お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』ちょっとした感想 Conflict-3(第7~8話+α)

f:id:bongore_asterisk:20220225012210j:plain

今回は、機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』の感想記事第3回目です。

 

ケリィとの出会いがきっかけで、男として、兵士として成長を遂げつつあるコウ。しかし、そんな彼を待っていたのは、悲しすぎる戦いと運命の連続でした。今回ご紹介のお話で、ケリィやバニング大尉などが次々に退場。物語はどんどんシリアスになっていきます。また今回は、放送当時同時並行で展開されていた「CDシネマ1」も併せてご紹介。想像以上に物語の本筋にガッツリ絡んでいて、ビックリしました。

 

なお、前回(第4~6話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

第7話「蒼く輝く炎で」

1991年12月1日発売
登場した敵他:ヴァル・ヴァロ、ザクⅡF2型、ムサイ

f:id:bongore_asterisk:20220225012222j:plain

「命を賭けてまでの目的は、価値は、何なんです!?ケリィさん!!」


STORY:ガンダム試作1号機フルバーニアンのテスト操縦を終え、完全に立ち直ったコウ。しかし、ニナとの関係はなかなか進展させられないでいた。キースからの支援もあり、何とか2人きりになる機会を持つが、コウの態度がニナを怒らせる。一方、ヴァル・ヴァロをシーマ艦隊に引き渡そうとしたケリィは、シーマの真の思惑に気づき、引き渡す前にヴァル・ヴァロを起動。デラーズ・フリートとは関係なく、打倒ガンダムに執念を燃やす。ケリィの豹変に戸惑うコウは、月の平和を守り抜けるのか―?


前回の後編であり、物語の折り返し地点に当たる今回のお話。ケリィの心情変化やガンダム試作1号機フルバーニアンヴァル・ヴァロの戦闘シーンは、それぞれ細かく描かれており、登場人物たちの思いのぶつかり合いが感じられる、見ごたえのあるものになっていました。一方で、ニナのテンションは第5話並みに不安定。コウがモタモタしているのにいら立つのはわかりますが、ラストシーンでの和解に持っていきたいがために、中盤でムリして彼女をヒステリックに怒らせているようにも感じられましたね。ニナ、キャラクターとしてもドラマの中の立ち位置としても、なんだか安定しなくなってきなぁ。


前回より、ガンダム試作1号機フルバーニアンのテスト操縦を行うコウ。機体にぞっこんな彼は、もともと試作1号機に乗っていたとはいえ初めてとは思えぬ操縦技術と適応力を見せ、フルバーニアンを完全に乗りこなして見せます。しかし一方で、深まっていくニナとの関係を後一方進めることができず、見かねたキースは、コウに映画のペアチケットを渡すのでした。前回ちらっとしか描かれなかったフルバーニアンの様子が、今回は序盤から長めに描写。この時のコウは、完全に自分を取り戻しており、フルバーニアンを自由自在に操縦して悠々とドックに帰還。コクピットから出た際にニナと冗談を言い合うようにまで回復しています。いくら前回ケリィとのことがあったとはいえ、すぐに回復しすぎじゃないか?まあ、元気で明るい方が、コウらしいけどさ…。このように完全に元通りになったコウですが、ニナとの関係だけは深められずじまい。そんな彼に、キースは映画のペアチケットを渡し、自分はなんとモーラと遊びに出かけてしまうのでした。第1話では、モーラから大目玉食らっていたキースですが、その後いつの間にか恋人関係に発展し、相思相愛状態になっていたらしい。いつの間に短期間でそこまでになったんだ!?と思ったのと同時に、キースもやることやってんだなと、ちょっとほほえましくなりました。


