今回は、『疾風!アイアンリーガー』の感想記事第4回目です。
マグナムエースたちの前に現れる新たなアイアンリーガーの正体は?そして、トップジョイ真の仲間入り!『アイアンリーガー』の物語は、アイアンソルジャーS-XXXの話を挟んだのち、GZの初登場編に突入。それと同時並行で、トップジョイの正体がバレる→真の仲間になるというドラマが描かれることになりました。男気を見せてくれたトップジョイ。彼が今回一番輝いていましたね。
第11話「暴走のフィールド!」
1993年6月15日放送
「俺たちは計算通りに動いてるんじゃないってことを、教えてやるのさ!」
STORY:S-XXXの異形さにシルバーキャッスルが驚く中、始まったブルーエンジェルスとの試合。S-XXXはマグナムエースを徹底的にマークするが、そのせいで味方の選手までをも傷つけてしまう。その理由は、彼がアイアンソルジャーであることにあった。マグナムエースたちは彼に軌道計算をさせないため、予想外の行動をとって得点するが、それはS-XXXを暴走させる結果になってしまう。彼を救うため、マグナムエースは真正面から立ち向かうが…!
前回の終盤で登場した、謎のリーガー(実はアイアンソルジャー):S-XXX。今回はトップジョイの話はいったん置いておいて、彼とマグナムエースたちの戦いが描かれることになりました。計算通りに動くS-XXXに対し、心で通じ合って動くシルバーキャッスルの面々が印象的。これは結果的に悲劇を生むことになりましたが、1話の中で喜びあり悲しみありと、様々な盛り上がりポイントが盛り込まれており、いろんな意味で楽しんで観れた一編でした。
ルリーが路地でトップジョイを発見していたのと同じ頃、マグナムエースたちシルバーキャッスルは、ブルーエンジェルスとのサッカー試合の直前。S-XXXの異形さに驚きながらも試合は始まりますが、彼はなぜかマグナムエースのみをピンポイントでマークしており、それ以外試合には全く参加してきませんでした。彼の攻撃にマグナムエースが苦しむ中、それを品定めするかのように試合を見る、ある影がありました。ギロチの支援を受け、ブルーエンジェルスの新リーガーとして登場したS-XXX。ところが試合開始のホイッスルが鳴って以降彼はピクりとも動かず、ただマグナムエースをじっと狙っているだけでした。やがてマグナムエースがボールを持つようになると、突然行動を開始。驚くべきスピードと正確性でマグナムエースの行動を予測し、彼の行動をボールごとことごとく妨害していくのでした。S-XXXは、表向きはブルーエンジェルスの勝利のために送り込まれたアイアンリーガーでしたが、実はダークスポーツ財団製のアイアンソルジャー。全然動こうとしなかったのは、あらかじめ攻撃・破壊の第一目標がマグナムエースに設定されており、彼を攻撃すること以外の指令が与えられていなかったからでした。S-XXXは行動の際強い光を発するため、観客は彼がマグナムエースを妨害した姿を直接見れない形に。そのため、当初はマグナムエースの行動不能っぷりを、彼の不調のためと勘違いしてしまいます。いやいや、さすがにその認識はムチャじゃないかな…。このように若干荒れ気味になる試合でしたが、それを楽しそうに見つめる影が。それはユニバーサル通商の社長と、ダークスポーツ財団のアイアンソルジャー担当でした。今回の試合はアイアンソルジャーのプロモーションも兼ねており、ユニバーサル通商はダークスポーツ財団の裏のお得意先。マグナムエースも潰せて、商品であるアイアンソルジャーも売り込めると、ダークスポーツ財団は一石二鳥を狙っていたようですね。ちなみにこの世界、宇宙では鉱物資源をめぐってかなり大規模な戦争が行われているらしい。意外に荒んだ世界だなぁ…。
