『ウルトラマンR/B(ルーブ)』第24話ちょっとした感想 - お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの？ver.2.0

もはや「待て」しか言わないウシオさん

お前たちに意見されて、父さんちょっと嬉しかったかも。いつの間にか大人になりやがって…。ついに、ルーゴサイトとの最終決戦に突入した『ウルトラマンルーブ』。前編である今回は、ロッソとブルの活躍は意外にも少なめ。ドラマパートではカツミをはじめとする湊家、特撮パートではサキが変身したグルジオレギーナが中心になっていました。まさか、今回でサキまで退場しちゃうとはねぇ

自分からは積極的に暴れず、グルジオレギーナから攻撃を受ける度に、その10倍返しくらいの勢いで反撃してくるルーゴサイト。なんとなくグリーザに近い感じもしましたが、また違った不気味さ、そして得体の知れなさを放っていましたね。

・ストーリー面

ウルトラマンであるがゆえに、ルーゴサイトに戦いを挑もうとするカツミとイサミ。2人の敗北の未来を見たがゆえに、彼らの変身させまいとするミオ、そしてウシオ。両者の思いのぶつかり合いが、濃厚なドラマを生み出していました。ところで、結局カツミとイサミは、自分たちのことを“ウルトラマン”だと思っているってことでいいのかな？

ルーゴサイトが復活してしまった今、マコト＝チェレーゼが残したAZ計画にそれを倒すヒントを求めるミオ。同じ頃、覚悟を決めたサキは、再びグルジオレギーナに変身して戦いを挑みます。同じ頃、カツミとイサミは、ウシオに連れられて綾香市の高台に来ていました。チェレーゼが遺した謎の計画：AZ計画。てっきり彼がオーブダークとして活躍するためのシナリオのようなものかと思いきや、実は異次元への転送を利用したかなりとんでもない計画だったことが判明します。チェレーゼは一体何のためにこれを作ったのか気になるところですが、いつか明かされるのかなぁ。そして、サキはグルジオレギーナになってルーゴサイトに応戦。詳細は後述しますが、今回はロッソとブルの活躍が少ない分、戦闘シーンがかなり見ごたえありましたね～。あれだけ火薬仕込んで爆破してたら、スーツもかなり傷んでそうだな…。このようにミオ、そしてサキが自分たちなりにルーゴサイトと戦う一方で、カツミとイサミは、ウシオにルーブジャイロを隠されてしまったことで戦闘不能に。ウシオがそのような行動に出たのは、ミオとの約束のためでした。カツミとイサミを死なせないために、彼らを変身できないようにしたウシオ。「最終回付近で主人公が変身困難になる」というのはよくある展開ですが、その原因が味方側にあるというのは珍しい気がします

変身してルーゴサイトと戦うために、必死にウシオやアサヒを説得する、カツミとイサミ。ウシオは当初は頑なに拒否していましたが、じょじょにその考えが揺らぎ、最終的に彼らにルーブジャイロを渡します。同じ頃、ミオはようやくAZ計画のパスワードを突破するのでした。最初はカツミたちの訴えよりも、ミオとの約束を優先していたウシオ。しかし、カツミとイサミの強い決意を受けて、その考え方を変えます。「湊家だけを救う」のではなく、「綾香市、そして人々すべてを救う」ために、ウルトラマンに変身するのだと述べるカツミとイサミ。ここでの彼らの決意シーンはとてもカッコよかったですね～。でも彼ら、つい2話くらい前には「俺たちはウルトラマンじゃない」とか「湊家の一員として家族を守りたい」って言ってたような気が…。そんなカツミとイサミが変身を遂げようとしていた頃、ミオはAZ計画のパスワード解析に行き詰まり、思わず「めんどくさ～い！」と絶叫。それがAZ計画のパスワードであり、彼女は計画の全貌を知るのでした。チェレーゼが作ったパスワードだから、独特なあの格言か何かかと思いきや、実はシンプルな単語が正解だったというオチ。まあ、彼が言いそうなセリフっちゃあそうかもしれないけどね…

カツミとイサミは、それぞれロッソとブルに変身。グルジオレギーナに加勢しますが、レイエネルギーによるミオの作戦が失敗したため、戦局は急激に悪化。ロッソとブルの攻撃はほとんどルーゴサイトには通じず、グルジオレギーナはルーゴサイトの攻撃を受け消滅。もとに戻ったサキは、アサヒに抱かれながら静かに消滅するのでした。ロッソとブルの姿に、死んでいった兄たち、そして彼らの真意に気づいたサキ。その直後、彼女はロッソとブルをかばって散っていきます。サキの兄たちの最期の言葉、「お前は生きろ」。それを思い出した瞬間、サキはロッソとブルを守るような行動を取りました。変身している人間は違えど、ロッソとブルを今回は守ることができたサキ。彼女の魂は浮かばれたのか…？こうして最終的にサキは消滅しますが、その直前、彼女はアサヒのことを「グリージョ」と呼びます。そう、わかる人ならピンと来るはず。劇場版で、おそらくアサヒは―！

・特撮面

グルジオレギーナとルーゴサイトの激戦が中心となっていた、今回の戦闘&特撮パート。もう最終決戦だからか、グルジオレギーナの体表をこれでもかというほど爆発させるなど、ハデな描写が多めでしたね。

ついに現れたルーゴサイト。サキはグルジオレギーナに変身して力の限り挑みますが、タイするルーゴサイトは余裕を感じさせる動きで、それを回避していきます。ルーゴサイトは地面から少し浮いているのか、まるで浮遊するような動き方で移動。グルジオレギーナの見た目がゴツく、また動きが荒っぽいですがら、いい対比になっています。こういう余裕を感じさせるラスボス、強キャラ感があっていいよね…

ルーゴサイトから反撃を受けてなお、立ちあがって動きを食い止め、作戦を遂行しようとするサキ＝グルジオレギーナ。しかしルーゴサイトの攻撃はかなり激しく、とうとうグルジオレギーナもダウンしてしまいます。中盤の特撮パートは、グルジオレギーナのやられシーンが中心。ルーゴサイトの攻撃を受け、何度も体表を爆発させたり、また吹っ飛ばされてビルを壊してしまうなど、グルジオレギーナのスーツをこれでもかというほど傷めつけていました。グルジオレギーナのスーツ、これ大丈夫なのか…！？

グルジオレギーナがかなり追い詰められたところで、ようやくロッソとブルが登場。必死にグルジオレギーナの侵攻を食い止めようとしますが、その力の前に押され気味になってしまいます。ストーリーの都合上、ロッソとブルの活躍パートは少なめ。しかし、短い活躍シーンの中でもハイブリットシュートを撃ったり、ノーモーションでクリスタルチェンジをしたりなどしており、しっかり見せ場は作られていましたね。まあ、全部ルーゴサイトにはほとんど効果なかったけど…