仲間が好きだからこそした悲壮な決断
番組は変わって、『爆上戦隊ブンブンジャー』です。
私は、自分が思っている以上に、君たちのことが大好きみたいだ。だからこそ、特等席は降りる。今回は、玄蕃/ブンオレンジの正体とその過去が判明し、彼がブンブンジャーと袂を分かつ一編に。本作としてはなかなかシリアスな展開が連続することになり、同時に玄蕃なりの優しさをひしひしと感じることができました。
常槍本部長と雷汰の関係や、ディスレースがハシリヤン通販で取り寄せたカーペットで何を企んでいるのか気になる一方で、本作の怪人デザイン等を担当する島本和彦さんがゲスト出演。どうやったらこの相反する要素が両立するのかと思いきや、両者全く関係なく、それどころか、島本先生は別にいなくても十分お話が成立してしまうような作劇になっていました。ここまで吹っ切れた感じだと、逆に清々しいですね。
なお、前回(バクアゲ26)の感想記事は↓コチラです。
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また、同日放送の『仮面ライダーガヴ』の記事は↓コチラです。
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前回、ディスレースと遭遇した大也たち。その中で、玄蕃は我を忘れてとびかかり、鬼気迫る勢いで攻め立てます。やがて彼は人間ではない姿へと変わったのち、ブンオレンジへと変身。ディスレースは途中で逃亡しますが、ブンオレンジはそのことに気づかずそのまま暴れまわり、美羽たちを傷つけ、大也の行動で何とか落ち着きを取り戻します。同じ頃、常槍本部長は、ある人物と面会していて…。序盤では、暴走する玄蕃の姿が描写。普段は冷静でマジメなヒーローが、何かをキッカケに我を忘れて暴走するさまは、どんな作品でも強く印象に残るものですが、それは本作でもやはり同じでした。ここで興味深いのが、そんな玄蕃に対して、ディスレースが結局最後まで、彼がなぜ自分に恨みを抱いているのかを知らずにいた点。たいていここで玄蕃側が事情を話してしまい、ディスレース側が何のことか察するという展開にしがちですが、あえてそれを回避していたのが気になりました。これは偶然なのか、それとも、ここから新たなるドラマを生み出すための采配なのか―?そして、こうした玄蕃たちの裏で、何やら怪しい会合をしていたのが、常槍本部長と雷汰。彼らはハシリヤンを逆に利用してやろうと企んでおり、ブンブンキラーロボの量産体制すらも整えていました。彼らが企むものとは何なのか?これは、後半のドラマの根幹になってきそうですね。
玄蕃が語る、自身の過去。それは、自分が惑星ブレキの宇宙人であり、そこはディスレースの手でハシリヤン通販の星に変えられてしまい、父親は無実の罪で投獄されてしまったという悲しい事実でした。それと大也との出会いを聞き、真っ先に惑星ブレキの奪還を提案する美羽と錠でしたが、彼らの様子に反して、玄蕃本人の表情は晴れませんでした。一方のディスレースは、ハシリヤン通販で取り寄せたカーペットを利用し、カーペットグルマーを生成。漫画家:島本和彦のサイン会を襲撃し、ギャーソリンを集め始めます。中盤では、玄蕃の語りにより、彼の過去と大也との出会いを回想形式で描写。玄蕃ことゲンバード・デ・リバリー2世は、銀河系通販でその名を轟かせたデ・リバリー家の若旦那でしたが、惑星ブレキがハシリヤンに乗っ取られたことをキッカケに、地球へ逃げ延び、そこで大也と出会っていました。もとから調達屋稼業のようなことをしていたようですが、地球に来て玄蕃となってからは、宇宙船のパーツを加工しては物品を調達していたとのこと。ということは、いつかその調達にも限界が来たことが予想されます。遅かれ早かれ、玄蕃がこのままブンブンジャーとして活動していたら、いつかその正体はバレていたんだろうなぁ。ちなみに、このシーンの直後には、ディスレースがハシリヤン通販でカーペットを調達するさまな描写。こうすることで、ディスレースとハシリヤン通販のことを視聴者に印象付けて、より玄蕃に感情移入しやすくしているのが、非常に巧みだなと感じました。
駆けつけた大也たちは、すぐにブンブンジャーに変身し、カーペットグルマーに応戦。等身大戦ではブンレッド119が、巨大ロボ戦ではブンブンジャーロボ119が割とあっさり撃破し勝利を収めますが、カーペットグルマーの元となったカーペット自体は、サンシーターの手で回収されてしまいます。そして、今回の戦いを通して、自分は大也たちのことが好きだと感じた玄蕃が下した、ある決断とは―。終盤の戦闘は、ブンオレンジのモノローグを挟みながらの戦闘であるため、割とアッサリ決着。今回の肝は、この戦闘シーンのあとにあり、玄蕃は自分の復讐のために皆を巻き込むまいとして、ブンブンジャーからの脱退を決意します。この一連の描写は、玄蕃の優しさと大也の複雑な感情が、セリフ以外でもしっかりと感じ取れる、秀逸なシーン。観る者全てがグッと来たことでしょう。さて、脱退してしまった玄蕃が、いつブンブンジャーに戻って来るのかが気になるところですが、3rd LAPのポスタービジュアルを考慮すると、最長でクリスマス回辺りまで引っ張る可能性も否定出来ませんが、個人的には9月いっぱいでこの件は解決するんじゃないかなぁと思います。あんまり引っ張りすぎると、他の要素をこなせないですからね。
玄蕃がいなくなっても、ブンブンジャーとしての活動をやめるわけにはいかない。各メンバーが各々の出来ることをしようとする中で、錠は誰よりもアツく燃えていた。そんな中現れる新たな苦魔獣に、彼はどう立ち向かうのか!?
次回は、錠の主役回。マスクオフでの戦闘シーンもあることから、彼のかなりアツい活躍が観れそうです。玄蕃も完全にブンブンジャーと別行動という感じでもなさそうだから、じょじょに他のメンバーたちの活躍を見て、そのうちブンブンジャーに復帰するって流れなのかな。
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