お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『伝説の勇者ダ・ガーン』ちょっとした感想 Legend-15(第44~46話[終])

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今回は、伝説の勇者ダ・ガーン』の感想記事第15回目です。

 

『ダ・ガーン』の物語も、いよいよ完結。レッドロンやシアン、そしてオーボスと、オーボス軍の幹部クラスとの戦いが続き、星史やダ・ガーンたちもギリギリのところまで追い詰められます。最後の最後では星史たち側が勝つとわかっているのですが、本当にギリギリ(最終回Aパートあたり)まで一進一退の攻防が繰り広げられるとまでは思ってもみませんでしたね。そして、まさかセブンチェンジャーが散ってしまうとは…。

 

 

 

 

 

第44話「オーボス星の決戦」

1992年12月26日放送
登場した敵他:オーボス

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「螢が言ってたろ。「俺たちは同じ宇宙に生きてる」って。今はそれが大切なんだ。」


STORY:ブッチョに連れられて、螢の家にやって来た星史たち。そこにいたのは、なんと傷ついたビオレッツェとレディー・ピンキーだった。ビオレッツェは星史に取引を持ち掛け、星史は危険を承知でそれを受けることに。やがてオーボス星へ突入した星史たちは、取引通り浩一郎と再会を果たすも、オーボスに拘束されてしまう。ビオレッツェたちの真意は何だったのか?今、「同じ宇宙に生きる者」としての彼らの行動が、勝利への突破口を開く!


今回のキーワードは、「同じ宇宙に生きる」ということ。螢や星史が言うこの言葉を通じて、ビオレッツェとピンキーが改心し、逆に星史たちに協力する姿が描かれました。ビオレッツェとピンキーのやり取りにかなり時間が割かれており、お互いの細かな心情変化が楽しめるのが興味深いところ。2人の改心っぷりがいささか急にも感じましたが、ブッチョの仲間入り時に負けないくらいの、見ごたえある展開になっていました。


ブッチョから呼び出しを受け、急いで螢の家に向かう星史たち。なんとそこにいたのは、敵であるはずのビオレッツェとピンキーでした。敵意むき出しにするヤンチャーに対し、それを咎め、介抱する螢。星史も彼らが負傷した理由を知っていたため、とりあえず話を聞くことにします。怪しげな取引を持ち掛けてきたビオレッツェに対し、危険を承知でそれに乗ることにした星史は、全員でオーボス星へ向かうことにするのでした。前回、シアンにやられたのち、海岸に不時着していたビオレッツェたち。彼らはその後偶然螢と出会い、介抱されていたようです。いくらケガをしていたとはいえ、ブッチョに続きビオレッツェやピンキーまで家に連れ込むなんて、螢もなかなか度胸があるよなぁ。いや、彼女の鋭い勘で、彼らに敵意がないことをすでに見抜いていたのか…?そんな螢の介抱に対し、かたくなな態度をとるピンキーその態度を変えるように言ったのは、なんと美鈴やひかる、そして螢。彼女らはやがて、ビオレッツェたちをも「同じ宇宙に生きる者」と表現し、その後ビオレッツェは、星史に取引を持ち掛けるのでした。上述の通り、ここで螢が発したセリフこそ、今回の肝。この考え方が、ビオレッツェとピンキーの心を大きく動かしていくことになります。そしてそれを受けてか、星史に対し取引を持ち掛けるビオレッツェ。彼は浩一郎の居場所を話す代わりに、自分たちをオーボス星に連れていってほしいと言い出すのでした。これに対し、あえてそれを承諾する星史。グレートダ・ガーンGXたちを呼び寄せ、宇宙へ向けて飛び立ちます。グレートダ・ガーンGX登場シーンでは、根元巡査に正体がバレた他、挿入歌「伝説の勇者〜心はひとつ〜」が初使用。これが流れ始めたとき、一瞬何事かと思っちゃったぞ…。


