの改心、そしてシリアスの心の動き。グレートゴルドラン登場後の『ゴルドラン』は、拓矢たちに負けないくらいワルター&シリアスの描写も増やされ(特に終盤)、彼らの変化が細かく描かれていたのが強く印象に残りました。シリアスの改心へのドラマには泣かされましたが、ここからこの作品に込められた「本当に悪いヤツなんていない」というメッセージも感じ取ることができましたね。ラストで拓矢たちが、今まで登場したキャラクターたちを敵味方問わず巻き込んで、「皆も、冒険しようなー!」と叫んで終わるさまも、それを表しているのでしょう。
ドランたち勇者の活躍に目を向けると、基本的な構成は前作『ジェイデッカー』に酷似。それが作風に合わせ、また違った形で「感情豊かなロボットたち」として描かれていましたね。特に面白いなと感じた点は、彼らが心を持つことになった理由が、きちんと示されていた点。しかも、そのことが拓矢たちの成長にもつながっているのが興味深かったです。『ジェイデッカー』とはまた違った視点から「ロボットの心」を考えていたのは、秀逸でしたね。
『黄金勇者ゴルドラン』。どうしてもギャグ描写等が注目されがちな本作ですが、その中にはマジメな、そして強いメッセージが込められた作品でもあるなと感じました。意外と、「勇者シリーズ」の中でも特に「勇者シリーズ」らしい作品であるように感じますね。
さて、この『ゴルドラン』の感想記事をもって、「勇者シリーズ」の全作品の感想記事の投稿が完了しました。
次週は総決算として、「勇者シリーズ」そのものを振り返ってみることにしましょう。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
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