お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『銀河烈風バクシンガー』ちょっとした感想 巻之九(第25~27話)


今回は、銀河烈風バクシンガー』の感想記事第9回目です


物語も第3クールに突入するに合わせ、銀河烈風側にも大きな動きが。ライラの出生の秘密の解明、士郎に降りかかる災難、そしてオズマを襲う魔の手など、どんどん物語が進行していきます。太陽系の動乱は、そう簡単には決着がつきそうもありませんね…





25話「翔べよ不死蝶」
19821221日放送

「私には、私の生き方があります。」
 
 
STORY:プリンス・ゴーショ亡き後、ゴーショ家は尼僧エリカ・テーナによってまとめられたらしい。コイツはなかなかのやり手で、とうとうバクーフ討伐の意志を固めてきやがった。そして、彼女によって明かされるライラ出生の秘密!しかも、また新惑星系の連中が俺たち銀河烈風とユーリを襲撃して来やがった!やられてたまるか!銀河烈風バクシンガー、参るッ!
 
 
サブタイトルからもわかる通り、ガッツリとライラをメインに置いたお話である今回。彼女の出生の真実が明かされることが最大の見どころではありますが、新キャラとしてゴーショ家の尼僧にして怪僧:エリカ・テーナが登場することも見逃せません
 
 
ロングー星討伐のために、ユーリ・カズン・アーウィンとともに軍備をそろえる銀河烈風。佐馬とライラはディーゴの命で再びゴーショ家に侵入。そこで彼らは、プリンス・ゴーショ急死により混乱を極めるゴーショ家が新たなるプリンス:マロウを立て、その補佐として尼僧エリカ・テーナがついたこと、そして彼女が明確にバクーフ討伐の意志を提示したことをつかみます。冒頭のシーンでは、銀河烈風の隊士たちの食事シーンなどが挿入。佐馬の彼女でもあるキャシー・ルーは、いつの間にかバクシンバードの食堂に居ついてしまったようです。運送業やってたはずだけど、本業はどうしたんだろう…?一方ゴーショ家ではエリカ・テーナという新キャラが登場。ゴーショ家の役人たちが混乱する中、彼女は彼らを一堂に集め、幼いプリンス:マロウを立てることでゴーショ家内の意志統一をしてしまいます。あれだけの人数をこんな短い時間で束ねてしまうなんて、この尼僧タダ者じゃないな―?
 
 
佐馬たちと別れ、ゴーショ・キャッスルで自分の出生を調べるライラ。しかしエリカ・テーナに発見され捕縛されてしまいます。が、ライラの首飾りに気づいたエリカ・テーナは、突如態度を一変。ライラにある確認をした後、彼女に対して彼女自身の出生の秘密を語りだすのでした。ライラがつけている不死蝶の首飾り。そもそも「不死蝶」というのはゴーショ家一族のしるしのようなもので、一族は皆その彫りを体に入れているようです。ライラにもその不死蝶の彫りが背中に存在。これによりゴーショ家の関係者だと確信したエリカは、彼女の出生を語ります。ライラはユーリから見れば直系の妹にあたる存在で、ユーリ誕生時のスキャンダルの際、ユーリは男性ということである程度保護されたものの、ライラは女性ということでノエル・ノーチェのもとを経て完全に別離された状態で育てられることになったとのこと。ユーリとどことなく気が合うのは実の兄弟だからであり、自身も一族のスキャンダルに翻弄された身だった―。いつもは気丈なライラが珍しく苦し気な感情を吐露していることから、いかにこの事実が彼女にとって衝撃でかつ悲しいものであったかが窺えます。エリカはライラに対してゴーショ家に戻るよう誘いますが、ライラはこれを拒否。ライラがバクーフに対して義理立てする理由は特にありませんが。逆に言えば、ゴーショ家とはほぼ無縁の状態で育ってきたのだから、ゴーショ家に義理立てする必要もない。ここで彼女は、今の居場所である銀河烈風を大切にすることを優先したのでしょう
 