皆に見送られて、宇宙に飛び立つ星史たち。彼らはオーボス星へ向かう道中、ビオレッツェから、ピンキーの容姿が変貌してしまった理由や、浩一郎の居場所などを聞かされることになります。やがてオーボス星に近づき、無防備になっていたハッチから侵入する星史たち。彼らは不思議なほど静かな星の中に違和感を抱いていましたが、シアンとレッドロンが入れ替わる形で地球に向かったことには気づいていませんでした。オーボス星への道中、意外にも様々なことを教えてくれるビオレッツェ。後の展開から考えると、この時点でビオレッツェは既にオーボスを裏切るつもりであり、ゆえに星史たちにできる限り協力しようとしていたんでしょうね。これに対し、まだまだ態度を変えようとしないピンキー。星史はそんな彼女に少しあきれながらも、再度自分たちは「同じ宇宙に生きる者」であると説き、彼女の心を変えさせようとします。「ピンキーの正体を知った時はショックを受けた」と言いつつも、今はそれよりも「俺たちは同じ宇宙に生きているということが大事だ」とする星史。ピンキーに敵意や恨み等を持っていないからこそできる発言ですね。昔の星史ならすぐ悪態をついていたような気がするから、彼も勇者たちの隊長としてかなり成長したなぁと感じました。その後、そのままオーボス星へと突入した星史たち。しかしオーボスは全く襲って来ようとせず、さすがに星史たちは違和感を抱きつつも、そのままビオレッツェの道案内の通り、星の中を進んでいくのでした。


ビオレッツェの案内に従い、グレートダ・ガーンGXから降りて、星の中を進む星史たち。しかし、途中ビオレッツェたちは突然別行動をとり始め、その直後星史とヤンチャーは穴に転落。浩一郎と再会を果たすも、ダイレクターでの通信が不可能な部屋に閉じ込められてしまい、さらにグレートダ・ガーンGXたちもオーボスの攻撃に苦しめられます。一方、星史と別れたビオレッツェは、装置を使ってピンキーの肉体を回復。そしてオーボスに対して反抗し、ピンキーを脱出させた上に、星史たちをも救うのでした。Bパートの展開は、もはや星史たちよりもビオレッツェが主人公という感じ。星史はビオレッツェと別れた直後オーボスの罠にはまりますが、それはビオレッツェが仕掛けたものではなく、オーボス自らが仕掛けていたもの。ビオレッツェは浩一郎が捕らわれていた場所付近にあるエネルギー充填装置を狙っており、それを使ってピンキーを回復させ、脱出させることが目的でした。ピンキーを救うために活動していた感のある、今回のビオレッツェ。彼の彼女を思う気持ちは十分に伝わってきましたが、つい2、3話前までは上司と部下のような関係だったため、2人がいつしか相棒のような間柄になるのをもう少し前からにおわせておけば、さらに今回のビオレッツェの行動が、より印象的なものになっていたかもしれませんね。そしてビオレッツェは、螢から言われた「同じ宇宙に生きる者」という言葉の意味を自分なりに理解しており、ピンキーを逃がして自分はオーボスと戦うことを決断。さらに星史たちが捕らわれているのを見て、エネルギー充填装置に蓄えられた膨大なエネルギーを盾に、オーボスに星史たちの即時解放を要求するのでした。前回、オーボスの正体を目撃して以降、オーボスに対する考え方も変えたビオレッツェ。今までいかにもな悪役をしていた彼が、「同じ宇宙に生きるってことは、同じ空気を吸ったり、同じ爽やかな風を感じたり、泣いたり、笑ったりすること。そうでしょ?」なんてことを言うなんて、思いもしなかったなぁ。


ビオレッツェはピンキーの脱出と星史たちの解放を実現させるも、オーボスの返り討ちにあい、猫の姿に固定されてしまうことに。一方ビオレッツェに言われるがままに逃走したピンキーは、星史たちと合流し、ビオレッツェを救うよう懇願します。それを聞きいれた星史は、ビオレッツェを救出し、オーボス星に攻撃を与えて脱出。脱出ポッドに乗っていたピンキーは、ビオレッツェとともに「自分に素直に生きること」を目指し、いずこへと旅立っていくのでした。ビオレッツェに言われた通り逃亡を図るも、星史と合流しビオレッツェを救うよう求めたピンキー。ここで彼女は、もちろんビオレッツェを救いたいという気持ちもあったでしょうが、螢たちの言っていた「同じ宇宙に生きる者」という言葉の意味を、ようやく理解したのでしょうね。そんなピンキーの願いに嘘偽りがないことを確信した星史は、彼女とともにグレートダ・ガーンGXでそのままビオレッツェのもとに直行。彼を救い出した後、オーボスにGXバスターを命中させて脱出。襲って来ようとするオーボスから何とか逃げ切り、脱出に成功します。そしてラスト、オーボスと戦うのではなく、「自分に素直に生きること」を目指して旅立っていくピンキーたち。この別れの仕方は悪くはないとは思いますが、今までさんざん悪いことをしてきて、改心したものの「あとは頑張ってください」っていう別れ方は、ちょっとなぁと感じます。でも、彼女たちは星史の勝利を信じ、戦いの方法を伝えていることから、完全に戦闘を放棄して旅立った…というわけでもないというのがミソなのかもしれませんね。「同じ宇宙に生きる者」として、思いはつながっているということだから―。

