お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『疾風!アイアンリーガー』ちょっとした感想 League-16(第47~49話)

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今回は、疾風!アイアンリーガー』の感想記事第16回目です。

 

今回ご紹介の3話で描かれるのは、ワールドツアー第2戦:野球。前回新たな気づきを得たマグナムエースたちのさらなる成長だけでなく、極十郎太の復帰、そしてシルバーキャッスルの第2戦勝利のさまが描かれることになりました。1つの試合を、3話も使って一切ダレずに濃密な展開を連続させていたのは、アツかったと同時に観ていて飽きず、驚かされました。

 

 

 

 

第47話「熱戦!嵐のスタジアム」

1994年2月22日放送

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「さっき投げた球の一瞬の輝き…、その答えを見つけるのだ!」


STORY:ワールドツアー第2戦最終戦。シルバーキャッスル対ダークスワンの試合は、一進一退の攻防を続けていた。シルバーキャッスルの絶妙な連係守備、ゴールドアームの44ソニック、そして飛び出すマグナムエースの44スクエア。しかし、その44スクエアも、やがてファイター兄弟などに打たれ始めてしまう。仲間と生み出した魔球は、早くも敗れ去ってしまうのか?マグナムエースが初心に帰る時、44スクエアが新たな輝きを見せ始める…!


ワールドツアー第2戦における、シルバーキャッスルとダークスワンの試合を描くお話。ラフプレーなどは一切なく、シルバーキャッスルとダークスワンの選手それぞれが、己の技術を出し切った極限の戦い、そしてその駆け引きが楽しめる一編になっています。マグナムエースは、前回生み出した魔球44スクエアが早くも破られるというピンチを迎えますが、それを乗り越えて新しい何かを生みだそうとしているその姿にも注目させられます。


ダークスワンとの試合前夜、夜空を見上げあえて練習をしないことにしたマグナムエース。その根底には、彼のある考えがありました。そして迎えたダークスワンとの試合。マウンドに立ったマグナムエースは、あえて通常のストレート球で攻め、それをキアイリュウケンなどの仲間たちが徹底した守備を行うという作戦を実行。対するダークスワンのゴールド三兄弟も、驚異の盗塁を見せ、試合はお互いの技術がぶつかり合う見ごたえのある試合へとなっていきます。試合前日であるにもかかわらず、あえて練習しないことを決めたマグナムエース。それは、彼自身が極十郎太の手紙を思い出し、心の住み切った状態で試合に臨むためでした。マグナムエースの性能と力技で投げ続けていた44ソニックに対し、44スクエアは未だ投げられた理由がわからない未知の球。そのため、彼はその球が生まれた時のことと極十郎太の手紙を思い出し、練習よりもメンタル面の調整に重点を置くのでした。前々回までの44ソニック固執していた彼からは、想像もできないような行動。彼も前回の試合で、大きく変わったんですね~。そして迎えた、ダークスワンとの試合。ゴールド三兄弟の的確なバッティングと驚異の盗塁に対し、シルバーキャッスルは持ち前の連係守備でその多くを阻止していきます。お互いの技術が激しくぶつかり合うその試合は、人々を魅了していくのでした。ダークスワンとの試合は、初っ端からゴールド三兄弟が登場し名プレーの連続を見せる白熱した試合に。対するシルバーキャッスルは、連係守備で対抗していきます。「44スクエアの誕生した理由がわからない→思った時にすぐにそれを投げられない」という設定を利用し、前半でマグナムエース以外のメンバーたちの活躍をしっかりと描いているのがGood。メインメンバーだけでなく、シルキーなどの一般リーガーたちもしっかりとその中にいるのも、さらにGoodです。


