お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『太陽の勇者ファイバード』ちょっとした感想 Sunrise.16(第46話~第48話[終]+α)

 f:id:bongore_asterisk:20190531211231j:plain

今回は、太陽の勇者ファイバード』の感想記事第16回目です。

 

ついに決着、ドライアスたちとの戦い!今回ご紹介の3話+αで、『ファイバード』の物語は完結。エクスカイザーたち以上にギリギリのところまで追い詰められたファイバードたちでしたが、最後の最後で何とか逆転勝利を決めてくれました。戦いも展開もハードですが、その分ラストは『エクスカイザー』のそれよりも救いがある形に。やっぱり、ケンタたちが勇太郎たちと離れ離れにならなくて、よかったですね。

 

 

 

 

第46話「出現!デビルの塔」

1992年1月18日放送
登場した敵他:ソドム、ゴモラ(メカ獣)、3獣合体ドライアス

f:id:bongore_asterisk:20190531211339j:plain

「構わんから行け!お前には、大事な使命があるはずだ。」

STORY:海底基地をギアナ高地に着陸させたドライアスたちは、デビルの塔建設のために着々と準備を開始。南米各地を襲撃して大勢の人間を連れ去り、奴隷として働かせ始めた。救出するために、勇太郎たちも行動を開始。ドライアスのメカを利用してギアナ高地に乗り込むが、そこで彼らが目撃したのは、奴隷として働かされている一平&五郎、チチクと長老の姿だった!攻勢を強めるドライアスたち、脱出できるか勇太郎!?


いよいよ最終決戦の幕開けだ!今回のお話は、前回から語られているデビルの塔建設と暗黒宇宙創造のための作戦のお話。ドライアスたちも以前のアメリカ征服並みの攻勢を仕掛けており、勇太郎たちもかなりの苦戦を強いられます。一方で、過去に登場したキャラクターたちも登場。ちゃんとお互いがファイバードのことを覚えているのがうれしい演出です。


バロンチームとガードチームの修理を急ぐ天野博士。それと並行して、国枝美子は勇太郎の吹くオカリナの音楽についての解析を進めていました。一方のドライアスたちは、前回浮上させた海底基地をギアナ高地に着陸させ、行動を開始。チチクたちのいる村を含む、南米各地を襲います。それを臨時ニュースで見たモモコと佐津田刑事は、自らの意思で天野博士のもとに集結します。行動を開始したドライアスたちは、前回のアメリカ征服の時と同じく、デビルの塔建設のための奴隷要員を集め始めます。襲撃された土地の中には、かつて勇太郎たちが訪れたチチクたちの村も存在。この時もドライアスたちに壊滅寸前にまで追い込まれたのに、また焦土と化しちゃったよ…。臨時ニュースで南米の惨状を目撃した、モモコと佐津田刑事。彼らはあえて自分たちの仕事をいったん放棄して天野博士のもとに集結。モモコは天野博士の手伝いをし、佐津田刑事は勇太郎たちとともに南米へ向かうための作戦に参加します。普段は明るかったりキャラの濃かったり2人が、このシーンではキリッとした表情をして集結。特に、佐津田刑事が覚悟を決めてやってくるシーンはカッコよかったですね。そして、秘密を知ったキャラたちが協力してくれるというのも、最終決戦が近いということを感じさせてくれます。


