お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動戦士ガンダム00』ちょっとした感想 CB-007(第19~21話)

今回は、機動戦士ガンダム00』の感想記事第7回目です。

 

いよいよ、1stシーズンも残すところあとわずか。今回ご紹介の3話では、ソレスタルビーイングの監視者であったアレハンドロがその牙をむき、彼の工作によって刹那たちがどんどん追い詰められていくさまが描かれます。それだけでもかなり視聴者側としてはつらいのですが、絹江の死亡等、沙慈をさらなる不幸が襲うのが、それに追い打ちをかけてきます。刹那たちは、この苦しい戦いを乗り越えて、未来をつかみ取ることが出来るのでしょうか?

 

なお、前回(第16~18話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

1-#19「絆」

2008年2月16日放送

登場した敵他:ガンダムスローネアイン、ガンダムスローネツヴァイ、ガンダムスローネドライ

「違う!お前たちが、その機体が、ガンダムであるものか!」


STORY:ガンダムスローネシリーズに、ガンダムエクシアで突っ込んでいった刹那。その行動にティエリアやロックオンは同調してガンダムうしの戦闘となり、トリニティ兄妹は劣勢になった末撤退を余儀なくされる。しかし彼らは、その際にとんでもない置き土産をしていった。ロックオンの家族の死と刹那の過去の関係とは何か。2人のガンダムマイスターの絆が、試されることになる。

 

前回の続きにあたるお話で、サブタイトル通り、最終的に刹那たちのガンダムマイスターうしの絆が深まることになるお話。ガンダムうしの戦闘にある程度の時間を割いた一方、ヨハンからもたらされた情報を受けての刹那とロックオンのやり取りの時間が割と短めであることから、トリニティ兄妹が「刹那たちにやられた挙句嫌がらせのような情報を残して撤退した」という構図になっており、彼らの株がさらに下がった印象を受けました。このままじゃ彼ら、最終決戦まで持たなさそうな感じがあるな…。

 

前回、ガンダムスローネシリーズに単独で突っ込んでいった刹那/ガンダムエクシア。その襲撃に最初こそ戸惑うトリニティ兄妹でしたが、確固たる意志を持って攻撃してくる刹那を前に、応戦することにします。1VS3で不利かと思われた刹那でしたが、途中でティエリアガンダムヴァーチェが加勢したことで、戦局はむしろ優勢となり、プトレマイオスにいるスメラギたちは、そんな彼らを応援するようなそぶりを見せていました。今回は、前回の続きからスタート。刹那はガンダムエクシアガンダムスローネシリーズに突っ込んでいきますが、彼自身は非常に冷静であり、また3体を相手にしていても、そこまで劣勢に陥ってはいませんでした。襲撃を受けて戸惑い、「俺たちは仲間じゃないか」というトリニティ兄妹に対し「お前たちはガンダムではない」ときっぱり言い切る刹那。これには、刹那の強い意志を感じましたね。この時点で、ガンダムエクシアたちとガンダムスローネシリーズの違いは、搭載しているGNドライヴ程度の違いしか判明していませんでしたが、刹那は感覚的に明確に、トリニティ兄妹は自分たちとは違うと確信していたのでしょう。そんな刹那に対し、ソレスタルビーイング咎めるかと思いきや、ティエリアはノリノリで加勢し、ロックオンも身の振り方を考えていたものの加勢する意向、アレルヤプトレマイオスにいるため動けないものの、出来れば加勢したいという感じ、スメラギたちも刹那の行動をちょっと応援する感じを出していました。トリニティ兄妹は嫌われキャラの立ち位置とはいえ、こんなに全方位から嫌われるのは珍しいな…。

 