攻守交代したシルバーキャッスルを襲ったのは、ゴールドアームの44ソニック。マッハウインディなどのバントにより塁へ進むも得点にはつながらず、両者0-0で1回を終えます。そのあとは、シルバーキャッスルではマグナムエースが44スクエアを投げ始め、ダークスワンはゴールドアームが44ソニックを投げ続けることにより、以前お互い得点できないまま試合は続行。とうとう5回まで行ってしまいます。シルバーキャッスルの攻撃の際、マウンドに立ったのはゴールドアーム。彼が投げたのは、あの44ソニックでした。ジェノサイドスクリューを自ら封印したため、彼の必殺技は必然的に44ソニックに。シルバーキャッスルの面々は何度もマグナムエースのそれを見ているはずですが、やはり容易に打つことは難しく、マッハウインディなどがバントをするのがやっとでした。「俺にはこれがあるんだぜ!」と意気揚々と宣言したマッハウインディが見せたのが、バント。いや、点の取り方は様々だけどさ、バントするのにそんなに元気良くしなくても…。こうして1回を終えたシルバーキャッスルは、再びマグナムエースがマウンドに立つことに。最初は引き続きストレート球を投げていた彼ですが、じょじょにその球が光を帯びるように。やがてそれは再び44スクエアとなり、ダークスワンの選手たちを圧倒していくのでした。マグナムエースが初心を貫き、再び生まれた44スクエア。それはファイター兄弟をも圧倒し、シルバーキャッスルは失点を0に抑えます。ファイター兄弟は44スクエアを見送っていますが、ファールを連発し、他の選手より打席に長く立っているのがポイント。こうして、44スクエアを見極めようとしてるんですよね~。


マグナムエースの44スクエア、そしてゴールドアームの44ソニックにより、両者全く得点ができず、試合は5回へ。ファイターアロー相手にマグナムエースは44スクエアを投げますが、とうとうそれは打たれ、ホームランになってしまいます。その後ファイタースピリッツにも打たれてしまい、マグナムエースは大ピンチに。しかし、そんな彼の心を支えたのは、仲間たちの鉄壁の守備でした。マグナムエースもゴールドアームも、その投球技術で激しいぶつかり合いを見せ、試合はお互い得点できないまま進んでいきます。得点できない中でも、マグナムエースはゴールドアームの44ソニックを打って塁に進んだり、ダークスワン側もシルバーキャッスルの攻撃を阻止したりなど、ちゃんと両者膠着状態の中でしっかりと戦っている姿を描いているのが印象的でしたね。しかし、そんな均衡状態を打ち破ったのが、ファイター兄弟。彼らはマグナムエースの44スクエアを2回連続で打ってみせ、一気に2点先制します。この時、マグナムエースは、回路の共鳴によりファイター兄弟の考えが手に取るようにわかるように。それをわかっていてもなお44スクエアを投げますが、彼が危惧した通りそれは打たれてしまいます。早くも44スクエアが破れた瞬間。回路の共鳴により心を乱されたマグナムエース。さあどうする!?


心を乱され、少しずつ迷いが生じてくるマグナムエース。それをしっかりと支えたのは、マッハウインディをはじめとするチームメイトたちでした。彼らのバックアップを受け、マグナムエースは44スクエアの投球を続行。それはさらにゴールド三兄弟やフラッシュキッドにも打たれますが、キアイリュウケンやトップジョイの好セーブがその得点を阻止します。そして44スクエアは、やがてさらに光を帯びて進化。ファイター兄弟をも翻弄するさらなる魔球となり、ダークスワンの得点を0に抑えて乗り切るのでした。ファイター兄弟の心が読めてしまうことにより、心が乱れるマグナムエース。そんな彼の支えとなったのは、シルバーキャッスルの面々でした。彼らはその言葉通り、マグナムエースを全面バックアップするかのような激しいセーブを披露。最初こそ相手の盗塁を許してしまうものの、じょじょにそのセーブは相手の得点を阻止できるまでになっていきます。ここで、マグナムエースが仲間のことを信じ、そして仲間たちもまたマグナムエースのことを信じて連係プレーをしているのがアツい!シルバーキャッスルは窮地に立たされたままですが、なんとも言えない高揚感を覚えましたね。そして、マグナムエースの44スクエアは、さらに進化を遂げファイター兄弟をも翻弄するように。これは、さらなる魔球の誕生の予感か!?


