お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『疾風!アイアンリーガー』ちょっとした感想 League-11(第32~34話)

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今回は、疾風!アイアンリーガー』の感想記事第11回目です。

 

まだまだ続く、はぐれリーガー編。しかし今回ご紹介の3話は、今までのお話とは少し違い、さらにアイアンリーガーたちの心に迫るものになっていました。人間と同じようにアイアンリーガーたちも抱えている、孤独や弱さ、そして事情。それらに目の当たりにし、自分たちなりの解決策を提示していくマグナムエースたちの姿が、印象的です。

 

 

 

 

第32話「熱砂の大盗賊」

1993年11月9日放送

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「それがしに宿るシルバーキャッスル魂、剣と剣同士なら、その熱き鼓動は伝わるはず!」

 

STORY:砂漠地帯で立ち往生したシルバーキャッスル。そんな中で砂嵐にも巻き込まれ、極十郎太が行方不明になった。何とか生き延びた彼は、行き倒れていたところをシスレーというはぐれリーガーに助けられるが、彼の稼業が盗賊であること、そしてその傍にリカルドがいることを知り驚愕する。リカルドの言葉の真意がつかみきれず、二度目の襲撃を目撃した極十郎太は、ある決意をした!ムテンソードは、傷ついたシスレーの心を正せるのか!?


極十郎太と、リカルドのやり取りをメインに置いたお話。その展開の都合上、他のメンバーの出番はほぼなく、極十郎太の単独での活躍が目立つ形になりました。マグナムエース以外のメンバーがリカルドの存在を知って以降、初めて登場した彼。いろいろと意味深な言葉を残しますが、まだシルバーキャッスルに合流することはありませんでした。後半の極十郎太の気付きから、一気に畳みかける展開がGoodだったなぁ。


砂漠地帯で、レーダーの不調により立ち往生してしまったボーシップ号。マグナムエースが中心となって調査に当たりますが、特に故障は見られませんでした。その時、砂嵐が発生してボーシップ号に接近。外に出ていたルリーたちは船内に退避しますが、リカルドの写真を落としてしまい、それを拾おうとした極十郎太が砂嵐に飲み込まれてしまいます。何とか生き残った彼でしたが、砂漠地帯をさまようことになってしまい…。この砂漠地帯にはサルガッソーと呼ばれるレーダーを狂わせる地点があり、そこに踏み込んだ者は生きて帰ってこれないという噂があるらしい。「サルガッソ(サルガッソ―)ってダグオンにも出てくるじゃん!」と思ったけど、多分ここで言うサルガッソーは、船の墓場と呼ばれるサルガッソー海になぞらえたネーミングなんでしょうね。どうやらそこにはまってしまったらしい彼らをさらに襲うのが、砂嵐。何とか全員退避に成功しますが、ボーシップ号に乗り込む際、ルリーがリカルドの写真を落としてしまうことに。それを見た極十郎太は、拾うために自ら外に出、それにより行方不明になってしまいます。彼は奇跡的に砂嵐の中を生き延びますが、どこともわからぬ砂漠のど真ん中に投げ出され、あてもなく歩き続けるのでした。極十郎太だったら「ルリー殿、行ってはならぬ!」とか言いそうなものだと思ってたから、ここで彼が自ら進んで砂嵐に飛び込んでいったのは意外。多分彼女の思いを汲もうという気持ちが強かったんだろうなぁ。

 

行き倒れていた極十郎太が目を覚ましたのは、船型のマシンの中。そこで彼は、はぐれリーガーらしいロボット:シスレーと、様々なタイプのダークのリーガーたちと出会います。最初は彼らに感謝していた極十郎太でしたが、突然仕事だと言い出して出ていった彼らの姿を見て驚愕。彼らが生業としていたのは、なんと盗賊稼業でした。仕事がひと通り終わったあと、シスレーと会話する人影。それはシルバーキャッスルが探している、あのリカルドでした。シスレーのマシンに乗っていたのは、ダークスポーツ財団のリーガーたち。確認できるだけでも、一般タイプのサッカーリーガーや野球リーガー、アイスホッケーリーガーの姿が見えます。彼らについてはあまり言及されていませんでしたが、後々の描写から考えるに、何かしらの事情ではぐれてしまったのをシスレーに救われ、リカルドに修理とショックサーキットの破壊をしてもらい、そのまま居続けているという感じなんでしょうね。そんな彼らに対し、助けてくれたことを感謝する極十郎太。しかしその直後、彼らは仕事だといって一斉に外に出てしまいます。その先にあったのは、ダークスポーツ財団の運搬車。彼らは運搬車を襲撃して物資を強奪し生活している、盗賊集団でした。そして、盗賊稼業こそしていないものの、協力者としてリカルドの姿が…。シスレー曰く、リカルドは捕虜らしいですが、それにしてはえらく態度がデカい。いや、デカすぎる。本当は半分わざと捕まったんじゃないかってくらいの態度のデカさだったぞ。


