お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『勇者特急マイトガイン』ちょっとした感想 Track-16(第46~47話+α)

今回は、勇者特急マイトガイン』の感想記事第16回目。とうとう最終回を含むお話のご紹介です
 
一気に進められる、ブラックノワール・エグゼブ・パープルによるクリスマスオペレーション。勇者特急隊のロボもどんどん倒れていく中、それでも舞人たちは、自分たちの正義と勝利を信じて戦い続けます。最終回はネット上で言われている通りネタ満載でもありましたが、個人的には意外に考えさせられる幕切れだったようにも感じましたね
 

第46話「絶望からの脱出」

1994年1月15日放送
登場した敵他:ブラックノワール・エグゼブ・パープル/クリスマスオペレーションによる世界征服作戦
「たとえ倒れる時でも…、必ず前のめりに!」
 
STORY:クリスマスオペレーションの脅威は、ついに日本へと迫ってきた。ネオ鹿児島湾で激闘を繰り広げる勇者特急隊だったが、やはり魔のオーラをまとった敵の前に大苦戦。ガードダイバー、そしてバトルボンバーまでもが倒れていく。一方、エグゼブに捕らえられていたジョーは、ブラックノワールの洗脳の危機にあった。満彦とウォルフガングが見つけた魔のオーラの突破口とは何か?イノセントウェーブが奇跡を起こす!
 
前回登場したパープル率いるロボット軍団が、とうとう日本に上陸。ピンチに陥る勇者特急隊でしたが、正義もまだ負けてはいなかった!今回は、前回に引き続きクリスマスオペレーションをめぐるバトルが展開されるお話に。ウォルフガングの出番も目立ち、もはや彼がもう1人の主人公といっても過言ではない活躍っぷりでした。
 
前回のパープルたちの猛攻に、脅威を感じる舞人。満彦が敵の弱点の調査を進めますが、やはりまだそれは不明のまま。そんな時ネオ鹿児島湾とネオ津軽海峡にロボット軍団が出現。舞人は戦力を結集してネオ鹿児島湾へ向かいます。その頃、エグゼブはブラックノワールからジョーの洗脳の提案を受けていました。クリスマスオペレーション開始後わずか14時間で、地球は日本の領域を除く全土がブラックノワール支配下に。こんな短期間で世界をほぼ陥落させてしまうとは、ブラックノワールはラスボスとしてもかなり優秀な部類に入るのではないでしょうか。そしてパープル率いるロボット軍団は、北と南から日本を挟み撃ちにする作戦に。当初は2つに分かれて出撃を検討していた舞人ですが、ガインと満彦の進言によりネオ鹿児島湾への出撃を決めます。ネオ津軽海峡よりもネオ鹿児島湾を優先したその詳細な理由は不明ですが、おそらくネオ鹿児島湾の方が市街地などが隣接しているからゆえの判断なのでしょうね。同じ頃エグゼブは、ブラックノワールのジョーを洗脳するという提案を渋々受け入れます。ブラックノワールの洗脳は完全にその対象を下僕にしてしまいますが、どうやら洗脳以前の記憶までを消し去ることはないらしい。ジョーを洗脳させると聞いて、エグゼブはケン・エノモトだった頃に受けた洗脳を思い出します。過去のそういった記憶がありながらブラックノワールの下で働くって、ツラくないのかなぁ

