お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『伝説の勇者ダ・ガーン』ちょっとした感想 Legend-8(第23~25話)

f:id:bongore_asterisk:20200424210934j:plain

今回は、伝説の勇者ダ・ガーン』の感想記事第8回目です。

 

物語もとうとう折り返し地点。今回ご紹介の3話では、星史が初めてオーボス軍の目的を知り、アフリカ大陸を守るためダ・ガーンが一時的に戦線離脱。代わりに新たなる勇者:ガ・オーンが登場するなど、ストーリーの転換点となる展開が目白押し。ガ・オーンがほとんど人語を話さない(話せるけど片言)という設定も、面白いと感じました。

 

 

 

 

第23話「踊るスパイ人形」

1992年7月11日放送
登場した敵他:キラードールジュバンシー(レディー・ピンキー配下)

f:id:bongore_asterisk:20200424211329j:plain

「お姉さんに、いい仕事ないかしら。できれば大勢の人に会える仕事がいいって言ってるんだけど!」


STORY:ビオレッツェが、レッドロンの残した情報を頼りにプラネットエナジーの開放点探しに励む中、勇者たちの隊長の発見に躍起になるレディー・ピンキー。次に彼女がとった作戦は、街中にスパイ人形を放ち情報収集を行うというものだった。ところが、星史が偶然ピンキーの家に侵入したことで、計画は急遽変更。スパイ人形はキラードールへと合体し暴れ始めるが、その中に星史も閉じ込められてしまった!どうするダ・ガーン、星史を救えるか!?


ビオレッツェが水面下で着々と行動しているのに対し、成果が出せず立場がどんどん悪くなっていくピンキー。今回は、そんな彼女が新たな作戦を展開するも、星史に自分の正体がバレかけるお話になりました。単純な通常回に見せかけて、しっかりと次回以降のガ・オーン復活前後編への伏線を張っているのも、興味深いですね。


レッドロンの残した情報をもとに、ビオレッツェがプラネットエナジーの開放点探しをしていることを知ったピンキー。彼女は、その情報を提供してくれたセブンチェンジャーと結託し、ダ・ガーンたちとビオレッツェの両方を倒す作戦を企てます。そして、ピンキーはピンクの姿で星史たちと話し、つくしでマジカルピンキーとしてアルバイトをすることに。そこで彼女は、ブッチョが残したというぬいぐるみを、キャンペーン企画として人々に配り始めるのでした。ピンキーがあーだこーだやっている間に、しっかりプラネットエナジーの開放点探しをやっていたビオレッツェ。彼がもとにしていた情報は、かつてレッドロンが全世界にばらまいた、レッドロンアイでした。第9話でレッドロンにばら撒かれた、レッドロンアイ。レッドロンが物語から退場した後も稼働し続けており、きちんと情報収集を行っていました。話は前後しますが、このうちの1つがプラネットエナジーの開放点を探り当てたことで、ビオレッツェの作戦は大きく前進することに。レッドロンもこれを使いこなせてたら、逆転ホームラン打てたろうになぁ。一方、セブンチェンジャーからその情報を訊きだしたピンキーは、彼にビオレッツェの始末を依頼する代わりに、自分はダ・ガーンたちを倒すと交渉し、行動を開始。大勢の人々に会える職業として、つくしのアルバイトを選び、そこでキャンペーンと称してぬいぐるみを渡しまくります。もちろん、このぬいぐるみはただの玩具ではなく、目の中にカメラが仕込まれたスパイ人形。大量のスパイ人形を放って勇者たちの隊長を探すというのはわかりますが、勇者たちの隊長は少なくとも男だというのははっきりしてるんだから、ぬいぐるみ以外の媒体を考えた方がよかったんじゃあ…?