 
同じ頃、シュテッケンはカイサ星でバクーフの新型機動ロボ「バクロン」輸送の任務に。ですが、やっぱり道中新惑星系の連中・ゴワハンド星艦隊の襲撃があり、銀河烈風はこれに応戦。途中からディーゴたちも合流しバクシンガーにシンクロン合身します。今回初登場となるロボ「バクロン」。ディーゴやシュテッケンの会話に出てくるのみで詳細は全く不明ですが、もし、カイサ星のシーンでシュテッケンたちが輸送しているロボットがその「バクロン」だとすれば、「ブライダー」と「テングーム改造」型をミックスしたようなロボであることが推測されます。その後ゴワハンド星艦隊が襲撃をかけてきますが、これにはバクシンガーの前に前回初登場の「ブライダー」が応戦。ビーム数発で「クラウワンカ」型を溶かしてしまい、イーゴ・モッコスに脅威を感じさせるほどの強さを見せます。うーむ、量産型ロボなのに、かなり強いぞ「ブライダー」!
 
 
ゴワハンド星艦隊のシュテッケン襲撃は陽動作戦であり、本命は手薄になったキョーラーク星でユーリを討つこと。ジャッキーの連絡でこれに気づいたディーゴたちは急遽帰還し、間一髪のところでユーリを救出、暗殺部隊を全滅させました。ユーリの暗殺部隊殲滅に大きく貢献したのは、ライラ。新挿入歌「不死蝶のライラ」に乗せて、得意のムチやナイフ技を使って次々に敵を仕留めていきます。そして最後、改めてロングー星の討伐を強く宣言するユーリ。しかしライラは黙ったままです。ライラがユーリに対し、自分の出生の秘密を明かす日、いつか来るのでしょうか。
 
 
(エンディングモノローグなし)
 
 
 
 
 
26話「燃えろ剣」
19821228日放送

「リリィ…、好きです。」
 
 
STORY:装いも新たにして、俺たち銀河烈風は、ロングー星討伐の準備を進めていた。だが、士郎の様子がやはり変だ。訓練中に事故を起こしたので医者に診せたら、士郎は奇病に侵され、失明状態にあった!その直後のリリィの来訪。太陽系の一角でにらみ合う、バクーフ軍と新惑星系の連中!この動乱は、ますます激しくなるな!銀河烈風バクシンガー、参るッ!
 
 
士郎、とうとう失明!ロングー星討伐をめぐるバクーフと新惑星系側のにらみ合い!士郎の病状の話がメインですが、それとは別に太陽系の動乱の新たな戦局や、オズマ・ドラーゴの新たな思想までをも描くなど、今回は久々にかなり濃密なお話が展開されます。初放送日が年末ということもあったからなのでしょうか?
 
 
バトルスーツを一新し、ロングー星討伐の準備にかかる銀河烈風。士郎の様子を不審に思ったシュテッケンは士郎ら一番隊に訓練を行わせますが、シュテッケンの不安は的中して最後の最後で士郎は墜落。診せた医者が告げた士郎の容態は、「奇病による失明」という信じがたい内容でした。今回から、銀河烈風の戦闘用制服が一新。全体的に西洋の鎧をイメージしたデザインですが、正直あまりカッコよくは見えません。「以前のスーツデザインがPTAから抗議を受けたことによる変更」なんて噂もありますが、本当なのでしょうか…?一方第10話頃から士郎が発症していた奇病は、本人の気づかぬうちに視神経が侵され、一時回復するたびに急な発熱があるという、太陽系の医学でも治療できないという奇病。症例は非常に少なく、文献に残っているのは250年前のものが最後とのこと。結局病名もその原因もわからずじまいですが、これにより士郎は手負いの状態になってしまいます。しかし士郎は、失明と同時にコウモリのような空間把握能力を手に入れたようで―
 
 
失明状態にあっても、隊列を離れず戦闘に参加することを決意する士郎。起こったシュテッケンと士郎は剣により一戦交えますが、失明してるはずの士郎が勝利。失明してもなお戦闘ができることを、士郎は証明します。が、この“悪い冗談”にディーゴは激昂します。シュテッケンを挑発するなど、珍しい態度を見せる士郎。すべては隊列を離れたくないが故の行動ですが、ジャッキーら子供たちのいる前でこんなことをするなんて、さすがにちょっと冗談キツいなぁ。これにはディーゴもかなり怒り、士郎とシュテッケンに対してそれぞれ説教をします。普段は温厚なディーゴですが、こういった内輪で隊を乱すような行動に関しては激昂。普段はあまり見せないような、銀河烈風の総局長らしい鋭い指摘とアツい魂をぶつけます。でもその直後、ライラの一言で照れるディーゴ。うん、やっぱりディーゴはディーゴですね
 