ネオ鹿児島湾で激闘を繰り広げる、舞人ら勇者特急隊。満彦とウォルフガングはそれぞれ、魔のオーラを受けていたロボットの破片からその魔のオーラの対抗策を研究。やがて2人は同じ結論にたどり着き、ついに対抗策を発見します。有力な対抗策もないまま出撃したため、やはり前回同様劣勢を強いられる勇者特急隊。これはなかなかツラいものがあります…。しかし希望の光がないわけではなく、満彦とウォルフガングが魔のオーラへの対抗策を発見。それは人間の脳波からごく微量に発せられている、イノセントウェーブでした。魔のオーラとは、ロボット自体を強化させるものではなく、ロボットを守るバリアのようなもの。イノセントウェーブはその魔のオーラを打ち消す能力があるようです。今までは「ロボット自体が魔のオーラでパワーアップしている」と考えていたから、こういった対抗策が発見できずにいたんですね。上述の通り同時期に同じ結論に至る満彦とウォルフガングでしたが、このシーンではどちらかといえばウォルフガングの方が主人公のような扱いに。イノセントウェーブの効能を発見し、イッヒたち部下やジョー、そしてエグゼブやブラックノワールの面倒までをも見てやるぞと豪語します。得意げに話すウォルフガング。ここだけ見てると、本当に彼が主人公だと勘違いしちゃうぞぉ!

牢屋から出され、エグゼブのもとに連れてこられたジョー。彼はエグゼブのように洗脳マシンに入れられてしまいますが、そこへウォルフガングが登場。ジョーを救い、ブラックノワールにダメージを与えますが…。Bパートに入ると、ウォルフガングの主人公並みの活躍がさらに目立つ形に。イノセントウェーブ増幅装置を完成させて大阪工場長に渡すようイッヒたちに頼み、危険な場所から彼らを遠ざけたうえで単身ブラックノワールの元へ。そしてジョーを救ってイノセントウェーブ増幅装置と銃でブラックノワールに攻撃を仕掛けますが、エグゼブの銃撃に被弾して生死不明となってしまいます。ジョーを救った際の2人のやり取りもあって、ウォルフガングの一連の活躍シーンがとてもカッコいい。ウォルフガングは第1話から登場した最も登場期間の長い悪役ですが、まさかこんな形で活躍するキャラになるとは思いもしなかったなぁ。ウォルフガングはマイトガインの搭乗者を舞人と知らないはずですが、なぜかイッヒたちに旋風寺重工の大阪工場長へ渡すように頼んだのも、グッときます。ウォルフガングが舞人の正体をこの時点で知らなかったという前提で推測するなら、かつて大阪工場長にお世話になって部下の大切さを教わり、ゆえに最も信頼できる技術屋であるとウォルフガングが考えていたからなのでしょうね。まあ、もしかするとジョーから舞人のことについて教えられていたのかもしれないけど

苦戦し続ける勇者特急隊。やがてガードダイバーとバトルボンバーは敵の猛攻に倒れ、まともに動けるのはグレートマイトガインとマイトガンナーのみに。もはやこれまでかと思われたその時、第43話での奇跡が再び発生。魔のオーラが消えた瞬間に、グレートマイトガインはグレート動輪剣、そしてパーフェクトキャノンを立て続けに決め、パープルの乗る空中要塞ブランカもろともロボット軍団を全滅させました。崩落寸前のビルに取り残された少女を救い、倒されてしまったガードダイバー。グレートマイトガインをかばって串刺しにされてしまうバトルボンバー。やはり両者の大破・爆発シーンは見ていて悲しくなります。特にガードダイバーは自身の本来の目的(人命救助)を果たしながら倒れたので、そのシーンには泣かされます。もう後がないグレートマイトガインたちでしたが、第43話での奇跡が再び起きたことで逆転勝利。パーフェクトキャノンに空中要塞ブランカごと吹っ飛ばされたパープルは、これで退場となりました。魔のオーラを打ち破るカギはイノセントウェーブ。そしてサリーの祈りから発せられるオーラ…。最終決戦の勝利のカギを誰が握っているか、もうわかりますよね?
 
 
 

第47話(終)「嵐を呼ぶ最終回」

1994年1月22日放送
登場した敵他:ブラックノワール・エグゼブ・パープル/クリスマスオペレーションによる世界征服作戦
「悪のはびこる世界など、決して許しはしない!正義は必ず勝つんだ!」
 
STORY:日本侵攻に失敗したエグゼブは、トレジャーロボテック社の本社を要塞として急浮上。日本国民に、ブラックノワールに支配されることを迫る。そこへ轟龍、そしてグレートマイトガインが駆け付けてエグゼブとの激しい戦いが始まった!エグゼブの操る超巨大ロボ:インペリアルに対し、舞人たちに勝ち目はあるのか?そしてブラックノワールの驚くべき正体とは!?今、全てに決着をつける時がやってきた!正義の力が、嵐を呼ぶぜ!
 