ドライアスのメカは、やがて世界中に侵攻を開始。とうとう日本にも上陸します。勇太郎たちはそのメカを逆に奪い取り、さらにその輸送機も奪ってギアナ高地へ急行します。その頃美子は、ついに勇太郎のオカリナの音色の解析に成功。そのエネルギーを増幅させるためのマシンの開発に着手します。ドライアスのメカはさらに進行を続けますが、日本に来る前に海上の豪華客船を強襲。その中には、バイトとしてジャガイモの皮むきに勤しむ一平と五郎の姿がありました。約20話ぶりに登場した一平と五郎。あの後も、悪事は働かずにちゃんと生活してたんですね。前回の戦闘により戦力が大幅にダウンしていた勇太郎たちは、ドライアスたちのメカを利用してギアナ高地へ向かう作戦を提案。市街地を蹂躙していたメカを3機奪い取り、さらにその輸送機をも強奪して現地へ向かいます。テシターたちが使っていたメカを、いとも簡単に操縦してみせるケンタと佐津田刑事。それもそのはず、彼らはこのメカの操縦経験があるから。スーパーガーディオン初登場回で、彼らこれの同型機を操縦してたんですよね~。


ギアナ高地に急行した勇太郎たち。先行して勇太郎が上空から降下すると、そこには奴隷として働かされている、チチク・長老・一平・五郎がいました。勇太郎は、テシターたちを蹴散らして捕らえられた人々を解放。同時にケンタと佐津田刑事もメカを操縦して騒ぎを起こし、デビルの塔を混乱させます。途中ドライアスも現れますが、そこに修理が終わったサンダーバロンとスーパーガーディオンも到着。美子の発明を利用してドライアスの動きを食い止めるのでした。デビルの塔の建造に従事させられる捕まった人々でしたが、彼らがやらされていたのは切り出した石の輸送など。どうやらデビルの塔は機械ではなく天然素材(?)で造らなければならないようですが、べつに石を運ぶのくらいは機械でやってもいいんじゃないかな。なんかピラミッド建造みたいな人海戦術になってるし…。上空から降下してきた勇太郎は、チチクたちと再会。それを喜びあう間もなく脱出作戦を開始しますが、ドライアスの出現、そして最後のメカ獣:ソドム・ゴモラも出現しピンチに陥ります。このシーンで、一平と五郎も勇太郎の正体を知ることに。サブキャラたちがどんどん秘密を知っていくことになりますが、これは次回や次々回で協力してくれる伏線になっているのでしょう。そんな勇太郎のピンチに駆けつけたのが、修理が終わったサンダーバロンとスーパーガーディオン。スーパーガーディオンは美子が開発したカタルシスエネルギー増幅器を使い、ドライアスの動きを封じ込めます。


若干の反撃を見せた宇宙警備隊でしたが、ドライアスが3獣合体ドライアスになったことで、カタルシスウェーブ増幅器は大破。勇太郎もグランバードとなって加勢しますが、脱出に使用しようとしていた輸送機がすべて破壊されてしまい、またもや窮地に立たされることに。残された人々を脱出させるため、勇太郎は苦渋の決断を強いられることになります。やっぱり強い3獣合体ドライアス。ドライアスを倒すための鍵となると思われていたカタルシスウェーブをもデスシールドではじき返し、逆にその増幅器をビーム一撃で破壊してしまいます。ファイバードのフレイムソード、スーパーガーディオンのガードフラッシュ、グランバードのグランキャノン、そして今回のカタルシスエネルギーをはじき返したデスシールド。「デスシールドほぼ無敵説」ありますよこれ!?勇太郎もグランバードとなって加勢しますが、脱出のための輸送機を全滅させられたことで追い詰められた格好に。佐津田刑事の提案を受け、ファイヤーシャトルに人々を乗せて脱出。佐津田刑事のみを残し、サンダーバロンやスーパーガーディオンとともに撤退します。残された人々を守ると言って、自らギアナ高地に残ることにした佐津田刑事。カッコいいけど…大丈夫なのか!!?

 

 

第47話「決戦!ギアナ高地

1992年1月25日放送
登場した敵他:ソドム、ゴモラ(メカ獣)、3獣合体ドライアス、オーガニックドライアス

f:id:bongore_asterisk:20190531211631j:plain

「何としても止めてみせるよ。たとえ、この命が燃え尽きてもね。」


STORY:デビルの塔建設現場から人々を救出した勇太郎たち。しかし、まだその全員を救えたわけではなかった。この危機的状況の中、カタルシスエネルギーのさらなる増幅を図る天野博士は、ヒルマン教授に協力を要請。全力で開発に取り掛かるが、その前にデビルの塔が完成し、オーガニックドライアスが誕生してしまった!それを止めるために急行したサンダーバロンとスーパーガーディオンも連絡途絶え、1人残された勇太郎。彼が下した決断とは―!


