お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動戦士ガンダムSEED』ちょっとした感想 SEED-14(第40~42話)

今回は、機動戦士ガンダムSEED』の感想記事第14回目です。

 

オーブよさらば!アスランの決断、そしてラクスの動き!最終クールに入ったことで、今回ご紹介の3話では各種にかかるお話が進展。一気にストーリーが最終局面へと進んだ印象を受けました。本当に色々なことが起こりすぎて、「キラとカガリが兄妹でした」という要素が若干霞んでるのが凄まじいよなぁ…。そして、過去登場したキャラが続々と再登場するのも、物語の終わりが近づいていることを感じさせてくれます。

 

なお、前回(第37~39話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

PHASE-40「暁の宇宙(そら)へ」

2003年7月12日放送

登場した敵他:カラミティガンダムフォビドゥンガンダムレイダーガンダムストライクダガー

「一緒に行こう、アスラン。皆で一緒に探せばいいさ。それ(本当に戦うべきもの)もさ。」

 

STORY:連合のオーブ総攻撃が再び始まった。敗色濃厚の戦局でも、戦いに出ようとするキラそしてディアッカの姿に、アスランはついに、自分が何のために何と戦うのか、覚悟を決めた。一方、オーブの敗北を悟ったウズミは、カガリマリューたちに未来を託し、そしてつなぐために、マスドライバー:カグヤを使った彼女たちの地球脱出作戦を敢行する。そのことに気づき、襲撃してくるカラミティガンダムたち!キラとアスランは、彼らの攻撃を排除し、無事アークエンジェルとともに宇宙へ上がることが出来るのか。

 

オーブを舞台にした連合との戦闘の完結編。オーブが敗北してウズミは死亡、そしてカガリたちは彼らの尽力により何とか脱出したと、戦局的にはほぼ敗北と言っていい状況である一方、不思議と負けたことに対する悲壮感はない、ある種の不思議さも持つ一編になりました。これはおそらく、アスランが自分の進むべき道を自分で決断したこと、その彼とキラの共闘、そしてウズミたちも最後まで希望は捨てていなかったことが、その理由でしょう。希望を託されたキラたちは、これからどうやって戦っていくのかな―。

 

日が昇り、再び連合によるオーブの総攻撃が再開。オーブも可能な限り戦力を投入して応戦しますが、連合の物量を前にM1アストレイは無力であり、劣勢を強いられます。そんな中、キラもまた出撃を準備。アスランはこのままではオーブの敗北は必至であることを伝えますが、それでもキラは強い意思を持って、戦いに身を投じていきます。彼の姿、そしてディアッカの姿勢に刺激を受けたアスランもまた、彼らと同じように、オーブ側としてジャスティスガンダムに搭乗し出撃します。オルガ/カラミティガンダムたちが復調したこともあり、圧倒的物量で攻めてくる連合。いくら技術力があるオーブであっても、長期戦に持ち込まれれば敗北が必至の状況であり、直接オーブとは関係ないキラが命を賭して戦う必要はないはず。アスランはそのことをキラに投げかけますが、対するキラの意志は、揺らぐことはありませんでした。勝つか負けるかの観点ではなく、何のために戦うのかに着目し、出撃を決意するキラ。ここにおいても、アスランと比較して、陣営という考え方を超越した(捨てた)キラの視点がよく表れています。そうだよね。負けるかもしれないからって、納得出来ないことにずっと黙っていることは出来ないもんね。このキラのさまには、男気を感じました。

 

キラ「でも、勝ち目がないから戦うのをやめて、言いなりになるって、そんなこと出来ないでしょ?大切なのは、何のために戦うかだ。」

 

キラ/フリーダムガンダムアスランジャスティスガンダムのコンビネーション攻撃の前に、カラミティガンダムたちも必死に食らいつくも、大きくパワーを消耗しさらに損傷もひどくなったため、最終的には撤退に追い込まれることに。前回と同様の展開に、アズラエルはオルガたちにひどく失望します。こうして、幾分か持ち直したオーブでしたが、敗北を悟ったウズミは、マリューたちを呼び出し、カガリとともに宇宙へ脱出するよう要請するのでした。Aパート後半で、今回1回目のフリーダムガンダム&ジャスティスガンダムの戦闘が描写。フリーダムガンダムカラミティガンダムたちに手を焼いているところに、ジャスティスガンダムが加勢に駆けつけ、ともに真正面から立ち向かって相手を返り討ちにしていました。以前の戦闘では、圧倒的なチームワークの無さで敗北した感のあるオルガたち。しかし今回は、それにプラスして彼らの慢心もあるように感じられました。「俺たちなら勝てるはずだ」と思い込むのは別にいいのですが、それが肥大化しすぎて、相手が予想外の動きをしてきたときに対処しきれていないんですよね。しかも、仲間がミスするたびにヤジを飛ばして、そのせいでスキが出来てしまって相手にカウンター攻撃されるのだから、どうしようもありません。でもね、このオルガたち、悪役で性格もどうしようもないはずなのに、なんか不思議と、そこまで悪い印象が無いのも面白いところ。悪役ではあるけど、アズラエルからの扱いも雑だし、毎回キラたち負けてるからかなぁ?

