お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『疾風!アイアンリーガー』ちょっとした感想 League-12(第35~37話)

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今回は、疾風!アイアンリーガー』の感想記事第12回目です。

 

はぐれリーガー編も、いよいよ大詰め。しばらく展開が続いた「はぐれリーガーをゲストに迎えた単発回」というのは、今回ご紹介の3話でおしまいとなり、この後いよいよセーガルが最終攻勢を仕掛けてくる形になります。今回登場するはぐれリーガーは、皆のちの展開でも再登場する者ばかり。見逃せないぜ!

 

 

 

 

第35話「走れ!ブルアーマー」

1993年11月30日放送

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「ブルが戻ってきたのは、ユーのためヨ!ユーとの友情を取り戻すためネ!」


STORY:ボーシップ号のメンテのために、とある街に立ち寄ったシルバーキャッスル。部品の買い出しに出かけたブルアーマーとトップジョイは、そこで追われるアイアンリーガーと遭遇。助けようとするも彼ともども捕らえられてしまう。街はずれの闘技場に連れて来られた彼らを待ち受けていたのは、ブルアーマーのかつての仲間:ジェットセッターだった!誇りを失った彼に対し、ブルアーマーは疾走する。その友情と、本心を証明するために!


サブタイトル等からも想像がつく通り、今回は太宰治の『走れメロス』をモデルにした一編。ブルアーマーがメロス、トップジョイがセリヌンティウス、ジェットセッターが王様の立ち位置になっており、中盤以降はほぼ原作と同じ流れになっています(細かい描写はもちろん違う)。ブルアーマーの過去の掘り下げをしているという点では面白かったけど、迫力には少し欠けるお話だったかなぁ。訴えていることは、ストレートでアツいんですけどね。


ボーシップ号のエンジンの調子が悪くなり、付近の街に着陸したシルバーキャッスル。点検の結果メンテナンスをすることになり、それが終わるまでの間、この街に滞在することにします。メッケルから予備の部品を買い込むよう言われたブルアーマーとトップジョイは、買い物を終えて街を散策。そこで遭遇したのは、何者かから逃げてきたアイアンリーガーでした。ブルアーマーたちは彼を助けようとしますが、逆に捕らえられ、街はずれの闘技場に連れ去られてしまいます。よく不調になるボーシップ号。今回も故障かと思われましたが、実際は酷使していたことによりエンジン周辺の部品が汚れてしまったことが原因でした。かつて、マグナムエースが木星の戦場から地球へ帰ってくる際に使用したボーシップ号。宇宙空間をそれだけ航行できるのだから、そんなしょっちゅう故障するような目かじゃないと思うんだけど…、地球と宇宙空間じゃ話が違うってことなのか?幸い故障ではなかったボーシップ号ですが、メンテナンスが必要。メッケルの提案により数日間賭けてメンテをすることになり、その間シルバーキャッスルはひと時の休息を楽しむことになります。街へ繰り出そうとしたブルアーマーとトップジョイは、メッケルからお使いを頼まれることに。頼まれたものはあっという間に買いそろいますが、その時ボロボロのアイアンリーガーと遭遇するのでした。ボロボロのアイアンリーガーは、街はずれの闘技場から逃げ出してきた個体。追っ手もすぐやって来、ブルアーマーたちは彼らに対しアイアンリーガーの引き渡しを拒否しますが、逆に全員まとめて捕らえられてしまいます。電磁ネットで捕らえられ、割とあっさり捕まっちゃうブルアーマーたち。さすがに彼の力でも引きちぎれなかったか…。