コウの協力もあって、ヴァル・ヴァロを指定の時間までに修理できたケリィ。それをシーマの部下:クルトに見せた彼は、そこでシーマの真の思惑について知ります。引き渡しまでしばらく時間が空く中、ケリィは1人の戦士として、ある決断をします。同じ頃、戦艦アルビオンに戻ってガンダムと行動を共にしようとしていたニナも、1つの決断を求められており…。ヴァル・ヴァロの引き渡し代金として、クルトから金の延べ棒を受け取ったケリィ。このままサッとクルトが去っていれば、ケリィもこの後のムチャな行動に出なかった(というよりも出られなかった)はずですが、余計なことをベラベラしゃべったせいで、ケリィにシーマの真の思惑を知られてしまいます。ケリィは、かつてジオン公国軍のエースパイロットであり、ヴァル・ヴァロの修理も自分がメインで行っていたため、当然それを自機としてデラーズ・フリートに参加すると思っていた様子。しかし、対するシーマはケリィを戦力としてはみなしておらず、ヴァル・ヴァロの修理が終わればそのパイロットにクルトを担当させるつもりでした。話さなければ何もわからなかったのに、ムダにしゃべるせいでケリィにすべてを知られてしまったクルト。そのせいでこの後、シーマの命令で命を持ってその後始末をさせられるハメになるし、本当、余計なことしたよなぁ。このような話を受けて、ケリィは、クルトに引き渡す前に自分でヴァル・ヴァロを動かすことを決断。また同じ頃、ニナは父親の強い意向もあり、戦艦アルビオンを降りて別部署への異動の打診を受けていました。父親のこともあるため、異動の打診をすぐに断らなかったニナ。結局その後どうしたか、今回では描かれてないけど…次回(第8話)でわかるのかな?


戦艦アルビオンの月離脱までの時間が長くないことを知り、意を決してニナの元へ向かうコウ。彼女の同僚:ポーラからお膳立てをしてもらいますが、女性に慣れていな彼は、ニナをいら立たせ喧嘩別れになってしまいます。失意の中戦艦アルビオンに戻ると、非常警報が鳴動。原因はヴァル・ヴァロによる月面の攻撃でした。そのパイロットがケリィであることにいち早く気づいたコウでしたが、それゆえに、フルバーニアンで出撃しても思うように攻撃できず、苦戦を強いられます。Bパート前半では、コウとニナの1対1のシーンを中心にドラマが展開。2人とも恥ずかしそうにしどろもどろに話していたので、ウブなカップルっぽくてほほえましいなと思って観ていたら、突然ニナが激昂して出て行ってしまい、追おうとしたコウは、さらにポーラからも激怒されるハメになります。確かにコウは、完全に女性慣れしてないし、映画に一緒に行きたいと言えばいいのに妙に話題をそらすなど、モタモタした行動ばかりしていましたが、それでもいきなりニナがブチギレて出ていくのは、唐突すぎた印象。上でも少し触れましたが、ラストで2人の仲直りを描くために、挿入したシーンなのでしょうが、ちょっとムリがありましたね。せめてもう少しくらい、ニナがコウの行動を見てムッとする(いら立ちを募らせていく)描写があれば、違和感は抑えられたと思うんだけどなぁ。こうしてニナにもフラれ、戸惑うコウに今度飛び込んできたのは、非常警報。それはヴァル・ヴァロの出現によるものでした。クルトにヴァル・ヴァロを渡すことが納得できず、また自分はまだ戦えるのだと証明するために、無謀な攻勢に出たケリィ。これに対し、コウはフルバーニアンで出撃しますが、なかなか攻撃を繰り出せず、ピンチに陥ります。ヴァル・ヴァロとの戦闘シーン序盤では、コウの優しさが彼の足を引っ張ることに。まあ、それが彼のいいところでもあるんですけどね。


このままでは、ヴァル・ヴァロにやられること必至なコウ。それを救ったのは、ニナの捨て身の行動と、キースのジム・キャノンⅡの援護攻撃でした。ニナが月面に放り出されるのを目の当たりにしたコウは、それを機に本来の自分を取り戻し、フルバーニアンの機動性を引き出しても反撃を開始。最後は、下半身を犠牲にしてビームサーベルで突くという大胆な戦法で勝利をおさめます。そして、意識を取り戻したニナを救い、ついに自分の本当の気持ちを話すのでした。一度はコウと離れたニナですが、ヴァル・ヴァロの出現を知ってハッチへと引き返し、独断で月面へ。キースのジム・キャノンⅡの援護攻撃の中、ヴァル・ヴァロに近づくという行動に出、結果吹っ飛ばされて意識を失ってしまいます。ケリィの様子から見るに、彼とニナはお互いのことをよく知っていたらしい。ええ、前回そう感じさせる描写なんて無かったぞ?なんで急にこんな設定が…。このような、ニナの行動と気を失うさまを見たコウは、自分を取り戻して反撃開始。キースの援護を受けながらヴァル・ヴァロの攻撃を潜り抜け、真正面から対峙。機動性をフル活用してヴァル・ヴァロに食らいつき、最後は大胆なビームサーベル攻撃で決着をつけます。ヴァル・ヴァロのアームにフルバーニアンが腰を挟まれた時、コウがとった行動は、分離合体機能を使った下半身の切り離し。『ガンダム』のアムロがやりそうなことを、ほとんど実戦経験がないのに自分で判断して瞬時にやってのけたのには、非常に驚かされましたね。やっぱりコウも、ニュータイプなのか!?そしてラスト、倒れていたニナを救い、月面で彼女と再会するコウ。彼は正直に自分の思いを伝え、そして抱き合うのでした。このまま2人の愛は無事進めばいいけど、今までの流れから考えるに、まずムリだろうな…。

