今回は、『太陽の勇者ファイバード』の総括感想記事です。
前作『エクスカイザー』の成功を受け、その世界観を受け継ぎつつ発展的要素も取り入れた作品となった本作。「勇者シリーズ」の元祖である『エクスカイザー』、連続ドラマ要素を大きく取り入れた『ダ・ガーン』との間に挟まれている作品でもありますが、この『ファイバード』はそれらに負けない、いやそれら以上に魅力ある作品に仕上がっていたのではないかなと感じましたね。
『ファイバード』の魅力は、なんといってもメカニック描写と生き生きとしたキャラの存在。後者については『エクスカイザー』も負けない魅力を誇っていましたがが、前者については見られなかった要素であり、『ファイバード』ならではという感じでした。
メカニック描写については、「これ明らかに「ウルトラシリーズ」とかに影響を受けてるだろ!」というシーンが散見。ファイヤージェットの出撃シーン(デザインモチーフも発進シークエンスも『ウルトラセブン』のウルトラホーク1号にそっくり)をはじめ、サンダージェットの発進シーンやファイヤーシャトルの発進シーンなど、ゴリゴリにこだわりぬかれたその描写が、個人的にとてつもなくシビれました。中盤以降はそれらのバンクシーンも省略されることが多くなりますが、それでも時々フルで発進シークエンスが放送される時があり(尺の調整のためか?)、楽しんで見られましたね。
同じくメカニック描写にこだわられた「勇者シリーズ」作品としては『ガオガイガー』があげられますが、私としては『ガオガイガー』よりも『ファイバード』のそれの方が好きです。決して『ガオガイガー』を否定しているわけではないのですが…、こう、雰囲気的に『ファイバード』の方がいいんですよね。うまく言葉では説明できないけど!
そして、生き生きとしたキャラの存在については、敵味方そして各陣営のロボットと、どれも感情豊かで性格もわかりやすい形になっているのが注目ポイント。『ダ・ガーン』以降登場キャラも増えたり、サブ系の勇者ロボはキャラの没個性化などが見られるようになってしまいますが、『ファイバード』ではそういったことがまだ起きておらずしっかりと各キャラを描き切れており、これがこの作品をさらに面白いものにしてくれていると思いました。
「勇者シリーズ」に限らず子供向けヒーロー番組は、終盤になると中盤に登場した追加キャラやその武装等がメインになってしまいがちですが、『ファイバード』の場合は第4クールでもファイバード等の初期装備のみが活躍するお話も存在。ちゃんと第1話から登場しているキャラやメカを時々メインに持ってきて、きちんと活躍の機会を与えていたのにはうならされましたね。『エクスカイザー』は第3クール以降、ドラゴンカイザーとグレートエクスカイザーだけが活躍するお話が多かったからなぁ。
『太陽の勇者ファイバード』。この作品は私にとって、『ジェイデッカー』等に並ぶ「勇者シリーズ」の推し作品になりました。ロボットアニメにあまり触れたことがない特撮ファンには、『ダグオン』と併せてぜひ観てもらいたい作品だなぁ。
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地球に、異変が起きている。
1997年、北海道を旅行していた天海夫妻は、道中謎のライオン型メカに遭遇。1人の赤ちゃんを発見し、“護”と名付け引き取って育てることにした。
2003年、スペースシャトルの試験飛行をしていた青年:獅子王凱が、謎の敵「EI-01」に遭遇。重傷を負うが同じくライオン型メカに窮地を救われ、その後サイボーグとなって一命をとりとめた。
一見かかわりのないように見えた2つの事件。しかしこれらの事件は密接な関わり合いがあり、それにかかわった2人の人間の運命は、2005年を機に交錯しあうこととなる―。
機界生命体「ゾンダー」が地球侵攻を開始。人類は、それに立ち向かう組織としてGGG(ガッツィー・ジオイド・ガード)を結成し、対抗兵器として「勇者ロボ」を開発。パイロットに獅子王凱を選定し、水面下での戦いを開始した。そしてその戦闘中に、凱は護少年と出会うことに。
こうして今、「人類存亡をかけて戦う、熱き“勇者たち”の物語」が始まったのだ―!
ガガガッ ガガガ ガオガイガー!ガガガッ ガガガ ガオガイガー!!
次週より、勇者シリーズ最終作:『勇者王ガオガイガー』の感想記事、掲載開始!