マジカルピンキーが席を外しているため、代わりにつくしの手伝いをさせられることになった星史。そんな中、彼はダ・ガーンからの通信により、セブンチェンジャーがアフリカ大陸で活動しているという情報を得ます。セイバーズにその調査を指示した星史は、その後思い付きでピンキーの家へ。鍵が開いていたため勝手に侵入した彼は、この家の不審な点をいくつか目撃します。家に居座られたことに腹を立てたピンキーは、少し作戦を変更。スパイ人形たちに行動を起こさせるのでした。ビオレッツェは、アフリカにあるレッドロンアイで情報収集中。そこに突然セブンチェンジャーが現れ、ビオレッツェに協力するようなそぶりを見せつつも、ところどころで邪魔をします。ビオレッツェが調査しやすいようにという名目で、周囲の人間たちを追い払い、その後駆けつけてきたペガサスセイバーとわざとビオレッツェの近くで戦い始めるセブンチェンジャー。明らかにビオレッツェを妨害してますよね。ビオレッツェも時々文句を言っていたものの、本気で怒るといったことはなし。さすがに、セブンチェンジャーが自分の命を狙ってるなんて思わなかったからかな?同じ頃、アフリカへセイバーズを向かわせた星史は、ひかるたちから離れるための方便で、たまたまピンキーの家を訪問することに。鍵が開いていたので勝手に上がり込みますが、そこで不審な点をいくつも見つけます。今回のピンキーの敗因の1つといえるのが、この「鍵開けっぱなし」。鍵が開いていたことにはピンキー本人も気づいていなかったようで、本気で焦ります。戸締りはちゃんとしようね…。その後星史は、ピンキーの家にところどころ謎の空間があるのを目撃。しかし、「この家はまだ未完成なんだろう」と思って気に留めないことにします。そして、そのまま家に居座り続ける星史。いやいや、なんでそうなるのよ!


ピンキーの指示を受けたスパイ人形は、各所から人々を襲いつつ、一か所に集合。キラードール:ジュバンシーへと合体し、街を蹂躙し始めます。さらにピンキーは、星史を何とか追い出すために、自分の家もぬいぐるみの大群に襲われているように演技。これに巻き込まれた星史は、そのままジュバンシーの合体に巻き込まれ、その中に閉じ込められてしまいます。駆けつけたダ・ガーンとランドバイソンは、なかなか攻撃ができなくて…。スパイ人形は見た目はただのぬいぐるみですが、口を開けると鋭い牙が。これが無表情で襲ってくるんだから、軽くホラーですよね。そして、それらが合体したのがジュバンシー。日本人形がモチーフになっており、秀逸なデザインだと感じました。「ぬいぐるみの合体形態が日本人形」ってなかなか上手い発想だよこれ!そんなジュバンシーに街で暴れさせるピンキーでしたが、ここで彼女はひと芝居打つことに。星史を何とか自分の家から追い出すため、わざとジュバンシーを自宅へと差し向け、さらにスパイ人形の大群に自分も襲われているような演技をし、そのスパイ人形の行動に星史も巻き込ませる形で外へと追いやります。しかも厄介なことに、星史はジュバンシーの合体にまで巻き込まれ、その中に閉じ込められてしまうことに。やたら「中が暑い」と連呼していましたが、あれだけのぬいぐるみにおしくらまんじゅうされているようなもんだから、そりゃそうだよねぇ。


自分がジュバンシーの中にいることに気づいた星史は、ダ・ガーンたちにわざとジュバンシーを攻撃させ、攻撃回避の際に分離する瞬間を狙うよう指示。結果、アフリカから帰還したペガサスセイバーによって救出されます。ようやくまともに戦えるようになったダ・ガーンたちは、ジュバンシーに軽々と勝利。しかしその一方で、ビオレッツェたちがプラネットエナジーの開放点を見つけたことに気づいていませんでした。ジュバンシーは、攻撃を受けた際、ぬいぐるみに分離する能力が存在。星史はこれを利用し、その分離している最中に自分を探すようダ・ガーンたちに指示します。ダ・ガーンたちは割とすぐに星史を発見しますが、他のぬいぐるみに邪魔されなかなか手が出せずじまい。この状況を打開したのが、ペガサスセイバーでした。星史がいたのは、ジュバンシーに合体していたペンギンのぬいぐるみの中。ええ、ぬいぐるみの間にいたんじゃなくて、ぬいぐるみの中にいたのかよ!一体どうやってその中に入っちゃったんだ…?とにかく、ペガサスセイバーの活躍で星史が救出されたことにより。ダ・ガーンたちは反撃開始。最後はペガサスセイバーのセイバーアローと、ダ・ガーンXのブレストアースバスターで勝利しました。事件を解決し、やれやれといった感じの星史。しかし彼は、この時あることをすっかり忘れていました。そう、アフリカでビオレッツェたちが暗躍していることを―!

