お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動武闘伝Gガンダム』ちょっとした感想 巻之十七(第47話~49話[終])

今回は、機動武闘伝Gガンダム』の感想記事第17回目です。

 

第13回ガンダムファイト、ここに完結!今回は、いよいよ最終3話のご紹介。大筋のお話は、既に前回ご紹介の第45話で完結しているとも言えるのですが、それを上回るアツさと感動がここにありました。最終回はさんざん各所でネタにされてるけど、スゲェアツい話だったなぁ!

 

なお、前回(第44話~46話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第47話「デビルコロニー始動!大進撃シャッフル同盟

1995年3月17日放送

登場した敵他:デビルガンダム

「国は違えど、我らの思いはただ1つ。皆の心をまとめたのは、お前だぞ。戦いはこれからだ。さあ、ゴングを鳴らせ…ドモン・カッシュ!」


STORY:皆さんお待ちかね!大気圏を飛び出し、ついにデビルガンダムと対峙したドモン。しかしデビルガンダムは、ネオジャパンコロニーを取り込み、幾多のガンダムヘッドを融合した禍々しい姿となって襲い掛かってくるではありませんか!そこでウルベ少佐の過去と野望を知り、窮地に立たされるドモン。彼を救うのは、強い絆で結ばれた、シャッフル同盟の仲間たちと、彼らを取り巻く人々なのです!ミカムラ博士の決死の行動で突破口を見つけたドモンたちは今、デビルガンダムの懐へ飛び込むべく、一大攻勢を仕掛けます!

 

引き続きデビルガンダムとの戦いが描かれる今回は、前回と同じく、ドラマパートが重視されていた一編。今まであまり描かれてこなかったウルベ少佐の過去、そして彼の性格がよく描かれており、本編の大半がそれの時間に割かれていました。ウルベ少佐の考え方や行動はゆがみ切っていますが、ところどころドモンやマスター・アジアと共通しているところがあるのがポイント。ウルベ少佐はある意味、ドモンやマスター・アジアの、あり得たかもしれないもう1つの姿なのかもしれませんね。そして、サブタイトル通りのシャッフル同盟の大進撃は、終盤で展開。仲間たちの絆が、物語を盛り上げてくれています。

 

前回、デビルガンダムを完全復活させたウルベ少佐。彼は大胆にも全世界へ宣戦布告し、ガンダムファイトの撤廃とデビルガンダムによるネオジャパンの覇権の永久継続を宣言します。チボデーたちがあっけにとられる中、大衆たちはパニックに陥り、コロニー間の停戦条約は実質的に無意味となって、先陣を切る形でネオアメリカがネオジャパンへ攻撃を開始。しかし、最強兵器の自由の女神砲は全く歯が立たず、逆にデビルガンダムの攻撃の前に前線基地は消滅。ネオアメリカ軍は、大きすぎる痛手を負うのでした。序盤では、ウルベ少佐の横暴とデビルガンダムの脅威が描写。もはや自分の野望達成は近いと確信した彼は、堂々とデビルガンダムで暴れ始めます。やってることはとんでもないのですが、デビルガンダムを本格的に起動する直前に、ネオジャパンコロニーの人々にきちんとシェルターへ避難するように指示を出しているあたり、彼には“愛国心”が残っているのかなとも感じました(その形はかなり歪んでるけどね)こうしたウルベ少佐の活動に対し、真っ先に抵抗を見せたのがネオアメリカ。最終最強兵器である自由の女神砲を放ちますが、バリアで簡単に防がれたうえ、逆にデビルガンダムに返り討ちにされてしまいます。「自由の女神を兵器にする」という発想の時点でびっくりですが、それを操るネオアメリカの軍人が、明らかに見た目がマッカーサー元帥なのがこれまたびっくり。いやいや、いろいろとネタ仕込みすぎでしょ…。

 