 

 

 

CDシネマ1「ルンガ沖砲撃戦」

1992年1月21日発売
登場した敵他:ドラッツェ、戦艦チベ、ザクⅡC型

f:id:bongore_asterisk:20220225012307j:plain

「時代に取り残されたメカであっても…、たまにゃあ、それにこだわってる人間がいてもいいじゃないか。」


STORY:ヴァル・ヴァロとの戦いを終え、今日も訓練に励むガンダム試作1号機フルバーニアン。しかし、付属しているビームライフルがもともと別のモビルスーツ用のものであったため、相性が悪いという難点があった。戦艦アルビオンの主砲に使用されているスタビライザーで改善しようとするニナだったが、砲術部門の長:アリスタイド・ヒューズは、相当クセのある人物だった。そんな中で、襲撃をかけてくるデラーズ・フリート!特攻をも辞さないその攻撃の前に、フルバーニアンそして戦艦アルビオンは太刀打ちできるのか!?


『0083』OVA本編の第7話と第8話の間に発売された、CDシネマ。以前ご紹介した、「勇者シリーズ」の『ファイバード』や『マイトガイン』のように、作品の人気を受けて制作された後日譚ではなく、がっつり本編に関わる形になっています。OP・ED合わせて約1時間ありますが、ストーリー展開はかなりシンプル。これを聴かなくても、一応本編の内容は無理なくつながる形になっていますが、第7話で収録されていなかった第8話次回予告がこちらに収録されていること等から、『0083』の物語を100%楽しむためには、必聴の一編であると言えるでしょう。

 

ちなみに現在の視聴手段は、発売中のBlu-ray BOXか当時品のCDくらいしかなく、私の場合、後者をSHIBUYA TSUTAYAのレンタルフロアで発見したため、運よく聴くことができました。レンタルDVDの特典とかにも、つけてくれればいいのにねぇ。


宇宙世紀0080ア・バオア・クーが陥落し、一年戦争終結。しかし、ジオン公国軍兵士の中には、まだ地球連邦軍への戦意を失っていない者も多く、ある者は即時抗戦を、またある者は力を蓄えて時を待つべきだと訴えていました。やがて時は過ぎ、宇宙世紀0083。後者の立場をとっていた、デラーズやガトーをはじめとするデラーズ・フリートは、今日の我々が知るように行動を開始するのでした。冒頭で語られるのは、現在デラーズ・フリートに所属している元ジオン公国軍士官たちの、一年戦争時代の動きについて。第1話では、デラーズとガトーのことのみが触れられていましたが、今回では描写が追加され、シーマのことについても触れられています。すぐ決起すべきか、時を待つべきかで言い争いがおきる中で、1人自分の部隊を引き連れて飛び去ってしまったシーマ。ジオン公国軍兵士の多くは、彼女が逃げ出したと思っていましたが、その本心は、地球圏に潜伏し続け、反撃の機会をうかがうためでした。なんだかんだで、彼女もジオン公国軍のために何ができるかということ考えていたことがわかる描写。これにより、デラーズ・フリートに合流したのも納得がいきますね。


