
今回は、6月14日より東京ドームシティ Gallery AaMo(ギャラリーアーモ)にて開催されている、「超クウガ展(東京会場)」のレポートです。
平成仮面ライダーシリーズ第1作であり、現在のライダー作品の礎を築いたと言える『仮面ライダークウガ』のみを取り上げた展覧会が、25周年を迎える今年、『超クウガ展』として、全国行脚の形で開催決定。その第1弾となるのが東京・東京ドームシティ内にあるギャラリーアーモであり、あまりの混雑&人気っぷりに、悪い意味でSNSで話題になるほどのイベントになっています。
私は混雑を避けるために、もともと平日に有休をとって訪問を予定。開催前に昨日6月20日(金)に有休を取得し、余裕を持って臨むことにしていましたが、結果的に入場まではちょっとバタつき、そして忍耐が試される結果となりました。でも中の展示は、本当に一見の価値ありと自信を持って言える、素晴らしいものになっていましたね。
なお、会場規模の参考として、過去私の参加した、ギャラリーアーモが会場となった特撮関連イベント群の記事は↓コチラです。
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※今回掲載の画像は、サイズ変更のほか、一部画像では諸々の加工を行っています。また、許可されたエリアにて撮影していることを申し添えます。

ギャラリーアーモは決して大きくはない箱ですが、その中を上手く使用。展示自体は、『クウガ』の制作過程を時系列的に追っていく形になっており、しっかり展示を見ながら音声ガイドを聞いてたら、90分を超えちゃうくらいの濃密なものでした。
序盤の展示は、クウガのデザインとベースとなる設定の成立過程。『クウガ』の超古代の戦士という設定が早い段階で提示されていたことや、当初の作品の仮称が『ガイア』だったという話は有名ですが、それだけにとどまらず、クウガというヒーローが形作られていくさまをじっくり解説。特に、検討過程のデザイン画は一見の価値があり、あのシンプルながらインパクトあるクワガタをモチーフにしたデザインは、驚くほどの試行錯誤を経て誕生したことが窺えました。各フォームの中で、比較的デザインが最初にまとまったのがタイタンフォームというのも意外ですが、デザイン画の変遷において、石森プロ側の飯田浩司氏が提示した改修案が出たあたりから、一気に雰囲気が変わり今のクウガに近づいて行ったのが印象的。飯田氏がいなければ、今のクウガのデザイン、そして平成仮面ライダーはなかったと言っても過言ではないでしょう。



その後は、雄介/クウガに主にスポットを当てながら、ドラマの設定や各フォームの設定の成立過程を、豊富な資料にクウガ グローイングフォーム・マイティフォーム・ドラゴンフォームのスーツを添えて解説。ここにも、驚くほど細かな試行錯誤が窺えるようになっており、我々がスッと受け入れたグローイングフォームの登場がドラマ作りの中で急遽生み出されたものだったり、マイティを除く各フォームの武器がそれっぽいものから誕生するという仕組みが、かなりドラマを練った結果だったりということは、特に印象に残りましたね。展示されたスーツをバシバシ写真に収めつつ、解説文や展示資料を見るのは、至福のひとときでした。


展示中盤になると、各話の制作過程にスポットが当てられるように。ここではペガサスフォームとタイタンフォームのスーツ展示や、解説文およびパネル資料のほか、映像資料の展示もなされており、第1話~第46話までの各ダイジェスト動画を放映しているという太っ腹ぶり。私含めて、ここでかなり時間を使ったという人も多いのではないでしょうか。各ダイジェスト動画も1分程度ではなくそこそこ長めであり、ここにいるだけで『クウガ』を8割方最初から観直したような感覚になりました。マイティとドラゴン以上に、ペガサスとタイタンのスーツ展示の芸が細かくて、ペガサスフォーム推しの私としては嬉しかったなぁ~!

