最終決戦で初めて名乗る、お互いの名前
お前はそれでいいんだよ。あと、ちゃんと…紅生姜食えよ。今回の『仮面ライダーセイバー』は、蓮とデザストの決着編。その他、ストリウスがさらなる行動を起こし、新たなワンダーライドブックを生成するさまが描かれました。
蓮側のドラマ、飛羽真側のドラマ、そして倫太郎たちのドラマ（ルナの捜索）と、実に3つのドラマを同時並行で動かしていた、今回のお話。若干欲張りすぎな感じもありましたが、それでもキチンと蓮のドラマを中心に各ドラマをきちんと描写し、本筋も進めていたのには、好感が持てました。デザストはついに今回で退場しちゃう流れになりましたが、そんなに惜しまれるほどのキャラクターだったかなぁ。
なお、前回（第42章）の記事は↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
デザストが、自分の命が長くはないと悟っていた頃、ノーザンベースに集まる中で、ルナを探すための手段等を考えていた飛羽真たち。芽依の発言などをもとに、倫太郎や亮が先に飛び出していく中、対する飛羽真は、賢人のイメージに望みを託しつつ、彼らの後を追います。そして捜索の最中、倫太郎はルナを発見しますが…。ストリウスの脅威も完全に排除したわけではないため、一刻も早くルナの発見やストリウスの野望の阻止に取り掛からなければなかった飛羽真たち。焦る気持ちもわかるし、いわゆる脳筋タイプの亮が「しらみつぶしに当たってみる！」と言って飛び出すのもわかりますが、そんな彼に対し、倫太郎も賛同して後を追うのは、ちょっと意外でした。どちらかといえばいつも慎重派な彼ですから、大秦寺とともに、亮を制止する立場だと思ったんだけどなぁ。まあ、結局倫太郎はちゃんとルナを発見してるんだから、彼のこの行動は間違ってなかったんだけどね。そんな彼らに対し、飛羽真は、彼らの後を追いつつも、賢人のイメージなどからヒントを得ようと、少し慎重な姿勢。このシーンの飛羽真、ようやく主人公らしい貫禄が出てきたなって感じでしたね。
飛羽真たちが動き回る中、蓮は意を決して、デザストとの決戦に臨むことに。最初は飛羽真の真似をしながら戦いますが、その攻撃はことごとくはじかれ、窮地に立たされます。しかし、デザストの発言をもとに、自分の戦い方を確立しようとした蓮は、そこから一気に盛り返し、ついにデザストを撃破するのでした。同じ頃、芽依の前にはいきなり神代兄妹が現れて…。中盤において、何よりもクローズアップされていたのが、蓮とデザストの一騎討ち。最初こそ、飛羽真の真似ばかりで、デザストに押され気味だった蓮でしたが、じょじょに戦いの中で自分の戦い方を確立し、最後はデザストを倒します。戦いの中で、段々と蓮のセイバーに関する回想が少なくなっていくのが、彼が自分の戦い方を確立し、そして過去を振り切って強くなろうとしているさまを演出しているのはGoodでしたね。こういう展開を、遅くとも3クール目中盤あたりでやっとけばなぁ…。これと同じ頃、芽依の前には、久々に神代兄妹の姿が。飛羽真への協力を申し出る凌牙を、芽依はわざと少し茶化しますが、それを黙って見ている玲花ではありませんでした。今回の玲花は、ブラコン度MAXな感じ。凌牙を茶化したり利用したりするところを見たら、芽依だろうが飛羽真だろうが、真正面から突っかかります。キャラ付けとしては別にいいんだけど、今回の彼女、サーベラとしての活躍でほとんど戦果を挙げていなかったから、こんなシーンばっかり印象に残っちゃったな…。
塔を発見した飛羽真は、神代兄妹とともに内部に突入。そこに待ち受けていたのは、ストリウスとカリュブディスメギド、そして模造されたソフィアとワンダーライドブックに閉じ込められた大量の被害者でした。飛羽真たちの眼前で、ソフィアとワンダーライドブックを飲み込んだカリュブディスメギドは、大幅にパワーアップして彼らを強襲。クロスセイバーやデュランダルの攻撃なども学習し襲い掛かってくるカリュブディスメギドでしたが、クロスセイバーの機転で何とか大ダメージを与えることに成功します。一転して劣勢に追い込まれたカリュブディスメギドがとった行動は―！今回のセイバーの活躍は、後半に集中。この直前、ストリウスがカリュブディスメギドを使って、模造ソフィアやワンダーライドブックを取り込ませるという、いかにもな悪役ムーブを見せますが、まさに“悪役”という感じで、かつ飛羽真に心理的な衝撃を与えていたため、よかったなと感じました。ストリウスはずーっとメギドの中のリーダー格として暗躍してきたけど、イマイチ「いかにもな悪」って感じの行動を見せてくれてなかったような気がするんだよね。だから、このシーンにおける彼の行動は、悪役として素晴らしいな、「そうこなくっちゃ！」と感じるものでした。そんなストリウス、そしてカリュブディスメギドに対し、クロスセイバーたちは全力で応戦。最初こそ窮地に立たされるも、クロスセイバーの機転で逆転します。カリュブディスメギドが倒されるまであと一歩、というところで再び出てきたのがストリウス。彼はわざと自分をカリュブディスメギドに取り込ませ、それを利用して新たなワンダーライドブックを生み出します。そのシーン（と、ラストで蓮がデザストに思いを馳せるシーン）で今回はEND。新たなワンダーライドブックの力と正体については、次回以降にお預けとなりました。
倫太郎たちの前に現れた、金髪の青年。彼はゾックス・ゴールドツイカーと名乗る、海賊ならぬ界賊なのだという。お宝を追い求める彼に、翻弄される倫太郎たち。果たして、ゾックスの真の目的は、一体何だ！？
次回は、夏映画公開記念の特別編。久しぶりに「合体スペシャル」が、ニチアサに帰ってきます。『セイバー』は『セイバー』で、『ゼンカイジャー』は『ゼンカイジャー』で30分ずつ放送するみたいだけど、話はそれぞれリンクしてるのかな？
bongore-asterisk.hatenablog.jp
…というワケで、記事は「『機界戦隊ゼンカイジャー』第19カイ ちょっとした感想」に続きます。
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