 

 

 

第45話「地球絶体絶命」

1992年1月9日放送
登場した敵他:シアン竜形態、レッドガイスト、戦闘円盤

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「俺、未来を信じてるよ。もしかしたら、それが伝説を呼ぶ力かもしれないんだから!」


STORY:ダ・ガーンたちの手で発動した、伝説の光。それを見たオーボスは、レッドロンとシアンに各地のプラネットエナジー開放点をヒットさせ、地球を刺激して強制的に伝説の力を発動させようとしていた。必死の抵抗を見せるダ・ガーンたちだが、それもむなしく次々にプラネットエナジー開放点を奪われていく。ダ・ガーンたちの勝利を信じ、行動を開始する美鈴たち。地球の未来を信じる星史と浩一郎。彼らは、地球を守り抜けるのか!?


次々にヒットされる、プラネットエナジー開放点!最終回直前となる今回は、伝説の力の発動に必要なプラネットエナジー開放点が、次々にシアンらによってヒットされ、どんどん戦局は星史たちにとって不利になっていくという展開に。しかし、そんな状況になっても彼らは落ち込むことなく、むしろ自分たちの勝利そして未来をより強く信じる姿には心をうたれました。とはいえ、この状況から…本当に逆転できるのか?


オーボスを振り切って浩一郎を救い、地球へ戻ろうとしていた星史たち。ところが地球に近づいた時、あちこちでシアンやレッドロンによる攻撃が開始されていることを知り、彼らは手分けして世界各地に飛ぶことにします。同じ頃、地球に残っていた螢たちは、ヤンチャーの星に残っていた伝説の言葉の意味を改めて分析し、伝説の力の発動条件について言及するのでした。第43話で、伝説の光の発動を目撃したオーボス。それをきっかけに彼は方針を転換し、プラネットエナジー開放点を次々とヒットして開放させ、地球を一気に刺激して伝説の力を発動させようと考えていました。地球を徹底的に痛めつけて力を開放させようという作戦はありだと思いますが、ここで思い出したいのが、ヤンチャーの星に残っていた伝説の言葉。あれは「星と思いを共にせよ、星と願いを共にせよ。」と言っていることから、伝説の力の発動条件が、プラネットエナジー開放点の刺激だけでなく、その星に生きるものたちが願うことも必要であるということが窺えます。オーボスは、このことにまだ気づいていないってことなんですよね~。一方、それに気づいている螢たちは、「星と願いを共にする」ものたちは、人間だけでなく動植物までも含まれるのだと解釈。それを受けて、美鈴は放送局に戻って伝説の言葉を繰り返し全世界に発信し、人々の心をひとつにすることを思いつきます。「星と願いを共にするもの」とは、星に住むすべての生き物たちのこと。つまり、人間だけでなく動植物などのあらゆる生物までもが、その伝説の力の発動を願う必要がありました。なかなか発動条件がシビアな伝説の力。まあさすが“伝説”と言うべきか…。


地球に帰還した星史たちは、世界各地に分散。ヤンチャーとセブンチェンジャーは、日本で暴れるレッドロンを止めるべく現場に急行します。激しくぶつかりある両者でしたが、やがて緑ヶ浜に眠る秘密に気づいたレッドロンは、現地に戦いの場所を移すことに。根元巡査たちに危機が迫りつつありました。同じ頃、星史はオーストラリアの地球防衛機構軍本部を訪れることに。そこで、総司令らとの再会を果たします。シアンが着実にプラネットエナジー開放点を発見していく一方で、レッドロンが任されたのは、レッドガイストによる地球総攻撃。実はこれも、オーボスによる地球を刺激する作戦の一環でした。とはいえ、地球防衛機構軍の戦車隊程度では全く相手にならないため、レッドロンはいささかつまらなさそう。途中セブンチェンジャーがそこに駆け付け激しい戦闘になりますが、その最中レッドロンは、最後のプラネットエナジー開放点が緑ヶ浜にあるのではないかという結論に達します。既に発見されたプラネットエナジー開放点:光の洞窟(第40話)。自身が誤って掘り当てた温泉(第9話)と日本海溝(第35話)。そのちょうど中間地点にあり、かつダ・ガーンたちが頻繁に出現していたのが緑ヶ浜でした。最後のプラネットエナジーの開放点が緑ヶ浜だった―。ベタと言えばそうかもしれませんが、やっぱり面白い展開だと感じました。でも、一連のこの話はレッドロンの推測でしかないので、本当に緑ヶ浜が最後の開放点かどうかわからないんですよね。はてさて、最後の開放点は本当にそこにあるのか―?


