男ヒロユキ、退職代行は使わない
もし救える命が一つでもあるのなら…、ああ、やるしかない!今回の『ウルトラマンタイガ』は、『タロウ』の世界に出てきそうなデザインと強さを兼ね備えた新造怪獣:ゴロサンダーの登場回。同時に、前回ホマレが負傷したことで自分を責めていたヒロユキが、カナや今回の事件を通して立ち直るさまが描かれました。
ゴロサンダーの侵攻、そしてタイガとの戦闘における特撮パートは迫力満点。その一方で、ストーリーの方はかなり淡白な印象を受けました。本筋はちょっと進めてたけど、どちらかと言えば今回は特撮に注力したお話になっていましたね。
なお、前回(第18話)の感想記事は↓コチラです。
bongore-asterisk.hatenablog.jp
◎ストーリー面
お話の都合上、ホマレはほとんど登場せず、ヒロユキとカナのやり取りが中心になった今回。「自分を責めていたヒロユキが立ち直る&成長する」、そして「ピリカがストーリーに大きく絡みそうな予感がする」など、物語の本筋自体はちゃんと進めていましたが、その割には結構サラッとしたお話になっていたように感じました。ドラマパートにあんまり比重が置かれていなかったような…?
前回、霧崎の攻撃を受けて負傷したホマレ。一命はとりとめたものの昏睡状態に陥っており、未だ目を覚まそうとしませんでした。そんな中で、ヒロユキはE.G.I.S本部に退職願と装備一式を置き、独断で調査を開始。しかし、有力な情報は得られなくて…。病院で治療を受け、峠は越したように見えるホマレ。「宇宙人なのに一般病院に担ぎ込まれて大丈夫なのか!?」と心配になりましたが、ちゃんと「外事X課が提携している病院」という情報が細くされていましたね。そりゃそうだよなぁ、検査受けたら普通に宇宙人だってバレちゃうもんね…。ホマレが欠けたことにより人員の少なくなったE.G.I.Sですが、この最中なんとヒロユキまでもが退職願を出して戦線離脱。彼は一人で調査を進めていきますが、なかなか思うようにはいかないのでした。退職願の文章で、ヒロユキの名前は漢字で「工藤優幸」と書くことが判明。こんな穏やかそうな字面してたのかよ、ヒロユキの名前!カナたちがその退職願に驚いていた頃、名前の字面とは真逆の荒っぽい調査をしていたヒロユキ。君、そんなキャラだったっけ…?
ピリカのリサーチで、ヒロユキの位置を特定したカナ。ホマレの入院している病院で、彼と落ち合います。いじいじするヒロユキを叱り、そして諭すカナ。ヒロユキが何かに気づきそうになった時、霧崎が呼び寄せたゴロサンダーが出現し、カナを誘拐してしまうのでした。以前のお話で、宇宙人を監視カメラ等の情報網からあぶりだしたピリカの手にかかれば、ヒロユキの位置を特定することなんて簡単なこと。あっという間にヒロユキは居場所を見抜かれ、カナに発見されてしまいます。まあ、ピリカのリサーチ力ならこうなるわな。それに、ヒロユキって結構単純だし…。そんなヒロユキは、E.G.I.Sのことを悪く言ったり、一人で責任を抱え込んだりといつもの彼らしくないそぶりを見せるように。これにしびれを切らしたカナは彼を叱り、E.G.I.Sに戻ってくるよう説得するのでした。ヒロユキの態度にだんだん怒りがこみあげてくるのはわかりますが、カナがいきなり彼の胸倉をつかむとはちょっと予想外でした。けっこう荒っぽいところがあるんですね、カナさん。
カナのピンチに、タイガの後押しを受けてゴロサンダーに立ち向かうヒロユキ。激闘の末、カナを救いゴロサンダーを倒します。ヒロユキもE.G.I.Sに戻る決心をし、万事解決…かに思われましたが、霧崎の魔の手がピリカにのびつつあることを、彼らはまだ知りませんでした。中後半はタイガとゴロサンダーの戦闘が中心。これについては後述しますが、ゴロサンダーの物理的な強さがよく分かった一方で、それが持っている噂(見たものは絶対死ぬなど)がストーリー上イマイチ生かされてなかったのが残念ではありました。まあ、このお話の流れでゴロサンダーの能力の話を混ぜ込むと、ややこしくなっちゃうのはわかるけどね…。そして終盤、ピリカに関して急展開が。彼女を襲おうとした霧崎は何かに気づき、急遽計画を変更します。意味深に挿入された彗星の映像。もしかしてピリカも…宇宙人!?
