お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

現代に残るリアルな昭和戦前期―JR鶴見線国道駅

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今回は、先日3月21日に訪問した、JR鶴見線国道駅にかかるレポートです。

 

沿線が京浜工業地帯に面しており、またその歴史的な経緯もあってか、工場関係者が主に使う私鉄の雰囲気漂うJR路線という印象の鶴見線中でも、鶴見駅の次の駅である国道駅は、1930年(昭和5年)開業当初の駅設備が、ほぼそのままの状態で現在も使用されており、鉄道ファン以外にも、その存在を知る人の多い駅です。

 

私が訪問したのは、祝日の昼下がり。平日ではないため工場への出勤客も少ないほか、時間帯も中途半端であったため、当駅の利用者は、1列車あたり1〜2名ほどでした。

 

 

 

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国道駅は、2面2線の相対式ホーム。急カーブ上に建てられており、ホームに立っていてもそのカーブのキツさを感じるほどです。

 

屋根は各ホームの出入り口付近にのみ存在し、両ホームのそれはアーチで合体している構造。またホーム自体も、点字ブロックはあるものの嵩上げはされておらず、209系電車の床面とは合っておらず、段差が生じでいます。こうした構造に、昭和初期の名残をプンプン感じますね。

 

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ホームから地上への階段を降りると、途中踊り場があり、そこで両ホームからの通路が合流。さらに階段を降りると改札口があります。

 

この踊り場の存在がなかなか洒落ており、高架下通路とかつての商店街を一望出来る構造になっているのがGood。今では寂しい小駅になっていますが、昔は人が賑わい、また鶴見線の前身である鶴見臨港鉄道が、いかに趣向を凝らして造ったかがよくわかります。

 

こうした構造に、少なく感じる電飾と、コンクリートむき出しの造り。どこかで見たことがあるなぁと思ったら、昭和の戦前期に撮影された、東西各私鉄のターミナル駅の雰囲気と酷似してるんですよね。鉄道建設がブームだった約100年前の、先人たちの気合いと遊び心を、ひしひしと感じました。

 

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ちなみに通路沿いには、多種多様な駅掲示物が存在。様々な年代のものが入り混じっており、中には明らかに、どう新しく見積もってもJR東日本発足以前に設置されたものだろうなというものも、かなりあります。その時代を意識して作られたレプリカではなく、当時のものが現代にも息づいているということに、素晴らしさを感じますね。

 

 

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では、改札口を抜けて、駅舎とその周囲を観察してみましょう。

 

簡易Suica改札機が設置されている改札口は、ラッチなども引き剥がされ、寂しい無人駅という趣きに。しかし、隣に残る封鎖された駅員窓口が、かつてのこの駅の姿を感じさせてくれます。

 

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そんな改札口を出ると、高架下部分が全体が駅舎になっており、電飾の少ない長い通路が存在。改札口は、北口の近くに造られています。

 

北口に出ると、駅名の由来となった現在の国道15号線がすぐ目の前に。駅前広場等は無く、駅看板が無ければ駅だと気づかないような、本当に高架下に隠されたような感じになっています。

 

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駅北口に向かって右側には、倉庫のようなものがあり、その上には不自然なデコボコが。これがかの有名な、戦時中に米軍機からの機銃掃射を受けた痕跡です。もう80年近く経っているのに、こんなにくっきり残ってるんですね。

 

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続いて、今度は高架下を通り抜け、南口へ行ってみましょう。

 

南口まで続く高架下で、現在使用されている痕跡があるのは、男女共用のトイレのみ(この構造にも、時代を感じますね)。南口に向かって右側には、かつて多くの商店があったようですが、現在営業している様子は感じ取れませんでした。

 

そうして出た南口。北口と同様道に面しており、駅前広場はなし。国道に比べると道幅は狭いですが、それでも人・車とも通行量はそこそこ多めでした。

 

でも、これだけ通行量があるのに、国道駅の高架下を通路として使う人は、誰もいなかったんですよね。それがよけいに、この駅の寂しさを加速させてくれています。

 

 

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最後に、ホームへ戻って、鶴見方面・鶴見小野方面それぞれの電車を撮影してみましょう。

 

国道駅は、上述した通り急カーブ上の駅。そのため車両はかなり傾きながら停車し、鶴見方面の電車は撮りやすい一方、鶴見小野方面はギリギリ編成全体を収められるかどうかという難しい画角になります。

 

鶴見線は現在209系3両編成で運行されていますが、そうした短編成でも捉えるのが難しいなんて、相当な急カーブですよね。

 

そんな209系電車と、国道駅の雰囲気は不思議とマッチしており、なんだか都会のど真ん中を走る地域密着型路線という印象を与えてくれます。その誕生年の差は約60年超あるというのに、なんなんだこれは…!(ほめてる)

 

 

 

 

 

 

 

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都心部では珍しい、昭和戦前期の構造がそのまま生きている国道駅。鉄道ファンのみならず、多くの人に一度は見てもらいたい、貴重な施設であると感じました。

 

さてこの日は、このあと鶴見駅でも少しだけ鶴見線を観察しました。これについては、来週(4月4日以降を予定)取り上げることにしましょう!

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

 

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