S-XXXは自分をマークしている―。そう確信したマグナムエースでしたが、彼の行動予測能力は驚異であり、なかなか突破することはできません。そんな中、マグナムエースがブルーエンジェルスとボールを競り合っていると、そこへS-XXXが接近し味方リーガーもろともマグナムエースを攻撃。せっかくの得点のチャンスをつぶされたブルーエンジェルスの選手陣は、オーナーのミハイルに不満を述べますが、それは却下されるのでした。一方、セクションXはトップジョイの記憶データをもとに、マグナムエースの過去に迫りつつあって…。S-XXXに搭載された武器は、どちらかと言えば範囲攻撃向けのもの。そのため、1対1でマグナムエースを相手にするときは問題ないのですが、このシーンのようにボールを競り合っている時は、マグナムエースをピンポイントで攻撃できず、味方選手もろとも吹っ飛ばしてしまうという事態を引き起こしてしまいます。範囲攻撃持ってなくて対象1体を狙うって、攻守乱れあうサッカーではあんまり性能発揮できないですよね。まあ、ギロチの本当の目的はマグナムエース潰しでしたから、あまりそのことは考えてなかったのでしょうか。そして、これに不満を持ち始めたのが、同じブルーエンジェルスの選手たち。仲間を吹っ飛ばされたうえに、せっかくの得点のチャンスを台無しにされたことで、彼らは怒ります。しかし、なんとしてもシルバーキャッスルの勝利を阻止したいミハイルは、それを却下するのでした。ここでミハイルはシルバーキャッスルを倒すことを理由に掲げていましたが、まあその他にもS-XXXを下げればギロチから何を言われるかわからないという恐怖もあったことでしょう。一方、そのころダークスポーツ財団では、セクションXがトップジョイの記憶データからマグナムエースの過去を解析。彼がかつて強制引退させられ、戦場に送り込まれたアイアンリーガーであることを確信します。戦場に行ったアイアンリーガーが、なぜ地球に戻ってこれたのか…!?
ハーフタイム中、ルリーからの提案を受けるも、それでも後半戦に出ることを強行したマグナムエース。彼はマッハウインディを中心に連携を取り、S-XXXに予測できないような行動パターンで試合を運ぶことを提案します。この作戦は成功し、シルバーキャッスルは1点を先制。これでS-XXXに気づきを与えられたと思ったマグナムエースでしたが、S-XXXは彼らの行動を理解できず、ミハイルにアタックモードの使用許可を求めるのでした。ルリーの心配する意見に理解を示しつつも、後半戦に出ることを強行するマグナムエース。彼には、S-XXXの攻撃を突破する秘策がありました。それは、メンバー同士で連携を取りあい、計算だけでは予測不可能な攻撃をすること。マグナムエースとマッハウインディを中心としたこのプレーは見事成功し、シルバーキャッスルは1点先制します。全て計算の上動くS-XXXへの対抗手段としてマグナムエースが打ち出したのが、連携。それは、ロボットの計算だけでは絶対に計ることのできないもの。マグナムエースたち心あるロボットたちが、その心を存分に生かして戦うさまが素晴らしかったですね。こうした戦い方をすることを決めた彼らは、最初はマッハウインディのスタンドプレーのようなボール運びでゴールまで接近。しかし、その横ではしっかりとマグナムエースがついており、マッハウインディは得意のジグザグシュートをゴールにではなくマグナムエースに対して放ち、これを受けた彼はそのままゴールへシュート。1点を先制します。ロボットの心の連携が、計算に勝った瞬間。このシーンは、観ていて爽快でした。
S-XXXのアタックモードを、よくわからないまま承認したミハイル。これによりS-XXXはその武装を開放し、マグナムエースに対しビーム砲やミサイルなどで攻撃してきます。これによりスタジアムは阿鼻叫喚の地獄と化し、ブルーエンジェルスの選手たちは流れ弾によりほぼ全滅。対するシルバーキャッスルは、各々得意技を用いてS-XXXを全力で止めますが、彼を本当の意味で救うことはできずに終わるのでした。S-XXXのアタックモードとは、戦場における攻撃モード。しかし、そんなことはこれっぽっちも知らないミハイルは、安易に承認してしまいます。よくわからないものを承認するなよ。シルバーキャッスルに1点先制されて、焦ってたのはわかるけどさ…。これを機にアタックモードになったS-XXXは、マグナムエースをビーム砲やミサイルで攻撃を開始。