今回は、『鉄道公安官』の感想第3回目(第7~9話)の記事です。
第7話「こだま最終便の秘密」
1979年5月21日放送
主な登場列車:新幹線「こだま」号
「公安官の人たちに助けられたので、公安官の“公”の字をとって、公夫と名付けました。」
STORY:新幹線「こだま」号でスリが発生するというタレコミ情報を得た榊と星野は、警乗中にルポライター:島村泉と出会う。やがてスリ事件は意外な結末で終わるものの、同時に殺人事件が発生。自殺かと思われたこの事件の謎を解くカギは、泉が撮影した「こだま」の車内写真にあった―!
スリ事件の結末はまさかの泉の狂言で、公安官の活躍を記事にしたかったのが目的だったというオチ。普通だったらただじゃ済まないでしょうが、この後の殺人事件解決に協力したからOKなのかな?
サブタイトルにもなっている、こだま最終便の写真に写っていた容疑者の姿。容疑者の証言と食い違うため謎を解明するヒントとしてストーリー上扱われますが、その真実は意外なものになっています(脚本家が思いつかなかったのかな?)。
第8話「俺とスリとあの子」
1979年5月28日放送
主な登場列車:新幹線「ひかり」号 、山手線103系普通電車
主な登場駅:東京駅、池袋駅
「お父さんなぁ、この公安さんに教えられたんだ。どんなに苦しくても、正しく生きるのが一番だって…。」
STORY:新幹線車内でスリ騒ぎが発生。容疑者:浅田武から被害者の財布を見つけ出すことができなかったが、榊は彼がある女性と共謀してスリを行っていることに気づく。浅田には余命いくばくもない娘:道代がおり、その入院費をスリで稼いでいたのだ。道代からの訴えもあり、浅田に足を洗わせようとする榊だったが―。
娘の死に立ち会ったのちの浅田の顛末は、具体的な描写ではなく榊による視聴者への語り掛けによって判明。現在は少ないですが、昔のドラマではこういった構図がよくありました。でも、停職1週間ってなかなかのもんだぞ…。
冒頭浅田父娘が弁当を購入して来るシーンでは、国鉄時代どこの駅売店でも見られた、プラスチックボトル入りのあのマズいお茶が登場。現在は絶版ですが、京都鉄道博物館などではこれに似せた商品を入手することができます
第9話「車窓に消えた目撃者」
1979年6月4日放送
主な登場列車:新幹線「ひかり」号
主な登場駅:東京駅
「じゃあ、君には良心ってものが無いのか?世の中の不正を憎む気持ちが無いのか?汚れたヤツが汚れた金をバラまけば、君は喜んでそれを拾うって言うのか!?」
STORY:新幹線車内で、ある汚職事件の証人喚問を受ける予定だった三田という男性が襲われた。唯一の目撃者:とし子の証言により犯人はあっさり逮捕されるが、突然とし子が証言を翻したことにより犯人は釈放。その直後犯人は消されてしまった。とし子が証言を翻した理由は何か?その裏には、危険な悪人たちの魔の手が忍び寄っていた―!
事件の真相をその飽くなき執念により究明し続ける榊と、正義と自分の夢の実現に揺れる女性:とし子の掛け合いを中心に構成されたお話。一時期は大金の前になびこうとしたとし子でしたが、榊の説得と自分が襲われたことにより改心します
妙に冷めた感じで事件や榊たちに接するとし子。まあ確かに厄介ごとに巻き込まれるのはごめんですし、「自分には関係ない」という形でこういった若い女性が描かれるのは、ある意味現代的な描写と言えるのかもしれません。
円谷エンターテインメント(円谷プロではない)が制作した、当時の円谷敬の深夜ヒロイン特撮の流れをくむ特撮作品。
放送当時からいろんな意味で話題になったようですが、放送当時ソフト化されたっきりソフト化の動きは無し。廉価版のDVD化かレンタル解禁してくれたらいいのになぁ…。
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