
今回は、『機動戦士ガンダム00』の感想記事第8回目です。
物語ももうすぐ最終回。今回ご紹介の2話では、ガンダムエクシアたちの切り札ともいえるトランザムシステムが発動するさまが描かれた一方、今まで登場してきたレギュラーキャラがどんどん死亡退場する、ある種「ガンダムシリーズ」らしいドラマ展開がなされることになりました。メインメンバーのガンダムマイスターの中で犠牲者第1号となってしまったのは、ロックオン。どのメンバーとも分け隔てなく関われていた彼が死亡したのは、いろんな意味で痛手ですよね。
なお、前回(第19~21話)の感想記事は↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
1-#22「トランザム」
2008年3月8日放送
登場した敵他:ガンダムスローネツヴァイ、GN-X、AEUイナクト、ユニオンフラッグカスタム

「俺は確かめたいんだ。ガンダムが、何のためにあるのか。」
STORY:国連軍からの攻撃で深く傷ついた刹那たちだったが、その魂まではまだ傷つけられていなかった。他方、アジトを失ったトリニティ兄妹は、逃亡生活を送るが、人革連の襲撃を受け、屈辱の敗走をすることになる。それでも態勢の立て直しを図る彼らだったが、あのアリーが現れたことで、危機的状況に陥った。ヨハンとミハエルを手にかけ、ガンダムこそ最高の戦争の道具と豪語するアリーに、刹那のガンダムエクシアが挑む。アリーの論理を覆すことが出来るのか?イオリアの遺志が発動するとき、ガンダムエクシアの新たな力が目覚める―!
登場して以降、何かと物語をかき乱してくれていたトリニティ兄妹のうち、ヨハンとミハエルが一気に退場するお話。しかも、お話の主軸はどちらかと言えば刹那とロックオンに置かれており、その中でアリーにあっけなくやられてしまうのですから、彼らの最期はいろんな意味で衝撃を受けました。そして、乗っ取られかけたヴェーダが最後に発動した、イオリアの遺志とトランザムシステム。刹那たちはここから、巻き返すことが出来るのでしょうか。
前回、国連軍の攻撃により、大ダメージを負ったソレスタルビーイング。中でもロックオン/ガンダムデュナメスのダメージが最も大きく、機体は大破してドックでの修理が必要、ロックオン自身も利き目を失い、再生治療には数週間を要する有様でした。スメラギは態勢の立て直しを優先しようとしますが、ロックオンは治療ではなく、利き目を失ってでも前線にいることを選択。そんな彼は、ティエリアの元へ向かい―。序盤では、前回の戦いの振り返りと、皆が心配するのをよそに、気丈に振る舞うロックオンのさまが描写。彼自身も、利き目を失うという心身ともに深いダメージを負っていたはずですが、それに対して弱気になるような様子は一切見せず、救われたことでロックオンに取り返しのつかないダメージを与えてしまったと悔やむティエリアを励まし、彼に立ち上がる勇気を与えていました。ここ数話で、一気にその関係性が親密になったロックオンとティエリアですが、今回は今までとは逆で、ロックオンのペースにティエリアが引っ張られている形に。論理的手はなく感情に訴えるタイプのアドバイスを、ティエリアがスッと受け入れるのは、非常に珍しいですよね。それだけ、彼の心がこの時点で深く傷ついていたと同時に、それを理屈ではない別の角度でぶっ飛ばそうとするロックオンの言葉に、救われたのでしょう。
ロックオン「四の五の言わずにやりゃあいいんだよ。お手本になるヤツが近くにいるじゃねぇか。自分の思ったことを、がむしゃらにやるバカがな。」
