今回は、6月11日に開館した、世界最大級の屋内型ミニチュア・テーマパーク「SMALL WORLDS TOKYO」のレポートです。
ミニチュア・ワールドがテーマとなっている、この施設。開館するという情報を聞きつけてから「行きたい行きたい」と思い続けていましたが、ようやく行くことができました。チケット代は2,700円と決して安くないけど、その価値は間違いなくありましたね。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大が問題となる中、本施設では徹底した感染防止策を敢行。入場時の体温測定や消毒の他、館内にはそこら中にアルコール消毒液が設置されていた上に、万が一感染者が出た場合の濃厚接触者特定のために、氏名と連絡先を記入したカードの提出が義務付けられていました。やりすぎな気がしないでもないけど、まあこのご時世仕方ないよなぁ。
ちなみに、公式サイトは↓コチラです
「SMALL WORLDS TOKYO」は、有明物流センター内の一角を利用している施設。1階はエントランス、2階はレストラン、そして3階が展示とスーベニアショップ(売店)になっています。
展示は、「宇宙センター」・「世界の街」・「美少女戦士セーラームーン」・「関西国際空港」・「エヴァンゲリオン格納庫」・「エヴァンゲリオン第3新東京市」の6つに分かれており、それぞれ壮大なミニチュアワールドが展開。しかし、まだ全てが完成しているわけではなく、一部「鋭意制作中」となっていたり、ギミックが未実装の展示もあったりなどしました。
各展示で興味深いのが、そのミニチュアの精巧さの他、ミニチュア内で人間たちのドラマがきちんと描写されていること。「SMALL WORLDS TOKYO」では、ミニチュアの人間を“住人”、来場者を“大きな人間”と表現しており、スモールワールズの中に来場者が紛れ込んだ感じのコンセプトになっていることから、「逆『ガリバー旅行記』」のような没入感が楽しめます。
鉄道模型などのミニチュア制作では、「ミニチュアにドラマを作れ(=なぜそれがそこにあるのかを考えて設置する)」というのがコツの1つとされていますが、全くその通りだなと改めて痛感しました。
1つ目は「宇宙センター」。ここでは、過去と未来の宇宙開発をコンセプトに、ロケット発射台や宇宙空間の様子がミニチュア化されています。
6月18日現在では、未来のミニチュアの方はまだ鋭意制作中のため、70年代アメリカのロケット発射台のミニチュアのみが主に稼働。このエリアでの最大のギミックは、30分に1度実施される、サターンロケットⅤの打ち上げです。
5分間にわたって展開されるこの打ち上げは、まさに実際のロケット打ち上げさながら。打ち上げの際の臨場感は半端なかったですね。ああ、こういう描写を「ウルトラシリーズ」でも見たいぜ!
続いて、「世界の街」。ここでは、近代ヨーロッパや現代中国などをモデルとした街並みがミニチュア化されており、ストラクチャーが立体的かつ密集した形で配されており、その精巧さを堪能することができます。
ミニチュア内にはドラゴンやペガサスなども仕込まれており、遊び要素もしっかり落とし込まれているのがポイント。私が一番長く滞在したのが、このエリアでした。
見てくださいよ、このミニチュアの圧倒的な精巧さ。本物と大差ないそのリアルさに、目を瞠りました。
3つ目は、「美少女戦士セーラームーン」。ここでは、『セーラームーン』の「クリスタル・トーキョー」をバックに、モデルとなった麻布十番の街がミニチュア化されています。
この展示で面白いのが、現代の街並みではなく、1993年の街並みをイメージしていること。しっかりと『セーラ―ムーン』放送当時の世界観に合わせているんですよね。街の中に「三和銀行」の看板があって「あれっ?」と思いましたが、「1994年関西国際空港開業!」のアドバルーンですべてを察しました。
ミニチュアについてはその内部まで作りこまれており、そのクオリティの高さに感動する一方、きちんとセーラー戦士たちも配されていたのにはクスりとさせられました。さあ、彼女たちは一体どこにいるでしょう?
4つ目は、「関西国際空港」。広々とした空港のミニチュアが展開されており、ジャンボジェット機の離発着のギミックも楽しめるようになっていました。
モデルは関西国際空港のはずですが、新交通システムがエリア内を走っているなど、一部実際のそれとは少し違う部分も存在。すこしフィクションかあるいは設計段階の構想を取り入れているのでしょうか。
滑走路を行き来する飛行機たちに目がいきがちですが、発着ゲートなどのミニチュアにも注目したいところ。見てくださいよこれ。もう本物とほとんど大差ないですよ。エレベーターやモニターなどもきちんと動いてたし、こういうのがより“リアリティ”を与えているんだなぁ。
最後は、「エヴァンゲリオン格納庫」と「エヴァンゲリオン第3新東京市」。前者の方はなぜかあるはずのところが黒いベールに覆われていたため、後者のみ見てきました。
こちらは「セーラ―ムーン」の展示と少し似ており、NERV本部が下にあるビル群をバックに、第3新東京市の街並みが展開。新しさと古さ、そして物々しい兵器の3つが同居している雑多な不思議さが魅力的でした。
本施設の展示の中では唯一の現代の街並みっぽい展示になっているため、いろんな意味でとっつきやすい展示。駅の高架下に仕込まれたモニターが、いい味出していました。街が生きてるって感じがしたなぁ。
まだまだ未完成な部分も多いものの、ミニチュアへの没入感が半端ない「SMALL WORLDS TOKYO」。ミニチュア好きや特撮好きなら、間違いなく訪れるべき価値のある施設だと感じます。
他の展示も完成したら、また行けるといいな。その時は、世間ももう少し落ち着いてくれてるといいんだけど―。
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