『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』第31話　ちょっとした感想

信じたかった優しさ

番組は変わって、『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』です

今回はギャグ回で定評のある大和屋脚本回。パトレンジャー側がメインのお話になっており、圭一郎たちのコスプレなどには笑わされましたが、その先にある後半には、ツラく重たい展開が待ち受けていました。やっぱり、ギャングラーは皆悪いヤツしかいないのかな…

街に現れたギャングラーを、ルパンカイザースプラッシュマジックとエックスエンペラースラッシュで撃破したルパンレンジャー。その最中、ギャングラーの一員：ヨシー・ウラザーがボーダマンに追われます。それを発見した圭一郎たちでしたが、あろうことかヨシーは自首とそれによる司法取引を提案。なんとか司法取引をせずに彼を吐かせるため、咲也の奮闘が始まります。今回ルパンレンジャー側の出番はほとんどないため、前半に彼ら側のロボの活躍シーンを挿入。ゴーシュの実験のために繰り出されたようですが、その実験成果が早くも今回の中盤で登場するとは思わなかったなぁ。その一方で、ボーダマンたちに追われるギャングラー：ヨシーもその場に出現。彼が追われている最中に発見したパトレンジャーたちでしたが、彼が上述したようなことを持ち掛けてきたため、とりあえず国際警察日本支部へ連行します。彼にしゃべらせるために、咲也はあの手この手を尽くしますが…。咲也が提案した作戦とは、どこぞの刑事ドラマをマネしたような取り調べ方法を実践すること。「カツ丼×家族を引き合いに出す泣き落とし作戦」という王道パターンはもちろん、なぜか『ロボコップ』を(主に容姿面で)マネした取り調べまでやってのけます。これだけでも笑えるのに、ヨシーの冷めたような反応で余計に笑わされます。ヨシー、君もなかなかの刑事ドラママニアだね？

咲也たちに任せておけないと思ったつかさは、通常通りの取り調べをすることに。すると彼女はヨシーとの良い関係を築くことに成功し、重要な情報を引き出していきます。どんどん彼に入れ込んでいくつかさに対して、なぜか執拗に邪魔をしてくるのはノエルでした。冷静沈着なつかさの取り調べスタイルは、オーソドックスなものに。その中で彼女の優しい心が通じたからか、ヨシーは彼女に対してどんどん心を開いていき、自分の夢やギャングラーに関する情報を話し始めます。青春真っ盛りの学生生活を送り、平和な家庭を築きたかったらしいヨシー。彼の想像の中につかさたちも登場しますが、学生生活のシーンでは咲也の語る夢がどこか可笑しく、また家庭のシーンではつかさが夫役で登場します。ヨシー、なんでそうなる！？というか、咲也の中学生時代ってまだYoutubeが誕生したての頃じゃないのか！？そんなこんなで良好な関係を築き、順調に進むつかさの取り調べ。しかしノエルだけはそれを良しとせず、あの手この手で彼女を妨害するのでした。ノエルは気づいていたんですよね。つかさの取り調べの際、ヨシーの金庫の中が緑色に光っていたのを…

ノエルの行動が原因で、フランス本部に移送されることになったヨシー。その道中ボーダマンの大群に襲われた彼とつかさは何とか脱出しますが、お礼と称してヨシーがつかさにルパンコレクションを渡した瞬間、彼の性格は一変。凶悪な敵になってしまった彼を、つかさたちはパトレンU号の力で倒します。しかし、そこでまた別のギャングラーが…。今回のルパンコレクションは、所持した相手の善悪を入れ替えてしまうという、非常にトリッキーなコレクション。もとは凶悪なギャングラーだったヨシーでしたが、このルパンコレクションの力で真反対の優しい性格になっていたんですね。この真実を知ったつかさの表情からも悲しさが感じ取れますが、そのうえで「国際警察の任務として」ヨシーを倒す姿が、さらに悲壮感を漂わせています。悲しい結末を迎えたヨシーとの戦いですが、お話はまだ終わらず、すぐに新たなギャングラーが登場。こいつがかなりの強敵で、パトカイザーは破壊されて分離、ルパンレンジャーをも震撼させます。特殊なルパンコレクションを持ったゴーシュのギャングラー、こいつ一体何者だ！？