残る敵は、エグゼブとブラックノワールだけ。今こそヤツらを倒す時だ!最終回である今回は、当然ながら彼らと決着をつける展開に。そして、有名なブラックノワールの真の目的が明かされるお話になりました。前評判を聞いていたので本編ではもっとメタいことをするのかと思っていましたが、そこまでメタなことまではしていなかったような気もするけどなぁ。
 
トレジャーロボテック社の本社を空中要塞とし、日本国民に降伏とブラックノワールからの支配を要求するエグゼブ。これに単身挑むロボットが1体。それは雷張ジョーの乗る轟龍でした。同じ頃舞人たちは、グレートマイトガインの修理を進めながらイノセントウェーブ増幅装置の開発に着手。そこへウォルフガングの部下であるイッヒたちがやってきます。電波ジャックし、あちこちのテレビモニターから降伏と服従を迫るエグゼブ。典型的な悪の組織のボスの行動ですが、後半の展開を考えるとこのテンプレ的な行動まで制作陣がわざとやっているのではないかと錯覚してしまいます。まあ、さすがにそこまでネタ要素は入れてないと思うけど…。イッヒたちにイノセントウェーブ増幅装置を持参され、驚く大阪工場長。最初はなぜウォルフガングから指名されたのか分からなかった彼でしたが、とある写真を見せられたことですべてを理解します。ウォルフガングがイッヒたちに持たせていたのは、青戸工場で働いていた際に撮影したであろう1枚の写真。これにより大阪工場長は、第17話で働いていた工員がウォルフガングであることを察します。大阪工場長がウォルフガングのことを察するシーンは時間としてはほんのわずかですが、なんだかとても感慨深く感じますね

イノセントウェーブ増幅装置を取り付けて出撃し、轟龍と共闘するグレートマイトガイン。魔のオーラを打ち消してどんどん敵を倒していく中、ついにエグゼブは自ら出撃。超巨大ロボ:インペリアルを操り、グレートマイトガインを窮地に陥れます。イノセントウェーブ増幅装置を使えば、通常の人間のイノセントウェーブでもロボットの魔のオーラを消し去ることくらいは可能らしい。これによりグレートマイトガインと轟龍はどんどん敵を撃破し、エグゼブのいる要塞へと近づいていきます。今まであれだけ苦戦していたロボット軍団を、いとも簡単に倒していくグレートマイトガインたち。いやあ、このシーンは爽快でしたね。エグゼブはこの一連の失敗の責任を取る形で、超巨大ロボ:インペリアルで出撃。その圧倒的な大きさとパワーで、あっという間にグレートマイトガインを追い詰めてしまいます。グレートマイトガインが追い詰められるのもそうですが、それよりも注目したいのはこのシーンにおける舞人とエグゼブのやり取り。舞人の正義を絶対的に信じる強い意志が感じられるシーンになっています。人によってはこの構図も後半の展開につなげるためのメタ要素とする考え方もあるようですが、どうかなぁ。確かにそうとらえられなくもないけど…。
 
舞人「悪のはびこる世界など、決して許しはしない!正義は必ず勝つんだ!」
エグゼブ「フン、まだまだ青いな。ではお前は正義なのか?」
舞人「当たり前だ!」
 
マイトガンナーも破壊され、エグゼブに追い詰められてしまうグレートマイトガイン。パーツの一部が破損し大ピンチになりますが、そこへ轟龍が再び登場。インペリアルのコクピットに特攻し、エグゼブもろともインペリアルを倒すのでした。グレートマイトガインを握りつぶそうとするエグゼブ。その際に彼は、「この玩具ももうお払い箱だ!」と発言し、投げ捨てるような行動をとって見せます。後半の展開を考えるならば、明らかにこれはメタ的要素を込めたセリフでしょう。「(新番組『ジェイデッカー』が始まるから、マイトガインという旧作品の)玩具はお払い箱だ!」ということですからね…。そんなエグゼブにトドメを刺したのは、ジョーの乗る轟龍。彼は飛行形態に変形させてそのまま特攻し、先端部についたドリルでエグゼブもろともコクピットを刺し貫いて勝利しました。あれだけ取ってくれといったドリルにやられてしまったエグゼブ。そりゃあ、死ぬ間際にああいうこと言うわなぁ