 

ウズミの思いを知り、彼の言う通り脱出を決意したマリューたち。アスランも、ようやく自分の道を選択し、キラたちと共に行くことを決断します。そして、オーブの技術陣により、カグヤでの出発準備が急ピッチで準備が進められますが、それが大詰めを迎えたところで、再びカラミティガンダムたちの襲撃が開始。空中戦が想定されたことから、キラとアスランが、それぞれフリーダムガンダムジャスティスガンダムで出撃していきます。自身を含むオーブの首脳陣のみ現地に残り、他の国民や兵力、そしてキラたちを宇宙に上げようとするウズミ。その行動には、もちろんオーブが敗色濃厚になったからという理由もありましたが、それと同じくらい、次の世代に未来を託すという思いもありました。今の世の中を嘆き、このままでは絶対によくないと語って、キラたちを送り出していくウズミ。本当にこの人、人間としてよく出来てるし、言うことも都度含蓄があるよなぁ。そしてここでの彼の言葉は、キラたちの心に強く刻まれたようで、以降の話にも回想として登場しそうな様子。『X』のガロードにおけるカトックの言葉みたいですね。

 

ウズミを置いて脱出することなどできないと、最後まで抵抗したカガリでしたが、彼に力ずくで搭乗口まで連れていかれ、そして説得されたことにより、ようやく搭乗。そしてその際、彼女は自分とキラにかかる重大な関係性を知ることになりました。こうして、アークエンジェル等は宇宙に向けて出発。カラミティガンダムたちの攻撃も一層激しくなりますが、そこはフリーダムガンダムジャスティスガンダムが抑え込み、最後は水しぶきを起こしてひるませて、ついに宇宙へと脱出します。そのさまを見届けたウズミが、最期にとった行動は―。父は置いて行けぬと、最後まで抵抗し涙するカガリ。ウズミの手で半ばムリヤリ搭乗口まで連れて行かれることになりますが、その際1枚の写真を手渡されます。写真に写るは双子の赤ちゃんと、その裏にはキラとカガリの名前。そう、これにより、キラとカガリは兄妹ということが判明します。ウズミがここでカガリに託す気持ちはよくわかるけど、ただでさえオーブが滅びるかもしれないというストーリー上緊迫した状況で、こうした大きな要素をぶっこんでくるとは、ちょっと想像だにしなかったなぁ。こうした過程を経て、カガリが乗ったことで、アークエンジェル等は発進。カラミティガンダムたちは最後の抵抗を見せますが、対するフリーダムガンダムジャスティスガンダムは、的確に反撃してみせて、戦艦クサナギに捕まり、ともに宇宙へ飛び立っていきます。そして、ウズミたちはそれを確認したのち、自爆スイッチを押して、カグヤを含むオーブ全土を爆破。その命と引き換えに、連合に大ダメージを与えるのでした。ここで注目したいのが、宇宙脱出直前のフリーダムガンダムジャスティスガンダム。その気になれば、カタパルトに順々に入っていく等の描写にもできるはずですが、ここではあえて外装に捕まり、ジャスティスガンダムがしっかりフリーダムガンダムの手を握って、宇宙へ飛び立つというシーンにされています。これは間違いなく、キラとアスランが深く繋がったことを暗喩しているのでしょう。現実的ではないといえばそうかもしれませんが、演出としてグッとくるカットでした。

 

 

 

PHASE-41「ゆれる世界」

2003年7月19日放送

登場した敵他:ジン・トレーナー、ジン、ザウート、バクゥ、カラミティガンダムフォビドゥンガンダムレイダーガンダムストライクダガー

「ただ、自分の願っている世界は、あなた方と同じだと…今はそう感じています。」

 