◎特撮面
またやりやがった、実写版勇者パース!
前回に続き辻本監督回らしさがにじみ出ていた、今回の特撮パート。自動車を多用する演出はちょっとくどく感じる部分もありましたが、街の破壊そしてタイガとゴロサンダーの戦闘アクション、どちらについてもダイナミックかつきちんと描写されており、たっぷり楽しむことができました。だからね、1回くらい辻本監督をメイン監督に(以下略)
ゴロサンダーの雷撃が、街を襲う!その発生した雷撃はビル街や高架道路等に直撃し、大爆発を起こしながら破壊されていきます。ゴロサンダーの侵攻シーンは、初っ端からクライマックス。フィールドの各所で爆発が起こり、車が走る高架道路は雷撃が直撃してだんだんと破壊され最終的には崩落してしまいます。雷撃と車がデッドヒートするような演出はインパクト大。どうしても車の「作り物感」を消すことはできていませんでしたが、迫力はすさまじいものでした。ゴロサンダーの周辺で起こる爆発もドハデ。爆発の勢いが強すぎて、ゴロサンダーの姿が一瞬見えなくなったのには少し笑いました。
暴れまわるゴロサンダーに対し、ヒロユキはタイガに変身。いきなり押され気味になったためタイタスにチェンジしますが、依然として劣勢に。しかし、奮起したヒロユキの力でなんとか攻撃を叩き込み、反撃のチャンスを作り出します。ゴロサンダー強い、とにかく強い!タイガを雷撃だけであっという間に跳ね返し、タイタスのエレクトロバスターをも押し返して圧倒。さらにはタイタスに馬乗りになってタコ殴りにしてしまいます。ここではタイガたちウルトラマン、そしてゴロサンダーのやられシーンの特撮もけっこうこだわられており、両者がぶっ倒れるたびに砂塵が舞い、手前にあるミニチュアがきちんと揺れる描写が挿入されます。細かい特撮、いいよいいよ!
態勢を立て直したタイタスは、タイガ→タイガトライストリウムへと多段変身。なおも抵抗するゴロサンダーに少々手を焼きますが、最後はタイタスの力を使ったタイタスバーニングハンマーで勝利。ゴロサンダーの怪獣リングも入手するのでした。ゴロサンダーはトライストリウムとほぼ互角に渡り合い、抵抗。トライストリウムもなかなか正気を見いだせずにいましたが、必殺技:タイタスバーニングハンマーで勝利をおさめます。今回の特撮パートで一番驚かされたのが、この必殺技のシーン。ビルの1階にある保育園(もしくは幼稚園)と思われる施設内からのアングルで、ゴロサンダーが地面に埋まるさまが撮影されており、そのまま爆発するというシーンになっていました。これには本当に度肝を抜かれたなぁ。今の特撮技術なら、こんなこともできるんですね。
宇宙人を見分ける装置が開発された。しかし、その発明をヴィラン・ギルドが狙う!E.G.I.Sと佐倉警部は、発明を守り切ることができるのか!?
次回は準レギュラーである佐倉警部、そしてウルトラマンタイタスの大活躍回になるとのこと。「私のウルトラマッスルが許さんぞ!」って、何がどうなったらそんなワードが出てくるんだよ…!
そんな第20話の感想記事は、↓コチラだ!
bongore-asterisk.hatenablog.jp
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