 

 

 

第24話「引き裂かれる大陸」

1992年7月18日放送
登場した敵他:なし(ビオレッツェの宇宙船とプラネットエナジー開放点掘削装置)

f:id:bongore_asterisk:20200424211724j:plain

「地球が…、引き裂かれる…!」


STORY:アフリカで起きている地殻変動を、ニュースで知った星史。螢の発言にヒントを得た彼は、そこに何かあると確信。ダ・ガーンたちを引き連れて現地へ向かう。そこにあったのは、ビオレッツェのプラネットエナジー掘削装置だった!簡単な罠にはまり、ビオレッツェに拘束されてしまう星史。そこで彼は、初めて敵であるオーボス軍の目的を知る。やがて活性化する地殻変動。ダ・ガーンたちの尽力むなしく、今、アフリカ大陸は真っ二つに…!


ガ・オーン復活回の前編であり、話数的にもお話的にも後半戦に突入した感じになる一編。今までダ・ガーンたちと戦ってきた星史ですが、彼がいかにその場の行き当たりばったりな戦いをしてきたかということが思い知らされることになりました。さらに、初めて敵の作戦を止められなかったという失敗付き。ガ・オーン復活直前にふさわしい、星史たちに大きな試練を与えるお話になっていたのが、つらくも見ていて面白いお話でした。


炎天下の中、グラウンドでマラソンの練習をさせられる星史たち。病弱な螢もそれに参加していましたが、突然大きなショックを受け、倒れてしまいます。彼女を保健室に担ぎ込んだ星史は、彼女がぼやいた一言と、ニュースでのアフリカ大陸での異変から、アフリカ大陸に敵の何かがあると判断。放課後すぐにダ・ガーンたちを引き連れ、現地に急行します。真夏のくそ暑い中、狙ったかのようにマラソン授業を行う森山先生。病弱な螢ならまだしも、クラスでは元気がある方の星史ですらかなりバテバテ状態なのですから、これさすがにムチャしすぎなんじゃないのかなぁ。そんな中、とうとうぶっ倒れてしまう螢。しかし彼女が倒れたのは、決してマラソンの授業に音を上げたからではなく、とてつもない大きな衝撃を受けたからでした。遠いアフリカ大陸での大規模地殻変動、そしてそれにより逃げ惑い、苦しむ動物たち。彼らの声を本能的に察知した螢は,今までにないくらいの衝撃を受けます。まるでホラー映画で何か見てはいけないものを目撃したような、鬼気迫る表情を見せる螢。こんな彼女、観たことない!そして、意外にホラー描写(?)にもマッチするんだな佐々門作画!その後、倒れた螢を担ぎこみ、彼女の「地球が引き裂かれる」という発言、そしてニュースで流れていたアフリカ大陸での地殻変動事件を観て、アフリカ大陸に何かあると踏んだ星史。彼は放課後掃除も放り出し、すぐさまダ・ガーンたちとともに現地へ向かいます。敵の動きを察知したとして、セイバーズたちに感心される星史。本当は、螢の発言があったから動いただけなんですけどね。


アフリカ大陸に到着した星史は、ダ・ガーンたちに周辺の調査をするよう指示。その直後、立ちションのために草むらに隠れますが、そこでビオレッツェが変身した狼と遭遇。逃げ惑った彼は、あっさりビオレッツェが張った罠にはまり、宇宙船に拘束されてしまいます。同じ頃、星史と交信ができなくなったダ・ガーンたちは、やむを得ず自分たちで行動を開始。とりあえず、星史の指示に基づき周辺の調査を始めるのでした。今回判明した、星史の隊長服の新たな欠点。それはなんと、男性には欠かせない、おしっこをする際の社会の窓のチャックがないということでした。このため、星史は戦闘中尿意をもよおすと、いちいち変身解除してから用を足してるらしい。武器もないどころか、満足におしっこもできないなんて、とんだコスチュームだな…。そして、星史のそうした場面を(たまたま)突いてきたのがビオレッツェ。彼は狼に変身して星史を追い立て、あらかじめ仕掛けておいた落とし穴に追い込むことに成功。星史が気絶している間に拘束し、自分の宇宙船内に連れ込みます。あまりにもあっさり捕まってしまったので、ビオレッツェからあきれられてしまう星史。まあ、トイレ中に突然猛獣に襲われたら、人間だれしもパニックになっちゃうから、こんな簡単な罠にはまっちゃうのも仕方がない気が…。一方、星史がそうした事態に陥っていることを知らないダ・ガーンたちは、自主的の付近の捜索を開始。星史の命令がないとなかなか動けないダ・ガーンたち勇者ですが、あらかじめ星史からの命令があれば、その中で自主的に動くことは可能なようですね。