ドライアスの強化形態、オーガニックドライアス登場!最終決戦の中編に当たる今回は、勇太郎たち宇宙警備隊側が装備の開発を進めるも、どちらかと言えばドライアス側がさらにパワーを増して彼らに迫るという形になりました。サンダーバロンもスーパーガーディオンも倒れるという絶望的な状況下で、それでも戦いに挑もうとする勇太郎の姿に泣かされます。


前回、ファイヤーシャトルにて救出した人々たち。勇太郎は天野博士から連絡を受け、ヒルマン教授を回収してから研究所に戻ります。勇太郎が人々をそのまま連れてきたことで、研究所は病院のような状態に。さらにファイヤーシャトルを入り口付近に着陸させたため、周囲の人々にも宇宙警備隊の本拠地がバレてしまいます。博士が勇太郎にヒルマン教授を連れてくるよう指示したのは、前回大破してしまったカタルシスエネルギー増幅器の改良のため。皆さんご存知の通りヒルマン教授は大気元素除去装置の開発者であり、その装置の原理を応用すればカタルシスエネルギー増幅器を強化できると考えたのでした。プラスエネルギーは宇宙由来のものであるとはいえ、それは原子で構成されているもの。ヒルマン教授は、自分の技術が応用できる可能性があるとして快諾します。何気にヒルマン教授もとんでもない発明家。こんなことをやってのけるなんて、やっぱりタダの科学者じゃないよなぁ…。ヒルマン教授と救出した人々を乗せたファイヤーシャトルは、博士の研究所前の着陸。ハッチを開けると続々と人が降りてきたため、ケンタたちはその対応と治療に追われます。博士の研究所は割と広いので、降りてきた人たちを何とか収容できた様子。このファイヤーシャトルの着陸の際に駆け付けた人々にも協力をお願いし、研究所は避難所のような様相になってきます。ファイヤーシャトルを見に来た人々の中には、ケンタの母親であるアキ子の姿も。食料の炊き出しをやっている最中にハルカから真実を告げられ、割とすんなり納得します。世間話のようなノリで話を聞き、一言で納得してしまうアキ子。え~、ちょっと軽すぎない?


デビルの塔周辺をパトロールしていたバロンチームとガードチームは、そのデビルの塔に不穏な動きをキャッチ。デビルの塔が完成してしまい、ドライアスがパワーアップを始めてしまいます。博士や勇太郎の制止も聞かず、バロンチームとガードチームはデビルの塔へ急行。勇太郎は1人、新兵器の完成までじっとこらえるしかないのでした。勇太郎が博士たちの元へ戻ったのに対し、バロンチームとガードチームはデビルの塔付近で待機。しかしそのデビルの塔が動きを見せ始めたため、いてもたってもいられなくなり現場へ急行してしまいます。デビルの塔ではまだ人々が奴隷として働かされていたため、完成にはまだ時間がかかるはず。謎の黒い雲のようなものに覆われて暗黒エネルギーを集め始めていましたが、ドライアスの祈りか力が通じて、それがデビルの塔の完成を早めたのでしょうか?ドライアスの食い止めにはやるバロンチームとガードチームでしたが、その一方で勇太郎は研究所で待機。今のままではドライアスには勝ち目がないため、博士とヒルマン教授が急ピッチで開発中のカタルシス砲の完成を待つためでした。