アジトを失ったトリニティ兄妹は、逃亡生活を送っていましたが、心休まる間もなく人革連のGN-X部隊の襲撃に遭遇。自分たちがガンダムマイスターであり、ガンダムに乗っているという誇りを胸に応戦しますが、数の多さの前に敗走を余儀なくされます。「ガンダムを倒す」ということでまとまりつつある世界に、アレルヤが自分たちの存在意義を問う一方で、刹那とロックオンの考えは揺らいでいませんでした。トリニティ兄妹は再びGN-Xと戦うことになりますが、ほとんど反撃できずに敗走することに。アジトから脱出後補給を受けていないため、エネルギーが足りなかったということも要因の1つですが、やはりトリニティ兄妹のパイロットとしての練度が高くないことが、もう1つの大きな要因と言えるでしょう。以前も指摘したような気がしますが、ガンダムスローネシリーズとGN-Xは、ほぼ同じスペックの機体なので、差を分けるのはパイロットのセンスなんですよね。そんなトリニティ兄妹の敗走は、プトレマイオスの刹那たちにもすぐに情報が伝わることに。アレルヤは、世界がソレスタルビーイングを倒すために結束していることを嘆きますが、刹那とロックオンは、「それでも自分たちは紛争根絶のためにガンダムで戦っている」という意思をブラさず、刹那はロックオンの意見を受け、ガンダムスローネシリーズは紛争の種をバラまいているとして、わざわざ地上に降りてまで戦いに行きます。よく考えるとやってることはムチャクチャなのですが、刹那の強い意志が感じられてGoodでしたね。
大西洋上の孤島に逃げ込んだトリニティ兄妹は、留美に連絡を取り態勢の立て直しを画策。しかし、そこへアリーがAEUイナクトで現れ、スキをついてミハエルを瞬殺し、ヨハンも制圧してしまいます。ヨハンはアリーに半ば言われるがまま、ガンダムスローネアインで戦いますが、アリーはなんとガンダムスローネツヴァイに乗って応戦しこれを撃破。アリーにこのような芸当が出来たのは、アレハンドロが月で、ヴェーダの制圧をほぼ完了しかかっているからでした。Bパートに入ると、アリーが登場。ここからトリニティ兄妹の崩壊が一気に始まり、ミハエルは反撃する間もなく射殺、ヨハンもガンダムスローネアインでほとんど反撃できずに爆死し、一瞬にしてネーナは天涯孤独の身になってしまいます。いくらお話的にも疎まれていた存在とはいえ、ヨハンとミハエルの最期はあっけなさ過ぎてビックリ。特にミハエルは、反撃の兆しどころか、アリーが銃を向けたことに気づいた直後に射殺と、ほぼ何もできずに死んじゃってますからね。あまりにも扱いがかわいそうすぎます。でもまあ、生前のミハエルは態度がデカくて自信過剰で人間性に難ありだったので、そんな彼の最期としては、ある意味ピッタリだったのかもしれません。その後、ヨハンもアリーに殺されてしまうのですが、ここでアリーはガンダムスローネツヴァイに搭乗。本来であればミハエルしか乗れないはずですが、アレハンドロの手でヴェーダの大部分が制圧されたことにより、アリーのデータに書き換えられていたからでした。
刹那のガンダムエクシアがやってきて、アリーのガンダムスローネツヴァイと交戦。ただでさえ卓越した技術を持つアリーが、ガンダムに乗ったことで、刹那は苦しい戦いを強いられます。時同じくして、アレハンドロはヴェーダを完全制圧。ソレスタルビーイングはアレハンドロの手に落ちたかに思われましたが、イオリアが生前仕掛けていたシステムトラップが発動。ソレスタルビーイングにメッセージを送ると同時に、ガンダムエクシアに仕込まれていたトランザムシステムが発動し、それによりガンダムスローネツヴァイを圧倒。アリーを撤退に追い込むのでした。終盤では、刹那のガンダムエクシアとアリーのガンダムスローネツヴァイの戦闘が描写。ただでさえ、今までアリーとの戦闘にてこずっていた刹那は、彼がガンダムに乗ったことでさらに苦戦を強いられることになりますが、トランザムシステムが状況を一変させます。トランザムシステムは、オリジナルのGNドライヴにのみ組み込まれていた秘密のシステムで、高濃度圧縮粒子を全面開放することで驚異的な加速を得られるもの。これにより、ガンダムエクシアは『仮面ライダーカブト』のクロックアップ並みの超高速で動き回り、敵を翻弄して攻撃が出来るようになっていました。あれだけ苦戦していたアリーに対し、背後をとって攻撃するさまは爽快。また、ほのかに赤く輝くガンダムエクシアの姿自体も、カッコいいものでした。あまり多用は出来ないけど、このトランザムシステムが、今後の戦局を変えるカギになるのかなぁ?