オーストラリアに戻ってきた星史は、襲撃してきた戦闘円盤軍団を一掃。その後彼は、総司令との会議の中で自分の正体を明かし、伝説の力の発動に必要な伝説の言葉を語ります。やがて美鈴の決死の放送も入り、星史への協力をしようとする防衛機構軍。そんな中、シアンがエアーズロックにある開放点を狙おうとしており、他の開放点も既にヒットされていたことを知ります。伝説の力の発動に必要な、伝説の言葉。それを防衛機構軍に伝えた星史は、その途中誤って浩一郎のことを「父さん」と呼んでしまいますが、彼はそのまま総司令たちに自分の正体を明かすのでした。自らヘルメットを脱ぎ、名乗る星史。てっきり防衛機構軍には正体を隠し通すものだと思っていましたから、ここでの正体バレはちょっと驚きました。そしてその後、美鈴の放送を見たこともあり、伝説の言葉の重要性に気づく防衛機構軍。そんな中、シアンによるエアーズロックの攻撃が始まり、残りの開放点がヒットされたことを知った星史は、裂けつつある各地の開放点をつなぎとめるよう各勇者たちに命じ、自分はグレートダ・ガーンGXに乗り込んでエアーズロックへと向かいます。伝説の言葉を全世界に訴える美鈴。それを「防衛機構軍の許可が出ていない」として放送を取りやめさせようとする1人の男。その正体は、あの郷上大佐でした。郷上大佐がまたまた登場。総司令から「なんだあのバカは!?」と言われちゃったあたり、もう彼のキャリアは終わりかなぁ。


エアーズロックへ向かった星史は、シアン配下の戦闘円盤軍団を撃滅。しかしシアンの行動を止めることはできず、そのままプラネットエナジー開放点掘削装置の設置を許してしまいます。星史はグレートダ・ガーンGXのGXバスターにすべてを賭けますが、それはあっさりシアンによって無効化されてしまうことに。やがて、エアーズロックの開放点もヒットされて…。オーボス直属の幹部と言うだけあって、やはり強いシアン。今回もグレートダ・ガーンGXを竜形態となって締め上げただけでなく、なんと渾身の必殺技であるGXバスターまでをも軽々と耐え抜いてしまいます。おまけに、プラネットエナジー開放点もしっかり開放してしまうシアン。最終回直前でこれだけの強さを発揮してくるなんて、「どうやったら星史たちはこれに勝てるんだよ!?」って思っちゃいますね。しかし、それでも希望を捨てない星史。ダ・ガーンすらあきらめそうになりますが、星史はそれでも伝説の力の発動、そして自分たちの未来を信じます。彼の信じる心は、本当に勝利を呼ぶのか!?次回へ続く―!!

 

 

 

第46話(終)「風の未来へ」

1993年1月23日放送
登場した敵他:レッドガイスト、シアン竜形態、オーボス

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「冗談じゃねぇ!俺は明日を信じてるんだ。明日はな…、俺たちが作るんだ!」


STORY:最後のプラネットエナジー開放点は、やはり緑ヶ浜にあった。セブンチェンジャーがレッドガイストと、そしてグレートダ・ガーンGXがシアンと戦うも、窮地に追い込まれた上にプラネットエナジー開放点掘削装置まで撃ち込まれてしまう。着実に進むシアンたちの作戦。このまま地球は、オーボスに蹂躙されてしまうのか?地球中の人々が、生き物が、全てを星史たちに託す時、伝説の力は発動する。これが、俺たちの作る“風の未来”だ!!


