今回は、3月29日に訪問した東京都現代美術館のレポートです。
現在、「ゴジラシリーズ」をはじめとする数多くの特撮映画の美術に関わった、井上泰幸氏の展覧会が開かれている美術館。その「井上泰幸展」がお目当てで行くことにしたのですが、チケット料金に数百円足すだけでもう1つの「吉阪隆正展」も見れること、またその「吉阪隆正展」のあることに気づき、両方楽しんでくることにしました。
なお、今回は前編と題して、上述の「井上泰幸展」の前に入った「吉阪隆正展」のレポートです。なんで先にこっちに行ったかって?だって、「井上泰幸展」が地下2階で開催なのに対し、「吉阪隆正展」は入口と同じ地上1階で開催しており、先に入りやすかったからですよ…。
吉阪隆正氏は、建築家であり芸術家。私はその方面はあまり明るくないので「そーなのかぁ…」という感じでしたが、春休み期間中であるとはいえ来館者がかなり多く、また美大生と思しき子たちが熱心にメモを取りながら見ていたので、その業界ではかなり有名な人なんだなと実感しました。いやぁ、なんか素人のニワカが興味本位で見に来ちゃってすみません。
そんな彼の展示の主は、生前使っていた道具や、建築に関わった建物の模型等。コンクリートを使った、一見今でも町中で見られそうな感じであるが、よく見ると細部に様々な趣向が凝らされているその建築デザインの数々には、唸らされました。この、「現代でも普通にありそう」という建築デザインを、60年くらい前に既に確立していたのが驚異的ですよね。聞けば、日本で初めてコンクリートの人工地盤を使って家を建てたのは、この人らしい。スゲーじゃん…(語彙力皆無)。
こうした彼の多くの建築の模型の中で、1つ特撮ファンにとっては、見慣れた見た目の建物が。そう、吉阪隆正氏の代表作の1つは、『ウルトラマン』の科特隊基地のモデルになった、八王子セミナーハウスなのです。
ゆえに、大きなくくりではこの「吉阪隆正展」も、特撮に関連する展示だと言えるんですよね〜。これを見落としてる人、けっこう多いんじゃないかな?
この他にも、展示内には氏の作品や言葉などがたくさん。特に印象深かったのは、「触れることで人間は多くを認識する。」というものでした。触覚とは一般的に手などの皮膚感覚で「触れる」というのを想像しがちだが、心で触れる、目で触れるなど、あらゆる媒体を使って「触れる」は実践できる―。なるほど、これはあらゆる創作において必要な、そして活用できる視点だなと感じました。
さて、この「吉阪隆正展」をあとにして地下2階へ降りれば、いよいよ「井上泰幸展」の会場。
というわけで次回は、この「井上泰幸展」について取り上げることにしましょう!
bongore-asterisk.hatenablog.jp
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