1-#23「世界を止めて」
2008年3月15日放送
登場した敵他:ガンダムスローネツヴァイ、GN-X

「太陽炉を頼むぜ。あばよ、相棒。」
STORY:イオリアの遺志を感じて、刹那が紛争根絶への決意を新たなにしていた頃、国連軍は、プトレマイオス撃破のために、ほぼすべてのGN-Xを投入し攻勢を仕掛けてきた。改良により、GN-Xに対し有利に戦えるようになった各機体で戦うアレルヤとティエリアだったが、数の多さとアリーのガンダムスローネツヴァイの攻撃により、危機に陥る。そんな彼らを救ったのは、トランザムシステムと、強行出撃したロックオンの駆るGNアーマーTypeDだった。そして、宇宙という戦場でアリーと相まみえるロックオン。この戦いの行方は―。
ロックオン、散る!今回は、再び宇宙において、ソレスタルビーイングと国連軍の激突が描かれるお話。以前の雪辱を晴らすがごとく、戦局的にはソレスタルビーイングの勝利に終わりますが、その中でロックオンが死亡することになりました。後半はほぼロックオンとアリーのみでドラマが進められており、実質的にロックオンが主役。ロックオンの気迫はスゴいですが、これだけの業を背負ってもなお生きているアリーも凄まじいよな…。
前回、トランザムシステムによりアリー/ガンダムスローネツヴァイを撤退に追い込み、生還した刹那。宇宙に戻りながら、スメラギたちに現状とつかんだ情報を連絡する中、自分たちはイオリアにその遺志を託されたのだと自覚し、ガンダムを用いて紛争根絶のために戦い抜くことを改めて誓います。同じ頃、アリーはガンダムスローネツヴァイを手土産に、傭兵として国連軍に加入。国連軍はソレスタルビーイングへの一大攻勢をかけるべく、ほぼすべてのGN-Xを率いて宇宙へと上がります。序盤では、前回登場したトランザムシステムの振り返りが描写。プトレマイオスに映し出されていたイオリアのビデオメッセージは、ガンダムエクシアにも映し出されており、その後トランザムシステムが発動したことから、刹那は、自分たちこそイオリアから紛争根絶のために戦う遺志を託されたのだと解釈します。表現が仰々しいですが、彼の認識は間違っていないと言えるでしょう。ということは、やはりイオリア自身は、裏の考え等無く、ソレスタルビーイングとガンダムの力で、本気で戦争根絶を実現しようとしていたのかなぁ。同じ頃国連軍は、プトレマイオス襲撃のための準備を継続中。その中に、ちゃっかりアリーの姿もありました。ガンダムスローネツヴァイを鹵獲したこともそうですが、以前部隊に加わってくれと勧誘を受けていたこともあって、これに参加することが出来たであろうアリー。本当、異常なほど世渡り上手だよね。
刹那「俺たちは、イオリア・シュヘンベルグに託された。なら、俺は俺の意思で、紛争根絶のために戦う。ガンダムとともに。」
国連軍がプトレマイオスへと接近。スメラギはすでにこのことを察知していましたが、刹那はまだ帰ってきておらず、ロックオンが負傷状態であったため、アレルヤとティエリアにのみ出撃命令を出します。出撃した2人は、それぞれ強化されたガンダムキュリオスとガンダムヴァーチェで応戦し、GN-Xを的確に撃破していきますが、それでも相手の数が多すぎて劣勢に。そんな中で、2人の機体もまた、トランザムシステムが発動します。国連軍は、以前の戦いを踏まえ、GN-Xにより有利に戦いを進めることが出来ると考えていたようですが、そうやすやすとやられるソレスタルビーイングではなく、キッチリとガンダムキュリオスもガンダムヴァーチェも改良済み。機動力と攻撃力の増した2機は、以前のような劣勢には陥らず、意欲的に攻撃してどんどんGN-Xを落としていきます。以前は1機撃破するのにやっとだったことを踏まえると、驚異的な進歩。ソレスタルビーイングの技術陣の対応力の高さには、舌を巻きましたね。このように、強さを見せつけてくれたアレルヤたちですが、2機VS26機ではさすがに分が悪く、じょじょに追いつめられていくことに。窮地に陥った彼らに発動したのが、前回ガンダムエクシアに発動したのと同じトランザムシステムでした。この一連の戦闘シーンでは、ソレスタルビーイング側と国連軍が一進一退の攻防を繰り広げているのが面白いところ。お互いの長所と相手を上回っているポイント、そしてこれまでに出てきた設定をきちんと用いて、無理なくそうした戦闘を演出しているのがGoodでした。
