お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『銀河疾風サスライガー』ちょっとした感想 Game.5(第14~16話)


今回は、銀河疾風サスライガー』の感想記事第5回目です。


第2クールに入り、メンバーのキャラの掘り下げと並行して始まるのが、『サスライガー』の世界観と『ブライガー』・『バクシンガー』のドッキング。今回紹介する第15話では『バクシンガー』の話がテーマになっており、それを観てきた者にとってはまさに感涙ものの一編になっています





14話「哀愁のベルナー湖」
198375日放送
トライポイント:ラーナ星(イエロー惑星海)
サイン場所:同星ベルナー湖上

「これでいいのよ、これで。もう私は自由…。」
 
 
STORY:ラーナ星のビクトール・キャッスルのすぐそばで、美人モデルの失踪騒ぎ。そのモデルの名がステファニアと知り、血相変えて飛び出すブルース。ステファニアとブルースをつなぐ、思い出の接点一体何か?夜更けのベルナー湖畔にて、サスライガーとブラディの手下の一騎打ちが始まった!Be happy, good Luck!遥かに広がる星空に、何を思うかI. C.ブルース。
 
 
メンバーの過去紹介編最終回となる今回は、当然ながらブルースがメインとなるお話。やはりロックたちに比べるとかなり大人っぽい内容になっています。描写面でもアダルトなものが取り入れられており、全体的に重く悲しい雰囲気を漂わせていますね
 
 
美女に気を取られて事故を起こしたことをきっかけに、たまたまあるモデルの失踪事件の話を聞いたDD。さっそくJ9-Ⅲ号にその情報を持ち帰り、JJ9にその内容を伝えます。当初は興味なさそうに聞いていたブルースも、そのモデルの名が「ステファニア・バルドンヌ」と聞いて表情が一変。突如1人で出かけてしまうのでした。今回の舞台となる星は、イエロー惑星海のラーナ星。やはり前作『バクシンガー』でも登場した惑星の1つで、当時アーウィン14世の暗殺未遂現場となったビクトール・キャッスルも、しっかり現存しているようです。そして、モデルたちの撮影現場に堂々と現れ、そして中継車に思い切り車をぶつけるDD。今後、彼が車をぶつけたり宇宙船で墜落したりというシーンは、ちょくちょく出てきます
 
 
悪徳マネージャー:ジーゴからステファニアを救ったブルース。ここでブルースは、彼女が自分と別れてからどのような人生を歩んできたかということを知らされます。かつての幼馴染が変わり果てた人生を送っていることを知り驚愕するブルース。そして、彼らは―。ブルースとステファニアの回想により、彼らの過去も判明。2人とも名家の出身で何不自由なく暮らしてきましたが、ステファニアのバルドンヌ家は実は大きな負債を抱え続けており、ステファニアが10歳の時に一家で夜逃げ。その後ブラディ・シンジケートにがんじがらめにされて彼らの仕事を受けるようになり、バルドンヌ夫妻は他界。ステファニアも父の生前の治療費の借金返済のために、ブラディに言われるがままにモデル業を続けていたのでした。ブラディ・シンジケートの汚いやり方が手に取るように分かるシーン。『ブライガー』のコネクションは露骨に暴れまわることで人々を苦しめていましたが、『サスライガー』のシンジケートは完全に地下に潜り、こういった水面下で多くの人々を苦しめ続けてきたわけなんですね。そして、一夜を共にする2人。『ブライガー』でもベッドシーンはありましたが、『サスライガー』はよりアダルトチックな描写になっています。追手が迫ってるんだから、そんなことやってる暇ないはずなんだけどなぁ…
 
 
バーディとロックからの緊急通信で、ブラディの手下が機動ロボ部隊を引き連れてブルースたちを探していることを知ったジミー。ジミーから連絡を受けたブルースは、ステファニアを残してJ9-Ⅲ号へ帰還。サスライガーに変形し、ブラディの機動ロボ部隊と一戦交えます。サライガーのバトルは今までほぼすべての回で繰り広げられてきましたが、今回初めて敵側に明確な機動ロボが登場。JJ9がサスライガーに変形して戦う“意味”の、さらなる付加に成功しています。というより、今まで機動ロボ軍団が出てこなかったのが不思議。第10話ではグレアム・シンジケートのメカニック部隊と交戦していますが、あれは機動ロボというより大型メカの大群だったからなぁ。今回ブラディの機動ロボとして登場したのは、昆虫を模したようなデザインのロボ。どことなく『バクシンガー』で登場したクリスタルゴと似ていますが、もしかしてそれをベースにしているのでしょうか?
 
