
あらゆる意味で戦いを制した運動会ナンバーワン!
番組は変わって、『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』です。
悲しみも苦しみもあっていいさ。だが、それすらも奪うヤツらは許せねぇ―。まだゴジュウポーラー/真白が登場して間もない『ゴジュウジャー』ですが、今回は早くも通常回の様相に。突如出現した運動会ノーワンを相手に、ゴジュウジャーが運動会ナンバーワンバトルを挑むさまが描かれました。
一見すると、ゴジュウポーラー登場以前の単発回のテイストと同じに見えますが、斜め上の行動やドラマ展開の中に、しっかりと真白の背景や彼のキャラがわかる描写が落とし込まれているのが秀逸。相変わらず豪快な態度と思考の彼ですが、今回を通して彼への理解が深まりましたね。真白、『ゴジュウジャー』の中で一番好きなキャラかもなぁ…。
なお、前回(第16話)の感想記事は↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
また、同日放送の『仮面ライダーガヴ』の記事は↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
巷で小学校の運動会を荒らす「運動会荒らし」の存在が話題になる中、浮かない顔をして吠たちの前に表れた碧。彼は運動が苦手であるゆえ運動会が嫌いであり、その練習を憂鬱に感じていました。学校に向かう道中真白と出会うものの、その憂鬱な気分は変わらずじまい。ところがそのとき、運動会ノーワンが出現し、真白と碧、そしてテガソードの里にいた吠たちは、強制的に運動会ナンバーワンバトルに参加することになります。戸惑いながらも、いやにやる気に満ち溢れた吠主導のもと、第1種目の玉入れに挑みますが…。前回真白が初めて登場したので、今回の始まりは吠たちが真白について議論しているシーンからスタートしそうなものですが、そんなことは全くなく、通常の滑り出しでスタート。ところが、開始早々運動会ノーワンが現れていきなりフィールドを運動会ナンバーワンバトルの会場にしてしまい、これにより吠たちは、一気にそれに引き込まれ、バトルに参加せざるを得なくなる状況に陥ります。佐織が序盤で「最近運動会荒らしがいるらしい」という会話をしているだけでも笑えるのに、運動会ノーワンの登場はそれを超えるインパクトと強引さがあって、かなり笑えましたね。これでちゃんとお話が成立してるんだから、ビックリするよなぁ。そんな運動会ノーワンによる最初の対決は、玉入れ。吠たちは運動会ノーワンの妨害にしびれを切らし、真白によるグーデバーンの支援を受けて、玉入れのかごを地面に押し込むことで、より多くの玉を入れますが、ルゴーの判定により反則負けに終わります。うーん、両者全く正々堂々とスポーツマンシップにのっとっていない…。
ルゴーの審判に納得できずも、競技は続いて二人三脚へ。吠と陸王がコンビを組むことになり、そこで陸王は、吠が運動会に熱を入れる事情を知り、それを汲んで洗面協力したことで、レースに勝利。今回はルールを逸脱せずに勝ったかと思われましたが、難癖に等しい理由で逆転負けをしてしまいます。その間、優雅にフレンチで昼食をとりながら、自分の過去を竜儀たちに語った真白は、ルゴーが運動会ノーワンに買収され八百長していることを察知。続いて行われる競技の騎馬戦には、何と自らも参戦し、碧をパートナーに指名します。吠が続いて挑むは、二人三脚。ペアを組むことになった陸王は、相変わらず熱を上げる吠に若干引いていましたが、彼の事情を知ったことで同情し、逆に全面協力。しかし、使用した紐が白色でなかったという理由で、またも反則負けしてしまいます。吠が運動会に熱を入れる理由は、ノーワン世界に長いこといたため、運動会そのものをあまり経験したことがなかったから。驚くほどシンプルな理由ですが、これほど端的に、そして今まで描かれてきた彼の背景事情まで汲み取った明確な理由づけは、他にないでしょう。どこまで意図して挿入したのかはわかりませんが、このストレートで違和感のない理由付けには、舌を巻きましたよ。