アタックモードの段階が進むにつれて敵味方の区別もつかなくなり、ブルーエンジェルスの選手たちはほぼ全滅してしまいます。一方のシルバーキャッスルは、各メンバー自分の技を使って全力でS-XXXを止めに入るも、彼の暴走は収まらず。マグナムエースは、やむを得ずS-XXXを破壊するのでした。マグナムエースたちアイアンリーガーは、スポーツをするためのロボットであるため、当然戦闘用の武器はなし(極十郎太のムテンソードはある意味戦闘用の武器だけど)。しかし今回、彼らはその技を応用し、S-XXXを止めるために全力で立ち向かいます。ここでの彼らの活躍が、凄まじくカッコよかったぜ!しかし、そんな彼らの努力もむなしく、S-XXXは心がないためそれを理解できず、さらに暴走。マグナムエースは、やむを得ずS-XXXを破壊します。「すまない。こうするしか、お前を止める方法がなかった。S-XXX…!」と語るマグナムエース。かつてアイアンソルジャーであった彼にとって、今回の試合はツラい経験になりましたね。
第12話「遭遇!奴の名はGZ」
1993年6月22日放送
「お前は誰だ?俺の識別信号は、貴様を仲間だと判断している…。」
STORY:後期リーグでのダークプリンスとの試合に臨むため、無人飛行機で北国キングスレーの街に旅立ったシルバーキャッスル。しかし、そこにはダークスポーツ財団の罠が張られていた。意図的に故障させられた無人飛行機の中でパニックになるも、なんとか表現に不時着したシルバーキャッスルだったが、そこに新たな刺客が現れる。それはGZと名乗るロボットの率いるアイスホッケー部隊だった。極寒の地で、マグナムエースたちの戦いが始まる…。
シルバーキャッスル初期メンバー最後の追加キャラ:GZの初登場回。ただし、今回はそういった出会いや戦い前の世界観の改めての説明や、極寒の地で苦しむシルバーキャッスルの姿に重きが置かれ、GZとの本格的な関わり合いは次回以降にお預けになりました。彼の発言により、マグナムエースの過去もさらに解明。またマグナムエース自身もGZを知っていることにより、両者のかかわり合い方が興味深いものになっていることに、注目です。
アイアンリーグも、とうとう後期リーグへ。ブルーエンジェルスを下したシルバーキャッスルは上位チームの仲間入りを果たし、北国の街キングスレーでの試合に臨むことになります。多くの人々の声援を受け、無人飛行機で旅立っていく彼ら。しかし、ここにもダークスポーツ財団の魔の手は忍び寄っていました。やがてシルバーキャッスルの乗る無人飛行機は、突然故障。機内はルリーを中心にパニックなりますが…。以前のお話でも触れられていたアイアンリーグの流れや構成が、シルバーキャッスルの遠征を中継する形で改めて説明。今回は後期リーグに出場するため、北国の街キングスレーに向かうというものでした。ルリーはどうやら飛行機に乗るのが初めてらしく、いつも以上にハイテンション。ああそうか、今まで万年最下位だったから、遠征なんかもろくになかったんだね…。こうしたルリーの一方で、ブルアーマーは飛行機が苦手でビビりまくり。このほかマグナムエースらチームの面々も様々な会話をしており、和気あいあいと雰囲気が楽しめます。ここで興味深いのが、トップジョイもその雰囲気の中に溶け込んでいること。彼がスパイであることは、エドモンド・マグナムエース・マッハウインディが知っているはずですが、それを承知で彼を受け入れていることが窺えます。しかし、そんな時間もつかの間、突然無人飛行機のエンジンが出火。飛行機はバランスを崩し、墜落していきます。全ては、ダークスポーツ財団の仕掛けた罠でした。