大気圏を突破し、宇宙のデビルガンダムと対峙するドモン。ガンダムヘッドを倒しながら接近を試みますが、どうもキリがありません。そんな中で、ウルベ少佐は自分の過去と思惑を語り始めます。その話に衝撃を受けたドモンは、同時に彼の身勝手さに怒りを覚え、死力を尽くしてさらに戦います。しかし、風雲再起もガンダムヘッドに拘束され、戦局は緩やかにドモンの劣勢になりつつありました。ウルベ少佐が、今回のような極端な行動に出た理由。すべては4年前の第12回ガンダムファイト勝戦に、その始まりがありました。ネオジャパンの代表ガンダムファイターとして出場していたウルベは、決勝戦にてマスター・アジアのクーロンガンダムに敗北。そこで「力こそ正義である」という極端な思考とガンダムファイトへのむなしさを抱くようになり、さらにデビルガンダムを目の当たりにしたことで、それを利用した全世界の覇権獲得を計画。ついにそれを実行に移したのでした。やっていることは完全に悪ですが、要所要所でウルベ少佐がマスター・アジアやドモンが覚えたものと同じ感覚を抱いているのが、見逃せないポイント。ウルベ少佐はある意味、マスター・アジアやドモンの、ありえたかもしれないもう1つの姿―なのかもしれませんね。こうした描写は大変Goodなのですが、この直後ドモンが、ウルベ少佐がネオジャパンのガンダムファイターだったことに驚くのは、ちょっと違和感。前回大会の代表ファイターくらい、今回の代表ファイターであるドモンなら知っていて当然な気がするけど…自分でも調べず、他の誰も教えてくれなかったのかな?

 

地球にまだ残っていたチボデーらシャッフル同盟は、すぐさまドモンを助けに行きたいものの、モビルファイター単独では大気圏脱出ができないため、何もできないというもどかしい状況。そんな中、ナスターシャが独断でネオロシアの護送船ゴルビーⅡを起動し、アルゴを釈放してシャッフル同盟にドモン救援に向かうよう指示します。それを受けた彼らは、全員で宇宙へ急行。ガンダムヘッドにとらわれているドモンを救出し、一気に加勢します。Bパートより、待ってました、チボデーたちシャッフル同盟が一斉に加勢。それに大きく尽力したのは、ナスターシャでした。今回の彼女は、シャッフル同盟が宇宙へ上がるためにゴルビーⅡを提供しただけでなく、ガンダムファイトに優勝していないにもかかわらず、独断でアルゴの拘束を解きと彼の部下たちを釈放。彼女自身も指揮を執り、デビルガンダム迎撃に向けて出発します。以前からアルゴとナスターシャはいい雰囲気がありましたが、今回で一気にその発展具合が観られた感じ。アルゴに本国から身を追われないかと訊かれた際に、「そのときは、私も一緒に海賊になろうか」なんて冗談、初期の彼女なら絶対に言わないセリフですよね。以前も思ったけど、このガンダムファイトを通して、彼女も大きく変わったんですね。こうして宇宙へ飛び出したシャッフル同盟は、これでもかというほどの怒涛の攻撃を開始。しかし、ドモン/ゴッドガンダムの救出には成功したものの、デビルガンダムに痛手を負わせるまでには至りませんでした。

 

シャッフル同盟の加勢を受けたドモンは、勢いづいて再度進撃を開始。しかし、デビルガンダムは外からの攻撃ではびくともせず、有効な攻撃ができないでいました。そんな中、瀕死のミカムラ博士は、ネオジャパンコロニー内で永久冷凍刑になっているカッシュ博士の部屋を利用した内部への突入作戦を提案。身を挺してカッシュ博士のカプセルを宇宙へ射出し、その部屋自体を破壊して、ドモンたちの侵入口を作ります。これを確認した彼らは、ゴッドガンダムの爆熱ゴッド・フィンガーで一気にそこまでの道筋を作り、進んでいくのでした。ちょっとやそっとの攻撃では、全く動じないデビルガンダム。その突破口になりうるものを開いたのは、瀕死のミカムラ博士でした。彼は、カッシュ博士のカプセルがネオジャパンコロニーの外部スレスレにあることを利用し、その部屋そのものを破壊して入口とし、ドモンたちの侵入を助けます。この捨て身の行動により、ミカムラ博士は宇宙へ投げ出され死亡。カッシュ博士のカプセルも投げ出され、ゴルビーⅡが回収に向かいます。デビルガンダムを倒すまでの間に、多くの犠牲を払ってしまったドモン。さあ、敵との決着は近いぞ―!