ビオレッツェと初対面する星史。そこで彼は、ビオレッツェの属するオーボス軍の真の目的、そしてビオレッツェのレッドロンやブッチョとの関係について知らされます。敵の壮大な計画と、自分自身があまりにも何も知らずに戦ってきたことに、愕然とする星史。そんな中、ドリルランダーの活躍でダ・ガーンたちがビオレッツェの宇宙船の前に駆け付けますが、宇宙船に仕掛けられた武装の前に苦しめられるのでした。このシーンで初めてビオレッツェと対面した星史。しかし、彼がそれ以上に衝撃を受けたのは、ビオレッツェとレッドロンやブッチョの関係性。そして彼らの所属するオーボス軍の真の目的でした。レッドロンやブッチョがビオレッツェと同じオーボス軍であるということは、視聴者には以前からわかっていたことですが、今回オーボス軍の真の目的が、星の破壊によるプラネットエナジーの急襲にあることが判明します。以前からオーボス軍がプラネットエナジー固執しているので、「これが何か重要な意味を持っているんだろうな」とは予想がついていましたが、そのエネルギー自体の急襲に目的があったんですね~。そして、そういった敵の事情や目的を一気に知らされ、愕然とする星史。星史が想像以上に何も知らないことを知り、ビオレッツェはいろいろ通り越してあきれるばかりでした。ビオレッツェの指摘通り、今までの星史の戦い方は、「敵が現れた→倒す」という単純なもの。レッドロンやブッチョがぼろを出すことで「どうやら敵には司令官がいるようだ」ということは把握していましたが、敵がどういった構成なのか、そして敵の目的が何なのかということは、自分から全く調べようとしていませんでしたね。まあ星史も普通の小学6年生だから、敵の目的の調査までは頭が回らないのも仕方ないかなとしても、さすがにレッドロン→ブッチョ→レディー・ピンキーと敵が立て続けに攻めてきたのだから、「なんかコイツらってお互い関係があるんじゃないか?」ってことくらいは、想像力働かせてもよかったんじゃないかなぁ。


星史そしてダ・ガーンたちの有様を見たビオレッツェは、プラネットエナジー掘削装置を残してそのまま宇宙へ逃亡。一方のダ・ガーンたちは、ドリルランダーが文字通り突破口を開いたことにより、宇宙船の中にいた星史を救出します。そして星史の命令に従い、必死にプラネットエナジー掘削装置の食い止めにかかるダ・ガーンたち勇者。彼らがありったけの攻撃を叩き込むと、装置は動作を停止しますが、それはダ・ガーンたちが食い止めに成功したからではなく、掘削装置が既に掘削し終えたからでした。終盤のシーンでは、星史がビオレッツェの話で衝撃を受けすぎたあまりおどおどしているのに対し、勇者たち特にダ・ガーンとドリルランダーが大活躍。ビオレッツェの宇宙船に真っ向から突撃して穴をあけ、星史の脱出を手助けしただけでなく、プラネットエナジー掘削装置の破壊にも尽力します。ようやくダ・ガーンと合流でき、順調に攻撃も進んでいるため、自分を落ち着かせる星史。やがてプラネットエナジー掘削装置は動きを止めますが、それはダ・ガーンたちの攻撃が効いたからではなく、既に掘削という役割を終えたからでした。装置が止まり、一時的に訪れる静寂。ここで星史は、自分に言い聞かせるように「食い止めに成功した」という旨のセリフを言って見せますが、その直後地下深くからマグマが噴出し、アフリカ大陸が真っ二つに割れていきます。このシーンは、脚本の展開がなかなかハードだなと感じさせると同時に、星史役の松本梨香さんの熱演に注目させられましたね。刻一刻と2つに分かれていくアフリカ大陸を見て、パニックを起こしてしまう星史。地球はどうなってしまうのか?次回へ続く―!

 

 

 

第25話「キリマンジャロの勇者」

1992年7月25日放送
登場した敵他:キラードール イブ・サン・ローラン(すべてレディー・ピンキー配下)

f:id:bongore_asterisk:20200424212321j:plain

「ダ・ガーンたちがお前の助けを待ってる…。目覚めよ、ライオンの勇者よ!!」


STORY:プラネットエナジーを開放され、真っ二つになっていくアフリカ大陸。星史は次の手を考える中で、現地の人々が、キリマンジャロ山のある伝説を信じていることに気づく。彼は意を決して、ダ・ガーンXたちにアフリカ大陸の裂け目をふさぐ行動を指示するが、そこにレディー・ピンキーの邪魔が入ってしまう。星史がダ・ガーンXを、そして地球を救いたいと願った時、伝説がそれに応えた!目覚めよ10番目の勇者!その名は、ガ・オーン!!