バロンチームはサンダーバロンに、ガードチームはスーパーガーディオンに合体してデビルの塔の頂上へ。途中シュラとゾルの妨害に遭いますが、それを何とか振り切ってデビルの塔の頂上へ向かいます。そこで彼らが目撃したのは、ドライアスのパワーアップ形態:オーガニックドライアスでした。果敢に戦いを挑むサンダーバロンとスーパーガーディオンでしたが、一方的にやられてしまい、交信が途絶えてしまうことに…。デビルの塔が暗黒宇宙エネルギーを受けたことにより、ドライアスだけでなくシュラやゾルもパワーアップ。前回から登場しているメカ獣で挑んできますが、前回以上にサンダーバロンとスーパーガーディオンを苦しめることになります。さらにドライアスは暗黒宇宙エネルギーにより、オーガニックドライアスへとパワーアップ。有機生命体に似た身体を手に入れた彼は、今まで以上のパワーでサンダーバロンとスーパーガーディオンを圧倒。彼らをデビルの塔に拘束し、エネルギーを吸収してさらなるパワーアップを図ります。Bパート前半部分の、この畳みかけるようなドライアス側の攻勢が見ているものを絶望に陥れてくれています。残されてしまった勇太郎=ファイバードに、勝ち目はあるのか…?


仲間たちと連絡が取れなくなってしまっても、じっとこらえて我慢し続けてきた勇太郎。しかし、その日の深夜、彼はある決心をして一人ファイヤーシャトルに乗って出撃してしまいます。ケンタたちは必死で勇太郎にもう少し待つよう説得しますが、彼を止めることはできなかったのでした。サンダーバロンとスーパーガーディオンが出撃した際も、そして彼らと連絡が途絶え大ピンチに陥っていることが予想できた際でも、我慢し続けてきた勇太郎。そんな彼を突き動かしたのは、地球の命の声がだんだん弱まっているからでした。ドライアスの野望、そしてパワーアップは、地球だけではなく宇宙全体に影響を及ぼすもの。その野望の完遂までもう時間がないことを悟った勇太郎は、カタルシス砲が完成していないことを承知で1人出撃を決意するのでした。出撃の直前、ソファーで眠っているケンタとハルカを静かに抱きしめていく勇太郎の姿には、もう涙なしには見れませんね。あと1時間、あと1時間待てば、カタルシス砲が完成していたのに―!

 

 

第48話(終)「さらば 宇宙警備隊」

1992年2月1日放送
登場した敵他:ソドム、ゴモラ(メカ獣)、オーガニックドライアス

f:id:bongore_asterisk:20190531212331j:plain

「これが、俺たちの!…最後の力だぁぁぁぁッ!」


STORY:ファイヤージェットとファイヤーシャトルとともに、単身デビルの塔に乗り込んだ勇太郎。グレートファイバードとなってソドムとゴモラに挑むが、強烈なマイナスエネルギーに阻まれ苦戦を強いられてしまう。天野博士のカタルシス砲を受けて体勢を立て直すグレートファイバードだったが、オーガニックドライアスの攻撃を受け中破。サンダーバロンとスーパーガーディオンは真っ二つにされて爆発してしまう。追い込まれたグレートファイバードに、逆転のチャンスはあるか?勝利を呼べ、奇跡の勇者(ミラクルヒーロー)!


ドライアスとの勝負、ついに決着!最終回である今回は、久しぶりにグレートファイバードが大活躍。一話の、しかも10分程度の時間の間に、宇宙警備隊のピンチと逆転が目まぐるしく描かれ、やや急ぎ足気味だったもののかなりの濃厚な最終回になりました。グレートファイバードたちの力だけでなく、ちゃんとケンタたち人間の力も勝利に貢献していたのが、よくできていましたね~。


