
今回は、2007年4月に発売された、「東急電車時刻表(2007年4月5日ダイヤ改正号)」のご紹介です。
今から約20年前に発売された、東急全線の時刻表。小田急や東武鉄道、京成電鉄等は、今も冊子形式の時刻表を発売していますが、東急はどうやら2010年代初頭に取りやめてしまったようです。東急のこの形式の時刻表の販売って、意外に歴史が短かったんだなぁ。
ちなみに、私が本冊子を入手したときの記憶は、かなりおぼろげ。少なくとも、関東の親戚の家に行った際に入手したものですが、書店で購入したのではなく、確か当時の溝の口駅のサービスカウンターに入ったら、なぜか駅員がタダでくれたような覚えがあります。なんでタダでくれたのかは、今となっては不明ですが、あれから20年近く、実家でちゃんと保存されてきました。
なお、この約1年前に入手していた、2006年の小田急時刻表のレビューは↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
表紙に大々的に記載されているのは、「混雑緩和のために、田園都市線に準急が新設!」というもの。当時はこれが最大のトピックだったようですが、今となっては、それよりもさらに貴重なものが、この時刻表には記録されています。


まずは、路線図と停車駅案内から。東急はこの頃既に、いくつかの路線で東京メトロや都営地下鉄と相互直通運転を行っていたため、東急全線の路線図と都営地下鉄作成の地下鉄路線図が掲載。ですが、この画像を見るだけで、現在とは大きく異なることがよくわかることでしょう。そう、2007年は副都心線開業前で、地下鉄路線図のほうにちょろっと「池袋-小竹向原間の有楽町新線」とだけ記載されているのみで、当然東横線との直通運転を行っていませんでした。
東横線が直通運転を行っていないということは、当時の東横線渋谷駅は、まだ高架駅頭端式ホームだった時代。特急や急行は渋谷ですべて折り返しており、各停は一部が中目黒より日比谷線へ直通していました。もちろん、fライナーなんてありません。
目黒線系統では、新横浜線や羽沢横浜国大前駅は当然未開業。それどころか武蔵小杉止まりとなっているのが驚き。まだ日吉にすら伸びていなかったのですね。
そのほかに目を向けると、大井町線は溝の口ではなく二子玉川止まりで、かつまだ急行の運行開始前であるため、乗換駅を除いて急行停車駅の表示は一切なし。田園都市線も、今は目覚ましい発展を遂げている南町田グランベリータウンがまだ南町田駅の時代で、土休日のみ急行が止まるという、ものでした。
続いて、ダイヤの状況。各線を1つ1つ取り上げていくとキリがないので、ピックアップして取り上げていきます。

やはり、最も現在と大きく違うのが東横線系統。優等列車はすべて渋谷折返しであり、各停も渋谷-元町・中華街間の運用を主体としつつ、菊名-中目黒-北千住間の日比谷線直通各停が入り込む形。東急からの日比谷線直通列車は、東武線へは直通しない形だったんですね。
当時は北千住駅も今の構造になっていたので、菊名から日比谷線に直通しても、そこから先草加方面に行こうと思ったら、乗換えが不便だったのかなぁ。中目黒は対面乗換えが出来る構造になっているので、日比谷線直通をぶった切って副都心線直通に一気にシフトしたのは、沿線民の利便性を大きく向上させたと言えるのかもしれません。

目黒線は、上述した通り、全ての列車が武蔵小杉折返し。この時点で既に東京メトロ南北線や都営三田線と直通運転を行っていましたが、今に比べると直通本数は圧倒的に少なく、日中は急行が30分に1本間隔で、各停は今は朝方にしかない目黒折返しが日中もそこそこあったという状況。この路線が後年、新横浜や相鉄方面に直通する路線に化けるなんて、多くの人が想像すらしなかったことでしょう。
目黒線の今の様子は、↓コチラ!
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田園都市線は、このとき概ね今と同じ運転系統が確立されたので、種別面に違和感はなし。ただ、急行が15分に1本程度と今に比べると本数が少なめで、このとき新設された準急も、どちらかと言えば長津田から都心方面の対ラッシュ時用種別といった立ち位置。今とは運行時間帯も本数もかなり違うものでした。田園都市線のダイヤも、今はかなり充実したんだなぁ。

そして、本冊子の巻末には、PASMOの使い方ガイドがカラーページで掲載。2007年はPASMOがサービスを開始した年であり、本冊子時点では、まだそれから1か月も経っていない時期でした。券売機でのチャージの仕方を詳述しているのは、今でこそ「こんなの誰でも知ってるでしょ」と言いたくなりますが、当時はSuicaが運用開始していたとはいえ、まだまだICカードは普及し始めた頃だったんですよね。
あれから18年。もはや都市圏の鉄道はICカードで乗るのが当たり前となり、東急に至っては、クレジットカードのタッチ決済でも乗れるようになっています。この当時から考えると、すさまじい技術と価値観の進歩ですね。
副都心線開業前最後のダイヤ改正となった、2007年4月改正のダイヤを記録した「東急電車時刻表(2007年4月5日ダイヤ改正号)」。今の東急ネットワークが確立される直前のダイヤの様子が分かる資料として、非常に貴重です。
さて、副都心線開業等で、2010年代中盤から運行系統もほぼ固まり、落ち着いた感のある東急ですが、先日報道があった通り、蒲蒲線(東急蒲田-京急蒲田)の建設が開始されることになり、2030年代に東急の路線網とダイヤがさらに発展することが、現実味を帯びてきました。
3両で終日線内折返しの各停しか走っていない東急多摩川線が、羽田空港へのアクセス路線に化けるなんて、ちょっとにわかには想像しがたいですが、どうなるのでしょうか?期待半分・怖さ半分で、見守っていきたいですね。
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