STORY:宇宙へ無事たどり着いたキラたち。ドッキングも完了しひと段落するが、カガリは依然落ち着かない様子だった。そんな彼女は、ついにキラたちにウズミから託された写真を取り出し、見聞きした事実をぶつける。同じ頃、クルーゼやイザークは、命令を受けプラントへ帰還のために、アズラエルは月基地に向かうために、宇宙へ飛び立つ。また、水面下で抵抗活動を続けていたラクスもまた、アジトを別のところに移そうとしていた。偶然か運命のいたずらか、物語にかかわる者たちが、宇宙に集結しようとしていたのだ。

 

新規戦闘パートはほとんどなく、各キャラのドラマにかかる描写に注力された一編。久しぶりにラクスの様子の詳細も描かれたほか、各陣営の動きも描写され、宇宙を舞台に戦局が大きく動こうとしていることを予感させてくれました。今回だけであちこちの陣営のことを描いているので、どうしても1つ1つのことは淡白になってしまっているのは、仕方ないとはいえちょっと残念。まさか、クライン前議長がダイジェスト程度の描写で死亡退場しちゃうとはね…。

 

前回、ウズミたちの尽力で、宇宙へ飛び立ったキラたち。そのままアークエンジェルとクサナギは、無事宇宙空間でドッキングし、ひと段落します。キサカを中心に、今後どこへ針路をとるか検討の結果、アスランの意見もあって、L4コロニー群へ向かうことに。その中でムウは、アスランの真意を確かめるかのように、彼にあれこれ問いかけていきます。アスランの答えは―。アスランが、ザフトにいた頃につかんだ情報もあって、L4コロニー群に向かうことにしたキラたち。ここでムウは、アスランの真意と覚悟を問うために、何度も質問していきます。本当にザフトを抜けて自分たちと行動をともにするのか、そしてその覚悟があるのかと、確かめるムウ。一歩間違えれば、かなりアスランに対する厭味ったらしいシーンになりかねない描写ですが、こまめにムウが「同じ戦う仲間として信頼したい」・「自軍を抜けるってことは相当なことなんだぞ」と、ちゃんと感情に依るものではない別の理由があると提示しているのが、丁寧でいい塩梅だなと感じました。そして、そうしたムウの問いかけに、端的には回答出来なかったものの、ハッキリと自分の意志を伝えたアスラン。このやり取りにより、ムウも彼を仲間だと認めることになります。「キラと違ってよく出来ている」と、冗談めかして言うムウ。確かに、決断の早さとしては、アスランのほうが速かったですね。

 

ラクスは依然として、逃亡生活を続けながら、抵抗活動を継続。パトリックはそれを抑え込むために兵力を割いており、クライン前議長を発見し暗殺しますが、なおもラクスの抵抗活動が止むことはありませんでした。同じ頃、連合はビクトリア基地を奪還。これにより宇宙へのルートを確保したことで、アズラエルは月基地へと飛び立ちます。その目的は、フリーダムガンダムジャスティスガンダムにありました。Aパート後半では、プラント側と連合側の様子がダイジェスト的に描写。前者のほうは、ラクスの抵抗活動にかなり手を焼いていて苛立ちを募らせており、後者はフリーダムガンダムジャスティスガンダムの機動力から核エネルギーの使用を疑い、やがてアズラエルは、フリーダムガンダムジャスティスガンダムを鹵獲したいという考え方に変わっていきます。ここでは、パトリックがその異常性をさらに強めていることにビビると同時に、アズラエルの勘の良さには「おおっ」と思わされました。飄々としているアズラエルですが、やはり根は技術屋(らしい)、そのあたりの見極めは鋭いですね。そして、こうしたやや駆け足気味の描写の中で、あっさり死亡退場してしまっていたのがクライン前議長。いや、この最期は予想できたけどさ、せっかく序盤からポツポツ出てきてたんだから、もう少しくらい見せ場をあげてもいいんじゃあ…と思ったけど、これはこれで「ガンダムシリーズ」らしいか。

 

クルーゼたちが、本国からの命令を受けプラントに帰還しようとしていた頃、クサナギでは、フリーダムガンダムジャスティスガンダムのメンテナンスがいよいよ大詰め。まだ、少しだけ迷いがぬぐい切れていないアスランのもとに、キラがやってきたとき、カガリもまたその場にやってきて、ウズミに託された写真を、勇気をもって見せます。突然判明した事実に、キラは驚きますが…。1人で部屋にいたことでだいぶ落ち着きを取り戻したカガリ。ちょうど、キラとアスランがいるところにやって来た彼女が切り出したのは、前回ウズミから託された、あの写真のことでした。キラとカガリが兄妹かもしれないという、予想しなかった事実を投げかけて来たこの写真。さすがのキラも一瞬顔色が変わりますが、直後彼が返したのは、意外にも、「自分たちが兄妹かもしれないけど、それはそれでいいじゃないか」というものでした。おそらくキラ自身も、自分の出生やこの写真の秘密について、あれこれ知りたい気持ちもあったのでしょうが、ここはそうした感情をグッと堪えて、カガリのことを思い、こうした返事をしたのでしょうね。キラは、以前から押しが強い方ではなく、自分の意見を言わないときもありましたが、今回は「言えなかった」のではなく「あえて言わなかった」もの。こうした細かな違いからも、彼の成長がよくわかります。