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というわけで、次週より『ガオガイガー』の感想記事を始めることになりました。
毎回恒例、ザックリとメインキャラの紹介をしていくことにしましょう。ただし、『ガオガイガー』は敵味方共にあまりにもキャラが多いので、本当にざっくりとした紹介になります。
- ①獅子王凱(CV:檜山修之)
- ②天海護(CV:伊藤舞子)
- ③卯都木命(CV:半場友恵)
- ④大河幸太郎(CV:石井康嗣)
- ⑤獅子王麗雄(CV:緒方賢一)
- ⑥獅子王雷牙(CV:緒方賢一)
- ⑦スワン・ホワイト(CV:ならはしみき)
- ⑧火麻激(CV:江川央生)
- ⑨猿頭寺耕助(CV:柏倉つとむ)
- ⑩牛山一男(CV:石川ひろあき)
- ⑪パピヨン・ノワール(CV:川澄綾子)
- ⑫初野華(CV:吉田古奈美)
- ⑬戒道幾巳(CV:紗ゆり)
- ⑭ルネ・カーディフ・獅子王(CV:かかずゆみ)
- ☆GGGとは?
- ☆『ガオガイガー』の敵とは?
①獅子王凱(CV:檜山修之)
GGG機動部隊隊長のサイボーグ戦士で、ガオガイガーのパイロット。2003年のスペースシャトルの事故で瀕死の重傷を負うが、サイボーグとして復活。その後、GGGに所属しゾンダーとの戦いに身を投じることになる。
幾多の戦いを乗り越え、最終回ではさらなる“進化”を遂げることに―。
②天海護(CV:伊藤舞子)
カモメ第一小学校の3年生。両親の勇・愛とともに暮らしているが、実際の血のつながりはない。「浄解」と呼ばれるゾンダー核を浄化し人間に戻す力を持っており、凱たちとの出会いをきっかけにGGG特別隊員となる。口癖は父親と同じく「うわっは~」。
その正体は人間ではなく、三重連太陽系・緑の星の住人:カインの息子のラティオ。後半以降は、このこともストーリーに大きくかかわることになる。
③卯都木命(CV:半場友恵)
GGG機動部隊オペレーターで凱の幼馴染。EI-01による襲撃の際両親を失い、その後GGGに入隊。ガオガイガーのメインオペレーティングを担当しており、ファイナルフュージョンの際のプログラムドライブ発動の際は、毎回ボタンのプラスチック部分をたたき割る。
EI-01の襲撃の際、本人も知らないあることをされており、それが終盤彼女の体をむしばむことに…。
④大河幸太郎(CV:石井康嗣)
GGGの長官で宇宙開発公団総裁。GGGの幾多のピンチを、その勇気ある行動と決断力で逆転勝利へと導いた、文字通りガッツのある男。口癖は「勇気」など。
逆境の際に「勇気」等を根拠にそれを乗り切ろうとするが、これは決して精神論だけを語っているのではなく、それまで組み立てられた作戦、および部下たちへのアツい信頼をベースにしているものである。
⑤獅子王麗雄(CV:緒方賢一)
⑥獅子王雷牙(CV:緒方賢一)
科学者の兄弟で、雷牙が兄、麗雄が弟。雷牙博士はアメリカ国防総省所属の科学者で、麗雄博士は凱の父でありGGG研究開発部部長である。
それぞれマイク・サウンダース13世(雷牙)やガオガイガー等のGGGメカニック(麗雄)を開発し、GGGそして人類の勝利に尽力・貢献した。どちらも性格は結構オチャメ。
⑦スワン・ホワイト(CV:ならはしみき)
⑧火麻激(CV:江川央生)
⑨猿頭寺耕助(CV:柏倉つとむ)
⑩牛山一男(CV:石川ひろあき)
⑪パピヨン・ノワール(CV:川澄綾子)
全員GGGに所属する参謀(激のみ)もしくはオペレーター。パピヨンのみ『FINAL』から登場。激は大河長官の同期で先述の専門家、猿頭寺はGGGのコンピュータシステムを開発した凄腕科学者である等、皆それぞれ多彩な特技を持っている。
⑫初野華(CV:吉田古奈美)
護の幼馴染で、愛称は華ちゃん。ゾンダーの被害にあうことが多いが、その中で護の正体に気づき、徐々にこの物語に深くかかわっていくことになる。
⑬戒道幾巳(CV:紗ゆり)
護のクラスメイトで謎の少年。姿自体は第1クール終盤から登場するが、その名前が明かされストーリーに関わってくることになるのは、第3クール中盤以降である。
普段は養母と2人暮らし。彼もまた人間ではなく、護と似た正体を持っていて―。
⑭ルネ・カーディフ・獅子王(CV:かかずゆみ)
雷牙博士の娘で、凱から見て従妹にあたる女性。映像作品では『FINAL』から登場。とある経緯から凱と似たサイボーグとなるが、その体は不完全であった。
☆GGGとは?