エグゼブ「だから、ドリルは取れと言ったのだ…。」
 
残る敵はブラックノワールのみ。空中要塞に突入したマイトガインを待っていたのは、ブラックノワール本体。ブラックノワールは自身の真の目的すべてを舞人に打ち明けマイトガインを抹殺しようとしますが…。空中要塞のシーンでは、グレートマイトガインがカイザーパーツを強制分離し、マイトガインとして突入。おそらく、破損したパーツを排除して身軽にするためだったのでしょう。要塞内に突入した舞人を待っていたブラックノワール。そこでブラックノワールは自分の目的を話し始めます。舞人たちの二次元世界に対して、三次元世界の住人であるブラックノワールは、舞人たちの世界をゲームとして楽しんでおり、舞人たちキャラクターはすべてゲームの駒。ハッピーエンドにも飽き飽きしてきたブラックノワールは、ヒーローが死ぬ悲劇のエンディングでこのゲームを終わらせようとしていたのでした。要するにブラックノワールは自称アニメを制作する三次元世界(我々のいる世界)の住人であり、それに対して舞人たちはアニメという二次元世界の住人。つまり『マイトガイン』の最終決戦は、現実世界とアニメ世界の対決だったという、かなりのメタフィクション的な展開であったことが明かされます。子供向けアニメながら、近年では『非公認戦隊アキバレンジャー』でも見られたような構図を持ってきた『マイトガイン』。ブラックノワールを異次元人と設定しちゃえば普通のヒーロー番組で見られる展開になりますが、わざわざ「三次元人」と定義したのは、やはりこのメタフィクション要素をアピールし、視聴者にも理解させるためだったのでしょう
 
舞人「俺たちはゲームの駒なんかじゃない!俺たちは人間だ!」
 
驚異的な力の前に、倒されそうになるマイトガイン。しかしそこへ、イノセントウェーブ増幅装置をつけたサリーが大列車フォートレスとともに到着。強力なイノセントウェーブで弱体化したブラックノワールは、マイトガインの動輪剣を受け爆発四散しました。満彦の調べによれば、常人の100倍以上のイノセントウェーブを発しているというサリー。強く願ったときにグレートマイトガインに奇跡を起こすなどということはありましたが、イノセントウェーブの発している量が多いからといって、実生活に影響を及ぼすといったことはあまりないようですね。ブラックノワールが弱体化したのを見た舞人は、マイトガインによるダブル動輪剣で勝利。大爆発を起こす空中要塞からも何とかガインとともに脱出します。今回だけ見せた特別な必殺技:ダブル動輪剣。輝くダブル動輪剣を手にブラックノワールを真っ二つにするマイトガインはカッコいいですが…、もう1本の動輪剣はどこから出てきたんだ?