ファイヤージェットに乗り、ファイヤーシャトルとともにデビルの塔へやってきた勇太郎。彼はグレートファイバードへと一気に合体し、デビルの塔への突入を敢行。しかし、強烈なマイナスエネルギーとシュラ・ゾル乗るメカ獣に妨害されてしまいます。一度はメカ獣を叩き斬ったグレートファイバードでしたが、メカ獣はドライアスからの暗黒宇宙エネルギーを受けて復活。さらには融合を果たしてしまいます。グレートファイバードが今回久しぶりに登場。勇者シリーズにおいて毎回グレート合体が登場しないのはよくあることですが、『ファイバード』の場合、第45話以降ファイバードの出番自体がないorあっても少ないということが多かったので、なんか10数話ぶりくらいに見たような感覚になりましたね。強烈な暗黒宇宙エネルギーに苦しむグレートファイバードでしたが、さすがは最強合体と言うべきか、そんな中でもシュラトゾルのメカ獣の破壊に成功。しかしドライアスの手によりすぐ復活してしまいます。いつも以上に気合いを入れて、フレイムソードをかざすグレートファイバード。このシーンでメカ獣はすぐ倒されて、オーガニックドライアスとの最終決戦に移行すると思ったのになぁ。


激しい戦闘で傷つき、追い込まれていくグレートファイバード。そんな時、カタルシスエネルギー増幅器の改良型:カタルシス砲をひっさげた天野博士たちが到着。これをグレートファイバードに向けて照射し、彼に力を与えます。カタルシス砲によるプラスエネルギーで復活したグレートファイバードは、シュラとゾルのメカ獣を再び倒し、デビルの塔の最深部へと突入していきます。ようやくカタルシス砲が完成し、デビルの塔へと輸送する博士たち。ここでようやく、なぜ博士が宇宙警備隊のこれだけの装備を作ることができたのかという理由が明かされます。以前から世界平和のための研究をしていた天野博士は、広大な土地や山林を相続。それを税務署に申告せずに大半を売り払い、相続税未納の状態で研究開発資金を捻出していたのでした。博士が税務署を異常に恐れていたのは、税金を納めていないせいというのは以前から言われていましたが、まさか相続税だったとはねぇ。てっきり宇宙警備隊の設備にかかる固定資産税とかかと思ってたよ!とにかく、彼らが開発したカタルシス砲を受けたことで、グレートファイバードは復活。メカ獣を倒し、ドライアスめがけてデビルの塔へ突入していきます。


デビルの塔に突入したグレートファイバードは、捕らわれているサンダーバロンとスーパーガーディオンを発見。彼らを解放し救出しますが、そこでオーガニックドライアスの攻撃を受けます。再び発射されたカタルシス砲を受けたサンダーバロンとスーパーガーディオンは、パワーを回復させてデビルの塔から脱出。メカ獣から脱出しケンタを殺そうとしていたシュラとゾルを逮捕します。一方のグレートファイバードは、オーガニックドライアスの攻撃を受けボロボロになっても、立ち向かおうとしていました。前回エネルギーを吸い取られ大ピンチだった、サンダーバロンとスーパーガーディオン。何とかまだ生きており、グレートファイバードによって救出されます。彼らはここを脱出した後、シュラとゾルの逮捕の他後述するグレートファイバードの必殺技のアシストにも参加。主役機の活躍一辺倒ではなく、ちゃんと彼らにも見せ場を与えているのが良かったです。そんな彼らを助けたグレートファイバードでしたが、オーガニックドライアスの攻撃を受けてボロボロに。それでも彼はあきらめずに立ち向かいます。ドライアスを、必ず倒すために―。

 