ティエリアガンダムナドレの力をも躊躇なく解放し、トリニティ兄妹を圧倒。そのままガンダムスローネアインとガンダムスローネドライを一気に倒す寸前まで行きますが、なぜかその能力を突然封じられたことで、好機を逃します。一時的に劣勢になる刹那側でしたが、今度はロックオン/ガンダムデュナメスが加勢したことで、再び優勢に。これを受けてヨハン/ガンダムスローネアインは撤退を決断しますが、その際、ロックオンが知らなかった、彼の家族の死にかかる情報を残して去っていくのでした。ヨハンたちは、鈍重な見た目のガンダムヴァーチェを抑え込もうとしますが、ティエリアは躊躇なくガンダムナドレの力を解放して応戦。ヴェーダの力を使ってガンダムスローネアインとガンダムスローネドライを地面にたたきつけて行動不能にし、ヴェーダへのアクセスの強制シャットアウトがなければ、完全にここで倒しているところでした。以前初めてガンダムナドレの力を解放した際は、数話にわたってそのことを後悔していたティエリアでしたが、今回はほぼ抵抗なく力を解放するわ、普通にフルパワーで攻撃するわとやりたい放題。この前とスタンスが全然違いすぎて、どれだけトリニティ兄妹嫌いなんだよとツッコミたくなりますが、このときのティエリアは、トリニティ兄妹への怒りのほかに、ある種彼らも身内であることから、ガンダムナドレの力を堂々と使っても問題ないという意識もあったのかもしれませんね。このように、かなり戦いを有利に進めていた刹那たちでしたが、ティエリアヴェーダへのアクセスを強制シャットアウトされたため、攻撃が一時中断。この間に、トリニティ兄妹は撤退を決断しますが、その際加勢してきたロックオンに対し、彼の家族の死んだ自爆テロにもかかわっていた、クルジス共和国の反政府ゲリラ組織:KPSAに、刹那がかつて加わっていたという事実を暴露します。刹那とロックオンが、因縁の相手どうしだったという予期せぬ事実。今回のドラマの中でターニングポイントとなる事柄ですが、それよりもトリニティ兄妹のダサさに目が行ってしまいました。嘘ではないとはいえ、嫌味っぽく言い残して敗走するの、メチャクチャダサいよね。

 

自分の家族を殺害した反政府ゲリラ組織:KPSAに刹那が所属していたことを知り、静かに怒りを露わにするロックオン。そんな彼に対し、刹那は一切言い訳をせず、淡々と事実を述べていきます。しかしそれはじょじょに、彼の強い信念とガンダムに対する思いの主張へと変化。それを受けて、銃を向けていたロックオンのとった決断は―。Bパートでは、ヨハンの言い残したことを発端に、刹那とロックオンのやり取りが描写。ここで、意外に詳細が語られていなかったロックオンの過去と、彼にあれこれ指摘されても一切逃げない刹那のさまが、特に注力して描かれていました。ここでの刹那の態度と発言は、主人公らしくとても堂々としており、ひしひしとカッコよさを感じるのがGood。またロックオンへの返答も、一切言い訳をしていなかったのも印象的でしたね。途中から「自分の望みは戦争根絶だ。そのためにガンダムに乗っている。」・「俺がガンダムだ。」と、若干力押しでいつも通りの主張をするようになってきてはいましたが、不思議と説得力がありました。こうした刹那の態度に対し、ロックオンも彼の考えを受け入れ、いつもの態度に戻ることに。ティエリアも笑みを浮かべ、彼らの絆は深まることになります。割と早めに終わった、刹那とロックオンのやり取り。今回の核となるシーンであるため、もっと時間をとってもいいのではないかとも感じましたが(ある程度時間は取っているが、ロックオンの過去の説明にそこそこ時間を取られているため、刹那との会話シーンが圧迫されている)、いつまでもあれこれ言っているのは彼らしくないですし、これくらいがいい塩梅でしょう。

 

刹那「だが生きているなら、俺は戦う。ソラン・イブラヒムとしてではなく、ソレスタルビーイングガンダムマイスター刹那・F・セイエイとして。」


ガンダムエクシアたちだけでなく、ガンダムスローネシリーズも出現したことで、旗色が悪くなったと感じていた超大国群。本当にソレスタルビーイングに降伏宣言をしなければならないのではないのかと考えていた矢先、謎の人物からソレスタルビーイングにかかる情報がもたらされます。時同じくして、ずっとルイスに寄り添い続けていた沙慈は、彼女の強い意向を受けて、学校に戻るために日本へと帰国するのでした。終盤では、ソレスタルビーイングに対して弱腰になる超大国群首脳陣や、ルイスに促されて日本に戻る準備を始める沙慈の様子がそれぞれ描写。ガンダム7機の前にさすがにビビる超大国群首脳陣でしたが、“ソレスタルビーイングの裏切り者”から提供された情報と物品を把握したことで、再び威勢を取り戻します。情報と物品を見て、「神は我々を見捨てていなかった!」と喜ぶ首脳陣。“ソレスタルビーイングの裏切り者”が何の意図もなしにやるわけがないってことは容易に察しが付くので、あんまり手放しで喜んでいる場合じゃないと思うんだけどねぇ。