 
戦闘は終わり、勝利したサスライガー。しかしステファニアはサスライガーとブラディの機動ロボ部隊の交戦中に流れ弾に巻き込まれ、ベルナー湖に転落。死亡してしまいます。ブルースはひどく後悔しながら、眼鏡を曇らせてその悲しみに耐えるのでした。死体発見に立ち会ったオーガン警部曰く、「死に顔は安らかだった」とのこと。確かにステファニアの死亡シーンは、最期の言葉としてブルースへの愛と、死ぬことに後悔していないという旨のものをつぶやいています。JJ9がトライポイントにベルナー湖上を選び、花でサインを残したのは、ブルースのステファニアへの弔いでもあったのでしょうか―。
 
 
「思い出に降る雨ならば、流す涙に花浮かべ、仰ぐ彼方は星の海。Be happy,good Luck!せめて祈りの星明り、つけて銀河を走りゆく。」
 
 
 
 
 
15話「悪霊の谷」
1983712日放送
トライポイント:キョーラーク星(イエロー惑星海)
サイン場所:同星ミーブの谷・“烈風像”のそば

「ワシの先祖は烈風隊士だった。その遺志を、とどめたかったんじゃ。」
 
 
STORY:DDが持ち掛けた奇妙な仕事。それはブラディ・シンジケートが依頼人の、ミーブの谷の悪霊退治。30世紀の現代社会に、悪霊いるのか疑わしいが、興味本位で引き受ける、我らがJJ9200年前の烈風隊とユーリ将軍の幽霊という、街の噂の真偽やいかに。そして、ミーブの谷に隠された、ロックたちが見た驚きの真実は?Be happy, good Luck!受け継がれた烈の意地、兵どもが夢の跡。
 
 
ここ数話は『バクシンガー』でも登場した星にトライすることが多いJJ9。今回はもうガッツリ『バクシンガー』の世界にリンクしたお話になっています。『サスライガー』の世界では歴史の一部となってしまった銀河烈風が、果たしてどのような形で後世に伝わったのか?それがわかる描写もあり、J9シリーズ作品の歴史を感じられる一編でもあります
 
 
宇宙船を墜落させながらも、DDが持ち込んだ新たな仕事。それはキョーラーク星のミーブの谷に出現するという、悪霊退治の依頼でした。依頼人はまさかのブラディ・シンジケートであり、いったんは引き受けるかどうか迷うロックたちでしたが、バーディの興味をきっかけに引き受けることに決定。トライポイントを同所にすることにします。前話に引き続き、今度はバーディの入浴シーンに見とれてマシンを大破させるDDこういうキャラ付けにするつもりなのかな?30世紀の時代である『サスライガー』の世界では、もはや“幽霊”という存在はバカバカしいもののようですが、3年前からこの悪霊に絡む事件や事故が相次ぐようになり、それにすっかりビビったブラディ・シンジケートのキョーラーク星支部が、このような仕事の依頼をアウトロー向けに出したとのこと。うーん、ブラディの軍事力なら、もっと早めに何かしらの手が打てたと思うんだけどなぁ
 
 
キョーラーク星に到着したJJ9に、DDから情報が。どうやらミーブの谷付近の大都市:ゴーショ・シティの人々は、悪霊の正体が、200年前に歴史の中に散っていった銀河烈風隊と旧バクーフ軍のユーリ・カズン・アーウィンの亡霊ではないかと噂しているらしい。それを聞いてブルースとロックたちは二手に分かれて悪霊の正体を探ることになりますが、ロックたちの乗ったサスライガーはミーブの谷の土砂崩れに巻き込まれて音信不通、ブルースも事情を聴きに行ったゴーショ・シティ市長の襲撃現場に居合わせてしまいます。バクシンガー』を観ていた人にとっては周知の事実でしょうが、ミーブの谷は銀河烈風の本拠地だった場所。またユーリ将軍は、当時の新太陽系連合軍のニセ情報により宇宙地雷原で爆死した悲劇の将軍でした。銀河烈風とユーリのシーンでは、絵は新たに書き起こされているものの、BGMや音声は『バクシンガー』のものを使用。こういった演出にセンスを感じますし、何よりファンとしては嬉しい限りですね
 