ダークスポーツ財団の運搬車で捕らえた捕虜(ロボット)たちを、修理するリカルド。それが終わった後、極十郎太は彼にここにいる理由を問いますが、その言葉から彼の真意をつかむことはできませんでした。翌朝街に到着し、極十郎太は降りることを許されますが、彼はこれを拒否。そしてその後、再びシスレーの盗賊稼業を目撃します。見過ごしきれず飛び出していった彼は、やがてシスレーの姿に、過去の自分を重ねるのでした。シスレーの船に乗っていても特に拘束されるということはなく、むしろ完全に好意でロボットの修理をしたりショックサーキットを破壊したりなど、割と自由にやっているリカルド。そんな彼に対し、極十郎太はなぜ逃げ出さないのかと問いますが、リカルドは明確な答えを出しませんでした。リカルドはかなり飄々とした人物であり、極十郎太の問いに対しても「月が夜空にある理由があるのか?」みたいなことを言ってはぐらかす始末。でも、これが彼にとっての答えだったんでしょうね。特にいなきゃいけない理由もない。しかし一方で、いなくてもいい理由もない―。そしてこの翌日、船にとどまることを決意した極十郎太は、再びシスレーの盗賊稼業を目撃。黙って見過ごせなくなった彼は、思わず飛びだしシスレーを止めに入ります。それに対し、シスレーは反発。その姿に、極十郎太は過去の自分を重ねるのでした。自分たちが襲っているのはダークスポーツ財団の運搬車のみであり、なぜ盗賊稼業が悪いのかと叫ぶシスレー。彼はこの直後剣を叩きつけますが、極十郎太は、その剣に深い孤独があることに気づきます。孤独にさいなまれ、剣に“自分自身”を奪われそうになっている。それは、マグナムエースたちに出会う前の自分と一緒だ―。そう感じた極十郎太は、ある行動に出ます。


シスレーアイアンリーガー魂を取り戻すため、1対1の決闘を申し込んだ極十郎太。シスレーもこれを引きうけ、夕陽をバックに2人の戦いが始まります。最初は両者ほぼ互角の戦いを見せますが、剣を道具としか見ておらず、誇りを失っているシスレーに対し、極十郎太は確信。素手でその必殺技を受け止めますが、爆発の衝撃波に飲まれ両者倒れてしまいます。結果この戦いは引き分けに終わり、シスレーは再戦を約束してリカルドとともに去ることに。極十郎太もこの直後、シルバーキャッスルに合流するのでした。極十郎太とシスレーの勝負では、挿入歌「With -友よ共に-」が初披露。ただでさえ夕陽をバックに見た目的にもお話的にもアツくなっているこの場面でこの曲を使ってきたので、アツさが倍増していました。そんな両者の戦いは、最初こそ互角でしたが、極十郎太がシスレーの心を、そしてその技を見切ったことにより、極十郎太が優勢の形に。最終的に彼は素手で必殺技を受け止めて見せますが、爆発に飲み込まれて引き分けに終わります。剣を道具としか見ておらず、アイアンリーガー魂を見失っているシスレー。そんな彼の剣では自分を斬ることはできぬと言い放った極十郎太は、その言葉通り必殺技を真剣白刃取りで防いで見せます。このシーンは激アツだった!アーマーか何かで防ぐのかと思ったら、真剣白刃取りでガチっと受け止めて見せてましたからね~。カッコよかったぜ!こうして戦いは終わり、シスレーは再戦を約束。リカルドはまだここにいるとしてシルバーキャッスルには戻らず、シスレーとともに去っていくのでした。そういえば、シスレーって何のリーガーだったんだろう。剣技にはたけてる一方で、ムテンソードを「細い剣」とバカにしてたから、少なくとも剣道やフェンシングのリーガーではないと思うんだけど…。

