お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『銀河烈風バクシンガー』ちょっとした感想 巻之二(第4~6話)


今回は、ビデオマーケットでも1クール分(第1~13話)が特別無料配信中の、銀河烈風バクシンガー』感想記事第2回目です


前回バクーフとの初めての接触を果たし、今回では護衛艦隊の1つとしてどんどん戦果を挙げていく銀河烈風。アウトロー集団の1つに過ぎなかったはずの彼らがどんどん成り上がっていくのが、観ていて興味深いですね。





4話「やとわれ部隊」
1982727日放送

「大物の護衛艦隊っつったって、所詮は3つの“やとわれ部隊”か…。」
 
 
STORY:とうとう、俺たち銀河烈風の名を上げる大仕事が舞い込んだ。太陽系の重鎮:アーウィン14世の護衛艦隊に加わってくれというものだ。こんなアウトローに護衛を頼むとは、バクーフもすっかり弱体化したもんだ。ところが、この艦隊の裏に怪しい連中が何やら企んでやがるみたいだ。この仕事も、一筋縄では行かねぇみたいだな!銀河烈風バクシンガー、参るッ!
 
 
銀河烈風がとうとうバクーフと本格的な接触を果たし、名を上げる活躍をする一編。スリーJ→セゾン財閥→ドナルド・アーウィンと、銀河烈風への仕事の依頼人も人のツテでどんどん大物になっていき、銀河烈風がだんだんと成り上がっていっているのが分かります。また、この28世紀の太陽系のバックボーンの説明もさらに挿入され、『バクシンガー』の世界はさらに盛り上がっていきます
 
 
スリーJとセゾン財閥のツテで、太陽系の大物:アーウィン家の血縁であるドナルド・アーウィンと会うことになったディーゴたち。ドナルドは彼らに、宇宙管理機構ドメスチック・バクーフのトップであるアーウィン14世の護衛艦隊に加わってくれと仕事を依頼するのでした。その後ドナルドが語るのは、『ブライガー』で保護スクリーン作戦が成功した後の太陽系の歴史。あの一件の直後、アーウィン家とゴーショ家という2つの一族が太陽系をとりまとめ、ドメスチック・バクーフを結成。太陽系を平和に統治してきたものの、さすがにそれから600年近くも経つと、外宇宙との接触などの理由により体制に狂いが生じてきているようです。その組織体制が脅かされているとはいえ、まだ太陽系の統治機構であることに変わりはないはずのバクーフ。銀河烈風のようなまだまだ銀河のアウトローのような連中に護衛を頼まなければならないほど人材に窮しているということは、想像以上に人々のバクーフに対する信頼は地に落ちているということでしょうか
 
 
護衛艦隊に加わるために、集合地点へと向かうバクシンバード。そこで銀河烈風を待ち受けていたのは、同じく銀河のアウトローであるカルモ・ダクスなどの他の護衛艦隊の連中と、今回の前払報酬をもとにスリーJが取りそろえた銀河でもピカイチの技術者陣でした。前回あれほどケンカはやめろとシュテッケンから言われたはずなのに、今度はカルモ隊と一発やりあってしまうクラ・パチーノ。彼は銀河烈風の前身である烈の時代からのメンバーですが、昔からあんなにもケンカっ早い性格だったのでしょうか。一方、バクシンバードのグレードアップのために、スリーJは銀河でも有数の技術者を起用。キッチリ自分の取り分も差し引いて、前払されていた報酬金9800万ボールを使い果たしてしまいます。報酬がすっからかんになったことに怒るシュテッケンですが、やはりそこは闇商人であるスリーJの方が一枚上手。でも、そもそもシュテッケンら銀河烈風側は、バクシンバードの代金その他諸々を踏み倒してるから、あまり強く言えないんだよなぁ…
 
 
ライラの進言等により、この艦隊の裏側で何やら怪しい動きがあることを見切ったシュテッケン。士郎・佐馬・ライラは彼らの工作活動をバッチリ目撃し、締めあげて敵の目的を吐かせることに成功。それは、まだ生き残っている不知火党のジル・クロードが、前回と同じラーガ隕石海にて艦隊を襲撃するという情報でした。倉庫での戦闘シーンでは、佐馬やライラだけでなく士郎も剣術を披露。第2話等でもわかるように彼は銃ではなく剣術も得意なのですが、今回は初のナイフ投げも披露しています。それにしても『バクシンガー』は前作に比べて流血描写が増えましたねぇ
 