ブラックノワール「そうか、この私もただのゲームの駒だったか…。巨大な悪と言う名の!」
 
街に平和が戻ってきた。OPテーマ「嵐の勇者(ヒーロー)」の2番をBGMに、登場したメインキャラのその後が描かれていきます。やがて舞人とサリーは結婚。みんなに見送られながら、マイトウィングでハネムーンに出かけるのでした。終盤のシーンでは、『マイトガイン』に登場したメインキャラクターなどが一斉に登場。ブラックノワールとの戦いが終わったその後が描かれています。一斉に修理される勇者特急隊のメカとブラックガイン。すっかり立ち直ってラーメン屋を元気に経営する、ホイ・コウ・ロウとチンジャ・ルース。そのラーメンを食べるハルオ・ジュン・チョウサクの3人組。また脱獄して小沢警部に追いかけられるショーグン・ミフネ。商店街で納豆を見てぶっ倒れるカトリーヌ・ビトン。生還し再会を果たすウォルフガングとイッヒたち。そして、とうとう結婚式を迎える舞人とサリー…。かなり足早ですがほとんどのメインキャラのその後が描かれており、それぞれのキャラでの思い出がよみがえってきますね。舞人とサリーの結婚式では、生死不明だったユリウス(第32話)や胡蝶(第37話)、そしてジョーまでもが登場。みんなそれぞれ、舞人たちを祝福していました。
 
エンディング。昭和の日本映画のような「完」の文字が出た後に流れるのは、「嵐の勇者(ヒーロー)」のピアノアレンジと、舞人とサリーの結婚式を描いたセル画。そして「この物語はフィクションである」という注意書き。やはりこれが表しているのは、『マイトガイン』の物語は舞人たちが創り出してきたのではなく、三次元人による“創り物”でしかなかったということなのか…?当然制作陣がアニメ作っているので、“作る”という意味では作品自体が作り物であるのは間違いないのですが、物語を紡ぐという意味での“創る”という面でも、舞人たちは三次元人の手の上で踊らされていた―ということなのでしょうか
 
 

勇者特急マイトガイン』。これは、いつ何時でも正義を信じ続ける、逆転勝利を呼ぶ嵐の勇者の物語である。
 
 
 

番外編「嵐を呼ぶハネムーン」

1997年9月22日発売
登場した敵他:トニー・タニカ/戦闘メカ「メタファルコンVX」他による舞人とサリーの襲撃
「夜空の星が闇に消え、世界に終わりが来たとても、俺はサリーを愛し続ける!」
 
STORY:皆に見送られ、ハネムーンへと出かけた舞人とサリー。マイトウィングの中ですっかりラブラブな2人だったが、温泉宿に着いた夜から事件発生!謎の巨大ロボが現れ、2人を襲ったのだ。そのロボの中からかつての悪人たちの声がしたため、満彦たちは彼らを調べ始めるが、全員アリバイが立証されてしまう。その夜またもや現れる巨大ロボ。そしてサリーが消えた!この事件の犯人は誰か?サリーの隠している秘密とは何か?愛の力が、嵐を呼ぶぜ!
 
マイトガイン』終了後、3年の時を経て作られたラジオドラマ。バンダイチャンネルなどの映像配信サイトでは公式配信されていませんが、渋谷のTSUTAYAなどではレンタルCDの在庫が存在。今年8月の東京遠征中にそれをレンタルして、ようやく聞くことができました。笑えるところも多くありながら、しっかりと『マイトガイン』の一編として成立しているこのお話。舞人たちを襲っていた犯人の正体は、個人的にはちょっと意外でしたね

最終回のラストシーンで、マイトウィングでハネムーンに向かった舞人とサリー。彼らはヌーベル伊東の旅館に宿泊予定であり、道中でもかなりイチャイチャします。旅館に到着し温泉を堪能し、部屋に戻った直後なんと満彦たちが乱入。彼らは舞人からの緊急シグナルをキャッチしたから駆けつけたと主張しますが、舞人はそれを出した覚えが全くありませんでした。そんな中、巨大ロボが出現。中から聞こえてきた声は…。第1話(4パート中の1パート目)では、舞人とサリーのラブラブっぷりがお話の中心。結婚したのでお互いの呼び名をどうするかということの話題から始まり、名物と聞いていた回転温泉(物理的に温泉が回るらしい)が混浴だったり、部屋でとうとう二人っきりになって何をするか迷ったりなど、微笑ましくもやっぱりちょっと笑えるシーンが続きます。マイトガイン』本編中では、どちらかと言えばサリーが舞人以上に相手に好意を抱いていたような描かれ方でしたが、なんだよ、今回はバカップル並みにお互いラブラブじゃねぇか!そんな彼らのもとに突然現れたのが、満彦・いずみさん・青木さんの3人。彼らは舞人の緊急シグナルをキャッチしたから駆けつけたと言いますが、舞人はそんなことはしていないと回答。全員が不思議がる中、旅館の付近に謎の巨大ロボが出現するのでした。旋風寺家の執事である青木さんは、本作でも登場。しかし、なぜか本編以上に親父ギャグを言う頻度が高くなっています。というか、彼のセリフの半分以上が、親父ギャグを絡めたセリフだったような気が…
 