 

 

 

第33話「炎熱の秘密兵器」

1993年11月16日放送

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「お前たち、全然わかってねぇぜ…!努力もせずに手に入れたパワーになんか、何の価値もない!」

 

STORY:休養のため、ボルカンの街を訪れたシルバーキャッスル。そこには弱小サッカーチーム:ヘルスパーズがおり、彼らはマッハウインディのサッカーのコーチを頼み込んできた。快諾したマッハウインディにより、メキメキと上達する彼らだったが、そんな時ミューハーとホーリーが現れ、彼らを唆し洗脳してしまう。敵として立ちはだかるヘルスパーズの前に、大ピンチのマッハウインディ。今こそ教えるんだ、マシンの限界を超えた力の意味を!


第29話以来の、闇の貴公子=セーガルが暗躍しシルバーキャッスルを苦しめる一編。今回登場するゲストキャラクター:ヘルスパーズは正確にははぐれリーガーではありませんが、そのお話は「はぐれリーガー編」の中でもトップクラスにアツいお話に仕上がっていました。Bパートの試合シーンは、もうアツいシーンしかないんじゃないかというくらい見逃せない展開が連続。観る者の心を震わせる、珠玉の一編でしたね。


シルバーキャッスルを潰すことから、彼らを仲間に引き入れる方向に方針変更したセーガル。そんな彼の企みも知らず、同じ頃シルバーキャッスルはボルカンの街で羽を伸ばしていました。その時、ヘルスパーズというサッカーチームがマッハウインディのもとを訪れ、サッカーのコーチをしてくれないかと依頼。これを快諾した彼は、ヘルスパーズの練習に付き合い、彼らに「マシンを超えた力」の存在を教えるのでした。ヘルスパーズは、ボルカンの街で活躍するサッカーリーグの弱小チーム。しかし彼らは当初からのアイアンリーガーとして開発されたわけではなく、チームからのリーガー流出を受けた町の人々が、倉庫に眠っていた鉱山開発用ロボットにサッカーリーガーのシステムを移植したものでした。彼らの背負っている過去は決して明るいものではありませんが、それでも今ではサッカーを純粋に愛し、ひたむきでマジメに活動。この彼らの純粋さが、その魅力であると同時に事件を生むことになります。そんな彼らからコーチ役を頼まれたマッハウインディは、それを快諾。シュートの練習を始めますが、やがて練習の末ヘルスパーズはあっという間にバテてしまい、自分たちのふがいなさを嘆く始末。そんな彼らに対し、マッハウインディが語ったのは「マシンの限界を超えた力」の存在でした。サッカーリーガーとしての改造を受けているとはいえ、純粋なアイアンリーガーではないからか、マッハウインディに比べてかなり早くバテるヘルスパーズ。そんな彼らに対し、マッハウインディは1つアドバイスをします。ここでのマッハウインディのセリフが、まずアツい。「リーガーの真の力は、マシンのパワーだけじゃないんだ。努力して、苦しみを乗り越えた時、決められたパワーやスピードじゃない、もっと別の熱い力が、回路の奥底に光輝くのを見つけるはずだ!」―。マグナムエースが以前言っていたことをベースに、マッハウインディ自身の言葉で、ヘルスパーズに対しマシンを超えた力の存在を説いてるんですよね~。セリフを書き出してみると、若干説教臭い感じもしますが、実際の本編ではそういったのはほとんど感じませんでしたね。


マッハウインディの言葉を受け、再び奮い立つヘルスパーズ。彼らは努力の末マッハウインディからゴールを奪います。彼らのやる気、そして自身もノッてきたことから、明日の出発ギリギリまで彼らのコーチを務めることにしたマッハウインディ。しかしその夜、ヘルスパーズのもとにミューハーとホーリーが現れ、彼らを唆します。翌朝、スタジアムにヘルスパーズがいないことを不審に思ったマッハウインディは、ミューハーたちから、ヘルスパーズを助けたければオリンポス火山に来るよう言われるのでした。練習の末、マッハウインディからゴールを奪ったヘルスパーズ。ここでのマッハウインディは決して手を抜いているわけではないので、正真正銘、ヘルスパーズが自らの力でつかみ取った戦果と言えます。なかなか上達の早い彼ら。マッハウインディのコーチがいいということもありますが、それを通じて移植されているサッカーリーガーのシステムが彼らのさらなる力を引き出した結果でもあると思われます。こうした目に見える結果を得、満足感を得るヘルスパーズ。しかしその夜、ミューハーとホーリーが彼らの前に現れ、中央リーグへの参加を約束すると唆して彼らに改造を施してしまいます。翌朝、スタジアムを訪れたマッハウインディはミューハーたちと遭遇し、ヘルスパーズを助けるために危険を承知でオリンポス火山に向かうのでした。「改造を受ければ中央リーグに参加できる」と、悪役の鉄板ゼリフみたいなことを言って唆すミューハーたち。ここでホイホイ乗っちゃうヘルスパーズも、うかつだったよなぁ。まあ、彼らは早く結果を出したいという欲求があったから、仕方ないといえばそうなんだけど…。


