街中で社交ダンスして通報される悪役
君の相棒に伝えてほしい。仲間を信じろ、ヒロユキを信じろ…ってね。『タイガ』の物語も後半戦に突入。今回を含める3話は、タイガがフォトンアースのさらに上の強化形態:トライストリウムの力を手に入れるまでの過程&成長が描かれることになります。その第1回目である今回は、タイガが謎の不調によりじょじょに異常をきたしていくという、不穏な要素が挿入。それと同時にギガデロスの脅威も描かれることになりました。
敵も強くて味方側も不安要素ありと、なかなかすっきりしないストーリーの中で(今後の展開上仕方ない)、オアシスのように強烈な個性&いいキャラっぷりが目立っていたのがイルト。次回予告ではてっきりマッドサイエンティストか何かかと思ってたけど、実際は善良な宇宙人科学者でよかったよ。
なお、前回(第13話)の感想記事は↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
◎ストーリー面
イルトが作った惑星破壊神:ギガデロスの1体が地球におり、それをどう倒すかということが最大の焦点になった今回のお話。わりとギガデロスの侵攻&タイガたちとの戦闘シーンに時間が割かれていたため、純粋なストーリーパートはそれほど長くないのですが、それでもイルトのキャラがよく立っており、面白いお話になっていましたね。まあ、若干説明系のセリフが多かったのは致し方ないかな。
タイガが不調を訴え、それに続く形でじょじょに身体の異常を感じ始めるヒロユキ。そんな中で、彼は突然何者かに誘拐されてしまいます。彼を誘拐したのは、イルトと名乗る青年。彼はE.G.I.S.のネット回線を使ってハッキングを始めますが、全てはある目的のためでした。本編開始直後、いきなりヒロユキを誘拐したイルト。彼は既にヒロユキの正体を知っており、ヒロユキが気を失っている間にタイガアクセサリーまでをも奪っていました。序盤のシーンだけ見ると、完全に厄介な悪役宇宙人っぽいイルト。でも、ここからストーリー展開により彼の印象等がいい意味で180度変わるのが、今回の面白いところでした。そんないいヤツのはずなのに、ヒロユキに対し手荒な真似をした彼。その理由は、過去に自分が作ってしまったギガデロスの1体を自らの手で止めるためでした。彼の話から察するに、少なくともイルトは100歳越えの科学者らしい。旅の科学者やってたみたいだけど、なんでなんだろう?ここら辺のお話も後々やったら、面白そうだなぁ。
ホマレがヒロユキの捜索に奔走していた頃、霧崎は地球にいたギガデロスを召喚。市街地に出現させ、暴れさせてしまいます。そのことを知ったイルトは、ヒロユキとともに現地へワープ。タイガに変身しようとするヒロユキを制止し、自分の力でギガデロスを止めようとしますが…。今回の霧崎は、なぜか社交ダンスを踊って登場。ちゃんと教本を読んで勉強しているうえに、あまりにも周囲の迷惑になってしまったため警察に通報されてしまいます。なんだかんだで、地球の文化にめっちゃ親しんでる霧崎さん。霧崎=トレギアの狙いはあくまでもタイガたちで、地球はその舞台になっているにすぎない(地球に対して何の感情もない?)から、こんなことができるのかなぁ。しかし、そんなふざけたことをしていたのもつかの間、霧崎はギガデロスを召喚。イルトはヒロユキを連れてきたものの、彼に戦わせようとせず自分の力だけでギガデロスを止めようとしますが、霧崎の妨害を受けてしまうのでした。このシーンは、味方側のイルトがヒロユキの変身を止めようとし、逆に敵側の霧崎がヒロユキに変身させようとする変わった構図に。普段とは逆の形になっているのが面白かったですね。