飛行機はどんどん墜落していくものの、メッケルの尽力により何とか態勢を立て直し、表現に不時着することに成功。助かったことを喜ぶルリーたちでしたが、今度は彼らを寒さが襲います。そんな中、彼らの前に1機の飛行機が着陸。救援部隊が助けに来たのだと思ったルリーでしたが、実際に中から現れたのは、ダークスポーツ財団のアイスホッケー部隊でした。無人飛行機とはいえ、コクピットは存在。しかし、計器は全て狂ってショートしてしまい、修理もままならない状況でした。ここで大活躍を見せたのが、メッケル。彼はセスナ機のライセンスを持っていることを生かして、何とか飛行機の態勢を立て直すことに成功。そのまま表現に着陸します。マグナムエースなどの特殊タイプから一般リーガーまで、どんなアイアンリーガーでもメンテナンスができる上に、飛行機も操縦できるメッケル。もしかして、いやもしかしなくても彼、実はとんでもなく優秀な技術者なんじゃないか!?こうして何とか助かったシルバーキャッスルの面々でしたが、ダークスポーツ財団の妨害工作はこれだけにとどまらず、次なる罠が存在。救援部隊を装って彼らの前に現れたのは、アイスホッケー部隊でした。
ダークスポーツ財団のアイスホッケー部隊に遭遇し、その攻撃に驚く一同。これに対してはマグナムエースと極十郎太が中心となって立ち向かい、相手の攻撃を阻止していきます。やがて、相手の隊長が飛行機から出現。その姿を見て、マグナムエースは驚きます。隊長の正体は、マグナムエースのアイアンソルジャー時代の仲間の1人:GZでした。マグナムエースの弁明も聞かず、彼を脱走兵扱いするGZは、一定時間の猶予を与える代わりに、アイスホッケー勝負を持ち掛けるのでした。ダークスポーツ財団のアイスホッケー部隊に対しては、マグナムエースと極十郎太が前線に立って応戦。なんでこの2人が戦うんだろうと思っていましたが、相手が放ってくるパック(円盤)へ対処するには、彼らの持つ能力が最適だったからだったんですね。相手はパックを勢いよく飛ばしてきますが、マグナムエースはこれをキャッチしてバックパックから射出し応戦。極十郎太はムテンソードでバッサバッサと斬り捨てていきます。このあたりの戦闘シーンは、非常にテンポの良いものになっていました。そして、とうとう現れた部隊の隊長。その正体は、かつてアイアンソルジャーだったマグナムエースの戦場での仲間だったGZでした。マグナムエースの所属していた部隊は、434作戦という作戦実行中に全滅。マグナムエースの残骸だけは見つからず、GZ自身は残骸も残らないほど粉々にされたのだと思い込んでいました。そんな戦友が、今目の前にいる。しかも、アイアンリーガーとしての誇りを取り戻して。GZがマグナムエースの話を聞かずに一方的に責め立てる気持ちも、よくわかりますね。
猶予を与えられたマグナムエースたちは、まずルリーたちを守るためのスペースを作ることを優先。幸いにも機内には防寒着とオイルヒーターが残されており、マグナムエースたちは自らのオイルをそれに注いで、ルリーたちを救います。しかし、極寒の地では彼らのオイルは凍ってしまうのも時間の問題であり、彼らはこの厳しい状況化への対応に苦慮していました。ルリーたちを救うため、皆で一丸となってオイルを分けてオイルヒーターの足しにするマグナムエースたち。彼らの結束力がどれだけ強いかが、よくわかる描写です。これによりルリーたちは助かりますが、オイルが減って挙動が鈍る彼らを、さらに寒さが襲います。このままオイルが凍れば、ギアも凍って行動不能に陥ってしまう―。その対応にマグナムエースが苦慮している時、GZの部隊がやってきてしまいます。とうとう始まる、GZとのアイスホッケー戦。この厳しい状況下の中で、マグナムエースたちはどう戦うのでしょうか?次回へ続く!
第13話「燃える大氷原」
1993年6月29日放送
「皆シルバーキャッスルが好きなんだ…。お前にはわからないネ!皆の心が、エネルギーネ!」
STORY:GZとの勝負の時がやってきた。セクションXからトップジョイの情報を受けるも、あまり気にしていなかった彼であったが、予想外の粘りを見せるシルバーキャッスルに戦慄し、その情報を利用した精神的攻撃を仕掛ける。チームメイトの信頼を失ったトップジョイは、GZとともにダークスポーツ財団の基地へ戻るが、彼にはある決意と作戦があった。シルバーキャッスルに帰りたい。心から彼がそう望んだ時、彼は真のシルバーキャッスル入りを果たすのだ!