崖っぷちで1人修行に励む極十郎太。彼はムテンソードで波を斬り、一言呟きます。「エックスサンシャイン(ファイタースピリッツの魔球)…、見切った!」―。シルバーキャッスルのこの試合での勝利が、見えてきましたね。

 

 

 

第48話「心の霧を打ちはらえ!」

1994年3月1日放送

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「違う…。俺はシルバーフロンティアなんかじゃない。俺は、マグナムエース!」


STORY:シルバーキャッスルとダークスワンの試合は、膠着状態のまま、7回を迎えた。新たなる魔球の鼓動を感じつつも答えを見つけ出せないマグナムエース、44ソニックの過剰投球により腕を傷めるゴールドアーム。両者苦しみながらも、それでも戦い続ける。やがてマグナムエースは、戦いの中で新たなる魔球の答えを見つけた!新魔球:アステロイドキャノン発動!そして、帰還した極十郎太のタイムリーツーベースヒットで、試合は延長戦にもつれ込む!


ダークスワンとの野球の試合の中編。そのサブタイトル通り、前回マグナムエース自身が感じた新たな魔球の鼓動に対して自分なりの答えを出し、新魔球:アステロイドキャノンの誕生、そして極十郎太の帰還によりシルバーキャッスルが同点に持ち込むという、引き続きアツい展開が連続します。シルバーキャッスル側の大攻勢に対し、ダークスワン側でも少しずつ変化が起きているのが見逃せないところ。特に、ギロチがあんなことを言うなんてね…。


試合は7回へ。マグナムエースは、前回感じた新たな魔球の鼓動の答えを見つけ出そうと、必死に模索しながら投げ続けていました。一方のダークスワンは、ゴールドアームが引き続き44ソニックを投球。やがて彼のそれは、44ソニック・オンサンダーという新たな魔球へと進化し、シルバーキャッスルをさらに苦しめます。しかし、その裏ではゴールドアームが身体の不調に耐え続けていました。Aパートのマグナムエースは、魔球が生まれそうで生まれないという苦しい状況。ひたすら主人公が悶々とするのは一見すると単調になりそうですが、「マグナムエースが答えを出そうと焦る→焦ってはいけないと自分を律する」と、ただ悩むだけでなく心情の起伏を描写することで、シーンに変化をつけているのが興味深いです。一方のゴールドアームは、44ソニックにさらに磨きをかけることに成功。雷撃の力を受け44ソニック・オンサンダーへと発展を遂げ、シルバーキャッスルをさらに苦しめることになります。44ソニック・オンサンダーは、名前の通り雷の力を纏った44ソニック。球速に加えて衝撃波の力が加わっており、ブルアーマーは何とかバットに当てることには成功するものの、そのバットは丸ごと融けてしまいストライクになってしまいます。バットを融かすほどの威力を持つ、44ソニック・オンサンダー。初めて観た時はびっくりしたけど、そういや彼が前に投げてたジェノサイドスクリューもバットをへし折ってたな…。


44ソニック・オンサンダーを投げ続けていたゴールドアームの肩は、既に限界。ゴールドフットやゴールドマスク、そして監督までもが彼の続投に否定的でしたが、そんな中で出たギロチの意見は、意外なものでした。これに対し、シルバーキャッスルも負けじと好セーブを連続して披露。やがて彼らの攻撃となり、打席にはマグナムエースが立ちます。ゴールドアームに代わり登板したファイタースピリッツの投げたエックスサンシャインの前に、彼はいきなり倒れてしまい…。誰がどう見ても身体が限界ボロボロのゴールドアーム。このままでは試合にも悪影響を及ぼしかねない状態ですが、それでも彼の続投を許したのは、ギロチの言葉でした。ギロチは、「リーガーのことは、リーガーに任せてみろと言っておるのだ。」と言い、ファイター兄弟の意見をもとにゴールドアーム続投の可否を判断していいと指示。ファイター兄弟がそれを可としたため、ゴールドアームの続投が決まります。今までのギロチなら、絶対ゴールドアームを降ろしてたはずなのに…。彼の中で、やはり大きな考えの変化が起き始めているのか!?そんな無理を押して戦い続けるダークスワンに対し、シルバーキャッスルも負けじと対抗。マグナムエースの球が時々打たれてしまいますが、その度に好セーブを見せ、踏みとどまり続けます。ここで絶対に見逃せないのが、その好セーブを連続しているのが、マッハウインディなどのメインメンバーではなく、シルキーなどの一般リーガーであること。凄い進歩じゃないか!