 
士郎の予知()通り、バクシンバードを訪れたリリィ。父親による最終所見を伝えに来るもすでに手遅れであったことを察知し悲しみに暮れるリリィに対して、優し言葉を投げかける士郎。そして、とうとう2人は―。リリィは、オフス星を出発してから10日もかけてやってきたとのこと。普段ならここまで時間はかからないはずなのですが、ちょうどバクーフや新惑星系の連中の艦隊が宇宙を行き来しまくっているようで、その影響もあって到着が遅れたようです。これなら、仕方ないね。失明してしまった士郎の姿を見て、泣き崩れるリリィ。そんな彼女に対し、士郎は姉の言葉を借りながら彼女を励まします。この士郎の励ましの言葉の中で、前作『ブライガー』の挿入歌「星影のララバイ」が取り上げられ、キチンと挿入歌として流れる演出が、なかなか胸に来るものがありますね。士郎に姉がいることは今回で初めて分かったことですが、今はどうしてるんだろう?
 
 
ユーリから出された、ロングー星討伐の延期。それは前線基地となりうるトーバ星とミフーシ星の間でバクーフ軍と新惑星系の連中がにらみ合いになり、まさに一触即発の状態になっていたからでした。その同じ頃、オズマは外宇宙人と密会。彼らとの会談を通して、新たな考え方を打ち出すのでした。外宇宙人たちは既に太陽系を含む3,800の別宇宙系と接触し、新たなビジネスチャンスを模索しているらしい。この太陽系の動乱も彼らにとってはビジネスチャンスの1つでしかなく、おまけに外宇宙人同士でも商業的な争いがあるため、一種の代理戦争になっていました。外宇宙人たちがこの太陽系の動乱に介入してこないのもズルいですが、彼らの中にある「ギャラクシー法」という商業面以外での争いを禁じる法律を盾にするのも、さらに彼らのズルさを感じます。これに危機を感じたのか、オズマはバクーフ軍から銀河烈風を引き抜いて自分たちの仲間にし、一気にバクーフを潰して新たな時代を作り上げる構想を打ち立てます。さあ、彼のこの構想は実現するのか…?
 
 
キョーラーク星のハイウェイを、ただひたすら飛ばす士郎とリリィ。ここで新挿入歌「ビリー・ザ・ショット」が使用されています。彼らが向かっていく太陽は、朝焼けか夕暮れか―。
 
 
(エンディングモノローグなし)
 
 
 
 
 
27話「オズマ暗殺」
198314日放送

「惜しい男だ。オズマ、あんたは時の流れに殺されたんだ…。」
 
 
STORY:オズマが突然、俺たち銀河烈風のもとを訪れた。なんでも、俺たちに独立部隊として協力してほしいらしい。力を買ってくれるのは嬉しいが、俺たちは自分の生き方を曲げることは出来ねぇぜ。この話は破談に終わるが、その後始まる、ジル・クロードとロングー星艦隊の不審な動き!オズマが、ブライダー製造基地が危ない!銀河烈風バクシンガー、参るッ!
 
 
前回の外宇宙人との交渉をきっかけに、新たな構想が芽生えたオズマ・ドラーゴ。しかし、彼の考え方を快く思わない者は、本来味方であるはずの新惑星系の連中やゴーショ家内部にもいました。今回はサブタイトルからもわかる通り、オズマが退場してしまう回。彼のシーンが長くとられ、視聴者が彼の考え方を具体的に理解することができるだけに、志半ばで死ぬ彼が不憫でなりません
 