霧崎の言葉に乗り、変身してしまったヒロユキ。フーマ、そしてタイガがギガデロスに苦戦する中で、イルトは霧崎の口から今回の事件の犯人を知ることになります。劣勢に追い込まれるタイガでしたが、イルトの協力によりなんとかギガデロスを倒すことに成功。イルトはヒロユキに対し、タイガに伝えてほしい言葉を残して、宇宙へと旅立っていくのでした。ギガデロスを起動し、暴れさせていた犯人はやっぱり霧崎。しかも、どうやらこのギガデロス、霧崎=トレギアがわざわざ別の星から地球に持ってきたようです。イルトに対して自分が犯人だと語るシーンで、そのことをあえて直接語らない演出にしていたのは興味深かったですね。あんなに身体そらす必要はなかったような気もするけど!そんな霧崎=トレギアの術中に完全にはまってしまったタイガですが、今回はイルトの協力により何とか勝利。ラストでイルトが残した言葉は、ちゃんとタイガ自身に届いたのでしょうか―。
◎特撮面
無機質なロボット怪獣であるギガデロス。今までの『タイガ』の登場怪獣とは違い、感情等が一切読み取れないタイプ&機械的な動きをする(ロボット怪獣なので当たり前)ことが、戦闘に変化を与えてくれていました。デアボリックみたいなロボット怪獣もいいけど、ギガデロスみたいなタイプも、いいよね…。
霧崎の手により、ギガデロス出現!地下から市街地に現れたそれは、文字通り機械的に市街地を破壊し侵攻していきます。ギガデロスは、終始プログラムに従うかのように破壊・戦闘活動を行うのが印象的。ロボット怪獣らしさが出ててGoodでした。ちなみに、今回は『タイガ』では初めて怪獣の名前のテロップが劇中に登場。『マックス』みたいだなぁと思ったけど、なんでいきなり?
タイガアクセサリーを取り戻したヒロユキは、タイガが応答しないことからフーマに変身。その素早い身のこなしであっさりギガデロスに必殺技を食らわせますが、ギガデロスはなんと分身。2体からの攻撃を受け、さすがのフーマも徐々に追い込まれていきます。『タイガ』では2回目となる、フーマへの直接変身。自身の身体能力をフル活用してギガデロスを翻弄し、ギガデロスの分身後もちょっと苦戦したとはいえかなり踏ん張ってくれていました。「ロボット怪獣に対してフーマって、絶対相性悪いだろ」って思ったけど、そういやフーマの初戦の相手ってデアボリックだったよね…。いやぁしかし、フーマの宙返りは美しいなぁ。
戦いの最中にようやく応答したタイガは、フーマを押しのけてヒロユキに自分へ変身するよう指示。そのまま戦闘を続けるものの、荒っぽい戦い方でほとんど戦果は上がりません。フォトンアースに強化変身しても苦しむ中で、イルトが加勢。彼の協力を得て、なんとかギガデロスを撃破するのでした。今回のタイガは絶不調。先頭は粗削りなうえ、力におぼれそうになってしまっています。この展開が次回へと続いていくんでしょうね。怪獣リングであるナイトファングリングが、勝利への突破口になった一方でタイガの体をむしばむ&霧崎の思惑通りになったというのも、皮肉な展開です。ところで、今回はタイタスの出番はなし。ギガデロスは「光線技を受けると分身する」敵なんだから、筋肉パワーで物理的に破壊できそうなタイタスにはぜひ活躍してほしかったんだけどなぁ。
チブル星人の手により、あのスカルゴモラがバイオ合成獣として復活!圧倒的パワーの前に苦戦するタイガは、じょじょに力におぼれてしまい…!?
次回は『ジード』のスカルゴモラが再登場。怪獣リングの力を使いすぎたタイガが、一時的に闇堕ちしてしまいそうです。うーん、ジードが第1話で勝負して勝った相手なんだから、そんな敵に負けるなよタイガ!…ってツッコミは、野暮かな。
そんな第15話の感想記事は、↓コチラだ!
bongore-asterisk.hatenablog.jp
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