 

 

 

第48話「地球SOS!出撃ガンダム連合!!」

1995年3月24日放送

登場した敵他:デビルガンダムグランドマスターガンダム/ウルベ・イシカワ

「全てのガンダムよ集結せよ!ここに我ら世界ガンダム連合を作り、地球の存亡をかけ団結し、勝利するものなり!」

 

STORY:皆さんお待ちかね!地球本土に触手を伸ばし、何もかも食らおうとするデビルガンダム。そうした暴挙に抵抗すべく立ち上がったのは、キラルやアレンビーを中心とした、世界各国のガンダムたちでした!外側の攻撃を彼らに任せたドモンたちは、復活したカッシュ博士のアドバイスをもとに、デビルガンダムの中へと突入。動力炉方面へと直行しますが、なんとそこでは、ウルベ少佐がグランドマスターガンダムを起動し、ドモンたちを倒そうと待ち構えていたではありませんか!その強大な力の前に、一気に劣勢に立たされる彼ら!このまま、地球は終わりを迎えてしまうのでしょうか?

 

最終回1話手前となる今回は、ウルベとの決戦回。母なる地球を守るべく一致団結する世界各国のガンダムファイターたち、デビルガンダムの内部に突入し、死力を尽くして戦うドモンたちと、もう今回が最終回でもいいんじゃないかというくらいの熱量のドラマが描かれました。終盤で展開される、ドモンたちが全員の力を合わせて放つシャッフル同盟拳は、カッコよさMAX。でもまさか、ウルベが今回で退場しちゃうとはねぇ。

 

さらに勢いづくデビルガンダムは、地球に直接触手を伸ばし、人や大地を侵食。その横暴に怒るドモンたちでしたが、デビルガンダムの攻撃に悩まされ、なかなか進撃できないでいました。そんなとき、アレンビーのノーベルガンダムと、キラルのマンダラガンダムを皮切りに、ガンダムファイトに出場していたガンダムたちが続々と集結。彼らは自然に、地球を守る「ガンダム連合」として結集し、ゴッドガンダムたちを取り巻いていた触手を破壊し、さらに地球に伸びていたそれをも破壊するのでした。ウルベ少佐はガンダムヘッドや触手を地球へ伸ばして、人や大地を直接攻撃。いよいよデビルガンダムの影響が、地上へも出始めます。ウルベ少佐は地球や宇宙の覇権を獲得するのが目的だったはずなのに、そのベースの1つとなる地球を直接破壊するのってあんまり意味ない気がするけど、どうなんだろ…。まあ、悪役ムーブとしては正しいけどね。そんなデビルガンダムの脅威に対し、なかなか抵抗できなかったドモンたち。その彼らを支援し、代わって第一線で戦い始めたのは、かつてドモンたちが拳を交えたガンダムたちによって構成された、ガンダム連合でした。ここぞというところで駆け付けてくれたのが、各国のガンダムたち。その音頭を取っているのが、ガンダムファイトを通じて改心したキラルなのが、何とも素晴らしいチョイスです。ベタな展開と言えばそれまでですが、いや~、このシーンはアツかったなぁ!

 

ガンダム連合が引き続き奮闘を続ける中で、ゴルビーⅡの中で、ようやくカッシュ博士が復活。彼から助言を受けたドモンたちは、一気に動力炉へと進撃し、デビルガンダムの活動を止めようとします。しかし、そこではウルベ少佐がグランドマスターガンダムとともに待ち構えていることを、彼らはまだ知りませんでした。万が一の時の決戦用にウルベ少佐が用意していたのが、グランドマスターガンダム。その姿は、かつてドモンたちが戦ったガンダム四天王4体マスターガンダムガンダムヘブンズソード・グランドガンダム・ウォルターガンダムを合体させたような姿でした。ウルベ少佐の乗機が、完全オリジナルデザインじゃないのはちょっと意外。このデザインコンセプトでも強さは十分にアピールできていますが、同時にウルベ少佐自身の小物さ(自分で生み出したものではなく、今までのものの寄せ集めに過ぎない)を表しているのでしょうか。