登場、ガ・オーン!ガ・オーン登場編後編にあたる今回は、当然ながらガ・オーンのデビュー回。しかし、中盤で現れてそこから徐々に逆転していくというよりも、ギリギリまでダ・ガーンXたちの劣勢が描かれ、そこからガ・オーンの復活で一気に形勢逆転という展開になっていました。主役機の合体メカどころか主役機自体が一時的に退場してしまうこと、また2号ロボ自身も意思を持っているということは、どちらも『ダ・ガーン』が初。『ダ・ガーン』は、谷田部三部作の最終作であると同時に、次作『マイトガイン』以降の勇者シリーズの基盤を作っているんですね。


アフリカ大陸の分断を止めることができず、その策の提案をダ・ガーンXに任せる星史。その間セイバーズやランダーズは各地の調査に出向き、星史もダ・ガーンXとともにアフリカ大陸上空を飛行しますが、そこで人々の集団がある方向へ向かっているのを発見。その集団に接触します。長老と思しき人物から星史が訊きだしたのは、キリマンジャロにあるという「氷河に眠るライオン」の伝説でした。大地が真っ二つに裂け、各地から被害状況の報告が上がってくるも、どう対応していいのか自分でもわからなくなってしまう星史。そりゃそうだよね、前回で敵の壮大な目的を知り、いきなりその1つが実行に移されたんだから、星史1人ですべてを判断するのはさすがに難しいよね…。星史が苦し紛れにダ・ガーンXにこの事態を食い止める方法の提案を求める中、彼は地上である方向へと向かう人間の集団を発見。その集団の前に降り立って接触を果たします。アフリカ大陸のあちこちで火の手が上がり、まさに世紀末という状況になっているにもかかわらず、妙に落ち着いているこの一行。彼らはキリマンジャロの「氷河に眠るライオン」の伝説を信じており、動物たちも本能的にキリマンジャロに集結しつつあることから、そのライオンがこのピンチを救ってくれるのではないかと信じていたからでした。この「氷河に眠るライオン」こそ、ガ・オーンのこと。以前から伝説として残っているということは、少なくとも人類が誕生した時代には、ガ・オーンも活躍していたということなのでしょう。でも、のちの描写を見る限り、セイバーズやランダーズがガ・オーンと会ったことはなさそう。う~ん、どういうことなんだ?


この事態を食い止めるために、ダ・ガーンXが考え着いた方法。それは自ら裂け目の中に飛び込み、エネルギーを放出して文字通り避けた大陸どうしをくっつけてしまうというものでした。アフリカ大陸は守ることができるも、そうなるとダ・ガーンXが死んでしまうかもしれない。星史は最初は拒んだものの、ダ・ガーンXたちの思いを汲み、彼らに命令を出すのでした。ダ・ガーンXが編み出した方法は、上述の通り自分の力を使ってアフリカ大陸を文字通りくっつけてしまおうという大胆な作戦。しかし、その裂け目の中に入ってそれを行うのですから、ダ・ガーンXが生きて帰れる保証はないという禁断の作戦でした。この、作戦実行のために命令を出すよう懇願するダ・ガーンXと、最初は拒むも彼の意思を汲み、意を決してその命令を出す星史のやり取りのシーンこそ、前半のクライマックス。星史とダ・ガーンXの信頼関係が深く感じられると同時に、改めて彼らが「地球の勇者なんだな」ということが感じられるシーンになっています。地球の勇者だからこそ、死にゆく地球をこのまま黙って見過ごしておくわけにはいかない。だからこそ、隊長である星史から命令を受け、行動したい―。う~ん、深い。深いなぁ。

 