倒れてしまったマグナムエース。しかし彼は、メッケルすらわからない謎の力により再び立ち上がります。戦いながらファイター兄弟の幻影を見る中で、ついにファイター兄弟の正体をおぼろげながら知ったマグナムエース。さらに、エドモンド経由でリカルドからの言葉を伝えられたことにより、彼は奮起。ついに44スクエアはさらなる進化を遂げ、新たなる魔球:アステロイドキャノンとなり、ファイター兄弟を圧倒するのでした。打席で突然ぶっ倒れてしまったマグナムエース。エドモンドは代打の出場も検討しますが、その直後マグナムエースは何事もなかったかのように立ち上がるのでした。オーバーヒートを起こした彼が再び立ち上がれたのは、ある回路が原因。これは次回以降で明かされることになります。そうしてぶっ倒れている間にマグナムエースが見ていたのは、ファイター兄弟の幻影。この幻影は彼が復帰した後も続き、ファイター兄弟と戦う中で、その正体を知るきっかけにつながっていきます。ファイター兄弟の正体は、マグナムエースがシルバーフロンティアだった時のシルバー兄弟の兄2人。このシーンで、ファイターアローが「シルバーフロンティア」と呼ぶのに対し、マグナムエースが一言も「彼らがシルバー兄弟だったのか」といわないのが印象的。こうすることで、ファイター兄弟がマグナムエースにシルバーフロンティアの影を見ているのに対し、マグナムエース自身はそこから脱却し、あくまでも“マグナムエース”として戦おうとする姿勢が読み取れます。その姿勢は一時的に崩れそうになりますが、エドモンドより伝えられたリカルドの「お前はお前自身だ」という言葉で、自分を取り戻すことに成功。その強いアイデンティティは魔球にも伝わり、44スクエアはアステロイドキャノンへと進化するのでした。出た、新魔球:アステロイドキャノン!投げる際にマウンドの地面がめくり上がり、さらには強烈な衝撃波を纏った剛速球としてファイタースピリッツを吹っ飛ばすなど、今まで出てきた度の魔球よりも強烈なものとして描かれています。これ、もう魔球ってより兵器だよ…。


マグナムエースがアステロイドキャノンを手に入れたものの、試合は依然苦しい状況。とうとう9回へと突入し、ファイタースピリッツの謎の不調で何とかトップジョイとマッハウインディが塁に進むも、2アウトの状態でした。大ピンチの彼らの前に、突然帰ってきたのが極十郎太。彼は代打として出場し、見事タイムリーツーベースヒット。これにより試合は2-2の同点となり、試合は延長戦へと持ち込まれるのでした。ファイタースピリッツが訴えた不調は、前回マグナムエースが感じていたそれと全く同じもの。これについても、その原因は次回以降明かされます。そんな彼の不調のおかげで、なんとかチャンスをつかみつつあるシルバーキャッスル。しかし2アウト状態で後がないことに変わりはなく、大ピンチ。ここで極十郎太が現れ、彼のタイムリーツーベースヒットが試合をひっくり返すのでした。極十郎太は、修行の末会得したムテン打法・波濤剣でエックスサンシャインを攻略。それはタイムリーツーベースヒットとなり、シルバーキャッスルを土壇場で同点に持ち込ませます。このシーンは、極十郎太の活躍だけでなく、トップジョイとマッハウインディの必死の盗塁も見どころ。カット割りを多用することで、緊迫感を演出しています。見た目アウトっぽかったけど、セーフでよかったなぁ。

 

 

 

第49話「目覚めた記憶」

1994年3月8日放送

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「たまには思い切り、兄貴どもを驚かしてやらないか。正面から正々堂々と、弟魂ってヤツを見せてやるんだ!」


STORY:延長戦にもつれ込んだ、シルバーキャッスルとダークスワンの試合。マグナムエースのシステム以上の原因は、リカルドの手によって明かされるが、そのシステム:ココロキットも限界を迎えようとしていた。依然一進一退の攻防が続く試合は、とうとう延長18回へ。マグナムエースは再び倒れてしまうが、その時集まった仲間たちの心が、アステロイドキャノンにさらなる力を与える!見たかファイター兄弟、これがシルバーキャッスルの心の勝利だ!