オーガニックドライアス「なっ、なぜヤツは倒れんのだ!?」


グレートファイバード「私は、ケンタたちやこの世に住むすべての命に約束したのだ。たとえこの身は滅びても、貴様を倒すとなぁ!」


シュラとゾルを逮捕したサンダーバロンとスーパーガーディオンは、エネルギー切れになったカタルシス砲を抱え、再びデビルの塔へ突入。自分たちのエネルギーを注入してグレートファイバードに力を与えますが、オーガニックドライアスの攻撃を受けて真っ二つになり、大爆発してしまいます。それを見たグレートファイバードは、奮起してオーガニックドライアスに突撃。最後はサンダーバロンとスーパーガーディオンの力も受けた、合体突撃技:トリプルファイヤークロスで、ついにドライアスと決着をつけるのでした。サンダーバロンとスーパーガーディオンは、グレートファイバードを助けるため、カタルシス砲を抱えてデビルの塔へ。塔の内部で自分たちの力を使ってカタルシス砲をグレートファイバードに発射しますが、その途中でオーガニックドライアスの攻撃により大破してしまいます。無残にもカタルシス砲もろとも真っ二つになり、爆発してしまうサンダーバロンとスーパーガーディオン。まさかここまでボロボロにされてしまうとはなぁ。しかし、こんなことで倒れる宇宙警備隊ではない!グレートファイバードたちはその力を結集し、火の鳥のような姿となってオーガニックドライアスに突撃。腹部に風穴を開けオーガニックドライアスを撃破するのでした。オーガニックドライアスの攻撃を受け、キャノン砲や口を覆うパーツなどが破壊されていくグレートファイバード。それでもオーガニックドライアスに向けて突撃し、必殺技を決める姿がとてもカッコよく、そして興奮させられましたね。

 

オーガニックドライアス「私は敗れぬ…、敗れるわけがない!私は、宇宙皇帝…ドライアスなのだぁーッ!!」


オーガニックドライアスが倒されたことで、デビルの塔は崩壊。密かに逃げ出そうとしていたDr.ジャンゴは佐津田刑事に逮捕され、世界には青空が戻ります。そこでケンタたちが見たのは、大破したグレートファイバードたちと、目を閉じたまま動かない勇太郎のアンドロイドの姿。ファイバードたちがドライアスと刺し違えたのかと思ったケンタたちでしたが、実はファイバードたちは無事。彼らは任務を終えたことにより、宇宙へ帰還するのでした。ケンタたちは当然デビルの塔内部で起きたことを知らないので、崩壊したデビルの塔から現れたグレートファイバードたちの姿を見て絶句。ケンタやハルカは泣き出してしまいます。デビルの塔が崩壊したのでドライアスが倒されたのは想像がつきますが、確かにあのボロボロの機体を見れば、ファイバードたちが刺し違えて死んだと錯覚してもおかしくないよなぁ…。実は生きていたファイバードたちは、すでにエネルギー生命体の姿となって空中に浮遊。ケンタたちに別れを告げて、自分たちの星へ戻っていきました。この別れのシーンは、『エクスカイザー』の最終回と酷似。たぶん、意識してこういう風にしたんだろうなぁ。


ドライアスが倒されて、半年後。天野平和科学研究所は、ヒルマン教授の多額の資金援助を受け再起。レスキュー部隊を新設し、独自に世界平和に向けた活動を続けていました。そんな彼らが、ある日火災現場に出動した時、出会ったのは―!最終決戦により、世間にその活動がバレてしまった博士たち。ヒルマン教授のおかげで資金面でも持ち直し、一平と五郎をメンバーに加えて活動を続けているようですが、やっぱりその発明品の効果などはお察しくださいの状態のようです。佐津田刑事やモモコの口ぶりからするに、博士たちの活動自体は世間に受け入れられている様子。以前に比べればやっていることは小さくなりましたが、これはこれで良いんじゃないかな。さて、そんな彼らのもとに現れたのが、宇宙に帰ったはずのファイバード=勇太郎。彼はケンタたちとの再会を喜ぶのでした。エクスカイザー』の時は、別れた後そのままコウタとは音信不通になるというちょっぴり寂しい終わり方でしたが、『ファイバード』の場合、それに比べていくぶんか救いがあるENDになりましたね。

 

f:id:bongore_asterisk:20190531212902j:plain

ケンタ「よーし!世界平和目指して、ファイトぉ!!」

 

 

 