月からだいぶ離れて、ソロモン宙域で航行しながら訓練に励む、ガンダム試作1号機フルバーニアン。機体性能に問題はありませんでしたが、ビームライフルに難点がありました。補給物資が届くまでの間に敵に襲撃された場合のことを想定し、ニナは、戦艦アルビオンの主砲に使用されているスタビライザーを一時的に借用することを提案。コウとともに砲術部門に乗り込みますが、そこを取り仕切る砲術長のヒューズは、ニナの提案を良しとせず、自分の過去を語ったのち彼女らを追い返すのでした。前回、大胆な戦法でヴァル・ヴァロを打ち破り、その高機動性と強さを改めて証明したフルバーニアンでしたが、専用武器であるビームライフルがもともと別のモビルスーツ用だったらしく、コウとニナはその調整に追われていました。設定された弱点の1つが、まさかの武器取り違え(調整ミス)であったフルバーニアン。こんなことになるなんて、アナハイム・エレクトロニクス社は何やってたんだろう?前回シーマが社に圧力をかける様子がありましたが、あの時はもうフルバーニアンとその装備が戦艦アルビオンに積まれた後だったし、本当にたまたま起きたミスだったのかなぁ。そんな不完全なビームライフルですが、補給がきて調整をするまでは、貴重な戦力の1つ。なんとか使えるようにするため、ニナは戦艦アルビオンの主砲に使用されているスタビライザーに目を付けます。それを借りるため、コウとともに砲術部門を訪れますが、ヒューズ砲術長に追い返されてしまうのでした。砲術部門は、かつて花形部署であったものの、モビルスーツ戦がメインとなったことで落ち目になってしまった部署。それでもその長であるヒューズ砲術長は、砲術に並々ならぬ誇りとこだわりを持っており、一時的にとはいえ主砲を使えなくなってしまうことを良しとしませんでした。ここで興味深いのが、ヒューズ砲術長のモビルスーツを嫌う理由が、かつての一年戦争ルウム戦役時で生死の境をさまよったことに原因がある点。決して「モビルスーツにお株を奪われたから」というのが原因ではなく、少なからず砲術自体が時代遅れの戦術になりつつあるのを自覚していることが、彼が単なるカタブツの軍人ではないことをにおわせてくれています。


デラーズ・フリートの一派と思われる戦艦チベの部隊が出現。所持している装備は決して多くありませんでしたが、不意討ちを食らう形となった戦艦アルビオンは、ピンチに陥ります。ビームライフルを使えないフルバーニアンは、何とかハッチをこじ開け出撃しますが、その時、戦艦アルビオンの左舷砲門のスタビライザーを取り付けたビームライフルが射出。結果的にフルバーニアンとの相性の問題は改善されなかったものの、出てきたドラッツェの撃破に成功します。そして残る戦艦チベは、戦艦アルビオンの攻撃の前に沈むのでした。今回登場する敵の規模はかなり小さいですが、不意討ちを食らったため戦艦アルビオンは一気にピンチに。一時的な電源復旧に合わせて、フルバーニアンがムリヤリ出撃し、ビームライフルの調整と砲術部門の粘りがなければ、危うく撃沈させられているところでした。問題となっていたビームライフルには、結局左舷砲門のスタビライザーを取り付けて使用。結局、相性が合わず調整は失敗に終わりますが、コウの気合とセンスにより、奇跡的にドラッツェに命中するのでした。後半戦で何度か出てくることになるモビルスーツドラッツェが、今回初登場。でも、劇中でどんなフォルムなのか全く語られてなかったから、どんな感じのモビルスーツなのか想像しにくかったな…(公式HP等には画像が掲載されているし、今後のお話でも登場するので、補完はできるのですが)。


戦艦チベの撃沈に大きく貢献した、ヒューズ砲術長。入院中の彼を見舞ったニナは、そこで彼が、ニナに対しスタビライザーを渡した理由を語ります。こうして話し合う中で、2人は互いにメカに誇りと愛を持つものとして、認め合うようになっていくのでした。最後の最後で語られる、ヒューズ砲術長がニナにスタビライザーを渡した理由。それは彼女のモビルスーツ=メカに対するこだわりと誇りを知ったからでした。理由付けとしては全くおかしくなく順当なものだと思いますが、中盤あたりから散々思わせぶりなセリフを散りばめておいて、オチがこれというのはちょっと拍子抜けな感じ。これだったら戦闘シーンの間にニナとヒューズ砲術長のやり取り等を挿入しておけば、同じオチでもよりドラマチックな感じになった気がするなぁ。ここら辺は、ちょっともったいなかったように感じました。

 

 

 

第8話「策謀の宙域」

1992年2月20日発売
登場した敵他:ガンダム試作2号機、ドラッツェリック・ドムⅡ、シーマ専用ゲルググM、ゲルググM、リリー・マルレーン、ムサイ

f:id:bongore_asterisk:20220225012247j:plain

「お前たちはもう一人前なんだ。現にさっきも、敵と互角以上に戦っている。あとはそれを実感できるかだが、そこまでは教えられん。」


STORY:月の宙域からコンペイトウの観艦式へと向かっていた戦艦アルビオン内では、つかの間の穏やかな時が流れていた。哨戒任務にあたるモンシアたち、訓練に励むコウとキース、そしてバニング大尉。時にはドタバタ劇を見せながらも、艦内は落ち着きを見せていたが、その時、観閲旗艦バーミンガムがシーマ艦隊に襲撃されたとの報せが入る。直ちに出撃したコウたちはシーマ艦隊を退け、そのまま帰還しようとするが、その先には、悲しい別れが待ち受けていた―。