シルバーキャッスル、正々堂々、心の勝利!3話にわたって描かれたワールドツアー第2戦のシルバーキャッスル対ダークスワンの試合も、今回で完結。延長戦の模様が描かれる今回は、あくまでも技術力で勝負しようとするファイター兄弟に対し、心の力で立ち向かうシルバーキャッスルの姿が強く印象に残りました。ココロキットは結局未知のシステムって感じで片づけられちゃったけど、そんなこと忘れちゃうくらいのアツい展開が連続していましたね。


9回裏、打席にはブルアーマー。極十郎太のアドバイスもありなんとかファイタースピリッツのエックスサンシャインを打つ彼でしたが、それはゴールド三兄弟の守備に阻まれ、試合は延長戦へと突入します。同じ頃、メッケルはマグナムエースの分析の最中。システム異常の原因がリカルドの作ったブラックボックスにあると踏んでいましたが、その詳細はわからずじまい。そんな時に現れたのは、そのリカルド本人でした。彼は、マグナムエースに組み込んでいたそのブラックボックスが「ココロキット」であることを明かします。極十郎太のアドバイスにより、見事エックスサンシャインをバットに捉えたブルアーマー。このままいけばホームランという感じのいい当たりでしたが、それを阻止したのがゴールド三兄弟の守備でした。ゴールド三兄弟は、数話前のダークスワン入団テスト時に見せた、アタックトルネードファイナルシュートを応用した守備を披露。これにより執念のセーブを見せます。なんか飛び上がって取ったというよりも、発生させた竜巻の力でムリヤリ球速を落としたように見えるけど…これはいいのかな?まあ、球を取ってるからいいのか…。こうして試合は延長戦に突入。10回表となりますが、シルバーキャッスルの選手はなかなか出てきません。その理由は、マグナムエースのシステム異常の調査に難航しているためでした。メッケルの手により、リカルドが作ったブラックボックスに原因があるということまでは突き止められましたが、それ以上のことはわからずじまい。これに対し答えを出したのは、突然現れたリカルド本人でした。彼が語ったのは、ココロキットという第2の動力炉の存在。ダークに在籍していた頃からロボットの心に着目していた彼は、ギロチの意思に反し、未完成ながらそのシステムをシルバー兄弟(ファイター兄弟とマグナムエース)に組み込んでいました。“ロボットの心”。これこそが、今回のテーマです。


マグナムエースが回復したことにより、試合は再開。依然と変わりなく登板した彼でしたが、ココロキットの影響からか、彼自身の回路に不調が出始め、それは球のコントロールにまで影響を及ぼします。そんな時、エドモンドはタイムを使って、自らマグナムエースにアドバイス。これにより心を落ち着かせたマグナムエースは、再びアステロイドキャノンを投げることに成功。しかもそれは、また新たなる力を帯び始めていました。マグナムエースは何とか回復し、マウンドに登板。しかし、その心は再び乱れが生じており、それは球のコントロールにまで影響を及ぼしていきます。今まで何度も不調に見舞われても、それによる弊害は球速が落ちることくらいだったマグナムエース。しかし今回、今まで決して乱れることのなかったコントロールに狂いが生じ始め、彼にまた違った異変が起きていることが窺えます。当然心配になってリカルドにその原因を訊くメッケルですが、リカルドは「わからん」の一言のみ。いやさ、未知のシステムで本当にわからないことも多いのはわかるけどさ、こう…なんかもっと言い方はないのか?そんなマグナムエースを見て、タイムを要求したのはエドモンド。彼はなんと自らマウンドのマグナムエースのもとへ行き、彼を奮い立たせます。その言葉を受けたマグナムエースは、再びアステロイドキャノンを投げられるまでに回復。しかもそれは、さらなる力を纏ってゴールドアームたちを圧倒するのでした。エドモンドがマグナムエースに語ったのは、「弟として、その頑張りを兄たちに見せつけて驚かせてやれ」というもの。序盤のメッケルの分析を受けるシーンでマグナムエースのファイター兄弟に関する寝言(?)を聞いていた彼は、それと自分(=リカルドの弟)を重ね合わせ、マグナムエースにアドバイスします。ここでマグナムエースとエドモンドを重ね合わせて表現するのは、巧みだなぁと強く感じましたね。なるほど、そういう見せ方があったのか!って感じでした。