ミューハーたちの要求通り、1人でヘルスパーズを助けに来たマッハウインディ。そこに待ち受けていたのは、火山内に作られたサッカーコートと、改造されたヘルスパーズでした。マッハウインディを超えた力を入手したと豪語する彼らの前に、マッハウインディは大ピンチ。しかし、彼の心はヘルスパーズに屈さず、「マシンの限界を超えた真の力」の意味を説きます。そしてさらに、マッハウインディのもとには頼もしいあの仲間たちが駆けつけ、シルバーキャッスルの強さの理由を語るのでした。改造&洗脳されたヘルスパーズは、その言葉通りマッハウインディを追い込むほどにまでパワーアップ。溶岩をボール化して放つそのシュートは、マッハウインディを大ピンチに陥れます。力におぼれてしまっている彼らを目の当たりにしたマッハウインディは。彼らに「マシンの限界を超えた真の力」の意味を説くのでした。改造されたことによる力など、ヘルスパーズの真の力ではないと語るマッハウインディ。その上で、「マシンの限界を超えた力とは、自らの腕で見つけ出すものだ。それは、己の弱さに勝つ力なんだ!」と説きます。限界を超えるとは、自分を超えること。つまり、己の弱さを乗り越えること。マッハウインディはそれを語り、力におぼれるヘルスパーズを説得します。このシーンがまたアツい!マッハウインディが語っていること自体は結構ベタなことなのですが、そこまでの流れがしっかりと作られていることにより、視聴者の心に強く訴えかけるシーンに仕上がっています。これにさらにアツさを倍増してくれたのが、ゴールド三兄弟の登場。彼らはマッハウインディのピンチに駆けつけ、彼の言葉を聞いてもなおそれを認めようとしないヘルスパーズに対し、シルバーキャッスルの強さの理由を語ります。かつて敵だったゴールド三兄弟が、シルバーキャッスルのことを語りヘルスパーズを説得するシーンがまたGoodなんですよね~。特に、ゴールドフットの「シルバーキャッスルは誰の助けも借りなかった! オイルを熱くたぎらせ、メカの限界を超えたパワーを、俺たちに教えてくれたんだ!」という言葉が、ガツンと心に響きます。


徐々に本来の心を取り戻しつつあるヘルスパーズでしたが、ミューハーが洗脳システムの強さを最大にまで引き上げたことで、我を忘れて暴走。彼らのシュートがマッハウインディを襲います。これに対し、マッハウインディはゴールド三兄弟と力を合わせた必殺技を披露。ヘルスパーズ側のゴールをぶち抜いて彼らの改造部分を破壊したことで洗脳を解除。火山から脱出します。そして最後、マッハウインディからアイアンリーガー魂を教わった彼らは、自らの力で中央リーグに出場することを夢見て、シルバーキャッスルに別れを告げるのでした。暴走し、シュートしてくるヘルスパーズ。これに対してマッハウインディが見せたのが、ゴールド三兄弟との複合必殺技でした。ゴールド三兄弟はアタックトルネードファイナルシュートを久々に披露。これにより打ち出されたボールを、マッハウインディがマッハスピンを応用したマッハトルネードでさらに蹴りこみ、強烈なシュートが生まれます。このシュートがヘルスパーズを更生させるということもそうですが、初めてゴールド三兄弟とマッハウインディの複合必殺技が披露されたことが、また視聴者を興奮させてくれます。な、なんてアツい展開なんだ!こうしてヘルスパーズを救ったマッハウインディは、ゴールド三兄弟と協力して火山から脱出。その後、ヘルスパーズは中央リーグへの出場を目標とし、シルバーキャッスルと別れるのでした。火山からの脱出シーンでは、マッハウインディとゴールド三兄弟のやり取りが軽快でGood。粋なセリフ遣いが見もの(聞きもの?)でした。