 

 

 

1-#20「変革の刃」

2008年2月23日放送

登場した敵他:GN-X、ティエレン地上型、ユニオンフラッグカスタム

「戦争が好きで好きでたまらない。人間のプリミティブな衝動に準じて生きる、最低最悪の人間ですよ。」

 

STORY:ソレスタルビーイングに対抗するために、国連の管理下のもと、国連軍として一致団結した超大国群。刹那たちは、彼らの裏に何かあるとは踏んでいたが、その切り札が“ソレスタルビーイングの裏切り者”から提供されたものまでは気づいていなかった。そんな中、トリニティ兄妹がガンダムスローネシリーズで人革連の軍事基地を攻撃するが、想像を絶する抵抗に遭い、作戦途中で撤退を余儀なくされる。超大国群が入手した切り札とは、なんとGNドライヴだったのた。今、世界の変革を求める者たちが、それぞれの思惑を胸に動き始める―。

 

いよいよ1stシーズン終了まで秒読みとなったことで、ストーリーが加速を開始。今回は、GNドライヴを入手した超大国群(人革連)がガンダムスローネシリーズと拮抗して見せたり、前回より現れた“ソレスタルビーイングの裏切り者”が判明したり、沙慈の姉である絹江が死亡退場したりと、物語が大きく動くお話となりました。刹那たちの出番は、場面描写の都合上かなり少なめですが、次回以降この難局に挑まねばならないのは必至。彼らはどのようにして、乗り越えていくのでしょうか。

 

ガンダムスローネシリーズが登場したことで激化する、ソレスタルビーイングの介入。これに対し超大国群は、国連の管理下の元、軍事同盟を締結して国連軍となり、ソレスタルビーイングへの対抗姿勢を明確化します。ある種世界が団結したということで、計画が前進したと手ごたえを覚えるスメラギたちでしたが、同時になぜ彼らがこのタイミングでこのような行動に出たかまでは推測できずじまい。その真の理由は、ソレスタルビーイングの裏切り者から提供された、ある技術によるものでした。今回は、超大国群が国連軍として1つにまとまり、ソレスタルビーイングに抵抗していくというニュース報道の描写からスタート。このことはソレスタルビーイングにとっては脅威ですが、ある種世界が一丸となっているため、意外にスメラギたちは好意的に受け入れており、国連軍としてまとまったことよりも「なぜ今このタイミングでこれが実現したのか」というところに疑問を持っていました。超大国群が、前回終盤でのおどおどっぷりから180度方向転換してこれほど強気になったのは、ソレスタルビーイングの裏切り者から、GNドライヴを30基も提供を受けたから。単純に頭割りしても、1勢力当たり10基ガンダムと同等の出力を持つエンジンを入手したことになるから、そりゃ強気になりますよね。また、これを受けて各陣営ではGNドライヴを搭載したモビルスーツを運用する兵士たちの選定が水面下でスタート。グラハムやセルゲイ等、刹那たちの前に何度も立ちはだかった者たちに、白羽の矢が立っていきます。選定されるのはエースパイロットばかりなので、この流れ自体は納得なのですが、AEUではちゃっかりコーラサワーも選定候補に入っているのが面白いところ。第1話でガンダムエクシアにやられちゃってたり、現在の混沌とした世界情勢に対して「特に何も考えていません!」と堂々と答えたりと、明らかに他陣営のパイロットに比べると抜けてる部分があるんだけど、どこか憎めないんだよなぁ。

 

