お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『銀河烈風バクシンガー』ちょっとした感想 巻之四(第10~12話)


今回は、第4回目となる『銀河烈風バクシンガー』の感想記事です。


ライラの出生の秘密、新惑星系の連中の1人であるケイ・マローンの本格的な登場、イヤミったらしいゲルバ・ゾルバと銀河烈風の競争など、1クール終盤にふさわしいともいえる濃い内容目白押しとなった今回のお話の数々。銀河烈風も、バクーフ側の軍としてこの太陽系の動乱にさらにその身を投じていくことになります。





10話「ラーナ星の陰謀」
198297日放送

「ご存知ね?私以上に、私のことを!」
 
 
STORY:スリーJの送り込んだ諜報員が、「ノエル・ノーチェ」という言葉を残して死んだ。それは太陽系起源祭が開かれる、ラーナ星:ビクトール・キャッスルの領主の名だ。新惑星系の連中が活発化する中、俺たち銀河烈風は、警護任務のためラーナ星へ向かう。が、どうもライラの様子がおかしい。ライラの過去、それは何だ?銀河烈風バクシンガー、参るッ!
 
 
前作『ブライガー』のお町に比べて、物静かで出番もそこまで多くないライラ。今回はそんな彼女にまつわるお話です。ケイ・マローンら新惑星系の連中のドラマパートも増え、いよいよドラマもより活発化してくることになります。
 
 
スリーJがバイトで雇った諜報員が、ケイ・マローンらに襲われて死亡。彼が残した「ノエル・ノーチェ」という言葉はラーナ星に実在する人物であり、その直後銀河烈風はバクーフより太陽系起源祭に伴うアーウィン14世らの警護の任務を拝命。バクシンバードで全隊出撃しますが、ライラの進言により彼女だけ先行してラーナ星へ向かうのでした。今回は先述した通りライラがメインとなるお話だからか、ライラの仕草に関する描写が多め。あからさまに動揺したり考え込んだりとする彼女ですが、普段はこんなことしないもんなぁ。また、アーウィン14世らが出席する太陽系起源祭とは、カーメン・カーメンの大アトゥーム計画後にできた惑星海に関するお祭り。600年も続いてきたためその伝統の重みはハンパないらしく、キョーラーク星にのさばる新惑星系の連中の後始末よりも重要なことらしい。こんなことで大丈夫なのかな、バクーフ…
 
 
ライラが自分の過去を回想しているうちに、ビクトール・キャッスルへ到着。ノエル・ノーチェを発見し追跡しますが、そこで彼女が見たものは、ケイ・マローンらと結託し太陽系起源祭のクライマックスでバクーフ重臣らの襲撃を計画しているところでした。ライラは両親を何者かの攻撃により亡くしているようですが、それは実の両親ではなく、本当の両親のことはノエル・ノーチェが知っていると死の間際言い残されたようです。ちなみにこの時のライラはなかなか美人。どうしてあんなはだけた衣装を着るケバい女性になってしまったのか…。一方ケイ・マローンがのエル・ノーチェを説得する形で、新惑星系の連中がなぜバクーフを倒そうとしているのかが明らかに。彼らも太陽系を守りたいと考えていますが、優柔不断なバクーフでは頼りないため、ゴーショ家を中心に全く新しい体制を作って、外宇宙からの脅威に対抗しようと考えているようです。根底にある思いは同じだけど、やり方が異なるバクーフ側と反バクーフ側。これが、悲しい戦いを生んでいくんだなぁ
 
 
全てを見聞きしたライラは、ノエル・ノーチェの宇宙船に侵入し、彼ととうとう対面。ビクトール・キャッスル付近で彼に自分の出生について詰問しようとしますが、ケイ・マローンの手下によってノエル・ノーチェが暗殺。ライラの出生の秘密の解明は、また先になってしまいました。ノエル・ノーチェの正体は、ライラの父親(という設定だった):アルバ・峰里の父親。本当のライラの父親は別におり、ライラ自身はゴーショ家の血を引いている女性のらしい。今や反バクーフ分子が混在するゴーショ家。その血をひく者が、そこから見て敵対勢力であるバクーフの特別警護隊:銀河烈風に所属しているとは、運命のいたずらみたいなお話です。ところでこの頃、ディーゴとシュテッケンは、隊士たちの連絡を待つためにビクトール・キャッスルにて待機。ディーゴは生まれて初めて花火を見るらしく、花火を見てキャッキャキャッキャ喜んでいます。なんだかかわいいな、ディーゴ
 