 

 

 

第34話「暁に消えた伝説」

1993年11月23日放送

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「どう造られたかは関係ない!生き方は…、自分で選べ!」


STORY:ストーカー城には、伝説がある。それは、夜な夜なオイルを求めてさまようバンパイアリーガーが、他のロボットたちを襲うというものだった。現地を訪れたシルバーキャッスルは、そこで実際にバンパイアリーガーに遭遇。GZがその毒牙にかかり、彼もまたバンパイアリーガーになってしまう。マグナムエースたちの前に敵として立ちはだかるGZ。彼を救う方法はあるのか?そして、彼が知ったバンパイアリーガーの真実とは、一体何なのか!?


とある事情から、まるでバンパイアのように、夜間にロボットたちを襲いそのオイルをすするという、バンパイアリーガーをめぐる一風変わったお話。バンパイアリーガーとのバトルよりも、彼らがなぜバンパイアリーガーとなってしまったのかなど、彼らの悲哀に焦点を置いているのが面白かったですね。はぐれリーガーであるアルカードも掘り下げがいのあるキャラクターだったけど、イマイチそれが中途半端に終わっちゃったのが残念だったかなぁ。


極十郎太が話す、ストーカー城のバンパイアリーガー伝説。怪談とわかりながらもビビりまくる、ブルアーマーとトップジョイでしたが、この話に興味を持ったマグナムエースは、なんとそのリーガーを助けに行こうと提案します。実際に現地を訪れた彼らは、その夜バンパイアリーガーと遭遇。セーガルたちの攻撃によりそれは排除されますが、GZがその毒牙にかかり、苦悶するのでした。極十郎太が語ったのは、バンパイアリーガー伝説。なんでも、ストーカー城にいるバンパイアリーガーたちは、バンパイアのごとく夜な夜なオイルをすすりに街に出向き、ロボットたちを襲ってそのオイルをすすり、さらにそのロボットをもバンパイアリーガーにしてしまうというもの。ブルアーマーたちはビビりつつも「これは伝説だ」と言い聞かせますが、極十郎太からこれは事実だといわれ、顔面蒼白になります。この少し後のエドモンドの話を加味してまとめると、バンパイアリーガーはもともとストーカー城の主であるストーカー伯爵がデスマッチゲーム用に造ったリーガーらしく、それが今こうした悪さをしているらしいとのこと。ストーカー伯爵は結局劇中には一度も出てこなかったけど、城も寂れきってる当たり、とっくの昔に死んじゃったのかなぁ。この話を受けたマグナムエースの強い意向により、シルバーキャッスルはストーカー城へ。そこで彼らは、セーガル配下のリーガーが変異したバンパイアリーガーと遭遇。これ自体はセーガルによって排除されますが、戦闘の最中GZがその毒牙にかかってしまうのでした。バンパイアリーガーのオイルのすすり方は、直接噛みつくのではなく、口元の横にあるチューブのようなものを伸ばして刺してくるスタイル。うわぁ、これは厄介だぞ…。


苦しみながらも街へ戻り、メッケルの検査を受けるGZ。原因がウイルスによるものだと判明したものの、この時点では詳細はわからずじまいでした。戦場にいた頃のことを思い出したGZは、万が一のことが起きた場合は自分を破壊するようマグナムエースに懇願。しかし、マグナムエースは彼の願いを承諾することはできませんでした。そして、皆が寝静まった深夜。GZはバンパイアリーガー:アルカードに導かれ、部屋を出ていってしまうのでした。GZが思い出したのは、戦場にいた頃のつらい記憶。第12話等でも言及されていた755作戦において生き残った彼ですが、実際に生き残ったのは彼とJJという下級アイアンソルジャーの2人。しかし、JJは回路の大半をやられて動ける状態ではなく、またGZは回路には問題ないもののオイル切れを起こしている状態。彼はJJの進言を受け入れ、自ら彼のオイルを抜き取って自身に注入。生還したという過去を持っていました。「それは仕方のないことだ」とフォローするマグナムエースでしたが、これに対しGZは、当時はそう思っていたが「今は違う」と発言しているのが興味深い。彼がシルバーキャッスルに加入したことで考え方が変わり、仲間を大切にすることを学んだ結果の回答なんですよね。


