タイムファイヤー、圧巻の変身!
誰かを不幸にしたぶんだけ、誰かの幸せを守らないと―。今回の『仮面ライダーギーツ』は、景和がかなえた世界の中で、祢音と光聖にスポットが当てられたお話に。景和の願いがジットたちの手でゆがんだ形で実現してしまい、そのせいで世界がしっちゃかめっちゃかになりながらも、娘である祢音のピンチに光聖が仮面ライダーギャーゴとして立ち上がるさまが描かれました。
前回に続き、英寿の出番が少なく、景和や祢音と言ったサブメインキャラクターにスポットが当てられているのは、おそらく同時期に行われていた映画の撮影との兼ね合いでしょうが、そのせいで、ストーリーも若干遠回りと言うか、着地点を見失っているような印象。1つ1つのドラマ展開は、そのキャラにとって間違いなく意味のあるものなのですが、全体を俯瞰すると、「これらの展開をまとめて、結果どうしたいのか?」が見えてこない感じもしました。現状、倒すべき敵はジットたちですが、彼らを倒してすべて解決…って感じにもならないし、どう落としどころを作るんだろ?
なお、前回(第42話)の記事は↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
前回、ツムリの力を使って、自分の理想の世界を作り上げたはずの景和。ところが、その世界は彼の理想とは大きくかけ離れており、ならず者たちが闊歩するディストピアでした。復活した沙羅たちもあっという間に犠牲になってしまい、ジットたちのもとに殴り込んだ景和は、そこでなぜこのような世界になってしまったのかを知ることに。またも彼らにそそのかされ、景和は、ギャングライダーとして悪事の限りを尽くす切人/仮面ライダーターボンのもとへカチコミをかけ、自分が新たなギャングライダーのトップになるのでした。今回は、序盤からいきなりディストピア状態。ターボンはかなり大規模なギャングライダーを組織しており、もはや警察も怖くないと言わんばかりに破壊と悪事の限りを尽くし、沙羅たちはせっかく復活したのにあっという間に死亡退場、英寿たちも事態の収拾のために行動に出るも、ギーツⅨ等の力で生身の人間を相手にするわけにはいかず、完全に食い止めることができない有様でした。このような世界になったのは、ジットが本来バットエンド系のゲームマスターであり、景和の願いをゆがんだ形でかなえたため。それ自体は別にいいのですが、いくら景和をそそのかしたいからと言って、ジットの語る「そもそもの原因は英寿にある」理論は、かなり苦しい感じが否めませんでした。確かにツムリの女神としての力は不完全だけど、そもそもこうしたディストピアになったのは、かつてのデザイアグランプリの犠牲者が全員復活したからだよね?ジットは「どうしようもない連中ばかりだ」って他人事のように言ってたけど、そのどうしようもない連中を過去ライダーとしてエントリーさせてきたのは運営側だし、英寿が少し考えれば、運営側に怒りの矛先が向きそうな気がするんだけど…。しかし、実際の景和はそうはならず、ジットの言葉を受けて、ギャングライダーの本拠地を襲撃。ターボンはタイクーン ブジンソードの敵ではなく、あっという間に景和はギャングライダーのトップになってしまいます。
道長が景和や沙羅たちを救うために情報収集していたのと時前後して、切人の蛮行により、棚ぼたで娑婆に出てくることになった光聖。楯突いたことでターボンに襲われますが、ピンチの彼を救ったのは、祢音でした。以降、彼女と再び行動することが多くなった光聖でしたが、少し離れたスキに、何者かに彼女を誘拐されてしまうハメに。11年前のあかりの誘拐時と同じ場所・同じ身代金を要求してきた犯人の正体は、なんとあかりの誘拐犯である沼袋でした。中盤から、光聖と祢音の出番が増加。景和にやられる前に、刑務所を襲撃していたターボンにより、光聖は偶然にも脱獄することに成功。あかりの墓参りをしたり、自分の家に戻ったりと、割と自分の思い通りに行動します。ターボンらギャングライダーがメチャクチャに暴れまわっていたので、たぶん警察力もほぼ機能していないんだろうけど、それを加味しても光聖、自由に動きまわれすぎじゃないか?光聖も光聖で、「脱獄がバレちゃまずい」からと、ちょっとは忍んで行動するようにしなよ…。そんな光聖と接し続けてきた祢音ですが、突然何者かに誘拐されてしまうことに。その正体は、ベロバが送り込んだ、かつて明かりを誘拐した張本人:沼袋でした。ここにきて、あかり誘拐事件が再度お話にかかわってくることに。ベロバが連れてきたと理由付けされているとはいえ、ここでその話と犯人の沼袋がかかわってくるの、ちょっと強引だなぁ。
かつてと同じ状況に、頭を悩ませる光聖。彼の出した結論は、自分自身も仮面ライダーとなって、祢音を自らの手ですくいに行くことでした。英寿の力を借りて、仮面ライダーギャーゴとなった彼は、ベロバと沼袋のいる取引場所に乗り込み抗戦を宣言。沼袋も仮面ライダーブラーリに変身して応戦しますが、ギャーゴの怒りの攻撃はそれを押し返します。しかし、プレミアムベロバの介入により、戦局は拮抗し始めて…。終盤での主役は、ほぼ光聖。ある程度の時間、そして伊瑠美や英寿とのかかわりあいから、人としての愛や仮面ライダーとして戦うことの決意を認識し、仮面ライダーギャーゴとなって、祢音を取り戻すべく沼袋たちに挑んでいきます。光聖こと笠原紳司の変身シーンは、『タイムレンジャー』のタイムファイヤーへの変身を想起させる、力強い低温ボイスとバチッと決めたシンプルな変身ポーズがマッチしていて、メチャクチャカッコいいの一言。変身後のギャーゴのファイトスタイルも、基本的には己の徒手空拳のみであり、アクションにも見ごたえがありました。ギャーゴ、あと数回しか出てこないであろうライダーとしては、非常にもったいないくらいの魅力があるライダーだったなぁ。そんな彼に対し、ベロバはプレミアムベロバに変身してブラーリに加勢。さらに、背後からプレミアムケケラの魔手も忍び寄っていました。後者については、ギーツⅨがすんでのところで駆けつけて応戦していたものの、完全に抑え込むことは難しそう。はてさて、ギャーゴはブラーリたちに勝って、祢音を救えるのか―!?
ギャーゴは祢音を救うことに成功するが、彼女の眼前で意識を失ってしまった。何とか再び意識を取り戻した光聖は、ギャーゴのIDコアを祢音に手渡す。それを受け取った祢音の、決断と行動はもちろん―!
次回は、久しぶりに祢音がナーゴに変身。ギャーゴのIDコアを使って変身するということは、あくまでも設定上はギャーゴだけど、祢音が「自分は仮面ライダーナーゴだ」と自称するのでしょうか。それとも、祢音の手に触れた瞬間、IDコアがナーゴのものになるとか?
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…というワケで、記事は「『王様戦隊キングオージャー』第19話 ちょっとした感想」に続きます。
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