 
悪霊の正体と思しき人影:カルクチャークらを見つけたロックたちは、その小屋に侵入して彼らを制圧。しかしその後彼らの父:ワイスが現れて形勢逆転してしまいますが、ブルースとミス・カーライルの登場によりお互いの誤解がとけます。そして、カルクチャーク家がこの悪霊騒ぎを起こした理由は―!?カルクチャークの小屋に侵入する際のロックたちのセリフは、やはりJJ9らしい小粋というか芝居がかったものに。しかしすぐに形勢逆転しちゃったので、ちょっとサマになってなかったですね。カルクチャーク家の人々が何としてもこのミーブの谷を守りたかったのは、彼らが彫った巨像:烈風像を完成させ、ミーブの谷をシティ公園にしてもらうためでした。先祖は烈風隊士だったというワイス。彼はかつての銀河烈風の烈の精神を受け継ぎ、そしてこのキョーラーク星で親しまれ続けていた銀河烈風の栄光を残すべく、バクシンガー搭乗要員であったディーゴ・シュテッケン・士郎・佐馬・ライラの像を彫っていたのでした。銀河烈風が後世にどのような形で伝わっているのか、よくわかる描写となったこのシーン。『バクシンガー最終回でのシュテッケンの遺言通り、烈の精神、そして烈の生きざまは、生き残ったわずかな隊士と彼らを知る人々の手によって、200年の時を経た『サスライガー』の世界にもキチンと伝えられていたんですね
 
 
翌朝、とうとう特殊爆薬:ハイパーニトロを積んで現れるブラディの手下たち。JJ9DDにまず報酬金を受け取らせ、その後敵を攻撃。彼らの最終武器であったハイパーニトロも、バーディの“細工”によって宇宙高く打ち上げられ、ロックによって撃ち抜かれるのでした。この事件をきっかけに、サスライガーと太陽系正規軍によって一網打尽にされた、ブラディ・シンジケートのキョーラーク星支部。敵とはいえあんまりいいところなしだったなぁ。サスライガーとブラディの手下の交戦中に、ワイスたちは烈風像を完成。ミス・カーライルの手によりミーブの谷一帯の公園化の認可もおり、ミーブの谷の銀河烈風の栄光は守られることになりました。かつて敵だったはずの新太陽系連合に、歴史の1ページとして保存されることになった銀河烈風の聖地。銀河烈風の活躍は、やはりムダではなかったんですね―
 
 
「太陽の、ソーラーウインド心にかぶせて、明日はいずこかJ9Be happy, good Luck!ガッツな旅路の星しるべ。」
 
 
 
 
 
16話「復讐の赤い星」
1983719日放送
トライポイント:旧火星第1マース
サイン場所:同星“赤い女神の谷”の雪原

「“赤い女神の谷”か…。ここは火星の母となる場所だ、ぴったりじゃないか!」
 
 
STORY:雪原広がる第1マース、かつて火星と呼ばれたこの星に、到着したJJ9。ブラディの裏をかいたと思っていたら、謎の集団の襲撃食らう。それはある会社の特殊部隊で、社長令嬢誘拐事件の捜査をしていたようだった。DDの助けも借りながら、令嬢救出に加わる我らがJJ9。“赤い女神の谷”に残された、十数年前の事故の真相は?Be happy, good Luck!凍てつく星の赤い女神は、JJ9に微笑むか。
 
 
グリーン惑星海を出発して以降、イエロー惑星海の星をトライしていたJJ9ですが、今回は少し軌道をそれて地球軌道の第1マースでのお話に。そこで起こっていた社長令嬢誘拐事件が、その内容の中心になります。ゲストキャラクターの過去もしっかり描写して謎もちりばめていましたが、その割には謎が解けたカタルシスはあまりなかったですね
 
 
ブラディ・シンジケートの裏をかく形で、第1マースに降り立ったJJ9。そこで彼らはいきなり謎の特殊部隊の襲撃を受け、J9-Ⅲ号を一時占拠されてしまいます。どうやらその特殊部隊は“エリー”という女性を探しているようで…?以前の話でもあった、JJ9号への敵の襲撃。ブライガーバクシンガーと違ってサスライガーは戦闘用メカではないからか、このように敵の襲撃を許してしまうことが多々あります。一応警報装置はあるって別の話では言及されていたはずだけど…。JJ9が降り立った第1マースは、かつて火星と呼ばれていた星。序盤でエリーが火星の衛星ダイモスの名前を出していることからも、それがわかります。かつてのカーメン・カーメンの大アトゥーム計画によりアステロイドベルト付近は壊滅状態に陥りましたが、火星は30世紀でも凍てつく氷が大量に残っているあたり、コズモレンジャーJ9の保護スクリーン作戦によって環境が守られたということなのでしょうね
 
