姿も変身経緯もビターなライダー、その名はヴァレン
好きにしろよ。この先何があろうが、師匠の仇だけは意地でもぶっ倒してやる!今回の『仮面ライダーガヴ』は、絆斗の変身する2号ライダー:仮面ライダーヴァレンの初登場回。単純に変身アイテムを使えば変身出来るという代物ではなく、なんとグラニュートと同等の力を出すために人体改造が必要という、まさにかつての改造人間を意識した設定になっているのが、度肝を抜きました。
一度は落ち着いた様子を見せるも、その復讐心から、改造手術を受けてヴァレンに変身することを決意した絆斗。ただ、今回の戦闘後の時点でかなり理性を取り戻し、また一応塩谷の直接の仇は討っているので、ちょっと安心しました。しばらく見境なくグラニュートと戦い続けて、その中でガヴと衝突するというドラマ展開の可能性もあったからなぁ。
なお、前回(第5話)の記事は↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
前回、ガヴとともに人々を救った絆斗。彼が事務所に戻ってくると、塩谷の姿がありませんでした。彼が張り込みに行くと言っていた店の前まで行ってみると、割れた塩谷のヒトプレスを発見。絆斗は、前回のガヴの言葉から望みは薄いと知りながらも、酸賀の元を訪れて、なんとか救うよう懇願しますが、その回答は芳しくないものでした。代わりに彼から、仮面ライダーヴァレンへの変身システムの話を持ち掛けられる絆斗でしたが、すぐにそれに首を縦に振る絆斗ではありませんでした。前回、グラニュート=オタケに襲われたところで終わった塩谷。てっきり今回は、彼を奪還するために絆斗がヴァレンに変身するドラマになるかと思っていましたから、アバンタイトルの時点であっけなく死亡確定していたのには、本当にビックリさせられました。それにプラスして、ここで注目したいのが、演出の秀逸さ。このシーンでは、死体や人体欠損はおろか、血の一滴すら使っていないにも関わらず、塩谷の死とそれによる絆斗の絶望を表現してくれているんですよね。放送コードを回避しつつ、設定を活かしてハードな雰囲気を演出していてGoodでした(もちろん、ドラマ展開的にはGoodではないですが)。そして、この塩谷のさまを見た絆斗は、一縷の望みをかけて酸賀のもとに駆け込みますが、やはり復活させることは不可能。代わりに、ヴァレンへの変身とそれによる移植手術を持ちかけられますが、すぐにそれを承諾する絆斗ではありませんでした。ヴァレンへの変身には、グラニュートと同等の力を得るための人体改造が必要。最終的には、改造を承諾してヴァレンに変身してしまうとはいえ、ここでいったん酸賀の思惑を冷静に見破り、一度は断っているところに、彼の理性を感じました。似た境遇におかれて、すぐに改造手術を望んでいた『V3』の志郎に比べると、かなり冷静ですよね。
少し時間をおいて、絆斗はヴァレンに変身するための改造を受けることを決意。同じ頃ショウマは、はぴばれで働きながらデンテに協力を仰ぎ、着実に人間界を守るための基盤づくりをしていました。そんな中、偵察に向かわせていたゴチゾウが、大道芸人のグラニュートを発見。ショウマは間一髪のところで飛び込んで、女性を救い、その正体であるオタケとの戦闘に臨みます。絆斗は結局、酸賀の改造手術を受けることを決意。思ったよりダイレクトに手術描写をやっていて、現代の仮面ライダーでもここまで演出を攻められるんだなと、ある種の嬉しさを覚えました。このように、絆斗が苦しい思いをしている頃、ショウマは人間界を守るため、なかなかしたたかに活動。デンテの協力を取り付けつつ、はぴばれの仕事もしっかりこなし、着実に人間界に溶け込みながら、打倒ストマック家の活動を展開します。デンテを味方につけられたのは、かなり強力だなという印象。おそらく、パワーアップアイテムやフォームのいくつかは、彼の手で作られるのでしょう。もっとも、デンテがついランゴたちに口を滑らせて、ショウマのことが一気にバレて、幸果たちに危機が迫る可能性もあるけどね…。
オタケと戦うガヴ/ショウマでしたが、身体を覆う粘液のせいで、肝心の必殺技が通じず意外に苦戦。そのまま廃工場の外へと逃がしてしまいますが、そのオタケの前に続いて立ちはだかったのが、絆斗でした。明らかに病み上がり気味な彼は、ヴァレンバスターを使ってヴァレンへと変身。最初こそ、全く戦闘に慣れていないためオタケに押され気味でしたが、ヴァレンバスターの至近距離発射を連発して追い込み、最後は逆転勝利をもぎ取るのでした。終盤では、ガヴ→ヴァレンとオタケの戦闘が描写。オタケはその見た目や攻撃的に、ガヴのポッピングミフォームでも十分倒せそうでしたが、身体を覆う粘液が意外な脅威となり、結局ガヴは肝心なところでオタケを逃すことになってしまいます。「粘液ってそんなに強いものなのか?」という疑問は湧きましたが、ヴァレンの戦う必要性を生み出しつつ、ガヴの株も下げないこの戦闘構成は、好感が持てました。そして、ガヴから逃げおおせたオタケが続いて遭遇したのが、絆斗。ボロボロ状態の絆斗は、ヴァレンに変身し、最初こそ戦闘に不慣れで押され気味だったものの、最後はヴァレンバスターの多用と執念でオタケを打ち破ります。ヴァレンの初戦闘は、本人自身が戦闘に全く慣れてなく、かつ手術直後で体調も万全ではないことから、痛々しいほどの泥臭い戦いっぷり。ですが、絶対にオタケ倒すという執念だけは潰えることはなく、じょじょに戦い方に良いテンポが生まれ、最後は廃工場内の構造物を利用するまでに至っていました。ヴァレンの今回の戦い方は、時間が経つにつれて洗練されていくのが最大の見どころ。まだまだヴァレンバスターに頼り切りなところはありますが、今後さらに経験を積めば、それも解消されもっと強くなっていくことでしょう。こうしてラスト、ガヴはヴァレンの姿を目撃しますが、その正体が絆斗であることを知らずに終了。また、一部のゴチゾウを酸賀に奪われてしまいます。ショウマと絆斗が、お互いの変身体を知らないというのは、なかなか面白いドラマ展開。このまま数話くらいは、この状態が続くのかな。いや、『ドンブラザーズ』みたいに、終盤までこの状況が続く可能性もあるかも…!?
ガヴとヴァレン。お互いがその正体を知らないことから、正体の探り合いが始まった。そんな中、ショウマははぴばれの仕事である芸術家と出会い、絆斗はとあるギャラリーを訪れる。2つの要素は、いかにして交錯するのだろうか?
次回は、ガヴとヴァレンの共闘が描かれることに。おそらく、お互いがその正体を知らない状態での共闘になることから、どんなやり取りがなされるのか楽しみです。まあ、グラニュートを倒すという目的は一緒だから、いきなり両者ぶつかるってことはない…よね!?
…というワケで、記事は「『爆上戦隊ブンブンジャー』バクアゲ32 ちょっとした感想」に続きます。
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