お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『ウルトラマンデッカー』第9話 ちょっとした感想

ウルトラマンばりのぐんぐんカット

 

 

私は思うんです。グレースさんたちが願うような、小さな幸せを守ることも、我々の大事な責務なんだって。今回の『ウルトラマンデッカー』は、ウルトラデュアルソード デッカーモードと、最後のディメンションカード怪獣であるウインダムのデビュー回。ですが、ストーリー的にはグレゴール人グレースにスポットが当てられており、彼の内面に迫るお話としての側面が強いものでした。

 

カナタとグレースが主役となっていると同時に、彼らをつなぐ立場として、ムラホシ隊長も前面に出て活躍しており、彼の主役回のようになっているのも興味深いところ。1話の間に様々なドラマを詰め込み、ほぼ完全に捌ききっていたのはGoodでしたね。

 

なお、前回(第8話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

◎ストーリー面

グレゴール人グレースの抱える背景や思い、そして取り巻く状況を中心にドラマを構成し、さらにはムラホシ隊長の人格者っぷりもしっかりと描いていた今回。1話で完結させるにはちょっとボリューミーだったため、序盤が若干説明パートチックにはなってしまっていましたが、そこまで気にはなりませんでしたね。グレース、今後のお話で再登場したりするのかな。

 

めぼしい事件も起きず、定期パトロールにも身が入らないカナタ。そんな彼に、自身の秘密に迫る写真を提示する少女ミカが現れます。彼女の目的は、宇宙格闘戦士である父親のグレースを、デッカーと戦わせること。グレースの人となりに感服しつつも、デッカーの力は使えないときっぱりと断るカナタでしたが、その後街にレッドキングが現れて…。今回は随所に、『ダイナ』におけるグレゴール人登場回を意識したような描写やワードが頻出。序盤におけるカナタとミカの出会いは『ダイナ』のそれと酷似していますし、レッドキングが出現する街:ナツミシティという名前も、『ダイナ』でのゲストキャラクター:ナツミから取られているのは明らかでした。こういうそれとなくオマージュをぶっこんでくる形、ニヤリとさせられていいよね!そんな、カナタと接触してきたミカの目的は、父親のグレースと彼を戦わせるため。しかし、グレース自身は非常に穏やかであり、またカナタ自身もそうしたことにはデッカーの力を使えないとし、ミカの作戦は失敗に終わります。以前のピット星人と同じく、スフィアのせいで宇宙に帰れず、やむを得ず人間社会に溶け込んでいたグレース。『デッカー』におけるこうした「宇宙人が人間社会で独居している」という描写。それを作劇のポイントとして前面に押し出していた『タイガ』以上に上手い気がするなぁ。

 

レッドキングを撃退したことから、ムラホシ隊長以下GUTS-SELECTから感謝されるグレース。その中で、ミカが提案をしたことをキッカケに、ガッツグリフォンの新兵器ハイパーソーンレーザー等のテストを兼ねた、グレースとの真剣勝負が実施されることになります。絶対に負けられない戦いであるため、鍛錬に身が入る両者。ところが、ムラホシ隊長とカナタは、グレースの抱える苦しい一面を知ることになり…。レッドキングは、GUTS-SELECTも頑張っていたものの、やはりグレースがメインで活躍したことにより撃退に成功。ここで、グレースが人々の声援を受けているほか、ミカもGUTS-SELECTのことをこき下ろさずに「アンタたちのチームも強いじゃん」とほめているのがGoodです。『ダイナ』に登場したグレゴール人も、こうした情景を望んでいたんだろうなぁ―。そして、このレッドキング撃退とミカの提案がキッカケで、ハイパーソーンレーザーの訓練を兼ねた真剣勝負が実施されることに。手は抜けないと鍛錬に入るカナタたちでしたが、その後再びグレースたちと出会ったことがキッカケで、彼らの抱えるものを知ります。グレースとミカは、食費さえも切り詰めており、さらにグレース自身は体調が悪いことをミカに隠している状態。そうした惨状を知り、カナタは真剣勝負を中止しようとしますが、ムラホシ隊長はその意見を採用しませんでした。グレースの抱える思いを汲み、ムチャであると承知で、予定通りの真剣勝負/訓練を実施するとするムラホシ隊長。ここでの彼の迷いなき選択は、グッと来るものがありました。でも、ムラホシ隊長自身も、ちょっと何でも抱え込みすぎな気がしないでもないけどね…。

 