 

アスランの言葉を受けても、カガリのために、あえて一度彼女から離れて、アークエンジェルに戻るキラ。同行していたアスランは、その道中で、シャトルを1機借りてプラントに戻りたいと言い始めます。パトリックと話したいと語るアスランの心には、まだ父への情を捨てきれない思いがありました。終盤、クサナギからアークエンジェルに戻る際に、アスランが切り出した意外な希望。それは、プラントに一度戻るというものでした。いくらアスランとはいえ、もとはザフトの一員ですから、そのまま戻って寝返ってしまうかもしれない危険性もある希望。しかしキラは、純粋にアスランの身を心配したうえで、彼の希望を聞き入れることにします。ここの過程は、時間は短いものの丁寧な作りになっており、アスランの、ウズミの批判通りとはいえ、パトリックへの情を捨てきれない葛藤と、そしてアークエンジェルシャトル=連合とわかるデザインの機体でプラントに戻るという覚悟が感じられました。そして、こうした要素があることで、キラそして視聴者も、アスランをよく知っているがゆえの情を抜きにしても、彼をある程度信用できると思わせてくれるんですよね。この細かな描写群には、なかなか唸らされました。

 

 

 

PHASE-42「ラクス出撃」

2003年7月26日放送

登場した敵他:ゲイツ、ジン

アスラン。君はまだ死ねない。わかってるよね?君も、僕も、まだ死ねないんだ。」

 

STORY:無理を聞き入れてもらい、単身シャトルでプラントへと飛び立ったアスラン。彼を待っていたのは、歓迎ではなく、コーディネーター至上主義に囚われ、息子にすら銃を向けるようになってしまったパトリックの姿だった。ラクス同様反逆者の扱いとなり、拘束されるアスランだったが、ザフト内に浸透していたクライン派の活動により、奇跡的に脱出する。時同じくして、ラクスもまた、ザフト新造艦エターナルで出撃しようとしていた。その艦長を務めるのは、死んだかと思われていた、あの人物だったのだ。

 

ここ最近は連合側のことを中心に描かれていましたが、今回は、サブタイトルからもわかる通り、ザフト側の動きを中心に描いた一編に。文字通りラクスが出撃することも大きなトピックではありますが、それと同じくらい大きな出来事として、アスランとパトリックの完全なる決別も描かれていました。これでもう、プラントに戻れない、いや、戻る必要もなくなったアスラン。続々とかつて登場したキャラたちが、味方側として再登場し、最終決戦が近づきつつあることを予感させてくれます。

 

前回、プラントに戻りたいという希望を述べていたアスラン。その希望はマリューたちにも受け入れられ、彼はシャトルを1機貸与され、キラのフリーダムガンダムに護衛されながら飛び立ちます。しばらくそのまま航行しますが、ザフトの勢力圏であるヤキン・ドゥーエの防衛網に引っかかる直前で、アスランはキラのことを思い、離脱するよう連絡。キラはそれを受け入れ、アスランに二言三言言い残して、彼を見送っていきます。Aパート前半では、キラとアスランのやり取りが中心。ここでは、アスランの身を案じるキラのさまが、強く印象に残りました。アスランがプラントに戻ろうとするのは、もちろんパトリックとの対話もそうですが、同時に彼や自分自身との決着もつけようとしている感があったんですよね。それを全て察し、「自分たちはまだ生きなければならないんだ」と、決して死を選ぶんじゃないと強く訴えかけているのが、ジーンと来ましたね。そうしたキラの言葉と思いを、ちゃんとアスラン側も受け入れているのがGoodです。そんなアスランもまた、フリーダムガンダムヤキン・ドゥーエの防衛網て攻撃されることを防ぐため、撤収を促しているのもいいところ。キラはそれを受け入れて離れて行きますが、ギリギリの宙域で待機しており、これが今回の終盤で生きてくるのが、また秀逸です。

 