とうとうやって来ました最終回。しかし、星史たちの逆転劇は最後のギリギリまでためたうえで描かれており、Aパートの時点でまだ星史たちが劣勢を強いられる展開には、正直かなりハラハラさせられました。オーボスとの決着シーンは若干強引にまとめた印象もありますが、演出も相まってほとんど違和感のない仕上がりに。いやぁ、オーボスって、ほんと「勇者シリーズ」最強クラスのラスボスだったなぁ…。


前回、レッドガイストと戦う中で緑ヶ浜までやって来たセブンチェンジャー。彼は必至に戦いますが、レッドガイストのパワーに一歩及ばず、どんどん傷ついていきます。やがて死を覚悟したセブンチェンジャーは、強制的にヤンチャーを解放。彼は近くに駆け付けていたひかるたちのもとに降り立ちますが、その時、グレートダ・ガーンGXを連れてやって来たシアンにより、緑ヶ浜にプラネットエナジー開放点掘削装置が撃ち込まれるのでした。今までで一番のピンチを迎えるセブンチェンジャー。装甲が剥がれ落ちてマスクも一部が損傷し、目からは血にも似たオイルがしたたり落ちる惨状でした。セブンチェンジャーのやられっぷりにも衝撃を受けますが、それと同じくらい感じたのは、レッドガイストのその強さ。以前から強敵として描かれていましたが、今回その強さを改めて思い知らされました。なんか再登場してから優遇されてた感があるよね、レッドロン。結局それがなぜなのかは明かされなかったけど、オーボスに気に入られたりしてたからなのかなぁ。一方、そのやられていくセブンチェンジャー、そして降り立ったヤンチャーを見ていたのは、ひかるたち。彼らは螢の鋭い勘をもとに現場にやってきて、そこでヤンチャーと落ち合うことになるのでした。


美鈴によって全世界に伝説の言葉が伝えられる中、必死の抵抗を試みる星史たち。グレートダ・ガーンGXはセブンチェンジャーにエネルギーを分け与え、これによりセブンチェンジャーは一時的に動けるようにまで回復します。さらに、ブッチョはどこからか調達してきた地球防衛機構軍の戦車で、一時的に掘削装置の動きを止めることに成功。これらに刺激を受けたセブンチェンジャーは、最後の力を振り絞ってレッドガイストと激突。レッドガイストを倒すも相討ちとなり、ひび割れた勇者の石の姿になってしまうのでした。美鈴の呼びかけにより、じょじょにダ・ガーンたちのことを、そして自分たちの未来を信じるようになる人々、そして生物たち。工業廃液で汚れた水路や、森林破壊されきった荒地で彼らが願っているのが、今まで人間がしてきた所業(美鈴曰く「地球に対して行ってきた身勝手な行為」)を端的に表しており、情報量の多いシーンになっていました。そういえば、願っている生き物の中に『エクスカイザー』のマリオがいたけど、あれは小ネタ的な意味で挿入されたのか…?そして、もちろん星史たちも黙ってやられているばかりではなく、グレートダ・ガーンGXはシアンの拘束から脱出を図りつつセブンチェンジャーにエネルギーを注入。ブッチョも戦車で攻撃を開始しますが、シアンの攻撃により生死不明になってしまいます。その後再び立ち上がったセブンチェンジャーは、相討ちという形でレッドガイストと決着をつけるのでした。相討ちとなり、自らの体も消えてしまったセブンチェンジャー。勇者の石がひび割れて変色してしまっていましたから、完全に力を失ってしまったということなのでしょう。光の洞窟へ行けば回復できるかもしれないけど、どこの光の洞窟もプラネットエナジー開放点としてヒットされてるから、行くに行けないんだよね…。一方のレッドロンは、自分の勝利を誇らしげに叫びながら絶命。彼は最後まで軍人だったなぁ…。


セブンチェンジャー「この宇宙は、貴様たちだけのものではない!貴様たちを…許すわけにはいかん!!」


レッドロンを失ったシアンでしたが、そのままプラネットエナジー開放点の刺激を続行。やがて最後の開放点がヒットされてしまいます。地球各地から光が舞い上がり始めますが、それはやがて伝説の光となり、そのすべてがグレートダ・ガーンGXへと収束。黄金に輝く身体となったグレートダ・ガーンGXは、なんとその勢いでシアンを丸ごと吹き飛ばし、そのままオーボス星へ直行するのでした。伝説の力、再び発動。それはオーボスたちの手ではなく、グレートダ・ガーンGXに力を与えることになりました。地球の生き物たちが、グレートダ・ガーンGXを、そして星史を応援していたからなんでしょうね。いやあしかし、グレートダ・ガーンGXが最後のパワーアップを遂げて、その勢いでシアンがやられちゃうとは思わなかったぞ。