 
太陽系起源祭のクライマックスにて、とうとうケイ・マローンらの襲撃が開始。その直前ライラから士郎経由で情報をつかんでいたディーゴたちは、これに応戦。何とかこれを追い払い、現れた「ニオーム」型ロボ3体もバクシンガーで相手にしますが、ケイ・マローンの乗る機体のみ取り逃がしてしまうのでした。ケイ・マローンらとディーゴらの剣戟のシーンは、時代劇調になっておりカッコよく仕上がっています。しかしライラのドラマパートに時間を割いたせいか、前回と同じくバクシンガーの活躍は非常に少なめ。「ニオーム」型ロボが3体現れたのに、1体だけ倒してその活躍が終わってしまいます。ほかの2体は逃亡したということなのかな?でも、先述した剣戟シーンがカッコいいから、まあいいや!
 
 
(エンディングモノローグなし)
 
 
 
 
 
11話「怒れ狼」
1982914日放送

「野良犬が狼か、虎が狐か?やってみればわかることだ。」
 
 
STORY:キョーラーク星を移民船団が往来する中、俺たち銀河烈風は、キョーラーク星の治安維持の任務を拝命した。だが、組むことになったアエイズ星のゲルバ・ゾルバの野郎が気にくわねぇ。しかもヤツは、功を焦って罪もない移民船団まで攻撃し始めやがった!それだけじゃねぇ!これに乗じて、あのジル・クロードが動き始めた!銀河烈風バクシンガー、参るッ!
 
 
太陽系の治安は悪化の一途をたどり、ゴーショ家のあるキョーラーク星まで逃亡してくる移民船団。そして、それを利用してやろうという不穏な動き…。今回はその移民団にかかわるお話です。治安維持のために銀河烈風と共同で任務にあたることになったものの、なにかと見下してくるゲルバ・ゾルバの活動も目が離せません。
 
 
深夜、バクシンバード内に潜む何者かの影。佐馬がひっとらえて締めあげてみると、その正体は、リーチと名乗るコーミ星からの移民船団のリーダー。食料に悩む彼らは、バクシンバードが銀河烈風の基地であることを知らずに忍び込んだのでした。太陽系の移民船団自体は第1話などでも描かれていますが、ここの内情が描写されたのは今回が初めて。治安悪化の影響で銀河野党が各惑星でのさばり、そのあおりを食らって星を捨て移民になる人々が多いようです。事情を知り食料を用意するも、そのことを伝えるとシュテッケンに殴られる士郎。「俺たちは人民救済支援団じゃねぇんだ!」と大声を上げるも、結局士郎の行動を許します。実際戦闘部隊である銀河烈風には、そういった慈善事業のようなことをしている余裕はまだないのでしょう。が、シュテッケン自身にも優しいところはあるようで、そういったシュテッケンの性格を感じ取れるシーンだと思います。もっとも、士郎はシュテッケンと古くからの仲だから許した、ということもあるのでしょうが…
 
 
エイズ星の領主:モーリ・アーウィンの呼び出しにより、アエイズ星大使館に向かったディーゴとシュテッケン。その場で銀河烈風は、「アエイズ星の由緒ある警護隊」であるゲルバ・ゾルバ隊とともに、キョーラーク星の治安維持の任務にあたることを命じられます。ここで初登場するキャラ:ゲルバ・ゾルバ。自分たちの由緒を鼻にかけているようで、何かと銀河烈風を見下し、挑発してきます。しかしここで、シュテッケンやディーゴが粋な返答をするのが、時代劇調のBGMも相まってニヤニヤさせられます。果たして銀河烈風が「野良犬ではなく狼」なのか、それともゲルバ・ゾルバ隊が「虎の威を借る狐」なのか―
 