闘技場のボスを務めていたのは、かつてのブルアーマーのチームメイト:ジェットセッター。彼はアイアンリーガーとしての誇りを失い、はぐれリーガーたちのデスマッチを主宰するにまで堕ちていました。彼の企みによりはぐれリーガー5体と戦うことになるブルアーマーでしたが、彼は勝利。ジェットセッターははぐれリーガーたちをスクラップにしようとしますが、ブルアーマーはそれに待ったをかけ、自らスクラップになると言い出します。同時に、ある条件を提示するのでした。今回登場のはぐれリーガーは、ブルアーマーのチームメイトだったジェットセッター。彼は第3話で語られていたブルアーマーの一戦(彼が暴走し、敵味方問わず他の選手を全員潰した事件)の後、所属チームを失いはぐれリーガーに転落。他人を信頼するという感情を忘れてしまい、闘技場ではぐれリーガーたちのデスマッチを主宰するという悪事に手を染めていました。ブルアーマーに憎しみを抱き、ことあるごとに彼の考え等を否定してくるジェットセッター。恨みがあるのはよくわかるのですが、ちょっと描写がくどすぎたかな。もう少しセリフ以外の面で、彼の“恨み”を表現する描写があってもよかったかもしれません。そんな彼は、ブルアーマーにはぐれリーガー5体と戦うよう指示。ブルアーマーはこの勝負に勝利しますが、これによりはぐれリーガー5体はスクラップ行きになってしまいます。それに待ったをかけたブルアーマーは、自らスクラップになると宣言。ただし、ボーシップ号に部品を届けるために、一定時間待ってほしいという条件を提示するのでした。5体のはぐれリーガー(格闘技タイプ)に対し、なんだかんだで勝ってしまうブルアーマー。さすが、元エースアメフトリーガーだけのことはありますね。そして、このシーンよりお話は、モデルとしている『走れメロス』と酷似した展開になっていきます。


トップジョイを人質として預け、ボーシップ号に向かったブルアーマー。部品を渡すこと自体は早い段階で済みますが、その帰り道に彼は火災現場に遭遇します。取り残された人々を救うために奮闘する彼でしたが、それによりダメージが蓄積し気を失ってしまうことに。目覚めた時は日没直前であり、彼は無理を押して闘技場へと走り続けます。割と早くボーシップ号に戻れたブルアーマー。彼はメッケルに部品を渡したあと、心の中でマグナムエースたちに別れを告げ、ボーシップ号を後にします。ここでの彼のモノローグが、短いシーンながらいい味出していました。このままのペースでいけば余裕で間に合う状況のブルアーマー。しかし、その道中に起きていた火災が、彼のペースを崩します。彼が遭遇した火災現場は、火の手が強くて人々が手出しできず、また中には老女と赤ちゃんが取り残されている状態。これを見たブルアーマーは、自ら火災現場に突入して彼女たちを救出。しかしそのダメージは大きく、日没直前まで気を失ってしまうハメに陥ってしまいます。火の手は最終的に建物全体を崩してしまうくらいの強烈なもの。さすがのブルアーマーでもその救出はスムーズにいかず、苦戦を強いられます。ブルアーマーを苦しめたのは、火災によりむき出しになり、倒れてきた鉄骨の数々。それに当たるなどして苦しむのはよくわかるのですが、その時のセリフが「痛ぇ!」とかじゃなくて「どぉーりゃぁー!」になっているのが、ちょっと笑えちゃいます。いや、シーン自体は笑えるものじゃないけど、なんというかセリフのチョイスが…。


修理が必要な状態であるものの、それでも日没までに闘技場に戻るために走り続けるブルアーマー。ジェットセッターは彼が戻ってこないことを確信しトップジョイをスクラップにしようとしていましたが、その時ついにブルアーマーが現れます。彼や彼に敗北したはぐれリーガーたちの捨て身の行動、そしてトップジョイの言葉に突き動かされたジェットセッターは、ブルアーマーを含めすべてのリーガーを解放。闘技場を爆破して自らの稼業に終止符を打ち、いずこへと去っていくのでした。ボロボロになっても走り続けるブルアーマー。トップジョイがあわやスクラップにされるというところで、ドンと登場する彼がカッコいいです。さらにこのシーンを印象深くしてくれたのが、トップジョイの言葉。彼はブルアーマーが戻ってきた理由を、自分を救うためだけではなく「ジェットセッターとの友情を取り戻すため」でもあると叫び、彼の心を強く揺さぶります。そしてさらに、ブルアーマーの行動を見たはぐれリーガーたち5体が、自らもスクラップになるとしてブルアーマーのもとへ。これらを見たジェットセッターは、ブルアーマーへの認識を改め、今まで自分がしてきたことの全てを否定する行動を取り、その場から立ち去るのでした。ここでのジェットセッターの心情変化を、セリフではなく彼の行動(スクラップにするのを中止する、闘技場を爆破するなど)で表現したのはGood。最後がほんのちょっとだけ尻切れトンボ気味でしたが、彼の心情変化を印象付けるには十分でした。