GZを追って、ストーカー城へ向かったマグナムエースたち。そのまま乗り込もうとする彼らでしたが、ウイルスを特定したエドモンドたちからワクチン開発まで待てとの指示を受け、一時その場で待機。その際、バンパイアリーガーの奇妙な特性を目にします。一方のGZは、アルカードとともにストーカー城に入り、その中でバンパイアリーガーの悲しい真実を目撃。一度は抵抗するも、それはあまり効果がなく、彼自身もまたバンパイアリーガーとしてマグナムエースに襲い掛かります。GZたちを苦しめていたのは、エリザベートの誘惑というウイルス。一種の金属カビのようなもので、バンパイアリーガーたちは何者かからこれを注入されたことにより、今のような凶行に至っていたのでした。エリザベートの誘惑は、自己増殖し金属と同化する厄介な金属カビ。しかし、日光に弱い(当たると融ける)という弱点があり、それがバンパイアリーガーたちが夜間しか活動しない原因になっていました。これが解明されたことで、次に気になるのが「最初に誰がエリザベートの誘惑を注入したか」というもの。これはGZとアルカードのやり取りにより、ストーカー城の地下にあるストーカー・ブレインという人工知能であることが判明します。ストーカー・ブレインは、エリザベートの誘惑をアルカードたちに注入することで彼らを統制。逆らえば爆発の危険性があったため、ずっとバンパイアリーガーとしてやむを得ず生き続けていたのでした。アルカードたちバンパイアリーガーが、悲しい事情を背負っているという形にしたのはGood。お話に深みを与えています。でも、一方でストーカー・ブレインが何だったのかがイマイチよくわからずじまいだったなぁ。おそらく、ストーカー伯爵がデスマッチゲームに出場するアイアンリーガーたちを脱走させないために造ったシステムなんだろうけど…。


錯乱し、マグナムエースたちに襲い掛かってくるGZ。彼に対しマグナムエースは、真正面から立ち向かい、彼の心にまだ残っている意識を取り戻そうとします。そして、メッケルたちが開発したワクチンも到着し、GZは完全復活。しかし、その間にセーガル配下のリーガーたちがストーカー城に突入し、ストーカー・ブレインを破壊してしまいます。それを破壊されたことで、生きていけなくなってしまったアルカード。しかし、彼の顔に後悔の念はなく、GZに看取られる形で、朝日とともに灰となり消えていくのでした。鬼の形相になり襲い掛かってくるGZ。そんな彼に対し、マグナムエースは文字通り正々堂々と立ち向かいます。ここで身を呈してGZを救おうとするマグナムエースの姿が印象的。彼の姿を見てGZはある程度正気を取り戻したのか、マグナムエースの名前を呼ぶ描写が挿入されています。これにプラスして、メッケルが開発したワクチンが功を奏し、GZは完全復活。しかし、その間にセーガルたちの部隊が城内に突入し、ストーカー・ブレインを破壊してしまいます。セーガルがこのような手に出たのは、アルカードたちバンパイアリーガーが、自分たちに従わなかったため。彼らは当初「村民たちに頼まれてバンパイアリーガー退治に来た」と言っていましたが、これはおそらくウソだったのでしょうね。それにしても、もしアルカードを仲間にできたとしたら、どうするつもりだったんだろう?彼らはストーカー・ブレインがないと生きていけないはずだけど…。まさか、あれごと持ち出してダークスポーツ財団に持ち込む気だったのか?こうして、セーガルの行動を許してしまったシルバーキャッスルは、アルカードを救うことまではかなわず。しかし、アルカード自身に後悔や恨みの念はなく、穏やかな表情でGZに看取られ消えていくのでした。消えていくアルカードを、ただひたすら見つめ続けるGZ。ラストのセリフで、「戦場ではよくあったことだ。戦場では…」とポツりとつぶやくさまが、彼の中で入り混じる様々な感情をうまく表現しています。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は第35話から第37話をご紹介予定です。『疾風!アイアンリーガー』。正々堂々と、試合開始!

 

疾風!アイアンリーガー』は、バンダイチャンネルの他、Amazon Primeでも有料配信中!要チェックだ!

 

 

 

 

 

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