 
士郎らがリーチの移民団に食料を届け、子供たちと遊んでいると、遠くから向かってくる戦車部隊が。それはあのゲルバ・ゾルバが組織したスクランブル・パトロールであり、銀河烈風に負けまいと功を焦った彼が、移民船団を確認もせずに片っ端から攻撃していたのでした。「移民船団に化けた新惑星系の連中がいる」ということはモーリ・アーウィンも言っていましたが、それをもとに「疑わしきは殺せ」という命令を出したゲルバ・ゾルバ。完全に銀河烈風への対抗意識むき出しで、早とちりして攻撃していることが明らかなシーンです。あれほど銀河烈風を見下していたのに、やることは小物丸出し。やはり、ゲルバ・ゾルバ隊は「虎の威を借る狐」だったのでしょう
 
 
この混乱に乗じて動き始めたのが、あのジル・クロード。プリンス・ゴーショを何とか連れ出し、ロングー星の幹部になりあがってやろうと必死の彼。ゲルバ・ゾルバ隊に対しては「ニオーム」型ロボの応援もあって優勢でしたが、銀河烈風が登場したことで形成は完全に逆転。作戦は失敗しジル・クロード自身も大きな痛手を負う結果になりました。ロボ戦では、ゲルバ・ゾルバ隊のロボとして「テングーム」型が久々に登場。しかし、以前登場したときと同じく、あっさりとやられてしまいます。一方バクシンガーは相変わらずの強さを誇り、「ニオーム」型ロボを一掃。バクソードを使ったアクションがいいですね~。一方時は前後して、今回の戦闘のクライマックスと言えるのが、シュテッケンとジル・クロードの一騎打ち。シュテッケンはバイクから飛び上がり、自身の剣でジル・クロードの右腕に重傷を負わせます。このシーン、やはり時代劇調でしかもスローで描かれているため、メチャクチャカッコいいの一言。作画自体は荒いですが、それを加味してもやっぱりカッコいいです
 
 
(エンディングモノローグなし)
 
 
 
 
 
12話「パニック前夜」
1982921日放送

「ヤツらはハンパじゃない…。血に飢えた狼だ!」
 
 
STORY:一向に収まる気配がない新惑星系の連中。そんな中スリーJの情報により、俺たち銀河烈風は、ヤツらがゴーショ・シティを焼き払い、混乱に乗じてプリンス・ゴーショを連れ出す計画があることを知る。一般市民まで巻き込むとは許せねぇ!だが、肝心の相手の集合場所がハッキリしねぇ。シティの北端か南端、一体どっちだ!?銀河烈風バクシンガー、参るッ!
 
 
度重なるプリンス・ゴーショの連れ出し計画が失敗し、ゴーショ・シティ焼き討ちという強硬手段に出ようとする新惑星系の連中。そしてそれを防ぐべく、違った行動をする銀河烈風とゲルバ・ゾルバ隊。今回はゴーショ・シティの焼き討ち作戦をめぐる攻防を描いたお話です。新惑星系の連中であるトルサ星やゴワハンド星の勢力など、ロングー星以外の勢力がハッキリ描かれ始めていることにも注目です。
 
 
ロングー星以外にも、トルサ星やゴワハンド星の反バクーフ分子が集結しつつあるキョーラーク星。それと同じ頃、ライラは市内のパトロール中にケイ・マローンとその兄であるロイ・マローンを目撃。ロイは度重なる計画を受け、自分の命を懸けたゴーショ・シティ焼き討ち作戦を計画していました。ロイとケイの会談シーンにある程度時間が割かれているのですが、そこから窺えるのは新惑星系の連中の焦りと、ロイとケイの考え方の違い。ロイはどんな手を使ってもプリンス・ゴーショを担ぎ上げて反バクーフ運動をおこしたいようですが、ケイは一般市民を多数巻き添えにする強硬手段は嫌っているようです。強硬手段に出て作戦を成功させても、それに人々がついてくるとは限りませんから、ここはケイの方が一理あると感じます。ロイはこの作戦を成功させないと命がないようですが、どこぞの悪の組織じゃないんだから…(バクーフから見れば敵ですが)
 