GZの登場編その2であると同時に、トップジョイが本当の意味でシルバーキャッスル入りを果たす重要な一編。前半でシルバーキャッスルとGZの試合を描き、後半ではトップジョイのたった1人の戦いが描かれました。表向きは陽気だけれども、その中には、マグナムエースたちに負けないアツいハートを持っていたトップジョイ。後半の彼の踏ん張りに、心打たれぬ者はいないことでしょう。
指定時間の4時間が経過し、シルバーキャッスルの前に現れたGZたち。彼はセクションXからトップジョイの情報を受けますが、そんなものなくとも勝てるという自信がありました。対するシルバーキャッスルは、エネルギー源であるオイルの供給もままならないまま、試合に臨むことに。戦局は圧倒的にGZたち側が有利でしたが、マグナムエースたちはそれでも粘り強く立ち向かっていくのでした。耐寒オイルであるハイパーニトロを使い、万全の態勢でマグナムエースたちとの試合に臨むGZたち。アイスホッケーの腕も彼らの方が上であり、GZは負ける理由がないと考えていましたが、そんな彼らに対しシルバーキャッスル魂はそう簡単に屈することはありませんでした。マグナムエースたちはアイスホッケーの試合はほぼ始めてのはずですが、意外に善戦。終始GZたちに押され気味ではあったものの、無人飛行機に向かってくるパック(円盤)は極十郎太やブルアーマーが阻止。フィールド上に残るパックは、マグナムエースを中心にパス回しを行い、GZたちに食らいついていきます。最初は余裕で勝てると思っていたGZも、この粘り方にはさすがにびっくり。それどころか、プログラムにはないような使命感で挑んでくる彼らに対し、戦慄するのでした。GZは傭兵のアイアンソルジャーであり、彼自身は心を失っていませんが、相手を守ることや相手を思いやるといったことは、この時点では理解できていなかった様子。ビジネスによって戦闘ばかりやってきた彼ですから、こういった面での心理的成長ができなかったのでしょうね。
倒れても倒れても抵抗してくるシルバーキャッスルに、驚くGZ。彼はマグナムエースにその理由を問いますが、それを今の彼が理解することは困難でした。一方、飛行機内ではオイルヒーターのためのオイルが尽きるのも時間の問題であり、またマグナムエースたちの劣勢を見たトップジョイは、自ら試合に参加。しかし、それを逆にGZに利用され、チームメイトからの信頼を失ってしまうのでした。戦局も環境も圧倒的に不利なのにもかかわらず、降参等せずに戦い続けるシルバーキャッスル。その姿勢を理解できなかったGZは、マグナムエースにその理由を問いますが、やはり理解しきれなかったのでした。マグナムエースたちがこれほどまでして戦うのは、もちろんルリーたちを守るため。そして、マグナムエースはGZの言葉に対し、さらに「俺は戦場を捨てたわけではない!俺の戦いは、まだ続いているのだ!」と返してみせます。シルバーキャッスルの面々が皆仲間を守ろうとしている姿勢に目がいきがちですが、ここでのマグナムエースの発言も見逃せないところ。彼がアイアンリーグに戻ってきたのには重大な理由があることがわかる描写にもなっています。マグナムエースたちはこれだけ奮闘しますが、彼らの態勢がボロボロなのもまた事実。とうとう選手たちが協力してもオイルヒーターのためのオイルが少なくなり、マグナムエースたちも追い詰められていきます。いても立ってもいられなくなったトップジョイは、試合に参加しますが、その際GZに自分がスパイであることを暴露されてしまうのでした。シルバーキャッスルの面々(マグナムエース・マッハウインディ・エドモンドを除く)が、トップジョイがスパイだと知る、ショッキングなシーン。ここでのルリーのショックを受けているさまが、視聴者に強烈なインパクトを与えます。そしてその分、後半からのトップジョイの奮闘が映えるんですよね~。