 
バクシンバードへの突然の訪問者。それは、トルサ星のオズマとナーカでした。彼らは銀河烈風と争いに来たわけではなく、今後の新しい世の中を作っていくために、銀河烈風にむしろ協力してほしいと強く懇願します。しかし、ディーゴとシュテッケンはこれを拒否。交渉は決裂してしまいます。オズマの考え方は、この太陽系の動乱期の中ではかなり革新的。敵味方問わず優秀なものを引き入れ、自分たちの求める新たなる時代を作り出そうとする強い気概を感じます。銀河烈風の実力もかなり評価している様子。ですがこれに対して、けげんな表情を見せるディーゴとシュテッケン。彼らが今までバクーフ側についていたことで、様々な敵や味方を作ってきたため、安全云々の事情だけで自分たちの精神を変えることはできないと突っぱねます。義理と烈の精神を重んじ、あくまでもバクーフ側に着くことを表明するディーゴ。オズマの言う通り鞍替えしていれば太陽系の歴史もまた変わったのかも知れませんが、ここでなびかないのが銀河烈風らしいですね
 
 
オズマが精力的に活動する一方で、これをよく思わない連中も。その一派の1人:ゴーショ家重臣のバトル・ワトキンズは、エリカ・テーナからの指示を受け、ジル・クロードにオズマとナーカの暗殺を依頼します。ジル・クロードは直ちにアウトローの一団を結成し、オズマのもとへ直行。一方オズマはそんなことはつゆ知らず、銀河烈風を仲間にできなかったことを強く後悔していました。オズマ暗殺を計画したのが、新惑星系の内部ではなくゴーショ家だったのは少し意外。まあ、新惑星系の場合オズマは仲間内なので、さすがに暗殺しようという考えまでには至らないか…。オズマとナーカが銀河烈風について語るシーンでは、オズマが銀河烈風のことを非情に高く評価していることが窺えます。政治的なことはからっきしで、義理を重んじ戦いに生きる精神―。なるほど、確かに銀河烈風のような生き方も“アリ”といえるでしょう
 
 
オズマとナーカが子供たちと遊んでいると、そこにとびかかってきたのは、ジル・クロードが組織したアウトロー軍団。オズマは完全に不意討ちを食らって転倒、ナーカは奮戦するも相手からの攻撃を受けて重傷を負います。同じ頃、ロングー星艦隊は銀河烈風のブライダー輸送隊を襲撃。スリーJからの情報でこのことを察知していたディーゴたちは、ブライダー部隊とともにバクシンガーで出動、敵を一網打尽にします。オズマの死は意外にもあっさり。不意討ちだったのは事実ですが、ナーカがあれだけ頑張ったのだから、もう少し頑張ってほしかったなぁ。バクシンガーの戦闘では、ディーゴたちの戦闘服が変更されたことにより、変形バンクシーンも新規映像に変更。以前のもの以上にカッコよく仕上がっています!バクシンガーがニューバクソードでロングー星艦隊のクリスタルゴ部隊をやっつけているのはいつものことですが、注目すべきはブライダーもクリスタルゴに善戦し、撃破しているということ。銀河烈風の戦力も、新惑星系の連中にひけをとらないほどになってきたんですね
 
 
戦闘終了後、倒れているオズマとナーカを発見するディーゴたち。彼らの死を深く惜しむディーゴとシュテッケンは、棺に入れた彼らをバクシンガーで宇宙まで運び、宇宙に放流するのでした。時代の先のそのまた先を読み、そのために活動をし続けていたオズマ。そんな彼が、彼自身が読んでいたはずの“時代”に殺されたのは、何とも皮肉な話です。どうやら一枚岩ではなさそうな、新惑星系の連中やゴーショ家。この太陽系の動乱、風はどちらに吹くのだろうか―
 
 
(エンディングモノローグなし)





今回はここまで。次回は第28話から第30話をご紹介予定です。銀河烈風バクシンガー、参るッ!!








◎今日のJ9ソング


今回ご紹介するのは、1982年放送の銀河烈風バクシンガー』挿入歌「不死蝶のライラ」です。


バクシンガー』のメインヒロイン:ライラのテーマソング。第25話で初披露され、その後も戦闘シーンで何度か使用されることになります。普段は口数が少ないものの、彼女の出生自体がストーリーと密接に関わるあたり、ライラは「J9シリーズ」上ある意味最も恵まれたヒロインなのかもしれませんね。


バクシンガー』はこの他にも士郎のテーマソングがあるのですが、ライラの曲を山形ユキオさん(男性)が歌い、逆に士郎の曲を増田直美さん(女性)が歌うという面白い逆転現象が。これって、わざと?




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それではまた次回、お会いしましょう!
 
 
 
 
 
 
 
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