 

一度はチボデーたちをこの戦いから引き離そうとしますが、彼らの強い意志を受けて、再び団結して動力炉へ突入。そこでは、グランドマスターガンダムが待ち構えていました。今まで磨いてきた技を投入して挑みますが、その巨体で襲い掛かってくるグランドマスターガンダムは驚異的な強さを誇り、あっという間に追い詰められてしまいます。ほとんどなすすべもなく追い詰められていく状況に、さすがのドモンも心が折れかけます。動力炉に向かうシーンでは、ドモンたち5人の落ち着いた会話の様子が描写。彼らの揺るがない結束っぷりに、心打たれましたね。「ここで今さら、チボデーたちがドモンに言われて引き下がるはずがない」ということは、ここまで観てきた視聴者なら火を見るよりも明らかなんだけど、それでもドモンがここで彼らを退避させるような発言をしたのは…彼なりの優しさだったんだろうなぁ。そんな彼らが迎え撃つのが、グランドマスターガンダム。その力は強大であり、ドモンの石破天驚拳すらもすぐに破られてしまい、一気に窮地に立たされてしまいます。グランドマスターガンダムの攻撃を1発受けただけで、次々に劣勢に陥っていくドモンたち。ドモンを除く彼らのやられ方が、かつてガンダム四天王を相手にしたときのピンチシーンとほぼ同じ構図になっているのが、興味深い演出です。

 

ドモンの脳裏によみがえったのは、マスター・アジアやシュバルツといった、自分を支えてくれた人々。彼らの声援を受けたドモンは、気を取り直して、自分の拳に全身全霊を込めます。そしてそれはチボデーらシャッフル同盟にも伝わり、5人全員で必殺技「シャッフル同盟拳」を放ち、グランドマスターガンダムに勝利。これでようやくデビルガンダムは一時的に動きを止めますが、直後さらなる進化を遂げでしまいます。ドモンたちに残された、最後の手段は…。心が折れかけていたドモンを救ったのは、自分を教え導き、そして死んでいったマスター・アジアたち。彼らの言葉から、絶対に勝利をあきらめない気持ち、そして地球を守るというゆるぎない思いを奮い立たせたドモンは、チボデーらとともに、新必殺技:シャッフル同盟拳を放ちます。シャッフル同盟拳発動シーンは、全員ハイパーモードと化してセリフをみんなで絶叫するので、画面も音声もうるささMAX(ほめてます)。それがドラマを、グランドマスターガンダムとの決着シーンを盛り上げていました。これでようやくデビルガンダムの動きは止まりますが、再び活動を開始。もはやその動きを止める手段は、生体ユニットの破壊しかありませんでした。それはつまり、レインの死を意味すること。ここまで来て、ドモンは地球のためにレインをあきらめないといけないのか?次回へ続く―!

 

ドモン「師匠が教えてくれた!母なる大地、あの地球こそ、最高の命なのだと!」

 

 

 

第49話(終)「G(ゴッド)ガンダム大勝利!希望の未来へレディ・ゴーッ!!」

1995年3月31日放送

登場した敵他:デビルガンダム

「レインの心の扉を開くのに、絶対に効く呪文を教えてあげる。それは、「好きだ」って一言。」


STORY:皆さん、いよいよお別れです!ウルベ少佐を失ったにもかかわらず、デビルガンダムはその攻勢を強め、アレンビーらガンダム連合は大ピンチ!しかも、デビルガンダム内部では、グランドマスターガンダムが復活し、レイン自身がデビルガンダム最終形態へと姿を変え、ドモンたちに、襲い掛かってくるではありませんか!ドモンが近づけば近づくほど、その攻勢を強める最終形態の真意とは?アレンビーをはじめとする仲間たちの声を受けたとき、ドモンは、最後の手に打って出ます!発動、石破ラブラブ天驚拳!デビルガンダムが倒れる時、ドモンとレイン、いや、新たなる地球の未来の門出を告げるゴングが鳴り響くのです!