 
同じ頃、ゲルバ・ゾルバ隊はブラックリストをもとに、片っ端から関係者を拘束。拷問にかけて無理やり情報を吐かせ、ゴーショ・シティ焼き討ち計画と武器の密輸方法を訊きだします。が、それは全て潜入していた佐馬とジャッキーに筒抜けなのでした。ゲルバ・ゾルバ隊の基地の地下室には秘密の拷問室があり、そこには電気椅子や焼きゴテなどがずらり。ゲルバ・ゾルバの趣味は拷問らしく、敵とはいえかなりひどい仕打ちをします。エイズ星の由緒ある部隊とかいう割には、アウトローと大差ないことやってるなぁ…。バクーフに対しては、こういったことをひた隠しにしてきたのでしょうか。
 
 
スリーJのさらなる活動により、新惑星系の連中の作戦の集合場所をシティ北端のゴーショ・スタジアムとシティ南端のサザンクロス寺院2か所に絞った銀河烈風。ディーゴ&士郎は前者、シュテッケンは後者へ向かいますが、正解は前者。ロングー・トルサ・ゴワハンドの会談の内容を聞き取ったディーゴらは、合流したシュテッケンとともに、ロイたちを一網打尽にするのでした。今回のスリーJは好アシストを見せており、変装から諜報まで何でもこなして情報を集めます。ポンチョとは大違いだなぁ。一方ディーゴたちの襲撃シーンでは、会談が終わったところでディーゴたちが堂々と襲撃をかけるといった、時代劇っぽい展開が魅力。剣戟シーンもセリフの言い回しも、カッコよくまとまっています
 
 
そんなことはつゆ知らず、ゲルバ・ゾルバ隊の検問を突破してゴーショ・スタジアムへやってきたケイ・マローン。そこに待ち受けていたのは、戦闘準備万端の銀河烈風でした。ロイは攻撃を潜り抜け、ゴーショ・シティ焼き討ちのための兵器を起動させますが、バクシンガーのバクソードの前にそれも一刀両断。かくしてゴーショ・シティは危機を免れ、2度も手柄をとられたゲルバ・ゾルバは、敗北を認め自決するのでした。バクシンガーは自動で空へ飛び立った兵器を追い、上空でそれを破壊するのですが、ロケーション的には市街地の真上。兵器の残骸は人がいない空き地に落下したからよかったものの、万が一市街地に落下したらどうするつもりだったんだろう…?そしてラストシーンでは、ゲルバ・ゾルバの死を知り彼を憐れむディーゴの姿が。確かに彼はいい男ではありませんでしたが、彼のやってきたことの根底にあったのは、強すぎるバクーフへの忠誠心。罪はチャラにはなりませんが、彼もまた、この動乱の時代の犠牲者の1人なのかもしれませんね
 
 
「ディーゴ、よせ。その優しさがあんたの命取りになる。銀河烈風には、情けは無用だ。」
「ああ。わかってるさ、シュテッケン。」





今回はここまで。次回は第13話から第15話をご紹介予定です。銀河烈風バクシンガー、参るッ!!








◎今日のJ9ソング


今回ご紹介するのは、1982年放送の銀河烈風バクシンガー』挿入歌「愛のライディング・マシーン」です。


バクシンガー』の中でも初期から制作されていた挿入歌。劇中でも早い段階で使用され(次回紹介予定の第13話から)、銀河烈風の出撃シーンを盛り上げてくれています。


ドラムのリズムが心地よい、明るい感じの楽曲。でも、使用されている銀河烈風の出撃シーンはたいてい暗かったり切羽詰まった雰囲気の時が多いから、ちょっとミスマッチになってる時があるんだよなぁ。でも、それがいい!







 
 
 
 
 
 
 
 
それではまた次回、お会いしましょう!
 
 
 
 
 
 
 
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