星史「地球だ…。地球に生きる、全ての生き物たちの声だ!」


勢いづいた星史は、そのままオーボス星へ突入。オーボスと対峙し、伝説の力はオーボスに入手することはできないと主張します。それでもグレートダ・ガーンGXごと伝説の力を封じ込めようとするオーボスでしたが、星史が自分自身の明日を強く信じたとき、伝説の力が完全に発動。オーボスは星事大爆発を遂げるのでした。Bパートの本編終了8分くらい前のところで、ようやくオーボスとの最終決戦が開始。しかし、このオーボスが桁違いに強い!このまま発動した伝説の力でそのまま倒せるのかと思いきや、なんと一度は星史たちを封じ込めにかかるという抵抗を見せ、最後はさらに完全発動した伝説の力により、ようやく倒されることになりました。なんとか勝利することができた星史たちでしたが、「完全勝利」と言えない終わり方になっているのが、この最終決戦を印象深いものにしています。確かにオーボスを倒して地球の平和を取り戻しましたが、オーボスの本来の目的だった「伝説の力に触れる」そして「死ぬ」ということを、ある意味達成させられてしまっているんですよね…。


地球上で空の様子などが変わっていくのを見て、星史が勝利したことを確信するヤンチャーたち。そこへダ・ガーンが憑依していたパトカーが落下してきてみんなびっくりしますが、星史本人はダ・ガーンのエネルギーによって保護されており、ゆっくりと地球に向かっていました。戦いは終わり、とうとうダ・ガーンたちとのお別れの時。ここでの星史とダ・ガーンのやり取りは、やっぱり見逃せませんね。「君が言っていた未来を、私も信じている。」と言って、星史のもとを去っていくダ・ガーン。カッコいいぜ…。そして、去っていくダ・ガーンを見て涙を流す星史。星史とダ・ガーンは、隊長とその勇者という関係でしたが、実際は『エクスカイザー』のコウタとエクスカイザーの関係に近かったため、「友達との別れ」という雰囲気で別れのシーンが描かれているので、観ていてやっぱり寂しくなりましたね…。


ダ・ガーン「我々の使命は終わったのだ。あとは、君たちが道を作るのだ。」
星史「新たなる、道…。」
ダ・ガーン「そうだ。…そろそろ、エネルギーが尽きてきた。星史、さよならだ。」
星史「ダ・ガーン!」
ダ・ガーン「君が言っていた未来を、私も信じている。」


緑ヶ浜に帰ってきた星史。彼はそこで、街に吹く風を実感します。ふるさとに吹く風。星史たちが必死で守った“風の未来”が、そこにはありました。

 

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星史「父さんや母さん、ひかるや螢やみんなの、ふるさとの風だ!みんながいて、俺がいる。今までも、これからも。ずっと、ずっと…。ずっと!」

 

 

 

伝説の勇者ダ・ガーン』。これは、未来を信じることにより本当に伝説を巻き起こした、勇気ある少年と、その仲間たちの成長物語である。

 

 

 

 

 

…こうして、『ダ・ガーン』の物語は幕を閉じました。

 

次回は総括として、改めてこの作品を振り返ってみることにしましょう。

 

 

 

 

 

◎今日の勇者ソング◎

今日ご紹介するのは、1992年放送の伝説の勇者ダ・ガーン』挿入歌・最終回EDテーマ「風の未来へ(合唱バージョン)」です。

 

星史、ダ・ガーン、ひかる、螢、ヤンチャ―の5人が歌うという設定の、OPテーマのアナザーバージョン。劇中では最終回のEDテーマとして使用されました。劇中使用版とフルバージョンでは、微妙に担当パートが違うなどの差異がありますが、これは何か理由があるのかなぁ。1番だけで全員を登場させるために、劇中使用版はわざと担当パートを変更したのかなぁ。

 

勇者シリーズ」の最終回はどれも印象的ですが、劇中キャラが歌うOPテーマがラストで使われたのは、この『ダ・ガーン』のみでした。劇中キャラが歌う歌って、なんかその作品のキャラの性格とか立ち位置を象徴してて好きなんですよね。個人的には、『ジェイデッカー』とか『ダグオン』でも、こういうのは導入してほしかったなぁ。

 

 

 


Brave Fighter of Legend Da-Garn OST 2 Tracks 30-33

 

 

 

 

 

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