 
銀河烈風ら護衛艦隊が出発し、ラーガ隕石海を通過せんとするとき、情報通りジル・クロードが奇襲を開始。作戦が失敗に終わったことを悟った彼は、復讐心に駆られて強行的に攻撃指示を出したのでした。しかしこれを見抜いていたディーゴたちは、隊士たちとともに一斉出撃。登場した敵ロボ2(名称不明)に苦戦しながらも、バクシンガーのスピンファイヤーマックスとバクソードで倒しました。前回でも記述しことですが、バクシンガーで巨大な敵を相手にしつつ、他の隊士たちはコズモバイクで戦闘にあたるという方式、なんか“みんながちゃんと戦っている”って感じがしていいなぁ
二度も作戦に失敗し、ケイ・マローンにまで見捨てられたジル・クロード。果たして彼の運命は…。
 
 
「キョーラーク星…。新惑星の反乱分子が入り乱れる、太陽系の火薬庫だ!」
 
 
 
 
 
5話「裏切りの報酬」
198283日放送

「己の野心のために人をたばかり、卑怯にして未練!未練なるは、斬る!」
 
 
STORY:キョーラーク星に着こうとする俺たち銀河烈風のもとに、カルモが突然訪ねてきた。なんでも、同じ護衛艦隊のエルン・バイストの動きがどうも怪しいらしい。確かにヤツは胡散臭い野郎だが、探りを入れてみると、ハナからバクーフを裏切る気でいやがった!自分の野心のために多くの人々を騙すとは、許しちゃあおけねぇな!銀河烈風バクシンガー、参るッ!
 
 
前回、見事アーウィン14世を狙う不届き者に始末をつけた銀河烈風。だが、敵は身内の中にもいやがった!今回は、前回から妙に偉そうな態度をとっていたエルン・バイストの謀略と、それに立ち向かう銀河烈風を描いたお話になっています。ただ一方で、「動乱の星」と前回散々言われていたキョーラーク星の実態は、あまり描かれていませんでしたね。
 
 
キョーラーク星到着を間近に控えた護衛艦隊。烈風隊士が思い思いの行動をする中、突然同じ護衛艦隊のカルモ・ダクスが訪問。彼は護衛艦隊のエルン・バイストから妙な動きを察知し、銀河烈風に探りを入れるよう依頼してきたのでした。前回から登場しているカルモはかなり荒っぽいアウトローとして描かれていますが、今回はなかなかのアシストを見せます。エルン・バイストに対し疑義を抱いたのも彼の“動物的な勘”によるものらしいですが、そういったことを察知できるあたり、やはり伊達にアウトローのチームのボスをやっていることだけはあるんだなぁと感じます。妙に功を焦るカルモに対し、落ち着いた態度でゆっくりと話すディーゴ。このシーンはもしかすると、視聴者にもエルンへ疑いをかけさせるほかに、ディーゴとカルモの「リーダーとしての資質の差」を見せるシーンにもなっているのでしょうか?
 
 
ディーゴの指示で、キョーラーク星到着後にエルン・バイストのもとへ侵入する士郎・佐馬之介・ライラ。そこで彼らが目撃したのは、エルンとゴーショ家の反バクーフ派の密談。エルンは彼らと結託してバクーフを倒し、新惑星系の連中とともに太陽系をわが物にしてやろうという野望を抱いていたのでした。ゴーショ家は前回説明されていたように、バクーフ創設にもかかわりアーウィン家と並んで太陽系の主要一族の1つ。ところがバクーフの弱体化に伴い、その一族の中でも分裂が生じていたようです。エルンはこれに乗じて、ゴーショ家の一部と結託していたようです。しかし、エルンも所詮は銀河のアウトロー1人。この作戦がもし本当に成功したとしても、もしかするとそのゴーショ家の連中に始末されていたかもしれませんね
 