独自調査を進め、リニア公社の首脳部にまで迫ることになった絹江。後輩の心配をよそに、彼女は何とか関係者にコンタクトをとって取材し、情報をつかもうとします。そんな彼女が偶然出会ったのは、なんとアリー。彼の素性を知らない彼女は、取材を申し込みその車に同乗。最初こそ、穏やかに話すアリーでしたが、じょじょにその本性を見せ始めて…。様々な反対や抵抗を乗り越えて、着実にソレスタルビーイングの秘密に近づこうとしていた絹江。しかし、そんな彼女もとうとう、今回で死亡退場してしまうことになってしまいます。彼女を殺した犯人は、あのアリーでした。このシーンでは、アリーの狂気と二面性が色濃く出ており、彼が「ガンダムシリーズ」としては珍しいくらいの戦争狂であることが嫌になるくらいわかるのがインパクト大。絹江から取材を申し込まれてから途中までは、かなり穏やかに会話をしているため、本性を出すことを調整するだけの理性を常に持ち合わせているのも、逆に彼の凶悪さを引き立ててくれています。このような感じだからこそ、今まで傭兵として数多の戦場で上手く立ち回ることが出来たし、同時にその戦場で暴れまわって、世界情勢を引っ掻き回すことが出来たのでしょうね。しっかし、ここ数話でルイスが廃人寸前になり、絹江が死亡するだなんて、沙慈は災難続きだなぁ。これら不幸が、彼の考え方にマイナスの影響を与えるのは必至だよね…。

 

アレハンドロがリボンズ・アルマークとともに月へ向かっていた頃、留美は独自ルートでトリニティ兄妹のアジトを特定し訪問。彼女と紅龍の訪問に驚く彼らでしたが、彼らがスメラギたちとはべったりでないことを知り、上手い関係を作って情報を引き出そうとします。留美も彼らのその狙いに気づいており、世界が変わり始めていることに静かに笑みを浮かべます。Bパート前半では、ソレスタルビーイングを取り巻いていた者たちの不審な動きが描写。アレハンドロは月に向かってヴェーダ本体に近づいており、留美は独自ルートでトリニティ兄妹のアジトを探し当てて接触した一方、その情報はあえてスメラギたちには提供しないと確約していました。ソレスタルビーイングの協力者であるはずなのに、じょじょに自分たちの欲望に沿うように動き始めてきた彼ら。特にアレハンドロは、ソレスタルビーイングの計画を乗っ取る気満々であり、超大国群にGNドライヴを提供したソレスタルビーイングの裏切り者とは、彼のことで間違いないでしょう。今回の描写で、アレハンドロが刹那たちと対立する者というのはほぼ確定的になったし、今後彼が敵として立ちはだかることになるのでしょうね。

 

トリニティ兄妹は、人革連の基地を襲撃すべく出撃。いつもの調子で破壊活動ができるはずでしたが、ここでセルゲイはGNドライヴを搭載したモビルスーツ:GN-Xを投入し応戦。ガンダムと同等の機動性と火力を持つそれを前に、トリニティ兄妹はガンダムスローネシリーズで全然太刀打ちできずに、途中で撤退を余儀なくされます。刹那たちがプトレマイオスに到着した頃に、その情報を入手したスメラギたちは、今後超大国群との戦いがさらに厳しくかつ激しいものになることを覚悟するのでした。終盤では、トリニティ兄妹の駆るガンダムスローネシリーズによる、人革連の基地の襲撃が描写。今までであれば、特に苦労せず基地を蹂躙し破壊の限りを尽くしてきた彼らでしたが、今回は人革連側がGN-Xを投入したことで様相がまるっきり変わっており、それら10機相手に押された挙句途中で撤退するという結果になりました。このシーンで初登場、GN-X。見た目はAEUのモビルスーツの流れをくむ、ガンダムとは印象がかなり異なる機体ですが、内部システムはGNドライヴを搭載したことでガンダムに近い構造になっており、ガンダムスローネシリーズに全く怯むことはありませんでした。GN-XのGNドライヴは、ガンダムスローネシリーズに登載されているものとほぼ同じなので、両者の間で差がつくところと言えば、武装パイロットの腕。しかし、今回の戦闘シーンを観ている限り、トリニティ兄妹はセルゲイたちに対し優位性を保っているとは言い難い有様でしたね。ということは、トリニティ兄妹はガンダムスローネシリーズも機体性能に頼りきりで、自身のスキルはそれほど高くないって話になりますよね。ああ、回を追うごとに、あらゆる面でトリニティ兄妹の株が下がっていく…。

 

 

 