 
特殊部隊に指示を与えていたパド・ファイラ社長、そしてその知人でもあるというDDのおかげで、誤解がとけたJJ9。そこで彼らは、ファイラ社長の娘:エリーが何者かに誘拐されたという話を聞かされます。それを聞いたブルースとDDは、JJ9がエリー救出に一役買って出ると進言。パドはこれを受け入れます。JJ9とブラディとのビッグゲームはソーラープラネッツポスト社によって太陽系に大々的に報道されているはずですが、どうやらJJ9の認知度はまだまだ低い模様。もう第16話なんだから、そろそろ大半の人が知っていてもいい時期だと思うんですけどねぇ。パドは地球軌道の火星周辺で最大の企業であるファイラ開発の社長。実際はかなりの資産を持っているらしく、この誘拐事件に便乗したブラディは、犯人の要求金額である10億ボールを、犯人に協力することで100億ボールにまで吊り上げようとします。
 
 
犯人が指定してきた取引場所は、赤い女神の谷。それを聞いたパドは、今回の事件の犯人が誰なのかを察します。この誘拐事件の犯人はアドレ・オーモンという若者で、かつてこの地で起こった水脈事故に関してパドに一方的な恨みを抱いており、今回の事件を引き起こしたのでした。パドはかつてアドレの父:トフラと火星の水脈開発をしていましたが、突如水脈のダム決壊事故が発生。トフラはパドを振り切って水脈の中に飛び込んで死亡、アドレは何とか生き延びましたが父の死を目の前で目撃し、それが原因でパドを一方的に恨んでいました。こういったお話では恨まれている側にも悪かった点があることが多いですが、パドの場合は全くないように思います。水脈事故は人為的なものではなくて本当に事故でしたし、トフラは静止するパドを振り切って事故現場へ直行しています。パドはどう見てもトフラを貶めてやろうともしていませんし、むしろ救おうとしていたのです。もうこれ、完全にアドレだけが誤解してるダメなパターンじゃん…
 
 
取引する直前に現れる、ブラディの手下たち。アドレは彼らの協力を拒みますが、銃で射殺されそうになり、かばったパドは被弾。そんな大ピンチの中ついにJJ9が到着して敵を一掃、残っていたブラディの手下の機動ロボ部隊も、ブルースたちが乗り込んだサスライガーによって全機破壊され、JJ9によってこの誘拐事件は解決したのでした。パドがアドレに明かした真実、それはエリーが実はアドレの妹であったということ。水脈事故の後パドはトフラの妻を地球の病院まで搬送しましたが、残念ながらトフラの妻は死亡。しかしお腹の中にいた赤ちゃんは無事だったらしく、それがエリーだったというわけです。今回のラストシーンを見る限り、これをきっかけにアドレは改心したらしい。えぇ…、これでいいのかな?一方サスライガーはっ第14話に続き機動ロボ部隊とバトル。第2クールに入ってからちょくちょくこういったロボット同士のバトルが増え、これにより「JJ9がサスライガーを使う意味」を与えているのが興味深いですね
 
 
「復讐の赤い火星を後にして、次はいずこの渡り鳥。恵みの運河の祝福受けて、Behappy, good Luck!サスライガーはひた走る。」

 
 
 
 
 
今回はここまで。次回は第17話から第19話をご紹介予定です。Let's get together J9!\イェイイェーイ!/









◎今日のJ9ソング


今日ご紹介するのは、1983年放送の銀河疾風サスライガー』挿入歌&後期EDテーマ「メイビィ・ベイビィ」です。


劇中では次回紹介予定の第18話で初使用。その後しばらくして突然EDテーマに起用された楽曲です。ED変更後も曲名クレジットは「ハピィ・ソング」のまま。どの情報を見ても「諸事情により変更されなかった」って書いてあるけど、“諸事情”ってなんだよ!?


EDテーマ変更後も映像は変わらないのですが、それでも「ハピィ・ソング」の時と変わらず、多少編集されているとはいえ音楽のテンポと映像が見事にマッチ。これは偶然なのか、それとも後期EDに起用する前提で作曲されたからなのか―?




(ニコニコ動画非会員でも視聴できるニコビューアへのリンクです)




 
 
 
 
 
 
 
 
それではまた次回、お会いしましょう!
 
 
 
 
 
 
 
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