 
士郎たちがこのことをディーゴらに伝え対策を練っていると、突然エルンから「集まってくれ」との連絡が。相手からのワナの前兆だと察知したディーゴは、新惑星系の連中のアジトを勝手に潰しにかかっていたカルモを呼び戻してエルンと面会。しかし交渉は決裂に終わるのでした。新惑星系の連中のアジトを突き止め、一足先に集中攻撃をかけていたカルモ。まだ討つべき敵とも定まっていないうちに襲撃をかけてしまったようです。カルモを呼び戻しに行った士郎も、カルモの言動もあってさすがにこれには辟易。カルモが去ったのを見届けると、わざと相手を逃がします。この辺りの行動の違いが、冒頭でも述べた「銀河烈風とカルモ隊の資質の差」をあらに表しているのでしょう。ところでジャッキーとファンファン、この士郎の行動に対して「ビリー優しい!」って誉め言葉はちょっと的外れな気がするぞ…。
 
 
アーウィン14世からの命令を受信するシュテッケン。おそらくエルンのワナだろうと踏んでカルモ隊と向かってみると、やはりその読みは的中。敵は量産型ロボット隊数体で挑んできますが、銀河烈風のバクシンガーとカルモ隊の機動ロボの前に完敗。エルンのいる本艦も、銀河烈風の突入を受け、エルンはディーゴの剣の前に倒れるのでした。バクシンガーの活躍は今回かなり短いですが、バクソードを敵に振りかざすときの演出がカッコいい。またカルモ隊のロボも、色は地味ですがそこそこいいデザインしてると思います。作戦が失敗し艦から脱出しようとするエルンでしたが、それを見逃すディーゴたちではない!多くの人々を騙した彼を許さず、始末をつけるのでした。ここでディーゴがエルンに放つセリフが、先述した「己の野心のために~」というセリフ。完全に時代劇調のセリフで、28世紀の宇宙では日本文化がここまで定着してるのか?と思ったりしそうにもなりますが、カッコいいのでそういったことは考えないことにしましょう
 
 
「次の相手は、誰だ―?」
 
 
 
 
 
6話「シェル・ゲイトの戦い」
1982810日放送

「俺たち銀河烈風は、美しい地球に憧れて立ち上がったんだ。」
 
 
STORY:エルン・バイスト討伐の功績により、俺たち銀河烈風はバクーフの正式な特別警護隊に任命された。だが、まだこのキョーラーク星では、反バクーフ分子のヤツらが何か画策してやがる。プリンス・ゴーショまで利用してバクーフ転覆を狙うとは、何たる悪行!ゴーショ・キャッスル南門:シェル・ゲイトにて、さあ決戦の時だ!銀河烈風バクシンガー、参るッ!
 
 
エルンを討ったはいいものの、まだ反乱分子が多く残るキョーラーク星。今回は、前回から登場していたゴーショ家の反バクーフ分子がとうとう尻尾を出したことをキッカケに、彼らとの全面対決を押し出した、まさに「戦い」の回。後半のハデな戦闘シーンは、必見です!
 
 
エルン討伐の功績により、バクーフから報酬5000万ボールと「テングーム」型戦闘ロボをもらうことになった銀河烈風。しかしその場にカルモ・ダクスらカルモ隊改め太陽隊が入ってきて、3000万ボールを無理やりもらって去ってしまうのでした。今回初登場の量産型ロボ「テングーム」。その名の通り天狗を模したような顔立ちをしており、体色はグリーンとグレーをベースにしています。やはりこの時代は戦闘ロボが「一般的な武装」として認知されており、バクーフ側も独自のものを開発しているということが窺えるシーンになっています。一方カルモは自分の隊を引き連れて、またひと暴れしようとしていたところ。彼の隊である太陽隊の一般兵メンバーは、皆男性なのになぜか髪形をツインテールに統一しています。果たしてこれは何か意味があるのか、それともカルモの趣味か…?
 
