1作品に2つの戦隊を登場させるという、史上初の試みがなされた本作。そのイレギュラーさを100%ではないもののできるだけ活かしきり、魅力あるストーリーになっていたと感じました。特に最終回。以前も書き込んだ通り、あの幕切れはここ数年の「スーパー戦隊シリーズ」の中では一番の出来だったと感じたなぁ
上述の通り、史上初の「1作品に2つの戦隊が登場」というコンセプトで始まった本作。最初は「本当に話を捌ききれるのか?」とかなり不安になりましたが、なんだかんだでちゃんと各キャラもしっかり活躍させられていましたね。ただ、当初から若干ルパンレンジャー側を優遇気味だったので、「主役戦隊をルパンレンジャーのみにして、パトレンジャーは戦隊に類似した部隊のサブキャラにする」作劇でもよかったかな…とも思いました(まあ、それをするとパトレンジャー側の玩具があまり売れなくなっちゃいますが)
途中から玩具販促の都合により、ストーリーがよりルパンレンジャー偏重になっていきますが、ここで注目させられたのがそのストーリーの運び方。特に、当初はパトレンジャー側のアイテムとして登場予定だったトリガーマシンスプラッシュが、販促の関係でルパンレンジャー側のアイテムにしたことを逆手にとり、「パトレンジャーがルパンレンジャーにそれを渡す」という展開に持っていっていたのは秀逸だと感じました。おまけにここにルパンレッド(魅利)とパトレン1号(圭一郎)の1VS1のバトルも挿入してくるのですから、本当にこのお話はよくできていたと思いましたね
そして、この作品できちんと貫かれていたのが、「ルパンレンジャーとパトレンジャーは最後まで和解しない」ということ。こういった対立作品は最終的に両者和解して仲間化することが多いため、あえてそれを徹底的に避け、最後まで対立する二大戦隊の構図を貫徹したのはもっと賞賛されるべきでしょう。最終回の「戦いはこれからも続く!」ってのも、余韻が残るいいラストでしたしね
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