ついに迎えた真剣勝負の日。GUTS-SELECTもグレースも全力で戦いを挑みますが、それに水を差す形で、スフィアレッドキングが現れます。真剣勝負を邪魔させまいと、デッカーに変身して応戦するカナタでしたが、ストロングタイプの力を使っても苦戦。そこへ加勢したのは、真剣勝負を中止した、GUTS-SELECTとグレースでした。グレースの捨て身の行動で、スフィアレッドキングはハイパーソーンレーザーの直撃を受け爆散。グレースもこのままでは巻き添えを食らう状況でしたが、それを救ったのが、ウルトラデュアルソードの力でした。訓練を兼ねた真剣勝負という形で、まずはGUTS-SELECTとグレースの戦闘を描写し、その後苦戦するデッカーを救うために彼が加勢するという構成は、グレースのキャラをないがしろにせずに、彼が敵味方の両側に立つ合理的な理由づけを行うことに成功しておりGood。「よく考えたなぁ」と唸らされましたね。そんなグレースは、体調が悪いながらも、ドロップキックや投げを堂々と披露し、最後はスフィアレッドキングを倒すためにその身を犠牲にせんとまでするほど活躍。そんな彼をしっかりとアシストしたのが、デッカーと彼の振るうウルトラデュアルソードでした。今回の惜しいポイントは、このウルトラデュアルソードの使用シーン。デッカーがデッカーモードに変形させて使用するのですが、前回等で「ウルトラデュアルソードにはデッカーモードがある」と知らされていないのに、難なく使用しちゃっています。今までウルトラディメンションカードを使用するとき等は、デッカーからの啓示でその使用方法を知るという描写が挿入されていたんだから、今回もそれらしき何かを入れてほしかったですね。そして、このウルトラデュアルソードの力でグレースは救われることに。TPUの医療施設に入院することになった彼は、しっかりとその身体を休めることに専念するのでした。幾多の危機を乗り越え、生き延びたグレース。設定的に再登場も十分できるような幕切れだったけど、さてどうなるんだろう。

 

 

 

◎特撮面

ゲストキャラであり主要キャラであるグレースが、宇宙格闘戦士であることから、前回・前々回以上に坂本節が炸裂していた今回の特撮パート。その一方で、やはり前回・前々回同様、意識的にミニチュア特撮を取り入れようとする気概が感じられました。頑張っているのはよくわかるけど…やっぱり、フルスピードの激しいアクションと、スローでその動きを見せるミニチュア特撮は、相性がいいとは言えないよなぁ。

 

ナツミシティにレッドキングが出現、まさに猪突猛進という感じで暴れまくるそれに対し、GUTS-SELECTやカナタは奮闘しますが、イマイチ効果は出ずじまい。最も活躍したのは、グレースでした。序盤でのレッドキング出現シーンは、市街地を舞台にしていることもあり、ミニチュア特撮を意識的に挿入。ビルを引っこ抜いて豪快に投げつけるレッドキングや、それに真っ向勝負をかけるウインダム(個人的には、ここでは絶対ミクラスをチョイスしたほうがいいと思うけど)と、かなり見応えがありました。欲を言うと、ビルの室内を映すシーンをもう少し短くしてほしかったかな。迫力あるシーンではあったけど、長めに映しすぎたせいで、ちょっと作り物感が出ちゃっていましたからね。こうした中で、さらに彗星のごとく登場したのがグレース。市街地でプロレス技をかましまくり、レッドキングの撃退に成功します。

 

ミカの提案をキッカケに実施されることになった、GUTS-SELECTとグレースの真剣勝負。しかし、それに水を差すかのように、スフィアレッドキングが出現します。グレースらの真剣勝負を邪魔させないためにも、カナタはデッカーに変身しスフィアレッドキングに応戦。これにより真剣勝負は続行されますが…。GUTS-SELECTとグレースの真剣勝負は、荒野を舞台にCG合成を多用して表現。仕方ないのはわかるけど、ちょっとグレースが一方的にやられているように見えちゃったなぁ。そんな真剣勝負を邪魔するように現れたのが、スフィアレッドキング。いつの間にスフィアに融合されたのかは不明ですが、グレースを吹っ飛ばすくらいの強さを見せてくれました。ライブステージでは噛ませ怪獣みたいな感じだったけど、強いじゃんスフィアレッドキング

 

デッカーはストロングタイプにチェンジし、パワー勝負をかけますが、スフィアレッドキングはなかなか手強く苦戦。彼を救ったのは、真剣勝負を中止したグレースでした。グレースはその身を犠牲にして、GUTS-SELECTにハイパーソーンレーザーでスフィアレッドキングを撃破させようとしますが、それを今度はデッカー ミラクルタイプのウルトラデュアルソードが救うのでした。戦闘シーン終盤では、グレースもスフィアレッドキングとバトル。彼の奮闘無くしては、デッカーそしてGUTS-SELECTの勝利はあり得ない状況でした。あれだけ真剣勝負で攻撃食らって消耗してるのに、それでもなおバリバリ動いてスフィアレッドキングを相手に出来るなんて、マジでグレースってチャンピオンじゃん…!そんなグレースは、自分の身を犠牲にしてでもスフィアレッドキングを倒そうと行動。しかし、ウルトラデュアルソードの力がそれを阻止します。デッカーの手に渡って、初のウルトラデュアルソード使用は、なんと一切斬撃等を加えない大胆な展開。その武器としての強さは、きっと次回以降披露されるのでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出現する怪獣を倒しては、地中に消えていく怪獣ネオメガス。それは本能によるものか、あるいは何者かの意図に基づくものか。調査を進める中でカイザキ副隊長は、恩師の言葉を思い出す―。

 

次回は、カイザキ副隊長メイン回であると同時に、『ダイナ』のネオザルス回を意識したお話になりそう。ということは、ネオメガスは何者かに作られた人工生命体で、その何者かの意図に反して暴走した姿なのかなぁ。

 

読むしかねぇ…。第10話の感想記事も、読むしかねぇんだ!

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

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