 
キョーラーク星の反バクーフ分子がまた不穏な動きを見せているということで、改めて銀河烈風隊とバクーフの立ち位置を確認したいと、前々回から仲間に加わったジューロ・南に説明を頼むディーゴ。ここで、この『バクシンガー』の世界における「なぜ動乱の時代になったのか」ということが、初めて明かされます。カーメン・カーメンの大アトゥーム計画により、太陽系は6つのプラネッツ・オーシャン(惑星海)に分離。その中でブルー・プラネッツオーシャンの地球に本拠地を置くバクーフの統治は比較的穏やかに続いていたものの、バーナード星方面で太陽系民が外宇宙の惑星民と接触したことから、その統治が一変。対策が後手後手に回ったバクーフの信用は失墜し、太陽系の中にも打倒バクーフを主張する反バクーフ分子が登場。急転直下、太陽系は動乱の時代に突入してしまったようです。ゴーショ家と結託する反バクーフ分子が現れたのは、かつて大アトゥーム計画直後に太陽系を鎮めたゴーショ家の血筋を再度担ぎ上げて、バクーフを倒すため。やっぱりどいつもこいつも、“お山の大将”を狙っているんですね
 
 
シュテッケンの命でゴーショ家の本拠:ゴーショ・キャッスルに潜入したスリーJは、反バクーフ分子がロングー星の勢力と結びつき、プリンス・ゴーショを利用してバクーフを倒そうとしているという情報を入手。これを受け銀河烈風は、プリンスが連れ出されるというシェル・ゲイト、プリンスが現在いるゴーショ・キャッスル内部、アーウィン14世のもとと三手に分かれます。アーウィン14世暗殺阻止のシーンでは、シュテッケンの剣戟がさえわたっているのが素晴らしいシーン。やはり『ブライガー』の時に比べると流血描写が増えていますが、これは意図的なものなのでしょうか。一方士郎とライラは、ゴーショ・キャッスルにてプリンス・ゴーショを救出。いかにも頼りないボンボンのような顔をしているプリンス・ゴーショですが、今後ストーリーに何回かかかわってくるキャラクターの1人です
 
 
シュテッケンと士郎がそれぞれ始末をつけ、残すはシェル・ゲイトの軍勢のみ。太陽隊が突然攻撃を仕掛けたことにより戦車隊や戦闘ロボ「ニオーム」型との全面戦争となりますが、主に銀河烈風とバクシンガーの活躍により、この戦闘は銀河烈風と太陽隊の勝利に終わります。先述したようにこのシーンはハデな戦闘が見ものですが、そのほかにも注目すべき点がちらほら。まずは新型戦闘ロボ「ニオーム」型の登場とそのバトル。OP映像にも登場している紫色のロボですが、オッサンみたいな顔とは裏腹に戦闘力は高め。おそらくバクーフが派遣したであろうテングーム部隊を一掃してしまいます。このシーンで「テングームは弱い=バクーフの持つ戦力もそれほど強くない=バクーフ権力の弱体化」をうかがい知ることができるような気がします。続いて注目すべきは、銀河烈風と太陽隊の戦い方。銀河烈風はコズモバイクでうまく立ち回り戦車隊を蹴散らしていきますが、太陽隊は正面からの攻撃が多く死傷者を大量に出す結果になっています。銀河烈風と太陽隊、どちらがバクーフ特別警護団にふさわしい“器”か―。それは、この文章だけでもお分かりいただけることでしょう
 
 
「激しい戦いだったな、シュテッケン。これからますます、太陽系は動乱するだろう。」
「うむ。俺たちの戦いも、これからだな…。」





今回はここまで。次回は第7話から第9話をご紹介予定です。銀河烈風バクシンガー、参るッ!!








◎今日のJ9ソング


今回ご紹介するのは、1981年放送の銀河旋風ブライガー』使用BGM「PART-Ⅰ BATTLE」です。


ライガーの変形シーンや戦闘シーン、そして各話の序盤ナレーションなどでよく使用されたBGM。『ブライガー』の作中で頻繁に登場したものばかりなので、これを聴いていると『ブライガー』のあんなシーンやこんなシーンが脳裏によみがえりますね。


J9シリーズに音楽面で深く携わった山本正之さんですが、彼が起用されたのは、プロデューサーだった四辻たかおさんのツテらしい。いやぁ、人脈ってのは何を生み出すか分からないなぁ…。






 
 
 
 
 
 
 
 
それではまた次回、お会いしましょう!
 
 
 
 
 
 
 
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