現れた謎のロボからは、かつて勇者特急隊の敵として立ちはだかったウォルフガング、ホイ・コウ・ロウ、ショーグン・ミフネ、カトリーヌ・ビトンの声が。舞人はなんとかマイトガインでそのロボを倒し、ウォルフガングたちの調査は満彦たちが担当することに。しかし、彼らにはそれぞれ完璧なアリバイがあり、調査は難航してしまいます。その日の夜、またもや舞人とサリーの前にあのロボットが出現。そのロボから聞こえてきた声は…。かつて、『マイトガイン』での悪役としてレギュラー登場していた、ウォルフガング、ホイ・コウ・ロウ、ショーグン・ミフネ、カトリーヌ・ビトンの4人。彼らには巨大ロボットを作る力もあるため、舞人を襲ったことを疑う満彦たちでしたが、彼らにはアリバイがありました。満彦たちの調査によると、ウォルフガングはすでに悪事から完全に足を洗い、カトリーヌ・ビトンは当時エステサロンでエステの施術中。ホイ・コウ・ロウは自分の店の厨房に立っており、ショーグン・ミフネは刑務所から再び脱獄して逃走の真っ最中でした。悪役だった彼らも、ある者は更生し、ある者は相変わらずといった感じのようです。そういえば、ショーグン・ミフネはこれで3回目の脱獄のはず。よくもまあこんなに頻繁に脱獄できるなぁ。ヌーベルトキオの警察の管理体制がガバガバなのか、ショーグン・ミフネの脱獄が得意なのか…。満彦たちの調査が進む一方で、舞人とサリーはその夜再び巨大ロボと遭遇。中から聞こえてきた声は、パープルのものでした。パープルは第46話のネオ鹿児島湾での決戦で爆死したはず。なぜ彼の声が!?

再び現れた巨大ロボを、お返しとばかりに再びマイトガインで倒す舞人。今回はコクピット部分をえぐり取り、操縦者の正体をつかもうとしますが、遠隔操作のため操縦者の正体はつかめませんでした。翌朝満彦たちと合流した舞人でしたが、部屋で眠っていたはずのサリーが奇妙な置手紙を残して失踪してしまいます。昨夜と同じく、マイトガインの動輪剣・縦一文字斬りで巨大ロボを撃破する舞人。そのロボのコクピットを確認しますが操縦者は確認できず、また戦闘が深夜にあったことでろくに眠れなかったため、舞人はそのことを翌朝合流した満彦たちに話します。満彦たちとのやり取りで面白いのが、舞人が話すまで巨大ロボの再出現を知らなかったため、舞人が初夜のことを話していると勘違いしていたところ。「昨日は眠らせてもらえなかった」などの舞人の発言から、満彦たちは完全に別のことを想像しています。特にいずみさんの反応が露骨で面白い…。さて、サリーのことを部屋に確認しに行ったいずみさんは、置手紙を発見して彼女が失踪したことを知ることに。ガインによってすぐに居所が判明し、急行する舞人でしたが、そこで待ち受けていたのは一連の事件の真の黒幕でした。ある人物との“たった一度の過ち”を苦にして、舞人の前から姿を消すサリー。彼女は隣町のホテルでバイトしているところを発見されますが、そのホテルには一連の事件の犯人:トニー・タニカがいました。屋上のステージで、卑怯な方法を使ってサリーとの復縁を迫るトニー。売れない芸人である彼は「サリーと付き合っていた男」を自称しますが、本当なのか…?