 

 

 

第36話「荒野のアイアンボウラー

1993年12月7日放送

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「君が投げるんだ。この最後の一球に、スポーツを愛する心のすべてを込めて!」


STORY:リカルドの情報を求め、デッドバレーの街へやってきたシルバーキャッスル。そこで繰り広げられていたのは、元アイアンボウラーのワットによる、決闘ボウリングだった。彼女に挑戦状を叩きつけられたマグナムエースたちは、彼女の妹アンプの協力を得られないまま、その試合に出場する。アンプが来ることを信じて、圧倒的に不利な戦いを続ける彼ら。その姿が、彼女の心を揺さぶった!勝利するのは正義のボウリングか、それとも破壊のボウリングか!?

 

今までは登場することのなかった、女性アイアンリーガーが登場するお話。ゲストキャラクターであるワットとアンプは、正確にははぐれリーガーではないのですが、そんなこと話忘れてしまうくらいのアツい戦いが繰り広げられました。後半でのワットとアンプの姉妹対決も見どころである他、試合終了後のマグナムエースの言葉も注目ポイント。“正々堂々”をテーマにした、ストレートな一編だったと感じましたね。


リカルドの情報を集めるため、デッドバレーの街を散策するシルバーキャッスル。活気ある街でヒロシたちもすっかり楽しそうにしていましたが、その時決闘ボウリングが始まります。元アイアンボウラーのワットは、挑戦者との戦いに勝利。彼をスクラップにしようとしますが、それにマグナムエースたちが待ったをかけます。彼らに攻撃を仕掛けようとするも阻止されてしまったアンプは、部下を連れて一時撤収するのでした。デッドバレーの街は、西部劇に出てきそうな街。人間とロボットが共存しており、街全体も活気にあふれているので、決闘ボウリングが無ければ普通の街って感じでしたね。まあでも、「街の名前がデッドバレーって物騒すぎるだろ」って意見もあるだろうけどさ…。マグナムエースたちはそこでリカルドの情報を集めようとしますが、その時に聞きつけたのが、決闘ボウリングの話。ちょうどそれが開かれると聞き観に行く彼らでしたが、そこで繰り広げられる戦いは、想像を絶するものでした。この街の決闘は、銃の早撃ちの代わりにボウリングで決着をつけるらしい。街の人がみな口々に「決闘と言えばボウリングだろ!」と断言しているのが、ちょっと面白いです。しかし、その決闘ボウリングそのものは、ラフプレー上等の無法試合。元アイアンボウラーのワットは、自分の技で挑戦者を再起不能にまで追い込み、さらにスクラップにしてしまおうとするのでした。


ワットの決闘ボウリングの際に現れた、その妹アンプと出会ったシルバーキャッスル。彼女の働く保安官事務所を訪れた彼らは、そこで彼女たちの過去を知ることになります。ワットから一連の話を聞いたその直後、シルバーキャッスルはワットから、ボウリングに刻まれた挑戦状を送り付けられることに。マグナムエースは自分たちのチームの一員としてアンプにも出場を求めますが、彼女はこれを拒否するのでした。Aパート後半では、ワットとアンプの過去のお話が中心。彼女たちはもともと正規のアイアンボウラーであり、連戦連勝を重ねるトップクラスのダブルス。しかし、ある時はぐれリーガーからの挑戦を受け、そのラフプレーに苦しみアンプは重傷、またそのプレーに観衆が興奮しているさまを目の当たりにしたことで、ワットの性格はすっかり変わってしまっていたのでした。ワットとアンプはもともと正々堂々とした戦い方をモットーとしていたようですが、その信念はこの時の試合で完全に崩壊。ワットの心はすさみ、はぐれリーガーのような荒れっぷりを見せるようになってしまっていました。相手の攻撃だけでなく、それを観衆が興奮している=支持していることを見て、信念が崩れていく―。彼女たちの主観だけでなく、その周りの反応をプラスすることで、彼女らの信念の崩れるさまをより印象深いものにしています。このようなワットとアンプの過去を聞いた直後に、マグナムエースたちのもとに届いたのが、ワットからの挑戦状。マグナムエースは2人にスポーツマンシップを取り戻すべくアンプの出場を依頼しますが、彼女はそれを拒否してしまうのでした。はぐれリーガーとの戦いの際のトラウマが、まだ残ってるんですね―。