 

ガンダムシリーズ」どころか、あらゆる作品の中でもトップクラスのネタバレタイトルであると名高い一編である、本作の最終回。そりゃ最終的に主人公が勝利するのは当たり前だろ…と思っていましたが、その勝利へのアプローチが、今までのドモンたちの戦いとは真逆の、拳をぶつけるのではなく対話(という名の実際は告白)で決着をつけるという形が、非常に面白いなと感じました。なるほど、これは確かに、今までのドラマのテイストとサブタイトルだけからじゃ、この展開は読めませんわ。なかなか考えられているんだなぁ。

 

前回、グランドマスターガンダムを下したドモンたち。しかし、デビルガンダムは再びその攻勢を強め、地球へと触手やガンダムヘッドを伸ばし始めます。いっそう連携を強固にするガンダム連合は、キラルとアレンビーを戦闘にその破壊にあたりますが、とても追いつかず、時間とともに破損機体も増えていく状況。ゴルビーⅡも加勢して、なんとか地球から注意をそらそうとしますが、焼け石に水状態でした。生体ユニットであるレインがダメージを受けていないことから、デビルガンダムの動きは一瞬しか止まらず、逆に攻勢を強めるように。ドモンたちがデビルガンダム内にいたことから、この攻撃に立ち向かったのは、ガンダム連合でした。ガンダム連合は、今まで戦いあっていたとは思えないほどの見事な連携攻撃を披露。彼らもまた、ガンダムファイトを通して、拳を通じてわかりあった仲である…ということなのでしょうね。しかし、そうした彼らの攻撃も、ガンダムヘッドを1つ1つ倒していくのがやっと。ガンダムヘッドはそうした彼らをあざ笑うかのようにどんどん増殖し、やがて多くの機体が叩き落されていきます。このシーンでは、そこまで生々しくはないものの、宇宙空間で大破していく機体も描写。おそらく、中のガンダムファイターたちも戦死してしまったことでしょう。本作の場合、戦いを通じて死亡するキャラがモブ含めてほとんどいなかったので、いろいろな意味で新鮮に感じましたね。


デビルガンダム内では、グランドマスターガンダムが復活。もはやデビルガンダムと同化しているそれは、自己再生と自己増殖を繰り返しており、チボデーたちがどれだけ攻撃を繰り出しても再生し、いたちごっこの状態となってしまいます。一方で、ドモンはようやくデビルガンダムの中枢に到達。レインを救出しようとしますが、代わりにそこに待ち構えていたのは、デビルガンダム最終形態でした。その搭乗者は…。グランドマスターガンダム、まさかのここで復活。と言っても、乗っていたウルベ少佐は前回死亡しているため、ほぼガンダムヘッドと同じような、意志の感じられない存在でした。とはいえ、もともとの攻撃力が高いので、厄介なことに変わりなし。後述する通り、ドモンがもしデビルガンダムを倒せてなかったら、チボデーたちもおしまいだったろうなぁ…。そんな彼らが奮闘していた時、触手を振り切ってようやくデビルガンダムの中枢へと到達したのがドモン。その中には、なんと外のデビルガンダムと同じ形のもの=デビルガンダム最終形態がおり、ドモンは驚きます。さらにその中には生体ユニットと化したレインがいるのを目の当たりにしたことで、彼は絶句するのでした。デビルガンダム最終形態は、ドモンが近づけば近づくほど攻撃を強め、どうにも手出しできない状況。ゴッドガンダムに対する防衛本能なのでしょうが、それと同時にカッシュ博士の「レインがドモンを避けている(ミカムラ博士らの陰謀に巻き込んだことを悔やんでいる)=ドモンを近づけさせないために攻撃してきている」という解釈を提示しているのが、面白いアプローチだなと感じました。この手のパターンって、敵側に堕ちたキャラに残る良心が、敵そのものを打ち破る展開になりがちだけど、逆にその心がドモンにとってのカセとなり、ドラマを生んでるんですよね。ただ、制作陣がそこまで考えてこうしたシーンを作ってるのかはわからないけど…。

 