正式名称はガッツィー・ジオイド・ガード。のちに組織改編され、ガッツィー・ギャラクシー・ガードとなった。対ゾンダー防衛組織で、当初は日本国総理大臣直属の組織だったが、国連直属の組織となった。
本部は当初日本国宇宙開発公団の地下にあったが、ストーリー中盤に襲撃を受け、宇宙空間のオービットベースへと移行した。
A.ガイガー
ライオン型メカ「ギャレオン」が、凱とフュージョンすることで変形した人型メカ。単機での活躍はもちろん、ステルスガオーやドリルガオーを合体して行動範囲を広げることも可能である。
・ガオガイガー
ガイガーを中心に、500系新幹線型のライナーガオー、ドリル戦車型のドリルガオー、ステルス戦闘機型のステルスガオーが合体した“勇者ロボ”。右腕を攻撃系、左腕を防御系の技をそれぞれつかさどっており、主な攻撃技はブロウクンファントム、防御技はプロテクトシェード。必殺技は、ゾンダー核を抜き取るヘル・アンド・ヘブン。
ストーリー終盤でステルスガオーがバージョンアップされ「スターガオガイガー」になるものの、「勇者シリーズ」で唯一グレート合体のない勇者ロボ。その代わり、ディバイディングドライバー・ゴルディオンハンマー・ディメンジョンプライヤーなど、パーツを換装する形で強化していった。
B.氷竜(CV:山田真一)
C.炎竜(CV:山田真一)
D.風龍(CV:山田真一)
E.雷龍(CV:山田真一)
F.光竜(CV:田村ゆかり)
G.闇竜(CV:田村ゆかり)
GGGが初めてGストーンの力を使って一から開発した“勇者ロボ”。氷竜と炎竜が最初の機体で、その技術をベースに中国で開発されたのが風龍・雷龍、フランスで開発されたのが光竜と闇竜である。
それぞれ「シンメトリカルドッキング」することでパワーアップすることが可能。基本的には氷竜×炎竜で超竜神、風龍×雷龍で撃龍神、光竜×闇竜で天竜神となるが、氷竜×雷龍で幻竜神、炎竜と雷龍で強龍神に合体することも可能である。
・超竜神(CV:山田真一)
氷竜と炎竜がシンメトリカルドッキングした姿。レスキューやガオガイガーのサポートを目的として開発されたため、攻撃系の武装よりもサポート系の武装が多いのが特徴。主な武装は、衝撃エネルギーを打ち消す力を持つ「イレイザーヘッド」。
・撃龍神(CV:山田真一)
風龍と雷龍がシンメトリカルドッキングした姿。超竜神とは違いガッツリ戦闘用として開発されているため、攻撃力は高い。必殺技は双頭龍(シャントウロン)。
・天竜神(CV:田村ゆかり)
氷竜と炎竜がシンメトリカルドッキングした姿。撃龍神と似て攻撃に重点を置かれた開発コンセプトになっているが、全体的に女性的なデザインになっているのが特徴。
映像作品では『FINAL』のみ登場。
H.ボルフォッグ(CV:小西克幸)
GGG諜報部所属の隠密行動にたけた“勇者ロボ”。単独で護などの護衛任務にあたる他、敵との戦闘を行うことも可能。サポートメカであるガングルーやガンドーベルと合体し、ビッグボルフォッグに合体する。“勇者ロボ”の中では氷竜なみに落ち着いた性格をしている良識派。
I.プライヤーズ
3体で構成される小型のツールロボ。合体してディメンジョンプライヤーとなり、空間を捻じ曲げる能力がある。
ゴルディオンハンマーの発動の際にも一度使用されたが、その後の活躍機会は少なめだった。
J.ゴルディーマーグ(CV:江川央生)
ヘル・アンド・ヘブンに代わる新たな必殺技:ゴルディオンハンマーの発動の際、ガオガイガーへのダメージを軽減するために作られたツールロボの1体。これによりガオガイガーは安定してゴルディオンハンマーを使用することが可能になった。
激の性格をそのままコピーしているため、性格も行動パターンも彼そっくり。豪快な戦い方が魅力。
K.マイク・サウンダース13世[マイク13](CV:岩田光央)
雷牙博士が開発したコスモロボ。陽気な性格をしているが、ひとたびブームロボ形態に変形すると、胸部に対応ディスクをセットし驚異的な攻撃力を発揮する。
13世という名の通り、その前に12機のマイク・サウンダースが存在。その大半は、ゾンダーとの戦いの中で散っていった。
L.ジェイダー
ソルダートJ(CV:真殿光昭)が搭乗する超巨大戦艦の艦橋部が分離・変形したロボ。立ち位置的にはガイガーと似ているロボであるが、機動力はガイガーのそれを上回る。