番外編「ユリちゃんに愛の花束を…」

1997年11月21日発売
登場した敵他:ヒトダマチェンジャー(Dr.ジャンゴの開発したメカ)

f:id:bongore_asterisk:20190531212930j:plain

「愛が戦いだということが、よくわかりました。心の戦いだったのですね。」

 

STORY:亡き妻、ユリの墓参りにやってきた博士たち。彼は勇太郎のある発言をきっかけに、ユリを天国から呼び寄せて再会を果たそうと試みるも、失敗。それでもあきらめきれない博士は、なんと自分から天国へ行くことを発案。ソウルヌキトールを開発し、本当に天国へ行ってしまった!幽体離脱状態の天野博士に迫る、Dr.ジャンゴの魔の手!守り切れるかケンタたち?そして、博士は本当に天国でユリに会うことができたのだろうか!?


マイトガイン』に続きラジオドラマとして放送され、終了後発売されたドラマCD第2弾。バンダイチャンネル等のネット配信では配信されていませんが、渋谷のTSUTAYA等ではCDがまだ現存しており、『マイトガイン』のドラマCDと併せてレンタルしました。第3クール終盤の一編に位置づけられるお話ですが、一番変わっているのが、ファイバード等合体ロボ系が一切出てこないこと。ケンタたち『ファイバード』のキャラクターたちが活躍し、そしてシンプルながら深いドラマを生み出しています。


亡妻:ユリのために、今年も墓参りにやってきた博士たち。何者かによってそのお墓はきれいに磨かれており、彼らは例年通り彼女の墓に手を合わせます。墓参りが終わった後、勇太郎が話し出したのはなんと幽霊の話。その話にビビるケンタとハルカでしたが、天野博士は何かしらの着想を得たようで…?今回はタイトルの通り、天野博士の亡妻であるユリがストーリーの中心になる形に。勇太郎がユリを知っていること、そして勇太郎自身が幽霊を見ることができるのをケンタたちが知っていることから、今回のお話は『ファイバード』第33話以降のお話であることが分かります。そういえば、第33話で勇太郎は幽霊と話したり、ユリと対面したりしてたよなぁ。そんな勇太郎が墓参りの直後言い始めたのは、幽霊の話。なんと天野博士の研究所には大量の幽霊がいついており、勇太郎はそれを特に気にすることもなくずーっと一緒に過ごし続けていたとのことでした。天野博士の研究所に幽霊がいる描写は今回のちに何度も出てきますが、なぜ幽霊がいつくようになってしまったのかは結局不明。博士の研究所の場所が曰く付きの土地なのか、それとも勇太郎がその人柄等で引き寄せてしまったからなのか…?


勇太郎の話をヒントに、ユリの情報を幽霊から集め、さらに自身の製作したメカでユリの幽霊を呼び出そうとする博士。勇太郎の協力を得つつ着々と準備を進めますが、研究所にいついていた幽霊は天国を見たことがなく、またメカを作動させてもユリは帰ってきません。研究は失敗かと落胆する博士でしたが、途中で仲良くなった女性の幽霊:レイコの話をもとに、さらにとんでもない発想にたどり着きます。勇太郎の話を聞いてからというもの、ケンタとハルカは研究所に入る際すっかりおびえ気味。それに対し博士は、ユリの情報を集めるため、勇太郎の力を借りながら積極的に幽霊を集めようとします。幽霊に呼びかけ、あれこれユリの情報を訊きまくる博士。ここでの博士のポジティブっぷりが面白かったですが、これに対する幽霊たちの反応が「そもそも天国に行ったことがないから知らない」というものだったのにも笑わされましたね。ちなみに、ここで登場した幽霊の中には、「勇者シリーズ」の某作品に絡むキャラも存在。おそらく制作側のネタとして挿入されたものなのでしょうが…、君、劇中では死んでなかったはずじゃあ!?さて、幽霊からの情報をもとにさらに頭を回転させた博士は、かつて利用したイタコメカに改造を施し、倉庫から引っ張り出してくることに。これを利用しユリの幽霊を呼び出し、また研究所にいつく幽霊たちを天国に送ろうと計画しますが、残念ながらそううまくはいかず…。第33話でも登場したイタコメカが、ここで再登場。バージョンアップしていましたが、博士の理想の結果にはなりませんでした。イタコメカには、なぜか会話機能も搭載されることに。妙に東北訛りなのは、恐山のイタコが有名だからか…?