ヤキン・ドゥーエの防衛網で保護されたアスランは、連合のシャトルに乗っていたことから、拘束されてパトリックの元へ帰ることに。彼はそこで、パトリックにとっての戦争の意味を問おうとしますが、パトリック自身はすでにコーディネーター至上主義とナチュラルへの恨みに憑りつかれており、アスランの話を聞こうとしませんでした。かたくなにフリーダムガンダムジャスティスガンダムのことを話さない彼に対し、パトリックは銃撃を辞しないことも示唆。それでもアスランは抵抗しようとしますが、右肩を撃たれて拘束されてしまいます。Aパート後半で、ついにパトリックと再会したアスラン。しかし、彼を待っていたのは非情なまでの仕打ちであり、これが、彼とパトリックの決別を決定的なものにしてしまいます。まあ、「フリーダムガンダムを鹵獲してこい」と命令したのに、全然連絡も寄越さないで、不意に戻ってきたと思ったら敵側に寝返った様子で「戦争について話がしたい」って言ってきたら、そりゃまあパトリックも警戒しますよね。ただここでは、既にパトリックの異常性が以前から語られており、実の息子に銃を向けて発砲するという行動を見せることで、パトリックの異常性をさらに浮き彫りにしているのが、物語の演出としてGoodです。また、撃たれることを覚悟でパトリックに飛びかかり、負傷後もそれほど語らないアスランのさまも、彼の意志そして身の振り方が固まったような感じになっていて、強烈に印象に残りましたね。

 

拘束されたアスランは、そのまま護送車へと連行されますが、当然ただやられてばかりの彼ではなく、スキを見て抵抗。それを機に、数名の兵士が彼を支援するように動き回り、その脱出をアシストします。彼らは、ラクスを支持するいわゆるクライン派の兵士たち。時同じくして、ラクスはあらかじめ占拠する準備を進めていたエターナルに乗り込み、強行突破で宇宙へ離脱。アスランを乗せた脱出艇を回収し、2人は思いもよらぬ形で再会することになります。そして、このエターナルの艦長を務める男の正体は…!アスランは自力で脱出しようとしていましたが、そんな彼を助けたのが、クライン派ザフト兵たち。ラクスがつかんだ情報をもとに、彼らはアスラン脱出幇助の命令を受けており、その中には、アンドリューの部下であるマーチンの姿もありました。前回あたりから、マーチン含めラクスに協力するザフト兵の姿がこまめに描かれていましたが、今回のこの描写で、思ったより彼女に同調する者たちが多くいたんだなとビックリ。このあと、エターナルを占拠してそれで脱出してしまうのですから、画面に出ている者たち意外にも、数多の協力者がいたのでしょう。彼女がここまでのことを成し遂げられたのは、ザフト兵の中に、戦争に懐疑的な者が一定数いたからなのかな。それとも、彼女の純粋なカリスマ性か―?そして、そんなマーチンたちに救われたアスランは、そのままエターナルの艦橋へ。そこで彼は、ラクスと再会すると同時に、かつて砂漠の虎と呼ばれていたアンドリューと出会います。死亡退場したかと思われていたアンドリューが、ここで再登場。頼れる艦長として、エターナルを見事プラントから脱出させます。彼が仲間になるのは心強いけど、まだザフト側とも繋がりを持っているのが、ちょっと気になりますね。そうしたフリをしているのか、それとも二重スパイか―?でも、彼のスタンス的に、後者は考えにくいよね。

 

エターナルはそのまま高速で航行を続けますが、ヤキン・ドゥーエの防衛網に接触したことで、ジン部隊の攻撃を受けることに。艦単体の武装では小回りが利かず、てこずってしまうことになりますが、そこへ待機していたキラのフリーダムガンダムが現れ、部隊を一掃します。こうして、エターナルはアークエンジェルと合流することになり、キラたちは、ラクスやアンドリュー等との再会に驚くのでした。やはり、戦艦単独でモビルスーツ群に対抗するのはなかなか困難。ここで好アシストを見せたのが、キラのフリーダムガンダムでした。アスランの言葉を部分的に守らず、防衛網付近で待機していたからこそ出来た芸当。ちゃんと序盤で描いたことがここで生きており、脚本の構成の巧みさを感じさせられました。いや、これは本当になかなか上手いですよ。そんなフリーダムガンダムは、ジンの大群ごときに屈するはずがなく、あっという間に勝利。そして、L4コロニー群に戻ったのち、キラはラクスやアンドリューと再会することになります。キラと再会して2人きりなったとき、クライン前議長が死んだのだと涙するラクス。気丈に振る舞っていた彼女ですが、やはりその根底は、いい意味で変わっていなかったんですね。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第43話から第45話をご紹介予定です。『機動戦士ガンダムSEED』。光る闇、打ち砕け!ガンダム!!

 

 

 

 

 

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