・キングジェイダー
ジェイダーと超巨大戦艦の残り部分:ジェイキャリアが、ソルダートJとともにメガフュージョンして誕生する超ド級合体ロボ。その大きさと攻撃力は圧倒的。
必殺技はジェイクォース。ゾンダーとの最終決戦だけでなく、『FINAL』での敵との戦いでもガオガイガーに加勢。人類側の勝利に貢献した。
M.ガオファー
ギャレオンを失ったGGGが、それに代わるメカとして開発したロボ。ファントムガオーから、ガイガーと同じく凱がフュージョンすることで起動する。
・ガオファイガー
ガオファーを中心に、ライナーガオーⅡ・ドリルガオーⅡ・ステルスガオーⅢがファイナルフュージョンした姿。基本的な技等はガオガイガーと同じである。
ガオガイガーに代わり地球で活躍していたが、ソール11遊星主との戦いの中で大破してしまった。
N.ジェネシックガオガイガー
護の父:カインによって開発された本来のガオーマシン:ジェネシックマシンがファイナルフュージョンした、真のガオガイガーと呼べる存在。これをガオガイガーのグレート合体とするものもあるが、上述の事情もあるので、正確にはグレート合体とは呼び難い機体。
ソール11遊星主との戦いの際復活し、凱とともに死闘を繰り広げることになった。
☆『ガオガイガー』の敵とは?
『ガオガイガー』の敵となる“ゾンダー”とは、三重連太陽系・紫の星において開発された機械生命体。当初は精神浄化システムだったが、ゾンダー自身が成長するにつれその考え方が暴走し、多くの星を機界昇華して機械生命体にしてしまおうとする強敵に変化した。
ボスはZマスターと呼ばれる存在で、それが31種類に分離したのが“原種”、その尖兵として送り込まれたのが“ゾンダリアン”。そして、主にゾンダリアンがゾンダーメタルで有機生命体(主に人間)と無機物を融合させて誕生させるのがゾンダーロボである。
『FINAL』にて敵となるソール11遊星主は、これをはじめとする外敵に対抗するために赤の星が作った人造戦士群、ジェネシックガオガイガーは、それらを危惧した緑の星が開発した巨大ロボだった。
・パズダー(CV:緒方賢一)
・ピッツァ(CV:真殿光昭)
・ペンチノン(CV:柏倉つとむ)
・ポロネズ(CV:塩屋浩三)
・プリマーダ(CV:紗ゆり)
地球に尖兵として送り込まれたゾンダリアンたち。パズダーをボスとし、その配下の4体を「機界四天王」と呼ぶ。
パズダーを除く全員がゾンダーに寄生された別生命体であり、中盤における一大決戦において、各々ゾンダリアン化する前の記憶や姿を取り戻す。特に、ピッツァとペンチノンの正体は…。
・ZX-07腕原種(CV:茶風林)
31体いる原種の中で、特に強くそして厄介な「機界最強7原種」のリーダー格。「機界最強7原種」のうち他6体が倒された後も生き残り、GGGを最後まで苦しめた。実は、Zマスターとの最終決戦後も生き残っているらしい。
・パルパレーパ(CV:梁田清之)
ソール11遊星主の1体で、凱を最も苦しめたともいえる敵の1人。そのトリッキーな能力でGGGを翻弄するとともに、ジェネシックガオガイガーとも互角の戦いを見せた。
さあ、長くなったけども、次回より『ガオガイガー』の感想記事・投稿開始だ!
次回からこのブログで、ファイナルフュージョン承認!!
◎今日の勇者ソング◎
今日ご紹介するのは、1997年放送の『勇者王ガオガイガー』OPテーマ「勇者王誕生!」です。
『ガオガイガー』を知らない人にも熱血アニメソングとして知られる、遠藤正明さんの代表曲。「ガガガ」というワードが多すぎるのも特徴的ですが、実はけっこうテンポなどがとりにくく、意外に歌いにくい曲でもあるのが隠れた特徴です。
サビの直前で「ディバイディングドライバー」とか「ゴルディオンハンマー」を絶叫するのがポイントみたいになっていますが、原曲ではそこまでシャウトしていないんですよね。このあたりをどう歌うかがカラオケでのポイントになってきますが…、やっぱり、アツくシャウトしちゃうよね。
「♪僕らの勇者王! ガッガッガッガッ ガオガイガー!!」
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