1-#21「滅びの道」

2008年3月1日放送

登場した敵他:GN-X

「違う!俺はまだ生きている、生きているんだ。動けエクシア!動いてくれ、ガンダム!!」

 

STORY:アレハンドロはヴェーダの掌握を進め、超大国群で構成される国連軍はソレスタルビーイングの拠点の攻撃を開始した。緩やかに、しかし着実に追い詰められつつある刹那たちは、必死で応戦するが、ガンダムと同等の性能を持つGN-Xに押され、ヴェーダのバックアップも失いガンダムは沈黙してしまう。ソレスタルビーイングの真の計画の中に、ガンダムの滅びがあり、刹那たちはその運命にさらされているのか?いや、そんなことはない。刹那の意識が、一矢報いることに固執するとき、スメラギたちの努力も相まって、ガンダムたちは奇跡の復活を遂げるのだ。

 

サブタイトル通り、アレハンドロの工作や国連軍の勢力拡大により、ソレスタルビーイングが劣勢に立たされるお話。しかし、刹那たちガンダムマイスターとスメラギら支援者たちの魂までは滅びておらず、それが最後に逆転を生むことになりました。ヴェーダという最大の利点を使えなくなることから、刹那たちの戦いは今後さらに厳しくなることが予想されますが、今回を通してより強い意志を持った彼らなら、そう簡単に屈することはないでしょう。

 

前回、ガンダムスローネシリーズを撤退に追い込んだ、GN-Xの部隊。彼らがGNドライヴを搭載していることから、ソレスタルビーイング内に裏切り者がいることを確信したスメラギは、GN-Xの解析をさせつつ、ガンダムエクシアヴェーダにとらわれずに動くよう、サブシステムの構築を急いでいました。同じ頃、アレハンドロはリボンズに指示して、ヴェーダのシステムを乗っ取ろうと画策していました。前回刹那たちの出番が少なかったこともあり、今回は彼らガンダムマイスターらの会話が多め。本作序盤ではどこか溝があった彼らですが、今ではすっかり気さくに話し合える仲になり、GN-Xの襲撃が予想されて戦闘準備に入る中でも、その表情が曇ることはありませんでした。ここでのガンダムマイスターたちやスメラギたちの表情は、やや明るいことが多いほか、お互いのやり取りもかなり多め。艦内の人間関係が親密になっていることが窺えて、微笑ましく感じられました。あれだけクソマジメだったティエリアが、ロックオンと普通に会話するなんて、最初の頃は考えられなかったよね。しかし、そんな微笑ましい雰囲気とは裏腹に、ソレスタルビーイングを取り巻く状況は着実に悪化。アレハンドロの手でヴェーダは掌握されつつあり、スメラギは彼の行動までは知らなかったものの、何者かの裏切りを察知し、ヴェーダにとらわれないガンダムの起動システムの構築を急いでいました。そしてこのシステムが、今回終盤で刹那たちを救うことになります。

 

国連軍は、GN-Xの部隊を二分して、地上に潜伏するトリニティ兄妹らガンダムスローネシリーズと、宇宙にいるプトレマイオスの刹那たちを同時に攻撃。あらかじめスメラギから指示を受けていた刹那たちは、速やかに出撃し応戦します。しかし、ガンダムと同等の機体性能を持つ19機のGN-Xを前に、さすがの彼らも苦戦。ただでさえやや劣勢という状況下で、リボンズヴェーダの掌握にほぼ成功したことから、ガンダムのシステムがすべてダウンし、刹那たちは行動不能に陥ってしまいます。Aパート後半より、国連軍によるソレスタルビーイングへの攻撃が一気にスタート。冒頭こそ、コーラサワーの気の抜けたやり取り(ほめてます)があったものの、その後はGN-Xは二手に分かれて前期出撃し、地上側ではトリニティ兄妹が襲撃を受けアジトは破壊。宇宙ではプトレマイオスに部隊が接近しており、スメラギの予測が当たったため、それらの攻撃が始まる前に先手を打つことに成功します。ここではGN-Xの強さが存分に描かれており、それに翻弄される刹那たちも印象的。彼らは自分たちの持つパイロットとしてのセンスでかなりカバーしていましたが、それでも19機すべてを相手にして拮抗するのには無理があり、じょじょに追いつめられた末、アレハンドロの工作でヴェーダが掌握されたことにより、行動不能に陥ってしまいます。沈黙し、全く動かなくなってしまうガンダムエクシアたち。今まで超大国群に対しては、不意を突かれた場合を除きかなり善戦してきた彼らがここまで追い詰められたのは、かなり衝撃を受けましたね。ちなみに、これだけ刹那たちの様子が描写されている一方、今回のトリニティ兄妹たちの描写はかなり少なめ。アジトは確かに破壊されましたが、GN-X相手にキッチリ応戦していたので、今回で全滅ということはないでしょう。ただ、彼らを支援していたと思われるリニア公社の社長(前回アリーと面会していた人物)が暗殺されてしまっているので、トリニティ兄妹はもう用済みってことなんだろうなぁ。


