お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『ウルトラマンデッカー』第17話 ちょっとした感想

確かに受け継がれていた勇気のしるし

 

 

 

腕のケガは大丈夫か?んなもん気合いだよ、気合い!今回の『ウルトラマンデッカー』は、ムラホシ隊長とソウマが主役のお話。ナイゲル局長の取調べというシチュエーションを上手く用いて、ムラホシ隊長の人間性とソウマの過去の深掘りをし、さらに「取調べの間もゴメス(S)の脅威が迫っている」ということを表現するために、断続的に特撮パートを挿入する等、ドラマと特撮各パートの両立がしっかりと図られていた一編になりました。

 

ムラホシ隊長とソウマの10年前の一件の登場は、やや唐突な感じもありましたが、描写にしっかりと時間を割くことで違和感を軽減していましたね。継田脚本も、なかなか魅せるところは魅せてくれますよねぇ。この人、ぶっ飛んでるときは徹底的にぶっ飛んだ作品作ってるんだけど…。

 

なお、前回(第16話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

◎ストーリー面

ナイゲル局長の取調べというカセを通して、ムラホシ隊長とソウマの関係、そしてGUTS-SELECTの絆の深さをよく描写できていた今回。欲を言えば、これまでのお話において、ソウマのGUTS-SELECTの本当の入隊理由をにおわせてくれているとよかったのですが(それに触れられてるのは、第6話くらい)、1つのお話の中で、ここまで描ききっているのは、よく頑張ったと言えるでしょう。ソウマもやっぱり、かなり人間味のある人物ですよね。

 

前回、カナタたちが知らされた、ムラホシ隊長の取調べ。彼らが驚いている間にナイゲル局長が到着し、取調べが始まります。そんな中で、突然ゴメス(S)が出現。早急にGUTS-SELECTの出動が必要と思われましたが、ナイゲル局長はそれでもムラホシ隊長を拘束し続けていました。その理由は…。ナイゲル局長は、割と早い段階で登場。さっさとムラホシ隊長を取調室へと連行し、事情聴取を始めます。ナイゲル局長は、カナタたちから見ると頭でっかちな上官に見えますが、規程や規則に忠実なタイプ。そのため、個人的にはそこまで嫌悪感を覚えませんでした。でも、ゴメス(S)が出現した際は、隊長権限をカイザキ副隊長が代行することを速やかに承認しても良かったんじゃないかなぁ。そもそも、副隊長ってポジションは、隊長のサポートや何かあったときのための代行指揮を執る役職のはずなのに、隊長不在のときにすぐ権限移譲が、しかもカイザキ副隊長自身の判断でできないっておかしくね?おまけに、ナイゲル局長は「前例がないので本部に問合わせ中」と言ってたけど、本当に緊迫した有事のときに、そんな悠長なことは言ってられないでしょ…。このように、今回は序盤からGUTS-SELECTのピンチが描かれますが、ソウマがデッカーの正体に言及するという、クスっと笑えるシーンも存在。カナタが墓穴を掘った格好にもなっていたのが興味深かったですね。ソウマは、「(カナタ=デッカーなのは)1000%ありえない」って言ってたけど、あの口ぶりだと絶対うすうす勘付いてそうなんだよなぁ。

 

ムラホシ隊長にかけられた嫌疑を晴らすために必要な、10年前の一件の証人。カイザキ副隊長たちは、それよりも緊急事態のためなんとかGUTS-SELECTの出動許可を取ろうとする一方で、ソウマは10年前の事件の調査に没頭していました。そして彼は、たどり着いた真実をムラホシ隊長とナイゲル局長にぶつけます。10年前にムラホシ隊長に救われたという少年の正体は―!ムラホシ隊長の立場を最も悪くしていたのが、10年前のVSメツオロチ戦時にとっていた、命令無視の行動。ムラホシ隊長は少年を救助していたと主張し、そしてそれは事実なのですが、証拠がなかったことから、1か月の謹慎処分を受けていました。そのときの少年こそ、実は幼き日のソウマ。ソウマはこの事件をキッカケにGUTS-SELECTへの入隊を決意し、今日まで、当時ムラホシ隊長からもらったTPUのワッペンを持ち続けていました。中盤のソウマとムラホシ隊長のつながりの判明こそ、今回のクライマックスともいえるシーン。ソウマの回想やそれまでの口ぶりから、「ムラホシ隊長が救った少年=ソウマ」ということは容易に想像できるのですが、それをギリギリまでため、またソウマからも直球にそれを言わせないことで、ムラホシ隊長がその事実を知るシーンをよりドラマチックかつグッとくるものにしていました。いや~、私もこのシーンを観たときは、ジーンと来ましたね。ただ、1点惜しいのが、これら展開の中で、いつの間にか「ムラホシ隊長の嫌疑を晴らすこと=10年前の事件の真実を解明すること」になっている点。確かに、今回のソウマの証言と行動で、10年前のことは事実であると公式に認められましたが、ムラホシ隊長とアガムスが内通していないという証拠には全くなりません。そんなツッコミは野暮だとも感じますが、この点につき、もうひと押し何かあれば、完璧なドラマだったと言えるでしょう。