トランザムシステムの発動により、ガンダムキュリオスとガンダムヴァーチェは、破竹の勢いでGN-Xを撃破。しかし、後者はガンダムスローネツヴァイ/アリーの介入を受け、再びピンチに陥ります。そんなとき、ガンダムデュナメスとGNアームズが合体した、GNアーマーType Dが加勢。パイロットはもちろんロックオンであり、彼の攻撃もあって、国連軍は一時撤退を余儀なくされます。任務を果たしたことで、一時プトレマイオスに帰還しようとするアレルヤたちに対し、ロックオンは艦隊攻撃のため、1人前線に進んでいきます。トランザムシステムの威力は絶大で、ガンダムキュリオスもガンダムヴァーチェも、猛烈な勢いでGN-Xを撃破。その見た目的な動きの素早さだけでなく、ハレルヤの人格も相まって頭痛(高濃度圧縮粒子の影響)を克服するアレルヤ、敵の攻撃を受け付けないティエリア等、様々な面からトランザムシステムにより強化されている演出がなされているのが、観ている者のテンションをブチ上げてくれました。しかし、トランザムシステムは制限時間があるため、戦闘が長引くにつれて、再びアレルヤたちも緩やかにピンチに。そんなときに駆けつけたのが、待機を命じられていたはずの、ロックオンの駆るGNアーマーType Dでした。GNアームズは前々回から登場していますが、合体し戦闘に出るのは今回が初(ガンダムエクシアとの合体形態自体は、戦闘には参加していないが、今回冒頭に登場している)。その威力とフォルムは、その色味も相まって、少しだけ『Ζ』のスーパーガンダムを想起しました。ちょっとデザインで意識してたりするのかな?
GNアーマーType Dの力で、国連軍の艦隊を次々に撃破していくロックオン。しかし、ここで再びアリーの介入を受け、ガンダムスローネツヴァイとの激しい戦闘にもつれ込みます。感情が昂ったこともあり、叫びながら戦う彼は、国連軍のダリル・ダッジも倒しながら戦いますが、利き目の視界を失っていたスキを突かれ、GNアームズごと機体が大破。死の危機に陥ります。それでもアリーへの復讐を捨てきれない、ロックオンの撮った行動は―!終盤では、ロックオンとアリーの戦闘が描写。極限状態というだけでなく、家族を殺された恨みという感情が混じってかなり昂っているロックオンは、叫びながら感情をもアリーにぶつけるように戦い続けており、この戦いに全てをかけているという気迫をひしひしと感じました。軽口をたたきがちだけれども、自分の思いや感情を吐露するときは、割と静かに話す印象があった彼だけに、このさまは強烈に印象に残りましたね。しかし、こうした感情の昂りが、彼のスキも作ることになり、視界が狭くなっている利き目側を攻撃されたことで、GNアーマーType Dは損傷。大破は免れたため、このままプトレマイオスに戻るという選択肢もあったはずですが、ロックオンは、自動操縦に切り替えてガンダムデュナメスのみ帰還させ、自身は大破寸前のGNアームズに残り、アリーのガンダムスローネツヴァイに最後の一発をお見舞いします。アリーは、生体反応を確認したものの、ロックオンのこの攻撃までは予測できなかったようで、ガンダムスローネツヴァイは中破。でも、コクピット部分はやられてなかったから、アリーはまだ倒されてないんだろうな…。こうしてアリーに一矢報いたロックオンは、攻撃の反動で宇宙に投げ出され、地球を目にしながらGNアームズの爆発に巻き込まれて死亡。刹那はギリギリのところで駆けつけるも、彼を救うことまでは出来ませんでした。4人のガンダムマイスターのうち、誰かは退場することになるだろうとは思ってたけど、その第1号がロックオンだったとはね―。
今回はここまで。次回は、第24話と第25話(終)をご紹介予定です。『機動戦士ガンダム00』。破壊から再生へと至る変革期。その痛みに、少年がうめく―。
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