真っ暗闇の中、動くこともできず、じょじょに精神を病んでいくガンダムマイスターたち。刹那も、出撃直前に見たマリナとの夢を思い出しますが、わずかに残された戦いへの意識が彼を正気に戻します。そして、その際スメラギの用意していたバックアップシステムへの切り替えが完了し、ガンダムエクシアたちは復活。破竹の勢いで反撃し、GN-X部隊を撤退に追い込みますが、ヴェーダとのかかわりが深かったガンダムヴァーチェの復活に失敗したほか、それをかばったロックオン/ガンダムデュナメスも重傷を負ってしまい、損害は甚大なものになってしまっていました。いまだかつてないほど追い詰められ、さらにコクピットの中で真っ暗闇の中、じょじょに精神を病んでいくガンダムマイスターたち。刹那も例外ではなく、出撃直前に見た、マリナに武装放棄を提案される夢を再び見ますが、わずかに残っていた戦う意思が彼を正気に戻し、そして奮い立たせます。このシーンにおけるガンダムエクシアの復活は、演出がかなりドラマチック。正気を取り戻して叫ぶ刹那→スメラギによるシステム切り替えが間に合い、ガンダムヴァーチェを除いてガンダム再起動の流れには、圧倒されてテンション上がりましたね。奇跡ではないんだけども、奇跡チック感じさせるこのドラマの流れが巧みです。その後、復活したガンダムエクシアは、驚くべき勢いで反撃し、さらに大型支援メカ:GNアームズも介入したことで、GN-X部隊は撤退。刹那たちの危機は一時的に去りましたが、ガンダムヴァーチェが結局復旧しなかったほか、それをかばったせいでロックオンが負傷する等、ソレスタルビーイング側の被害も甚大でした。ガンダムが復活したのは、システム的にはスメラギの働きが大きいのですが、ガンダムエクシアの驚異的な反撃は、それだけが原因ではないような気がします。刹那のパイロットとしてのセンスもあるのでしょうが、それ以外の別の力も働いているように感じられるんですよね。まさか、「俺がガンダムだ」という言葉通り、刹那はある意味ガンダムとして覚醒しつつあるのでしょうか。


病院で、絹江の亡骸と対面した沙慈。その死の真相をつかむため、JNNに乗り込んだ彼は、彼女が生前ソレスタルビーイングにかかる取材をしていたことを知ります。家に帰って改めて家族写真を見つめ、涙を流す彼の決断は―。今回はソレスタルビーイング側の描写が中心にはなりますが、要所要所で沙慈側の描写も挿入。ただでさえルイスが重傷を負ってあんな状態なのに、肉親である絹江を失って天涯孤独の身になるなんて、あまりにも沙慈がかわいそうすぎます。こんな経験しちゃったら、多かれ少なかれ世界に対する認識はゆがんじゃいますよね。また、彼自身による独自調査で、絹江がソレスタルビーイングの取材を続けていたと知ったことも、厄介なポイント。彼女を殺したのは、ソレスタルビーイングとは関係のないアリーですが、それを知らなければ、状況的に「絹江はソレスタルビーイングの取材をしていて、その関係者に殺された」と捉えてしまってもおかしくないでしょう。沙慈は今後、ソレスタルビーイングに対して恨みを抱いていくのかなぁ。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第22話と第23話をご紹介予定です。『機動戦士ガンダム00』。絶え間ない慟哭が、漆黒の空にこだまする―。

 

 

 

 

 

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