物語も後半戦に突入。OP・EDが一新されて最初のお話となる今回は、第1話からコウをはじめとする戦艦アルビオンのメンバーをあらゆる面から支えたバニング大尉の、死亡退場回となりました。今までのお話と違い、前半部分はほぼ戦艦アルビオン内での日常が描かれ、後半の戦闘シーンにおいても、コウたち側が終始ほぼ優勢でそれを進めることから、視聴者は最後の最後に用意されたこの“バニング大尉の死”で、急転直下・悲しみのどん底に叩き落されます。でも、あの死に方なら、シーマ専用ゲルググMにやられて戦死の方がよかったんじゃないかなと思うけど…まあ、そうはならないのも戦争のリアリティなのかなぁ。


地球連邦軍の観艦式に出席するため、コンペイトウへと向かっていた戦艦アルビオン。モンシアたちが観閲旗艦バーミンガムへの哨戒任務に当たっていた頃、コウとキースは、バニング大尉とともに訓練に励んでいました。2人とも地球にいた時よりも着実に腕を上げ、ついにコウは、バニング大尉のジム・カスタムを撃破することに成功。部下の成長に喜ぶ大尉でしたが、それと同時に彼は、自分の身体の老いを感じていました。今回は珍しく、序盤から暗かったりギスギスしたりという雰囲気が一切なく、お話が始動。モンシアたちが結果的に不要だった哨戒任務に駆り出され不満げになる一方で、コウとキースはバニング大尉との訓練を通して、操縦技術の腕を着実に上げていきます。つい数話前までは一度も宇宙での実戦経験がなく、それ以前は地球上での戦闘ですら及び腰だったコウたち。しかし今回の彼らは、バニング大尉に負けない動きを見せ、コウはついにガンダム試作1号機フルバーニアンで、バニング大尉のジム・カスタムを撃破。大尉はそれを嬉しく感じると同時に、自分の老化も感じるのでした。以前からその圧倒的な機動性を見せてくれているフルバーニアンですが、今回もそれを序盤のこのシーンでそれを披露。ジム・カスタムの索敵能力を上回るスピードで動き回り、キースの乗るジム・キャノンⅡにバニング大尉が気を取られているスキに、ジム・キャノンⅡの背後に現れるなどしていました。まだまだその機動性に頼り気味な感じはありますが、ジム・キャノンⅡを利用した攻撃などは、コウの戦術によるもの。彼の軍人としての成長が、よくわかるシーンでした。そうそう、コウの活躍にも目が行きがちだけど、キースもしっかり頑張ってたよね。バニング大尉に追い掛け回され気味だけど、第1話のころに比べたら、圧倒的にモビルスーツでの立ち回りが上手くなっていたよ。


ニナとの仲がさらに深まるも、もう一押しがなかなかできないコウ。そんな彼に、キースはモンシアが盗撮したというニナの写真を持ち込みますが、それでもコウの態度はあまり変わりません。その日の夜、バニング大尉は検査を終えたのち、シナプス艦長と酒を酌み交わし、本心を吐露します。過去の話でニナに2回くらいブチギレられているにもかかわらず、相変わらずもう一押しができないコウ。大人になるべく苦手なニンジンを食べれるようになろうとする一方で、キースから渡されたニナの写真には興味を示さず、ムリヤリ押し付けられたそれをシュレッダーで処分してしまうなどのピュアさを見せます。バニング大尉のいう通り、コウのそういうところが「子供っぽい」んだけど、本人がそれに気づくのはいったいいつになるんだろう。そろそろ気づいてもいい頃だぞ…。そんな彼らと別れて、医療班で検査を受けるバニング大尉。偶然シナプス艦長とあった彼は、酒を酌み交わし、自分の家族のことについて語ります。退場回となる今回で、初めてバニング大尉の家族や内面が披露。彼は結婚しているようですが、その奥さんとは既にトリトン基地所属の基地で別居状態。自分の年齢的にもいつまでモビルスーツに乗っていられるかわからないことを自覚しており、このデラーズ・フリートとの戦いに、自身のモビルスーツ乗りとしての人生を賭けていました。このシーンでのバニング大尉の会話は、よくよく聞いていると死亡フラグを立てまくり。しかし、それをわざとらしく感じさせず、それどころか気づかせないのは…バニング大尉のあの落ち着いた語り口のおかげなんだろうなぁ。


