兄弟の生んだ力が悪を討つ!
あのとき、兄さんの指輪も光ってた!カメドーンは、2人で作ったケミーなんだよ!今回の『仮面ライダーガッチャード』は、102体目のケミー/カメドーンに関するお話の完結編。カメドーンの真実と兄弟が絆を取り戻すさまが描かれており、終盤における錆丸のドレッドルーパー撃破シーンは、「なるほどこういう表現で来るか!」と膝を打ちました。
健一も、結局は錆丸のことを思ってああした冷たいつっけんどんな態度をとっていたことが判明し、やり方は上手くはなかったものの、悪い人間ではなかったんだなという印象。ただ、感情の起伏がかなり激しかったので、情緒不安定な印象は拭えませんでした。プラスに考えれば、理性的に見えて意外にアツくなれるヤツという感じですが、そういう風に捉えられるシーンが無かったからなぁ…。
なお、前回(第42話)の記事は↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
前回、謎のマルガムと化してしまった真美。彼女は、かつての自分とグリオンの関係を告白しますが、グリオンはすでにこの金剛ラボラトリーに迫っていました。侵入したグリオンを発見したスパナは、ヴァルバラドに変身して応戦しますが、ジェルマンの能力を得たグリオンと、錬成されたゴーレムの前に苦戦。彼は宝太郎が加勢するまで粘っていましたが、当の宝太郎は、錆丸と健一の関係性に切り込んでいました。序盤では、真美の告白と、宝太郎の問いかけを通じての、錆丸と健一の過去が描写。以前は仲の良い強打だった2人ですが、錆丸が描いた亀の絵に、健一が対応を付け足した「カメドーン」の絵をもとに、錆丸がケミーを錬成しようとしたことをキッカケに、その関係にひびが生じ続けていました。幼少期の健一は、今に比べれば確かに弟思いで穏やかそうですが、ところどころしゃべり方がつっけんどんだなぁという印象。あの若干乱雑でスバっとした物言いは、もともとの性格もあるんですかね。そしてこの一連の話を聞いて、宝太郎が錆丸にしたアドバイスは、健一とよく話し合うこと。シンプルかつ珍しくない、「まあそうなるよね」ドラマ展開ではありますが、こうした考え方こそ宝太郎らしいとも感じます。
宝太郎がレインボーガッチャードに変身し、ヴァルバラドとともにゴーレムを撃破していた頃、宝太郎に背中を押された錆丸は、健一と腹を割って話すことを決断。しかし、健一は依然としてかたくななうえに、グリオンの精神攻撃を受けたところを付け込まれ、カメドーンマルガムにされてしまいます。さらに、グリオンは目的のものを入手したため、金剛ラボラトリーを放火。レインボーガッチャードらが駆けつけたときは、既に火に包まれており、亜琉美が中に取り残されていました。中盤では、健一が錆丸に対して本音の一部を吐露。彼はカメドーンの錬成の際に、不完全ながらも錆丸がそれに成功したと思い込んでおり、ずっとそれにさいなまれ続けていました。そしてそれは、健一が錆丸のことを大切に思っている証左でもあり、弱点でもありました。健一の兄としての思いはよくわかりますが、錆丸を批判する言葉を述べたり、直後自責の念に駆られて過剰なまでに自分を卑下したりと、かなり情緒不安定な感じは否めなかったかなという感じ。悪いヤツではないんだろうなとは思いましたが、主任研究員という設定もあることだし、もう少し性格を落ち着かせたほうが、より観やすいし、より健一自身に感情移入できたような気がしますね。「子供番組だから表現を大げさにしたほうが良い」というのも一理あるけど、それを加味してもちょっとオーバーすぎじゃないか…?そんな健一は、グリオンの侵入に気づかず、彼の精神攻撃を受けてしまうことに。錆丸が豹変し、それに健一がビビりまくるさまは、かなり「ウルトラシリーズ」のホラー描写みがありましたね。
レインボーガッチャードがカメドーンマルガムと戦う中、グリオンはドレッドルーパーを錬成し錆丸を襲撃。勇気をもってレインボーガッチャードからパスされたエクスガッチャリバーで応戦しますが、やはり1人で粘るのには限界がありました。しかし、カメドーンマルガムの中で自我を保っていた健一の、本音とその思いの吐露を耳にしたことで、錆丸はこれに反論。それによりカメドーンマルガムの動きが止まり、レインボーガッチャードの逆転のチャンスを生みます。これによりカメドーンのケミーカードに回収したレインボーガッチャードは、そのまま錆丸にパス。錆丸はエクスガッチャリバーでその力を使ってドレッドルーパーを撃破し、ヴァルバラドも金剛ラボラトリーの中から亜琉美の救出に成功するのでした。終盤では、レインボーガッチャードVSカメドーンマルガムと、錆丸VSドレッドルーパーの戦闘が同時並行的に描写。前者の戦闘については、演出としてわざと生身の健一の姿に戻し、レインボーガッチャードを傷めつけながらも思いをぶちまける彼の姿に、ドラマとしてのアツさを感じました。何の前触れもなくパッと切り替わったから、一瞬何が起こったのか混乱しちゃったけど、これはいい演出でしたね。そして、これよりもさらにアツかったのが、錆丸とドレッドルーパーのバトル。前回の次回予告の時点では、「生身の錆丸が戦うなんてどう考えてもムチャだろ」と思っていましたが、カメドーンのケミーカードを装填したエクスガッチャリバーでフィニッシュさせるとは、制作陣もなかなか考えたものだなと、観ていて膝を打ちました。ドラマ展開として、錆丸が困難を、しかもカメドーンを通じて乗り越えたという象徴にもなるし、最近出番の少なかったエクスガッチャリバーの販促にもなっていますからね。これらを両立させたこのシーンは、本当に秀逸だなと感じました。
宝太郎の友人であるがゆえに、今まで何度もガッチャードの戦いに居合わせては、記憶操作を受け続けてきた加治木。しかし、消えたはずの記憶が少しずつ復活しつつあった。ガエリヤが不穏な動きを見せる中、加治木の記憶をよみがえらせてはどうかと、宝太郎はミナトに提案するが…?
次回は、おそらくガエリヤとの決着回の前編。なんだかギャグ回っぽさをぷんぷんさせていますが、HP掲載のあらすじを読んでいると、最終的には感動できるオチになりそうな気がします。加治木の記憶、最終的には全部よみがえりそうな気がするなぁ。
…というワケで、記事は「『爆上戦隊ブンブンジャー』バクアゲ19 ちょっとした感想」に続きます。
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