「こうなる、運命だったのさ」―。今回は、2007年アメリカで公開された特撮作品:『トランスモーファー -人類最終戦争-』のご紹介です。
日本語タイトル、そして原題が『Transmorphers』であることから分かるように、完全に「トランスフォーマーシリーズ」に強い影響を受けて制作された作品。特撮ファンや映画ファンの一部では、特撮系模倣映画として有名な作品でもあります。
確かにツッコミどころや特撮の粗はそこそこありますが、個人的には「けっこう頑張って作ってるな」という印象でした。まあ、後述の通りお話は「トランスフォーマーシリーズ」のそれとは大きく違ってたけどね…。
STORY:西暦2009年。太陽系外に未知の機械生命体“トランスモーファー”が住む星を発見した人類は、コンタクトを試みたが、逆にそれをきっかけに地球を侵略され、以後数百年間地下シェルターでの生活を余儀なくされていた。ヤツらを倒して地球を取り戻すため、冷凍刑に処されていた軍人ミッチェルを復活させた人類は、彼の指揮のもと再び戦いを挑む―。
…と言った感じで、「トランスフォーマーシリーズ」と共通する要素は、「機械生命体が登場する」・「人類も彼らに接触する」ことくらい。「トランスフォーマーシリーズ」はロボット生命体どうしの戦いだったため、人類にとっての敵or味方がそれぞれいましたが、『トランスモーファー』のそれは完全に人類の敵という扱いになっています。
お話はザックリ分けると、ミッチェルを復活させトランスモーファーたちへの戦いへの準備を進める前半と、戦闘準備が完了しタイトル通り“最終戦争(ただし、規模はお察し)”に挑む後半の二部構成。前半は人間ドラマに、後半は戦闘シーンに重きが置かれています。
前半はミッチェルを復活させたのち、最終戦争に挑むための準備、そしてそれをめぐる生存者たちのドラマが中心。しかしこの人間ドラマが、ダラダラしていて正直つまらない!敵との最終決戦のため様々な人の思いが交錯するのはよくわかりますが、なんか全体的に「そんなことで小競り合いしてる場合じゃないでしょ」って感じです。トランスモーファーたちもほとんど出てこないので、ここで脱落してしまう視聴者も多いかもしれません。
しかし後半になると、一転してそういったダラダラさはほぼ皆無。戦闘に次ぐ戦闘、明かされるミッチェルの秘密、そして最終戦争の決着など、「こういうのを待ってたんだよ!」という描写が連続します。トランスモーファーのCGや合成が90年代前半並みだったり、彼らの本拠地がバカデカい建物なのに偶然発見される(なんで今まで見つからなかった?)など、細かいツッコミどころはありますが、それを加味しても後半のこの戦闘シーンは頑張っていると言えるでしょう。空き地で火薬爆発を連続してやったり、戦闘機のコックピットのセットも使用したり、細かいカット割りで緊迫感を演出しようとしたりなど、この最終戦争を最終戦争っぽく描こうとしている努力が感じられるんですよね~。
そして日本語吹替では、主役:ミッチェル役として玄田哲章さんが参加。彼の声を聞くと、この特撮系模倣映画が全世界公開級の本格的特撮アメリカ映画に見えてくるから不思議です(ほめてる)。「トランスフォーマーシリーズ」繋がりでの起用なのでしょうが、演じていたキャラはシュワちゃんっぽかったですね。というか、よく玄田さん呼ぶことできたな…。
この『トランスモーファー』、なんと実は続編があるらしい。“最終戦争”は本作で終わったはずなのに、なんでだ!?
ちょっと興味があるけど、視聴することは…あるとしてもしばらく先になるだろうなぁ。
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