ショックサーキットの痛みに苦しめられ、ブルアーマーに吹っ飛ばされながらも、GZとともにダークスポーツ財団の基地へ戻ったトップジョイ。GZは彼からシルバーキャッスルの強さの理由を聞き出そうとしますが、返ってきた答えは、GZの理解に苦しむものでした。一度はダークスポーツ財団に抵抗したため投獄されてしまうトップジョイですが、彼にはある決意と作戦がありました。ショックサーキットを発動され、その痛みに苦しむトップジョイ。マグナムエースとマッハウインディは彼を介抱しようとしますが、一方でブルアーマーたちはその場から動こうとはしませんでした。かつてのマッハウインディと同じく、ショックサーキットの痛みに苦しむということは、トップジョイがダークスポーツ財団のアイアンリーガー=スパイだという何よりの証拠。これにブルアーマーたちはショックを受けていたんですね。それでもなおダークスポーツ財団へ戻ることを拒否していたトップジョイでしたが、突然考えを変えてGZとともにダークスポーツ財団の基地へ。そこで彼は、シルバーキャッスルの強さの秘密についてしゃべらされますが、それはGZには理解できないものでした。シルバーキャッスルの強さの秘密は、皆がシルバーキャッスルを好きであり、お互いの心が何よりもパワーになっているから。しかし、GZにはまだそれがわかりませんでした。相変わらず心について理解しきれていないGZ。しかし、マグナムエースやトップジョイなどがこれほどこういったことを言っているためか、じょじょに何かに気づき始めているのもまた興味深いですね。GZからの聴取後、投獄されてしまうトップジョイ。しかし彼は、隠し持っていた爆弾で脱獄します。
脱獄したトップジョイは、基地内の倉庫を捜索。そこでハイパーニトロを発見し、持てるだけ持って強行突破します。トップジョイの脱走をわざと途中で見逃したGZは、不敵にもマグナムエースたちにそれを連絡。GZはこのままトップジョイは氷原で凍り付いてしまうのだと踏んでいましたが、彼の予想に反してマグナムエースたちはトップジョイの救助に急行。彼の行動とその強い意志を見た彼らは、彼のサイドのシルバーキャッスル入りを認めるのでした。トップジョイの本当の目的は、基地内にあるハイパーニトロを強奪し、シルバーキャッスルに届けること。その根底には、シルバーキャッスルを思う純粋な気持ちがありました。GZはトップジョイを追撃するも、この寒さではシルバーキャッスルの無人飛行機まで持たないと判断して攻撃を中止。トップジョイ自身も、シルバーキャッスルの面々に受け入れてもらえないかもしれないという不安がありましたが、それでも彼は歩き続けます。そして、もはやこれまでかと思われたその時、聞こえてきたのはマグナムエースたちの声でした。GZからも半ば見捨てられ、たとえシルバーキャッスルに戻ったとしても希望があるかどうかはわからない状態のトップジョイ。しかし彼は、大好きなシルバーキャッスルに戻りたいという一心で歩き続けます。後半Bパートでは、トップジョイの単独シーンが多め。今までの彼からは想像できなかった、強い踏ん張りと意思を感じることができました。そして、それに答えるかのように、マグナムエースたちは彼の救援に急行。倒れていた彼を救い、彼のシルバーキャッスル入りを改めて認めるのでした。最初助けられた時は、幻覚を見てるのかと思ったトップジョイ。それが現実だと知った直後の彼のセリフが、「シルバーキャッスルに戻らせてくれ」ではなく「ショックサーキットを破壊してくれ」だったのが、非常に興味深いですね。ショックサーキットこそ、ダークスポーツ財団のアイアンリーガーであることの象徴。真っ先にそれを破壊してくれということは、ダークスポーツ財団と決別するのだというトップジョイ自身の強い意志を感じさせてくれました。
今回はここまで。次回は第14話から第16話をご紹介予定です。『疾風!アイアンリーガー』。正々堂々と、試合開始!
『疾風!アイアンリーガー』は、バンダイチャンネルの他、Amazon Primeでも有料配信中!要チェックだ!
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