観閲旗艦バーミンガムは、艦長であるグリーン・ワイアットの主導の下、シーマ艦隊との接触を画策。しかし、それを知らない戦艦アルビオンが偶然シーマ艦隊をキャッチし、スクランブル状態に入ります。観閲旗艦バーミンガムが撤退する一方で、戦艦アルビオンからはコウたちが出撃。コウの乗るフルバーニアンは、シーマ専用ゲルググM以上の機動力を見せて攻撃を寄せ付けず、バニング大尉のジム・カスタムゲルググMを2機撃破し、戦いを有利に進めていきます。戦艦アルビオンの参加しようという観艦式の主役となるのが、この観閲旗艦バーミンガム。しかしこれは、他の連邦軍の艦に内緒で、シーマ艦隊と接触し何らかの取引をしようとしていました。今回の戦闘に参加しているデラーズ・フリートの兵士の中に、「星の屑作戦」の詳細を記載したブリーフケースを持っていた者がいたことから、おそらくそれの取引でしょうか。シーマが、敵である連邦軍にどういう条件でそれを渡そうとしたのか、気になるところではあります。まあ、シーマは別にデラーズ・フリートに100%同調しているわけじゃないし、それに参加するよりもさらに良い、何かしらの旨味があったんでしょうね。しかしその取引は、事情を知らない戦艦アルビオンが、シーマ艦隊に攻撃を仕掛けたことでご破算に。艦内でワチャワチャしていたコウとキースは、バニング大尉に喝を入れられたのち出撃。フルバーニアンがシーマ専用ゲルググMに執拗に追い回されたこと以外は、特に苦戦することもなくシーマ艦隊を撤退に追い込みます。コウたちがバニング大尉に叱られるシーンがあったので、彼らの成長過程としてシーマ艦隊にやられるシーンが挿入されるのかと思いきや、そんなことはなし。皆それぞれシーマ艦隊のゲルググM部隊相手にうまく立ち回ります。コウのフルバーニアンはシーマ専用ゲルググMと真っ向から勝負しますが、その高機動性を生かし、シーマ専用ゲルググMを全く寄せ付けないほどの立ち回りを披露。シーマに「なんだあの動きは!バッタか!?」と言わせてるくらいですから、大したものです。


宇宙空間に漂流する死体に括り付けられたブリーフケースを発見したバニング大尉は、シーマ専用ゲルググMの攻撃を受けながらも、その回収に成功。コウたちと帰還の途につきます。談笑し合いながら、ブリーフケースのことを思い出したバニング大尉は、そこに書かれていた「星の屑作戦」の全貌を知り驚愕。戦艦アルビオンに戻ってそれを速やかに報告しようとしますが、その時シーマ専用ゲルググMの攻撃で被弾した箇所がスパークし、ジム・カスタムは大破。バニング大尉は帰らぬ人となってしまうのでした。シーマ専用ゲルググMの攻撃に被弾しながらも、ブリーフケースを回収し、帰還しようとするバニング大尉。しかし、その被弾箇所と損傷具合が思ったより悪く、本人がコウたちと談笑後にブリーフケース内のファイルを確認している最中に、そこがスパークし爆発してしまいます。バニング大尉の死は、本当にあっけない形に。この直前まで、コウたちと楽しげに話す描写が挿入されていることから、その状況の一変っぷりと、あまりのはかなさにより、視聴者を一気に悲しい気持ちにさせてくれます。バニング大尉には、最後まで生きててほしかったな。こういうキャラに限って、途中退場しやすいっていうのは予想がついたけどさぁ。ついたけどさ…。

 

 

 

 

 

今回はここまで。次回は、第9話から第11話をご紹介予定です。『機動戦士ガンダム0083』。ガンダム1号機対2号機、その宿命の最後の戦いが始まった!朧なる星の屑は、ウラキの眼前にあった―。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 

 

 

ガンプラ Pick Up!

『0083』に登場したモビルスーツガンプラの一部を、ピックアップしてみよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

Twitter Instagramやってます。よろしければ↓閲覧&フォローの方お願いします!

Twitter https://twitter.com/CTF_bongore_A

Instagram https://www.instagram.com/bongore200706/