史上初?怪獣にビンタされたウルトラマン!
ビンタの倍返しだ!今回の『ウルトラマンルーブ』は、イサミがメインとなるお話。前回の戦いで恐怖心にさいなまれた彼が、どうやってそれを乗り越えてウルトラマンブルへと再び変身するのか?その過程が丁寧に描かれており、イサミの精神面での成長回になっていましたね
・ストーリー面
前回起きたことを踏まえ、さらに前回のゲストキャラも引き続き登場しているため、前回に対する後編といった感じになっていた今回のお話。しかし、今回だけでもイサミの成長回として成立しており、前回を観ていなくても十分楽しめるお話になっていました
カツミたちがクワトロMに来たテレビの取材でてんやわんやしている頃、イサミは街中でグルジオボーンと遭遇。単独で変身し先に倒そうとしますが、なぜかルーブジャイロは反応せず。結局カツミの助けを借りることになり、グルジオボーンが撤退したからよかったものの、2人にはイサミ変身不能の謎が残されることになりました。クワトロMはテレビに取材されるくらいは地元では有名らしい。あの個性的なデザインTシャツはやっぱり綾香市民から見てもおかしいらしく、「変なお店」扱いされていました。まあねぇ、あのデザインじゃねぇ。そんなカツミたちが大事な時に限って現れるのが怪獣。今回はグルジオボーンが再出現し暴れまわりますが、イサミが変身出来ないのとロッソの態度に不満だったのか、ロッソに一発ビンタして撤退してしまいます。グルジオボーンに変身していたのはマコト。専務の誕生日パーティーを欠席してまで、カツミたちのために出現したようですが、全然ヒーローらしくない彼らに失望して撤退してしまいます。カツミたちを効率よく倒す方法を提案するダーリンに対し、そういった方法は好きじゃないと一蹴するマコト。怪獣だけでなく宇宙人にまで精通してるってことは、マコトってもしかして地球人じゃないのか?それとも、ルーブクリスタルを研究する中でそういったことを知ったのか?
靴を履き間違え、食欲不振に陥り、様々な人から心配されるイサミ。「ウルトラマンに変身できない」という悩みを当然言えるはずもなく、どんどん負のスパイラルに陥っていきます。コマ姐の病室を訪れた際にイサミの不調を知ったマコトは苛立ち、「ヒーローは悩むもの」ではないとして再びグルジオボーンに変身するのでした。前回のVSメカゴモラ戦で、コマ姐を殺しかけてしまったイサミ。それに幼い頃の失敗しかけた経験が重なり、彼は自信を喪失してしまっていました。ダーリンの「イサミはメンタル面が弱い」という分析が、見事に当たっていたということが分かる描写。そりゃ、あんなことがあれば、最悪の事態を回避できたとしても誰しもが思い悩むよなぁ。そして、ここで興味深いのが、この悩んでいるイサミに対するマコトの反応。「“そんなこと”で悩んでどうする!?」と苛立ち、グルジオボーンに変身していました。このシーンで分かるのは、マコトは細かいことは悩まない性格であると同時に、「ヒーローの葛藤が理解できない」人間であること。彼が憧れるオーブだって悩みまくっていたのに、それを理解できないとは…。今のままでは、マコトはウルトラマンになることはできないということなんでしょうね
グルジオボーンにより、コマ姐の入院する病院に危機が迫る!カツミが先行してロッソに変身し踏みとどまる一方で、イサミはコマ姐を救うべく病院に突入します。コマ姐を救う中で、自分の過去の経験の続き、そして自信を取り戻したイサミは、ブルへと変身!連携プレーで戦い、最後はフレイムアクアハイブリッドシュートでグルジオボーンを撃破するのでした。イサミが自信を取り戻すシーンこそ、今回最大の見どころ。「登場人物のアドバイスにより記憶や自信を取り戻す」という展開はよくあるものですが、今回その役割をコマ姐が担当しているのがよかったですね。カツミやウシオだと、イサミから近すぎる人間だからダメ。かといって、今回のみのポッとでのゲストキャラでは、積み重ねが足りない。やはり前回の展開があり、イサミと親しい他人であるコマ姐だからこそ、このシーンでの感動を生み出すことが出来ていたと言えるでしょう。自信を取り戻したイサミは、もう迷わない。ブルへと変身し、ロッソとの連携技でグルジオボーンを倒しました。ブルが変身を遂げたシーンでのロッソの喜び様が面白い。この2人、なんだかんだでいい兄弟だよね
ロッソとブルに敗北したマコト。しかし彼は次なる目的があり、人間を集めてある実験を行っていました。それは―。以前から、ガイに似た要素を持つ人間と接触を繰り返していたマコト。今回のラストシーンで、マコトが彼らを誘拐しており、オーブダーク変身のための実験台にしていたことが判明します。ガイのセリフや「オーブの祈り」の歌詞を引用して気取るマコト。でも今のままじゃあ、彼はまだ紛い物のウルトラマンですよね
・特撮面
第1話に続き、グルジオボーンが登場することになった今回。第1話と差別化を図るためか、爆発面や合成面で特徴的なシーンが多く観られました。特に、後述するグルジオボーンの尻尾の合成は、怪獣映画並みの迫力があったと感じましたね。
今回の戦闘シーンで目立つのが、人物を手前側に配置したウルトラマンとの合成シーン。カツミがロッソに変身できるのに対し、イサミが変身できないためこういったシーンが必然的に増えたのかもしれませんが、とにかくこうした構図が多用されていたので印象に残りましたね。人物とウルトラマンの合成は以前のお話でもあったけど、今回は特に効果的に使われていたような気がするなぁ
変身できなくても、コマ姐を救うために必死に頑張るイサミ。そんな彼に、グルジオボーンの尻尾が迫る!病院のエントランスをかすめてイサミの目の前と通り過ぎていく尻尾の合成は秀逸。本当に迫力満点であり、怪獣映画を観ているような気分にさせてくれました。いいなぁ、これぞ特撮って感じだ!
人物とウルトラマンの合成と並んで今回目立っていたのが、弾着と爆発。ミニチュア内での爆発は今までのお話でも頻繁にありましたが、今回の場合ロッソが攻撃を受けて火花を散らす弾着描写や、ブルの前をグルジオボーンの攻撃が着弾して目の前で爆発するなど、アクターさんが身体を張った火薬の演出に注目させられました。『ジード』第2話でも思ゐましたが、ウルトラマンの目の前での大爆発は、「アクターさん大丈夫か!?」って少し心配になりますね。でも、同時に迫力があって観ていて「おおっ!」と圧倒されるんだよなぁ
全然ウルトラマンらしくないカツミとイサミに、とうとうしびれを切らせたマコト。正体を現した彼は、オーブダークに変身して彼らに勝負を挑んできた!
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