アンプの協力が得られないまま、アイアンボウルの試合に出場するシルバーキャッスル。マグナムエースとマッハウインディは、アンプがやってくることを信じ、わざと2人で戦い続けます。試合自体は拮抗する形で進みますが、ワット側はシルバーキャッスルをラフプレーにより破壊して試合放棄に持ち込む作戦であったため、マグナムエースたちの身体はボロボロ。しかし、それでも彼らは立ち上がり続けます。そのさまは、アンプの心をも動かしつつありました。ボウリングなんてやったことないため、当然ルールも知らないマグナムエースたち。とりあえず「ピンを倒せばいい」ということだけ覚えて出場します。そんなマッハウインディの第一球は、豪快なキックによるシュートのような投球(?)。ええ、投げることすらしないのか…。これでも正々堂々と言えるのか?これに対し、ワット側は必殺技球の投球を披露。これはマグナムエースたちを試合続行不可能にするための彼女の作戦であり、彼らは想像以上のラフプレーに苦しめられることになるのでした。「いくら点差をつけられようが、先に相手選手たちを潰してしまえば勝ち」という発想をしているらしいワットたち。ハナから選手潰しが目的って、これスポーツとしてどーなのよ!?そんなワットたちに、マグナムエースとマッハウインディは正々堂々と勝負。アンプが来てくれることを信じ、戦い続けます。マグナムエースの「こんな技で俺たちは倒せん…。俺たちにスポーツを愛する心、スポーツマンシップがある限り、俺たちは、何度でも立ち上がってみせる!」というセリフもアツいですが、この直前の保安官事務所にて「(シルバーキャッスル)のメッセージや考えていることはわかるか」・「これがわからなければ、お前は保安官助手を首だ!」と問う保安官のシーンもGood。「シルバーキャッスルはアンプの登場を待っている」とは一言も言わせずに演出しているのがいいですね~。


試合も終盤に突入。ボロボロのマグナムエースたちの前に、ついにアンプが駆けつけます。最初は一度投げるもその自信が折れそうになってしまう彼女でしたが、それを奮い立たせたのがマグナムエース。姉であるワットの考えを正し、本来の自分たちを取り戻すため、彼女は最後まで戦い続けます。そして、最後の最後でシルバーキャッスルは逆転勝利。この試合を通じ、ワットとアンプはスポーツマンシップを取り戻し、決闘ボウリングをやめ、再び立ち上がることを決意するのでした。とうとう試合会場にやってきたアンプ。ここでの彼女の登場がメチャクチャ頼もしく見えます。通常ですと、これ以降はシルバーキャッスル逆転が次々と描かれそうなものですが、ここで興味深いのが、その直後ワットのラフプレーがアンプを直撃したことで、アンプの信念が揺らぎその自信が再び折れそうになる描写を挿入している点。これにより物語にさらに波が生まれて面白くしてくれていると同時に、マグナムエースたちのアドバイスがより視聴者に響くようになっています。こうして再び戦うことを決意したアンプは、最後まで全力投球。結果シルバーキャッスルは逆転勝利をおさめます。シルバーキャッスルが勝ってよかったよかったという感じですが、この後のマグナムエースの言葉が強烈。自分たちを包む観客たちの拍手を前にして、「素晴らしい試合に、勝ちも負けも関係ない」と言い切って見せます。これがものすごくいい余韻になっていましたね。勝ち負けを超越した、絶対に見逃してはならない「何か」が、スポーツの試合にはあるんですよね。