 

ソウマの尽力により、ムラホシ隊長の嫌疑は晴れ、GUTS-SELECTは出動。防衛部隊が崩壊寸前のコミエシティに、ガッツファルコンとガッツホークが舞います。そして、カナタもデッカーに変身。完治していない左腕をかばいながらの戦いで苦戦を強いられますが、それでも彼は、ナースデッセイ号等の援護を受け、ダイナミックタイプでフィニッシュします。こうして事件は解決。ナイゲル局長は、ムラホシ隊長への嫌疑が誤りであったこと、そしてGUTS-SELECTの絆の強さを認め、去っていくのでした。終盤では、ムラホシ隊長のもと、再び結束しゴメスに立ち向かっていくGUTS-SELECTの姿が描写。詳細については後述しますが、その活躍っぷりはとてもカッコよく、そして全力さを感じてVery Goodでした。こうした状況下で、デッカーも登場。活躍時間は短かったものの、しっかりと見せるところは見せてくれました。そしてラスト。ナイゲル局長は、自身の過ちとGUTS-SELECTの結束を認め、退散。ここで安易にナイゲル局長の考えを変えさせず、彼女の「規程と規則には忠実というスタンス」はあくまでも維持させていたのが、彼女を尊重しているように感じて、いい落としどころだなと思いました。

 

 

 

◎特撮面

終始夜戦が繰り広げられるという特殊な状況下の中で、さらにゴメス(S)の脅威とコミエシティの崩壊が迫ることを表現するために、ふんだんに火薬爆破やミニチュア破壊が取り入れられていた今回。夜の表現が強すぎて、せっかくの特撮描写が若干見づらい箇所もありましたが、立ち上る爆炎と、月光をバックに登場するデッカーは、凄まじい迫力がありましたね。

 

コミエシティに、ゴメス(S)が迫る!ナイゲル局長は、そこに導入されている最新鋭の防衛システムに全幅の信頼を置いていましたが、それはあっという間に突破されることになり、現地の防衛部隊に危機が迫ります。そこに駆け付けたのは…!今回は、序盤からゴメス(S)の暴れっぷりが存分に描写。ただ単に街や高原を蹂躙するだけでも迫力があるのですが、電線を断ち切ってどんどんブラックアウトしていったり、防衛システムを引っこ抜いて破壊したりと、細かい変化をつけた描写をたくさん楽しむことができました。ここまでゴメス(S)に対して脅威を感じたのは、初めてかもしれないなぁ(過去には『X』でも強敵怪獣っぽい描かれ方してたけど)。

 

GUTS-SELECTは、持てる戦力を投入して奮闘しますが、今一歩及ばず。状況を見かねたカナタは、無理を押して気合いでデッカーに変身します。しかし、ゴメス(S)はもともとパワー系の怪獣であるうえ、左腕の負傷を見抜かれてしまい、執拗な攻撃の前に完全に押され気味になってしまいます。ガッツホークの攻撃シーンやデッカーの登場シーンは、合成の仕上がりが絶好調。特に、ゴメス(S)の正面でホバリングしながら攻撃するガッツホークは、ミニチュア使って撮ったのかと見紛うくらいのリアルさを誇っていました。CG合成でここまでできるのかと、正直舌を巻きましたね。そんなCG合成に負けないぞと言わんばかりに、このあとビルの大破壊をミニチュア破壊で表現。こちらも凄まじい迫力がありました。

 

ピンチのデッカーを救ったのは、戦線復帰したムラホシ隊長の指揮するナースデッセイ号。バトルモードに変形してゴメスを押し、その間にデッカーもダイナミックタイプへチェンジします。そして最後は、デッカーとナースデッセイ号によるコンボ攻撃で、ゴメス(S)をついに撃破するのでした。終盤で、デッカーとナースデッセイ号のタッグマッチが披露。ダイナミックタイプの活躍時間は短かったですが、その間にウルトラデュアルソードやデッカーシールドカリバーを使って応戦する等、しっかりと販促要素も挿入されていました。そしてラストは、ナースデッセイ号のネオマキシマナースキャノンでフィニッシュ。久々に、ナースキャノンが必殺技として使われた瞬間でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アガムスの一件は、TPU全体に大きな影響を与えており、特務三課にまで調査の手が伸びる。アサカゲ博士をすっかり信頼していたホッタはどうなってしまうのか?これからの戦いのためにも、テラフェイザーのことを復習しておこう!

 

次回は、本編から外れた特別総集編第2弾。テラフェイザーに重きを置いた特集になるのは、もちろんDXテラフェイザーの販促もそうですが、今後展開されるアガムスの話に向けての準備ということもあるのでしょう。ホッタは…まあなんだかんだで大丈夫なんじゃないかな?(適当)

 

読むしかねぇ…。特別総集編2の感想記事も、読むしかねぇんだ!

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

 

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