試合はその後も一進一退の攻防を続け、とうとう18回の表。マグナムエースの身体はアステロイドキャノンの投げすぎで、限界寸前でした。対するファイターアローも、ゴールド三兄弟に「打てない魔球はない」と豪語したものの、決定的な一打が放てず苦戦。両者対決を繰り広げるうちに、とうとうマグナムエースがダウンしてしまいます。そんな彼を再び支えたのが、シルバーキャッスルの仲間たちでした。前回までの試合では、どちらかといえば「魔球の前に手出しできない」という形で苦戦が描かれていましたが、今回は「打った球が相手にセーブされて得点できない」という形の苦戦に変更。こうすることで、同じ苦戦でもその中で両チームともに少しずつ成長(魔球を打てる)していることをしっかりと表現しているのがGoodです。そんな中で、ファイター兄弟はアステロイドキャノンに苦しむゴールド三兄弟に対し、「打てない魔球はない」と豪語。その言葉の通り、18回表でアステロイドキャノンを何度もバットに当ててみせますが、ファールボールが連続しなかなか決定打が出せない状態が続きます。若干自分たちの技術におぼれつつあるファイター兄弟。これ、44ソニック固執していた頃のマグナムエースと少し似ているんですよね。試合の中で、いつの間にか両者の立ち位置が逆転した構図になっているのが興味深く、そして面白いです。こうしてその後も18回表の激闘は続き、とうとうマグナムエースの方がダウン。オーバーヒート寸前に陥ってしまいます。そんな彼を救ったのは、マッハウインディらシルバーキャッスルの仲間たちでした。ココロキットの長時間使用により、エネルギーが体内にたまりすぎてオーバーヒート寸前だったマグナムエース。これはリカルドの言葉通り、仲間たちの力によって克服されます。「仲間の力でエネルギーが上手く抜けた」っていうのはイマイチわかりにくい表現ですが、ようするに人間でいう「緊張がほぐれた」ということなのでしょうか。


三度立ち上がったマグナムエース。彼は投げる直前、チームメイト一丸となって球に力をこめます。それはさらなる光とパワーを帯び、アステロイドキャノンをさらなる魔球へと進化させ、ファイターアローを三振に抑えます。そして、最後の18回裏。ファイタースピリッツのエックスサンシャインをマグナムエースはバットで捉え、まさに心の力で打ち飛ばすことに成功。ゴールド三兄弟の守備をもつんざいてホームランとなり、長かった試合はシルバーキャッスルの勝利に終わるのでした。最後の最後でマグナムエースが投げたのが、心のアステロイドキャノン。それは、シルバーキャッスルのチームメイト全員の心の力がこめられた、魂の一球でした。マグナムエースがこれを投げる直前、ファイターアローは彼の背後にシルバーキャッスルのメンバー全員の姿を見ることに。ベタな表現ですが、これが「チーム一丸になっている」って感じを表しててアツいぜ!このあとのマグナムエースの「これが心の…アステロイドキャノンだぁっ!!」というセリフも、たまりませんね。こうして18回表を無失点で抑えたシルバーキャッスルは、あとは攻撃に徹するのみ。18回裏のラスト、マグナムエースは魂の打球を見せ、ファイタースピリッツのエックスサンシャインをバットで捉え、そのまま球は場外へ。ゴールド三兄弟が必死のセーブを試みますがそれをも突破し、ホームランとなってシルバーキャッスルの勝利に貢献するのでした。まさに、心の力で勝利を手にした、今回のシルバーキャッスル。その姿は、ギロチをも驚かせるほどでした。いやぁ~、今回はとにかくアツかったぜ…。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は第50話から第52話(終)をご紹介予定です。『疾風!アイアンリーガー』。正々堂々と、試合開始!

 

疾風!アイアンリーガー』は、バンダイチャンネルの他、Amazon Primeでも有料配信中!要チェックだ!

 

 

 

 

 

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