
歪みすぎたテンダーの夢への認識
全ては、チクゴとの約束を果たすためです―。今回の『新幹線変形ロボ シンカリオン チェンジ ザ ワールド』は、年内最後の放送回となる今回は、レイジにかかるお話の完結回。カオスシンカリオンとは前回で既に決着しているため、テンダーの語りにより、アンノウン出現の理由等本作の根幹にかかる重要な事項が、次々に明かされる形となりました。
前回でカオスシンカリオンとの決着がついているとはいえ、回想シーンで一瞬だけシンカリオン0が登場する以外では、一切シンカリオンが出てこないのはかなりビックリ。クリスマス直前の放送回なのに、なかなか挑戦的だなと感じさせられました。そして、最後にビーナのことでガッツリ不穏さを残していくのも。年明けの最終第4クールで波乱の展開が待ち受けているのであろうことを予感させてくれました。
なお、前回(第34話)の感想記事は↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
前回、真正面から激突した、ユナイトシンカリオンとカオスシンカリオン。その影響により、タイセイとレイジはともに、意識不明のまま医務室に担ぎ込まれます。意識自体もメタバース空間からログアウトできたタイセイに対し、レイジの意識は空間内に残ったまま。カドミチたちが、彼の意識はもう戻らないのではないかと危惧していた頃、彼自身の意識は、消えかかっているテンダーとともにいました。テンダーが語った、アンノウン出現の理由とは…!Aパートでは、約15分間と本編時間の約2/3をとって、テンダーの語りを描写し、そこで彼の真の狙いやアンノウン出現の理由がすべて判明。アンノウンを出現させていたのは、全てテンダーの仕業であり、その理由は、チクゴがテンダーをロールアウトさせた際に何げなく語った、「新幹線が変形するロボットを持つ組織の司令官になりたい」という子供の頃の夢を実現させるためでした。テンダーはERDA設立の際に作られたAIではなく、その前に、チクゴ自身の秘書AIとして作られたもの。このチクゴの夢を聞いて以降、テンダーは彼の夢を実現するためアンノウンを出現させ、ERDAの設立に導きますが、一連の行動を知ったチクゴが、人々を守ろうとする中で巻き込まれて死亡。主人がいなくなりインターネット内をさまよっていたテンダーは、その後偶然レイジを発見し、以降ERDAへの復讐を表向きの理由として、アンノウンを出現させERDAの存続に寄与し続けていました。一介の秘書AIがしでかしたことにしては、あまりにもデカすぎるもの。純粋に主人の夢をかなえたいという感情しか持たずに引き起こしたこれらの行動は、AIの狂気を感じさせるものでした。「結局何もかもテンダーが悪いということでまとめるのか」という感じもありますが、まあこれはこれでアリでしょう。そしてテンダーは、これらを語ったのち、レイジに好きなように生きろとアドバイスして消滅。彼が消えたということは、今までのようなアンノウンは、もう出現しないことでしょう。
テンダーの消滅後、メタバース空間から脱出し、ついに目覚めたレイジ。彼から事の顛末を聞いたタイセイたちは衝撃を受けます。すべてはテンダーによる仕業だった―、タイセイたちはレイジのことを責められないと感じる一方、カドミチは、自分たちの行動はムダではなかったとも考えていたものの、やはり間接的にERDAの存在が人々の安全を脅かしていたという事実に、後悔を隠しきれていませんでした。CMを挟んでBパートになると、すっかりタイセイもレイジも目覚めており、タイセイは仲間たちとともにクリスマスパーティーに興じるさまが描写。最初こそ、ヤマトとシオンのやり取りでギャグっぽい描写になっていましたが、自然と話題はレイジのことへと移行し、その雰囲気もしんみりとしていきます。タイセイたちの考えとしては、やはりレイジの行動は擁護できないものの、その思いを汲めば、単純に責められるものではないというもの。同じシンカリオン運転士としての彼らの行き着く結論としては、とても自然なものでした。ちなみにここでは、ビーナの挙動が明らかにおかしくなるシーンが存在。今回のラストでも、タイセイの呼びかけに応じないシーンも挿入されているため、彼女に何らかの異変が起きているのは間違いないでしょう。あまり想像したくはないけど、やっぱり最終クールでは、テンダーに代わって彼女が敵として立ちはだかることになるのかな…?
タイセイたちと同様に、クリスマスパーティーを開いていたカドミチたち。その中でイナは悪酔いし、レイジが安静にしている医務室になだれ込みます。そのまま自分の本当の思いを語った彼女は、そのまま眠り込んでしまい、追いかけてきたカドミチが介抱して連れ出します。そしてその際、彼もまた、レイジに対する自分の思いを語るのでした。最後のCパートでは、イナやカドミチら大人側の様子が描写。イナは酩酊状態ですぐに寝込んでしまいますが、正気を保っていたカドミチは、レイジと二言三言会話。彼の心の中には、結果的にERDAが人々の安全を脅かしていたこと、また現在に至るまでレイジを救えなかったことへの後ろめたさが多分にありました。当初は「自分たちがやってきたことで人々が救われたこともあるので、ムダではない」と語っていたカドミチでしたが、やっぱり本音は違う様子。そりゃあ、自分が信じて尽くしてきたERDAも、それが戦っていたアンノウンも、全てはテンダーがある種チクゴの夢をかなえるためだけに作り仕向けたものだったからなぁ。ある意味、この残酷な事実を知らされ、最もショックだったのは、カドミチかもしれませんね。
突然、鉄道部のメタバースにガンマから呼び出されたタイセイたち。ガンマの提案は、各々の地元を走る新幹線とシンカリオンをテーマに、プレゼン対決をしようというものだった!タイセイたちは、キッチリ自分たちの新幹線そしてシンカリオンをアピール出来るのか!?
年末特番による放送休止を挟んだ次回は、本筋に少し絡む形での特別編。また総集編かという感じはありますが、正月休み最後の1月6日は視聴率も在宅率も期待出来ないので、懸命な判断と言えるでしょう。
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