そうそう、この辺りでは『クウガ』の当時の台本も展示されているのですが、全49話の作品なのに、決定稿のあとに修正稿が出来ると都度刷りなおしていたことから、台本総数は60本超あるのが面白いところ。手書き修正やそのコピーによる差替えでも行けそうな気がしますが、あえてそれをせずに再発行という手間と費用をかけていたところに、当時の制作陣の気合いの入りようが窺えました。

展示後半は、ドラマ後半の制作過程のほか、ポレポレ室内の展示、敵であるグロンギの設定の解説、そしてライジングフォーム系統やアメイジングマイティの展示へ。グロンギが超古代の殺人集団という設定となったその過程も興味深かったですが、個人的にはそれよりも、グロンギの怪人デザインの変遷が強く印象に残りました。「2000年という新時代にふさわしい敵デザインを!」という気概は、初期案から伝わってくるのですが、そのデザイン画群は、『BLACK』のゴルゴム怪人や『BLACK RX』のクライシス怪人のデザインの流れを強く汲むもの。ところが、クウガのデザインを現在のものに近づけた石森プロの飯田氏等が介入したところから、一気に今のグロンギ怪人デザインへと進化しているんですよね。平成ライダーの制作は、石森プロよりも東映側が主導で行っているような印象を受けていたのですが、この展示を通して、少なくとも『クウガ』については、石森プロの積極的協力がなければ絶対に作れなかったのだなと痛感させられました。自分自身の「平成仮面ライダーシリーズ」に対する認識が、少し変わりましたね。


グロンギ怪人のスーツ展示も、現在東映に残っているものをありったけ集めて展示。ズ集団やメ集団といった、中盤までに登場した怪人たちは、ほぼすべて全身スーツが既に廃棄されていましたが、ゴ集団については一部スーツがほぼそのまま残っていました。ゴ・ガドル・バは主要キャラだったので残っていたのも頷けますが、ゴ・ジャザー・ギ剛力体やラ・ドルド・グが残っていたのには驚きました。
そしてここでは、撮影禁止でしたが、劇中に登場しなかったラ・バルバ・デ(バラのタトゥの女)の怪人態スーツも展示。作中イメージに合わず結局登場しなかったのは有名な話ですが、スーツを見て、「なるほどこれは『クウガ』に合わないな」と感じさせられました。デザイン自体は秀逸なのですが、確かになんか違う―というよりも、浮いてる感じなんですよね。ほかのグロンギ怪人が昆虫or動物系がモチーフなのに対し、バルバはバラという植物モチーフなので、こうした違和感を覚えるのでしょうか。


これら展示を経て、当時発売された玩具等グッズの展示を挟み、展示はラストへ。アルティメットフォームとン・ダグバ・ゼバの最終決戦をイメージしたスーツ展示を中心に、『クウガ』の最終回をどう締めくくるのか、そしてそれに込められた制作陣の熱き魂を、感じ取ることが出来ました。
このように、見ごたえのある展示が展開されていた超クウガ展でしたが、それに対して会場運営はハッキリ言ってグダグダ。私が行った6月20日は、平日でも特に来場者が多かった日らしく、公式ポストでは「11時10分から待機列形成&整理券配布開始」だったのに、実際には10時40分くらいからそれを始め、11時30分開場のはずなのに、来場客数があまりにも多いがゆえ実質的に5分前倒しの11時25分に開場。それでも当日券販売は続行し、当日券の販売も整理券の配布も早々に終了するという、「今日超クウガ展を見るためにすべての予定を空けてきました!」という勢いでなければ、安心して展示を見れないという有様でした。
また、オダギリジョー氏をはじめとする音声ガイドが完全無料で聞けるのは大変ありがたいのですが、あれのリンク取得のための機器に並ぶことで会場入口に余計な滞留が出来てしまうのも、会場内の人の動きが悪くなってしまう原因の1つ。音声ガイドは、思い切って当初から有料化していたほうが、良かったかもしれませんね。
25周年というアニバーサリーのお祭り感だけでなく、しっかりとした展示と豊富な資料で、来場者を魅了してくれた超クウガ展。その濁流のごとく提供される数多の情報群は、ファンであれば一見の価値があります。今後全国を凱旋することが決まっていますが、ぜひどこかの会場で、その眼に展示を焼き付けることを強くオススメします。
さて、この超クウガ展には物販コーナーも存在。こちらで購入したものは、また次回以降順次取り上げていくことにしましょう!
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