このように奮戦する吠たちをよそに、真白はわざわざフレンチを注文して竜儀たちとともに昼食。その個性的な食べ方で彼らを驚かせる一方、自身の年齢を聞かれたことを機に、自分の過去を語り始めます。このタイミングで、まさかの真白の過去が披露。彼は確かに指輪争奪戦に勝利しましたが、その後時空の狭間に落ち込み、1万年ものあいだ氷漬けになって封印されるハメに。そこへ、先日復活したグーデバーンがやってきて、氷を破壊することで封印を解き、真白は現代に復活したのでした。その話のスケールのデカさに注目が行きがちですが、個人的には、ここで要所要所に挿入されるセリフから感じられる、真白のスタンスや信念に注目させられたなという印象。一見するとメチャクチャな行動や言動が目立つ彼ですが、きちんと世界や人生に対する自身の明確な考え方があり、それにのっとって行動していることが窺えました。ああ見えて、真白はかなり芯の強い人間なんだなぁと感じさせられましたね。
碧とともに騎馬戦に挑むゴジュウポーラー/真白は、彼を励ましながら、跳躍力を活かして運動会ノーワンらを圧倒。これを受けて、碧もだんだんと運動会への認識が変わっていきます。騎馬戦がゴジュウジャー側の優勢になると、ゴジュウウルフ/吠たちも参戦し、さらにゴジュウポーラーがルゴーを買収し八百長返しをしたことで、ゴジュウジャーは初めて勝利を勝ち取ります。そして、この勢いのまま運動会ノーワンは倒され、残るはルゴーのみ。途中ブーケのカレンデウスが介入したり、ルゴーの操るアイアイザーによって障害物競走をさせられたりしましたが、最終的にはグーデバーンがアイアイザーにも完全勝利します。騎馬戦以降の戦闘では、ゴジュウポーラーが大活躍。騎馬戦を圧倒的な動きで運動会ノーワンたちを圧倒すると、ゴジュウウルフたちに以降の戦いを任せているうちにルゴーを逆に買収。そして運動会ノーワンを騎馬戦で敗北させると、その勢いで1人でそれを撃破してしまいます。八百長に対して、正々堂々と戦うのではなく八百長し返すという発想が、井上節が炸裂していて痛快(子供向け番組としてどうなのかとも思うけど)。ただそれ以上に、上で触れたこと似ますが、彼の碧への発言で、彼の人生に対する考え方を知れたのが、とても興味深かったですね。これだけときどきピリッとお話の雰囲気を引き締めることを言うのだから、きっと彼には、まだ吠たちに明かしていない何かしらの暗い過去、あるいは苦い経験があるのでしょう。それが明かされる日が来るのが、楽しみですね。こうして等身大戦が終わり、ブーケのカレンデウスも介入して、舞台は巨大ロボ戦へ。これもグーデバーンが単独で対応し、障害物競走をするという特異な戦闘スタイルでしたが、無事勝利を収めます。今回の巨大ロボ戦で、カレンデウスのスーツは泥水を被ることに。ああ、こんなネタ描写で、スーツが傷めつけられるだなんて…(ほめてる)!
今回の事件を通して、運動会に対する認識を大きく変えることになった碧。ベアックマは彼に対し手助け料を請求しようとしますが、真白は―。ラストでは、「たまにはただ働きもいいじゃないか」として、ベアックマの発行した請求書を破り捨てる真白の姿が。前提として手助け料を都度請求するというムチャクチャさはさておき、子供に対してはある程度の加減をすることが出来るという、彼の理性と性格の一端が感じ取れました。真白、ああ見えてけっこういいヤツかもね。
テガソードの里で、金アーイーの刺殺事件が発生。状況から考えて、これは密室殺人事件だ。ミステリノーワンが出現する中、角乃はハイクラスラグジュアリー名探偵の名にかけて、ミステリナンバーワンバトルと事件解決に挑む!敵味方問わず被害者が増える中、角乃はこの事件を解決できるのか!?
次回は、明らかに角乃が主役であろう単発回。いよいよ彼女の探偵らしい一面が見れるのかなと思いますが、相手となるミステリノーワンがどれだけインパクトのあるキャラなのかも気になるところです。そして、普通にテガソードの里にいるっぽい真白。驚くほどあっという間に、彼は『ゴジュウジャー』の世界観になじんじゃいましたね。
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