 

 


第37話「アイアンゴルファー」

1993年12月14日放送

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アイアンリーガーの技は、仲間のためにある。わかりあうためにあるのだ!」

 

STORY:セーガルの新作映画の、プレミア上映会に招待されたシルバーキャッスル。しかしそれは、はぐれリーガーのアイアンゴルファー:サーティーンの、シルバーキャッスル抹殺作戦の舞台に過ぎなかった。早い段階でサーティーンの存在をキャッチするも、その球の前に次々と倒れていくマッハウインディたち。残るはマグナムエースだけとなるが、彼は決して倒れることはなかった。マグナムエースは、サーティーンのアイアンリーガー魂を蘇らせられるのか!?


今までのはぐれリーガー編は、シルバーキャッスルに対しゲストはぐれリーガーが挑むという構図がほとんどでしたが(ゲバラ編やダイクダイソン編等は除く)、今回は珍しくメンバー1人1人に対してはぐれリーガー:サーティーンが挑む形になっており、しかもそのサーティーンがシルバーキャッスルに対してなかなか姿を見せないという、ちょっと変化球的なお話。その構成自体は順当なものでしたが、その積み重ねを終盤のマグナムエースの言葉に昇華させたのは秀逸だと感じました。マグナムエースって、本当に名ゼリフ製造機みたいなキャラだよなぁ。


航行するボーシップ号に届いたカモメエクスプレス(イメージディスク)。それは、セーガルからの新作映画完成に伴うプレミア上映会への招待状でした。ルリーを先頭に嬉々として向かう彼らでしたが、このプレミア上映会自体が、はぐれリーガー:サーティーンによるシルバーキャッスル抹殺作戦の一環であることに全く気付いていませんでした。やがて、サーティーンの球がマグナムエースを捉えて…。今回登場のサーティーンは、既に闇の貴公子=セーガル配下になっている、ゴルファータイプのアイアンリーガー。純粋なセーガル配下のはぐれリーガーはワイルドホーク以来(デウスやヘルスパーズは、セーガルに唆されたに過ぎない)なので、とても久しぶりに感じました。そんな彼が、シルバーキャッスル抹殺のために利用したのが、セーガルの新作映画のプレミア上映会。これに招待されたシルバーキャッスルは、そこに罠があるとはつゆ知らず、嬉々として会場に駆け付けます。セーガルの新作映画のタイトルは、『ハイパーマン 愛と青春のエイリアン』。宇宙で宇宙人の女性と恋に落ちたスーパーヒーロー:ハイパーマンが、その女性に食べられそうになりつつも苦難を乗り越える話らしい。なんかものすごい迷作になりそうだ…。しかも、主演などのキャスティング面から監督等の制作面まで、ほぼすべて1人で担当しているとのこと。確かに芸能人としては有能なのかもしれないですけど、この直前のシーンでエドモンドの言う通り、「人望がない(=協力してくれる仲間がいない)」とも言えるのかもしれませんね。


サーティーンはマグナムエースを狙ってショットを放ちますが、これは極十郎太によって阻止。その後再びサーティーンはショットを放ちますが、これもまた極十郎太によって阻止されます。さすがに二度も襲撃を受ければただ事ではないと感じたエドモンドは、プレミア上映会を離脱することを決断。しかし、ボーシップ号にもショットを打ち込まれて修理に時間を要することになってしまったため、逆にこちらからサーティーンをあぶりだす方針に変更します。自分からシルバーキャッスル抹殺作戦を提言するなど、やや自信過剰気味に見えるサーティーンですが、その実力は本物。プレミア上映会会場からかなり遠く離れた谷の合間から、マグナムエースを狙って二度にわたってショットを放ち、極十郎太に阻まれるもののマグナムエースを倒す寸前まで持ち込みます。サーティーンのショットは半端なく、谷から打ち出すとジグザグに飛んで谷を飛び出し、そのまま砂漠地帯を抜けてマグナムエースに向かって飛んでいく形に。一体どんな軌道計算したらこんな芸当できるんだよ!?しかし、そんなサーティーンでも予想できなかったのが、極十郎太の抵抗。彼はサーティーンのショットをすべて見切り、マグナムエースに到達する前に叩き落して見せます。このシーンでの活躍、そして「この球筋、もしや…?」という思わせぶりなセリフがあったから、今回は極十郎太が主役のお話になるのかなぁ…とこの時点では思いましたが、実際はマグナムエースが主役のお話でしたね。