ダ・ガーンX「星史、私は地球を救うために誕生したロボットだ。その地球が危機に瀕した今、放っておくのは私にとって死よりつらいことだ。」


星史からの命令を受けたダ・ガーンXは、裂け目に入って行動を開始、ランダーズはランドバイソンへと合体し、セイバーズはスカイセイバーに合体して、彼をアシストします。作戦は順調に進みますが、突如レディー・ピンキーが放ったキラードール:イブ・サン・ローランが出現。ダ・ガーンXたちをピンチに追い込み、再びアフリカ大陸の分裂が始まってしまいます。一方、星史はホークセイバーとともにキリマンジャロへ急行。序盤で耳にした伝説を信じてそれを探しますが、どうも見つからず…。今回は意外にもビオレッツェの出番は少なめ。代わりに出番が多かったのは、前回出番を食われ気味だったピンキーでした。プラネットエナジーを開放され、手柄を先取りされたと感じていた彼女は、なんとしてもダ・ガーンXたち勇者を倒すべく、キラードールを派遣。彼らを襲わせ、ピンチに追い込みます。ビオレッツェのことが気に食わないと言い、八つ当たり気味に自分の美少年部隊にムチ打つピンキー。いやいや、自分の立場がより危ういものになってるんだからさ、そんなことで憂さ晴らししている場合じゃないと思うんだけど…。というか、話は前後しますが今回も結局ダ・ガーンXたち勇者を倒せてないし、こりゃピンキーの退場も時間の問題かもしれないなぁ。一方、星史はホークセイバーとともにキリマンジャロへ。現地民の言っていた「氷河に眠るライオン」の伝説を信じ、頂上付近でそれらしきものを探しますが、ライオンのような形のものは見つからずじまい。さらに、アフリカ大陸の分裂が再び始まったことでマグマが噴出し、星史は絶望に打ちひしがれそうになります。ダイレクターを落としかけ、もうおしまいなのかと嘆く星史。彼がここまで追い詰められたのも、今回が初ですね。


地殻変動の影響を受け、やがてキリマンジャロが噴火。それにより、氷河の奥深くに眠っていたライオン像が、その姿を現します。これこそが伝説の「氷河に眠るライオン」であると確信した星史は、ダイレクターのオーリンが輝いたことも確認し、そのライオンの勇者の復活を願います。すると、氷河を破って金色のライオンが出現。それは星史を乱暴に自分の背中に乗せたかと思うと、一気に山を下ってまずランドバイソンの戦闘をアシスト。さらにホークセイバーをもアシストしたのち、スカイセイバーの前で変形。敵を必殺武器でなぎ倒します。その雄たけびから、星史は彼を「ガ・オーン」と呼ぶのでした。ついに登場、ガ・オーン!彼の復活シーンが、これまたなかなかアツい流れに仕上がってていいんですよね~。絶望しかける星史→そんな彼の前に偶然現れる「氷河に眠るライオン」→オーリンが反応したことで勇者であると確信し、星史絶叫→ガ・オーン復活!…ベタですが、観る者をアツくしてくれる展開になっていましたね。そんなガ・オーンは、ダ・ガーン真逆でなかなか荒々しい印象。星史を乱暴に自分のコクピットに乗せたかと思うと、ライオン形態のままキラードール2体をほぼ倒す寸前まで追いやり、さらにロボット形態へと変形し、残る1体を必殺武器ガ・オーントマホークで真っ二つにして完全勝利します。いやあ、この荒々しいファイトスタイル、嫌いじゃないよ。次回以降の戦い方が楽しみだ!


ガ・オーンが復活した一方で、ダ・ガーンXはついにアフリカ大陸の裂け目を閉じることに成功。しかし、それを完全なものにするためにはしばらく時間がかかるため、しばらく星史たちの前から姿を消すことになりました。裂け目に飲み込まれ、連絡に応答しなくなるダ・ガーン。ここで生死不明のまま数話引っ張るのかと思いましたが、さすがにそこまでは重い展開にはしていませんでしたね。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は第26話から第28話をご紹介予定です。『伝説の勇者ダ・ガーン』。隊長は、俺だいっ!!

 

 

 

 

 

◎今日の勇者ソング◎

今日ご紹介するのは、1992年放送の伝説の勇者ダ・ガーン』使用BGM「ガ・オーン登場!!」です。

 

ガ・オーンがライオン形態からロボ形態へと変形する際のバンクシーンに使用されていたBGM。爽やかながらも力強さを感じる曲調が、ガ・オーンにマッチしていますね。

 

勇者シリーズ」初の意思を持つ主人公格2号ロボとなったガ・オーンですが、劇中での単独の活躍は少なく、ダ・ガーン復活後はほぼグレートダ・ガーンGXの合体要員になってしまったのは、ちょっと残念なところ。まあこれは、まだ制作側に1号ロボと2号ロボを使い分けるだけのノウハウがまだ無かったからなんでしょうね。

 

 

 


Brave Fighter of Legend Da-Garn OST 2 Tracks 1-3

 

 

 

 

 

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
Twitterやってます。よろしければ↓閲覧&フォローの方お願いします!

twitter.com