
今回は、冊子版につき埼玉高速鉄道の各駅のみで配布されている「るるぶ特別編集 埼玉高速鉄道 開業25周年号」の御紹介です。
かつて日韓ワールドカップの会場ともなった埼玉スタジアム2002の最寄り駅である浦和美園から、東京メトロ南北線との接続駅である赤羽岩淵を結ぶ本路線。開業25周年を迎えたことで、各種周年イベントや取り組みを行っており、その一環として発刊されたのが本冊子です。
私は沿線民ではないので、この冊子の存在を全く知らなかったのですが、つい先日沿線を訪れる用事があり、駅の改札口で時間調整していると、この冊子がラックに置かれているのを発見。無料だったので1冊もらってきました。通常のものとは別に、会社や地域とコラボしたるるぶトラベルって割とあるけど、無制限(在庫がある限り冊数制限がない)の無料配布って珍しいんじゃないかな。
なお本冊子は、デジタル版であれば↓下記公式ページより閲覧可能です。
ページ数は全26ページ。るるぶであるため全頁フルカラーであるほか、表紙もラミネート加工されており、その薄さを除けば書店で販売されている通常のるるぶとほとんど変わらないクオリティーになっています。無料配布の冊子でここまで仕様が豪華なんて、なかなか気合い入ってるなぁ。
ページ構成は、まず埼玉高速鉄道の歴史を紹介し、その後は沿線各所の観光案内等を掲載。一部の駅しか該当しないようなショッピングモールの立地や、「充実の交通網」というアピールは、正直少々苦しいなと感じましたが、その後ピックアップされているものは、沿線各駅のものをまんべんなく取り上げており、良い切り口ではないかと感じました。
中でも興味深かったのが、歴史のパート。「都心部の地下鉄の終点駅の先から延びる私鉄」というと、設立と同時に沿線を急速に開発され、それまで山や空き地しかなかったような場所に街が出来た…なんてイメージが出てきますが、埼玉高速鉄道は、鉄道の交通空白地帯だった旧鳩ケ谷市(今は川口市)等のエリアを通っており、もともと人が住みある程度発展していた地域を通っているんですよね。ゆえに、開通以前から歴史のある町や地域が多いため、こうした切り口での照会ができるのです。
そう、だから埼玉高速鉄道って、なんだかんだでまだまだ発展の余地がある路線なんですよね。運賃の高さがかなりのネックになってるけど…。
沿線を様座な面から取り上げていた「るるぶ特別編集 埼玉高速鉄道 開業25周年号」。本路線は、全8駅で沿線に著名な観光地があるわけではありませんが(埼玉スタジアム2002は人を集めるスポットではありますが、観光地ではないでしょう)、沿線を盛り上げようという気概がしっかり伝わってきたので、私としては、この取り組みは大いに評価したいなと感じました。
住宅開発が進んではいるものの、運賃が高額なイメージばかりが付きまとっている感のある埼玉高速鉄道。ですが、現時点で直通先を経由し新横浜を結んでいるほか、2030年代の南北線支線の品川延伸が実現すれば、現在やや弱い都心部へのダイレクトアクセスもだいぶ改善されるので、化けることがあるかもしれません。また、浦和美園側からも岩槻方面への延伸構想が根強くありますし、今後が楽しみな路線だと言えるでしょう。
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