マグナムエースがわざと囮になることで、サーティーンがプレミア上映会会場内に潜伏していることを察知したシルバーキャッスル。彼らは総出で会場内の捜索に乗り出しますが、その中でもサーティーンは、身を隠しながら彼らを狙い続けていました。GZを最初に、サーティーンの前に次々とリーガーたちはダウン。残るはマグナムエースのみになってしまいます。サーティーンの居所は、彼が放った球をエドモンドたちがレーダー探知していたことで、意外とアッサリ判明。あとは上映会会場内で探すだけ…というところまで来ますが、ここに落とし穴がありました。上映会会場内は撮影セットやその建物等もあり、入り組んでいて見通しも悪い環境。これがサーティーンの居所をわかりにくくすると同時に、彼のショットがどこから飛んでくるかを分からなくしてしまうようにしており、そのせいでGZ→ブルアーマー&トップジョイ→キアイリュウケン→マッハウインディ→極十郎太の順にやられていってしまいます。サーティーンのショットはそのトリッキーさもそうですが、ボールを自分で生成できるため無限に打ち出せるというのも厄介なポイント。キアイリュウケンとか極十郎太はかなり善戦したんだけど、一歩及ばずだったなぁ…。ちなみに、やられる寸前には皆マグナムエースへ通信を行い、サーティーンの技の特性等を報告。単なる報告シーンかなと思ってサラッと見ていましたが、これが終盤の展開にきちんと生かされることになっていたのには、驚かされたと同時に上手いなと感じました。


とうとうマグナムエースの前に現れたサーティーン。彼は倒すために渾身のショットを何度も放ってきますが、それはマグナムエースには全く通用しません。それどころか、マグナムエースは彼のショットをグローブでキッチリ受け止めてしまうほど。これに驚愕するサーティーンに対し、マグナムエースはアイアンリーガーの技の意味について説くのでした。やがて両者はお互いの技で勝負をかけ、これにはマグナムエースが勝利。マグナムエースは未来での再会を約束し、その場から立ち去るのでした。サーティーンの放つショットを次々と避け、そしてキャッチしていくマグナムエース。その理由は彼の身体能力の高さもそうですが、今まで倒されてきた仲間たちによってもたらされた情報をもとに、彼がサーティーンの技に的確に対応していたためでした。「相手のみ倒すことのみ考えているお前の技には、心がない!」・「お前は己の力しか信じていない。だが俺には仲間がいる。その仲間が、お前の球筋をすべて教えてくれたのだ!」と語り、サーティーンの技にことごとく対応していくマグナムエース。Bパート前半のメンバーのやられシーンとその際の通信が、このような形で生かされるとは思っても見ませんでした。しかも、それが自分しか信用していないサーティーンとの対比になっているのもGoodですね。でもマグナムエース、さすがにサーティーンの技に対して「スポーツマンシップを失ったお前の球など、ゴミみたいなものだ!」って言うのは、さすがに辛辣すぎると思うぞ。そして、これを経て両者は、己の技と力を全力投球して勝負。サーティーンの技に対しマグナムエースは44ソニック・オンファイヤーで挑み、これに勝利するのでした。ゴルフボールを投球し、それで勝利をおさめるマグナムエース。敗北により好きなようにしてくれと言うサーティーンに対し、彼は未来での再会を約束して去っていきます。いつかスタジアムで出会おう―。そのマグナムエースの思いが感じ取れる、センスある幕切れでした。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は第38話から第40話をご紹介予定です。『疾風!アイアンリーガー』。正々堂々と、試合開始!

 

疾風!アイアンリーガー』は、バンダイチャンネルの他、Amazon Primeでも有料配信中!要チェックだ!

 

 

 

 

 

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