カッシュ博士からこの事態に関する推測を聞かされ、もはやレインを救う手立てはなく、このまま離れ離れになってしまうのかと嘆くドモン。そんな彼を奮い立たせ、勝利へのカギを与えたのが、アレンビーやチボデーたち仲間の絆でした。レインの心を開かせることで、彼女をデビルガンダム最終形態から解放することを決意したドモンは、全世界に開放されている通信回線越しに、レインへ告白。それにより心を開いたレインは、ついにデビルガンダム最終形態から解放されます。自分の無力さと絶望的な状況に、膝をつき心が折れかけるドモン。そんな彼を、今度はアレンビーやチボデーたちなど、今生きている仲間たちの声が救います。皆ドモンとレインの仲のことには気づいており、彼女の心を救うため、告白するよう促す展開。「力がダメなら心に訴えかける」というのはいい戦術だと思いますが、この全世界に通信がつながっている状況で告白させるって、なかなかだよなぁ。そうした仲間たちのアドバイスに対し、ドモンは立ち上がり、堂々とレインに対して告白。それによりレインの心が救われたとき、デビルガンダム最終形態の呪縛が解かれるのでした。「恥ずかしい告白シーン」としてよく言われている、このドモンのシーン。セリフがド直球なのが彼らしいけど、そんな彼にレインが心を開いていくさまを、デビルガンダムの生体ユニット部分がじょじょに開いていくさまにダブらせているのが、いい演出です。

 

ドモン「なあレイン。決勝の朝、俺言ったよな?お前に、聞いてほしいことがあるって。俺は戦うことしかできない不器用な男だ。だから、こんな風にしか言えない。俺はお前が…お前が…お前が好きだ!お前が欲しい!!レイン!!!」


デビルガンダム最終形態から解放されたレインを、抱き留めたドモン。残すは抜け殻となったそれのみであり、これに対しては、2人で石破ラブラブ天驚拳を発動。ハート形にデビルガンダム最終形態を射貫き、勝利するのでした。デビルガンダム最終形態を打ち破ることになったのは、石破天驚拳とドモンとレインの愛の力を合体させた、「石破ラブラブ天驚拳」。その技の名前も強烈ですが、ハートに乗ったキング(ドモンがキング・オブ・ハートであることにも由来)がデビルガンダム最終形態に突撃し、ハート形に射貫いて倒すという描写もかなり強烈です。アツいんだかこっぱずかしいんだか、なんだかよくわからない感情に包まれるこのシーンですが、ドモンたちの熱量はハンパなく、最終決戦の決め技にふさわしい勢いになっていました。こうした独特なアツさも、『G』の魅力だよね。


こうして、デビルガンダムとの長きにわたる戦いは決着。ネオジャパンコロニーの市民たちも無事であり、胸をなでおろすカラト委員長でしたが、この先のガンダムファイト、そして世界の未来に一抹の不安を覚えます。しかし一方で、カッシュ博士にはその不安がありませんでした。なぜなら―。デビルガンダムが倒されたことで、ネオジャパンコロニーの市民たちも解放。ガンダム連合の大部分も生き残り、皆それぞれの祖国へと帰っていきます。ドモン含めて、ガンダムファイターたちが宇宙を飛び交う姿を見上げて、ラストに語るカラト委員長とカッシュ博士の言葉が、これまたグッとくるもの。ガンダムファイトは今後も続き、様々な波乱を生むかもしれないが、若者たちがきっと未来を作り上げていくはずだ―。不穏な未来の中に確かに輝く希望があることを予感させる、いい塩梅なラストでしたね

 

カラト委員長「しょせん我々人類は、戦わずにはいられぬ生き物…」

カッシュ博士「そして、希望の未来を勝ち取っていく。あの若者(ドモン)たちのようにね。」

 

機動武闘伝Gガンダム』。これは、ガンダムファイターたちが己の拳で友情と未来を切り開いていった、ファイターたちのアツい生きざまの記録である。

 

 

 

 

…こうして、『G』の物語は完結となりました。

 

次回は総括として、改めて『G』を振り返ってみることにしましょう。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

機動武闘伝Gガンダム』の本編は、各種サイトで公式配信中!↓コチラもチェックだ!

 

 

 

 

 

ガンプラ Pick Up!

Gガンダム』に登場したモビルスーツガンプラの一部を、ピックアップしてみよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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