思い出の先生の歌を胸に
番組は変わって、『爆上戦隊ブンブンジャー』です。
自分と違う色を持った人が一緒だと、世界はカラフルで、もっともっと面白くなるよ。前回のギャグ回から一転して、今回は大也の内面に迫る、ホロりとさせられるお話に。それだけでなく、大也や先斗の心の強さや感情なの豊かさも感じられ、とても子供番組らしい一編になっていました。
玩具販促の都合で、後半にブンレッド119の活躍等を動かないといけないことから、ドラマパートに割ける時間はどうしても少なくなってしまうのですが、これに対処すべく、「マヒロ先生のことをあえて多くは語らない」という形にしていたのには、本当に唸らされました。視聴者にぶん投げるのではなく、わざとこうして視聴者に想像の余地を与える構成、私はけっこう好きですよ。
なお、前回(バクアゲ23)の感想記事は↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
また、同日放送の『仮面ライダーガッチャード』の記事は↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
ギャーソリン集めが遅々として進まず、怒り心頭のキャノンボーグがアコギグルマーを生み出していた頃。夢から覚めた大也たちは、学童保育を訪問。子供たちと遊んだり歌ったりします。大也がギターを弾けることに驚いた未来とビュンビュンは、園長先生の発言をキッカケに、大也の初恋に興味を持つことに。そのお相手は、かつてここに在籍していたという、マヒロ先生でした。今回はかなりロケ地を絞っており、お話の大半は、大也もかつていたという学童保育を舞台に進行。彼らが子供たちと遊ぶ様子が、意識的にこまめに挿入されていてGoodでした。やっぱり、こういう風に子供と親しめて慕われる若者たちこそ、ヒーローですよね。そうした学童保育の活動の中で、大也の弾き語りをキッカケに、彼の初恋相手=マヒロ先生のことを知った未来たち。しかし、その後の顛末については、大也も園長先生も、多くを語ろうとしませんでした。マヒロ先生との初恋を、「(彼女が)遠くに行っちゃった」と一言で済ませる大也。大人である我々からすれば、何があったのか大体の見当がつくことでしょう。一方で、本来の視聴者である子供たちは、詳細はわからずとも「何か悲しいことがあったのかな」ということは察せるはず。このように、子供たちがリアタイでは直接理解できずとも、引っかかりを覚えさせるという構成もまた、子供番組らしくて良きです。
子供たちを公園で遊ばせていると、アコギグルマーが出現。子供たちを守ろうとして、大也と先斗がその攻撃に当たり、直後眠ってしまいます。玄蕃たちがあれこれ手を尽くしても2人が起きない中、先斗のほうが先に自力で起床。アコギグルマーの攻撃の効果を伝え、射士郎たちに大也を起こすことを託します。大也が囚われていたのは、マヒロ先生との記憶。射士郎たちが、彼を起こすためとった行動は―。中盤で、大也たちとアコギグルマーが接触。大也と先斗がその毒牙にかかったことで、今回のメインドラマが始まります。アコギグルマーは、相手を眠らせて偽の思い出の中に閉じ込めるというもの。これが一般市民に繰り出されればかなり厄介なものでしたが、先斗は真っ先に自力で脱出します。偽のカケルから煽られても、全く動じずに己を貫いた先斗。そこには、あのとき宇宙へ行くことを選択したことを後悔していないこともそうですが、数話前にカケルと再会していたことも、プラスに働いたのでしょう。そんな先斗に対して、なかなか脱出出来なかったのが大也。玄蕃の調達でも打つ手なしでしたが、先斗がくれたヒントをキッカケに、思い出のにじの歌で大也に外部から訴えかけようとします。ここのドラマ構成で大変興味深いのが、登場人物が誰1人として、「大也とマヒロ先生のその後」を詮索しようとしなかった点。この流れにより「ああ、これわざとその後のことを描かないつもりだな」と予想できたと同時に、あれこれ様々な想像を掻き立ててくれました。この手のお話の流れだと、誰か1人くらいは園長先生に詰問しそうなものだし、そっちのほうがお話を作りやすいんだけどねぇ。あえてそれをしなかったのは、あっぱれです。
皆が歌うにじの歌を耳にして、偽のマヒロ先生と決別し、夢から脱出した大也。そのままブンレッドへと変身し、ブンバイオレット/先斗に加勢します。アコギグルマーは一大攻勢を仕掛けようとしますが、その前にブンレッド119とブンバイオレッドの連携攻撃に押されてそのまま爆散。続いて巨大化し、赤信号の歌でブンブンジャーロボの行動を封じ込めますが、ブンブンレオレスキューと、それが合体したブンブンジャーロボ119の前に倒されるのでした。終盤で、大也も夢の中から脱出。その鍵となったのが、射士郎たちが届けた歌と、思い出したマヒロ先生の言葉でした。彼の思い出したマヒロ先生のセリフ:「自分と違う色を持った人が〜」のセリフは、それ単体でも含蓄深いうえに、色を通じて「スーパー戦隊シリーズ」のことも包含しているのが、本当に秀逸です。そしてラスト、こうしたことを乗り越えた大也は、変身しブンレッド119の力でアコギグルマーを撃破。続く巨大ロボ戦も、ブンブンジャーロボ119が、勝利を呼び寄せるのでした。ブンレッド119の活躍では、やはり今回も実際の水を使用した演出が印象的。また、公園の水場を利用した、スーツの水濡れを厭わない大胆なアクションにも、注目させられましたね。
夏といえば花火。大也たちが花火大会を楽しみにしている一方で、キャノンボーグのキャリアもまた、花火のごとく散ろうとしていた。キャノンボーグが仕掛ける最後の大攻勢!大也たちはこれを打ち破り、無事花火大会を迎えられるのか!?
次回は、キャノンボーグと決着がつくお話になりそう。お盆期間中にこのような重要回を挟むのはちょっと意外でしたが、話数的にはちょうど良いタイミングですよね。はてさて、キャノンボーグの次に来る幹部怪人は誰なのか―?
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
Twitter & Instagramやってます。よろしければ↓閲覧&フォローの方お願いします!