トニーからの要求を拒否し、舞人との生活を選ぶサリー。これに対してトニーはついにサリーとの過去を明かし、舞人は本気でそれにショックを受けますが、サリーとの愛のために復活。これに対して、トニーは戦闘メカ:メタファルコンVXを繰り出して舞人たちを襲撃。しかし、そんな彼の野望は、舞人とサリーそしてガインの協力によって実現したグレートマイトガインの前に一刀両断されるのでした。トニーとサリーのたった一度の過ちとは、彼女が花屋でバイトをしていた際、彼とたった一度だけデートをしていたこと。映画を観に行った後に食事した程度のものでしたが、それがサリーにとっての初デートであり、トニーはそのことで舞人にマウントを取り続けていたのでした。ハッキリ言ってそこまで深刻なことではなかったため、そんなにショックを受ける必要もなさそうな“サリーの過ち”。しかし、舞人は本気でショックを受けて悲しみ、それでもサリーを守るために立ち上がるのでした。この一連のシーンでわかるのが、舞人もサリーも意外に純情であるということ。舞人だと「なんだそんなことかぁ」と笑い飛ばしそうな気もしましたから、本気で悲しんでたのはかなり意外でしたね。舞人のカッコつけっぷりに怒ったトニーは、メタファルコンVXを使って彼らを襲撃。これに対し舞人は、サリーとともにグレートマイトガインへ合体し、息の合った攻撃を見せ、最後はグレート動輪剣・真っ向唐竹割りでメタファルコンVXを完全に木っ端微塵にするのでした。トニーは芸人であるため、声色を変えることもお手の物。今まで舞人たちの前に立ちはだかった悪人の声がロボットから聞こえていたのも、彼が原因だったんですね。ここでトニーが『ガオガイガー』の護の声も演じて見せ、これに対し舞人が獅子王凱として反応してしまうというメタな描写が笑わせてくれます。そして、そんなシーンの後は、本気でアツいグレートマイトガインの戦闘が。本編では実現しなかった舞人×サリーによるグレートマイトガインが登場し、彼女の愛の力で増幅したイノセントウェーブをまとい、メタファルコンVXを倒します。いやぁ、このシーンはぜひ映像で観たかったなぁと思うくらい迫力ある展開に。第31話の舞人と満彦の共闘をほうふつとさせるシーンでもありましたね

戦いが終わったと思った直後、サリーに起こされる舞人。彼がいたのはマイトウィングの中。そう、今までのすべてのことは彼の夢であり、彼らのハネムーンは実際にはまだ始まったばかり。気を取り直した舞人は、サリーとともにハネムーンを満喫し始めるのでした。普通だったら「単なる夢オチか」という感想で終わりそうなこのエンドロールですが、最終回と同じく「嵐の勇者」のピアノアレンジバージョンがBGMとして使用されて締めくくられてるのが気になるところ。まさか今回の一連の展開も、全ては三次元人の仕組んだこと―なんてオチを暗示しているわけじゃないよね…!?
 
 
 
 
 
…こうして、『勇者特急マイトガイン』の物語は完結しました。
 
次回は総括として、改めてこの作品について振り返ってみることにしましょう。
 
 
 
 
 

◎今日の勇者ソング◎

今日ご紹介するのは、1993年放送の勇者特急マイトガイン』前期EDテーマ「危険なゴールド」です。


それ以前の勇者シリーズのEDが、明るかったりしんみりした感じの曲だったりしたのに対し、それらから一転かなり大人っぽい曲調と歌詞で仕上げられたのがこの曲。ED映像も悪役中心に固められており、他作品と比べてかなり異質な雰囲気になっています。


ちょっぴりアダルトな雰囲気も感じた、『マイトガイン』前期ED。この雰囲気結構好きだったのですが、途中で変わっちゃったのは「ええっ!」と驚いちゃいました。なんで変わったんだろうなぁ。

 

 

 


危険なゴールド (勇者特急マイトガイン)

 

 

 

それではまた次回、お会いしましょう!

 

 

 

 

 

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