ユリの幽霊を呼び出すのではなく、逆に自分が天国に行くことを思いついた博士。彼は新たに「ソウルヌキトール」を開発し、幽体離脱して実際に天国へ行ってしまいます。その博士の後を追う形で、勇太郎も天国へ。博士は天国でユリと再会することに成功しますが、その間にメカ一式はモモコたちによってテレビ局に運び出されてしまい、全国中継を見たDr.ジャンゴたちは、それを見て博士が自分たちと似たような研究をやっていることに気づきます。自分の魂だけを分離し、あの世へ送るという「ソウルヌキトール」を開発した博士。発想の原点はかなりとんでもないところでしたが、これを実現させちゃうなんて、やっぱり博士は天才だぁ…。そんな彼は、なんとかして三途の川まで行くことに成功。天国へ行くためにはなんと資金が必要なことを知り驚きますが、博士を心配し追いかけてきた勇太郎により事なきを得、ついに彼はユリとの再会を果たします。天国へ行くには三途の川の渡し船に乗らないといけないようですが、これにはお金を払って乗船券を買わないといけないらしい。「地獄の沙汰も金次第」とは、よく言ったもんだなぁ。これにより、せっかくユリの声が聞こえているのに、会いに行くことができない博士。このピンチを救ったのは、勇太郎でした。勇太郎は、たまたま研究所を取材に来たモモコたちとの話をきっかけに博士が財布を忘れたことを思い出し、彼にそれを届けるべく自ら幽体離脱。身体から自分のエネルギー体を切り離し、博士のもとへ向かいます。勇太郎はエネルギー生命体だけど、幽霊が見えるどころかホイホイ天国にまで行けちゃうのか。恐るべし、宇宙警備隊!こうした勇太郎の努力の甲斐あって、なんとか博士はユリと再会することに成功。天国の美しい風景を眺めつつ、彼女との時間を過ごします。この天野博士とユリのシーンこそ、このお話が「ラジオドラマ」であることが最大限に生かされたシーン。天国の描写は終始わざとぼかされており、それが聞いているものの天国に対する想像を掻き立てます。これをアニメでやると、天国が絵として描写されちゃいますから、ちょっと違うって感じになっちゃうんだよなぁ。ラジオドラマだからこそ、こうした描写ができるんだなぁと感じました。


博士の研究を知ったジャンゴは、モモコのテレビ局に乱入し、自分の開発したヒトダマチェンジャーをイタコメカとソウルヌキトールに合体させ、天野博士ら幽霊を悪のエネルギーに変換してしまおうと画策。どさくさ紛れに呼び出したユリにもフラれてしまったことで、彼は暴走を始めてしまいます。シュラやゾルも加勢し、ピンチに陥るケンタとハルカでしたが、これを救ったのが勇太郎とユリ。彼らの活躍によりヒトダマチェンジャーは破壊され、ジャンゴは撤退。勇太郎はこの事件を通して“愛”について学んだのでした。今回のお話は、博士とユリのことが中心であるため、戦闘シーンはこの終盤のシーンのみ。しかも、ファイバードなどの合体ロボや敵であるメカ獣も登場せず、勇太郎とDr.ジャンゴたちの等身大戦のみで戦いが終わるという異色の構成になっていました。戦闘シーンが短いことにもびっくりしたけど、それよりも強く印象に残ったのは、ジャンゴのユリに対する執着かなぁ、第33話で彼も博士と同じくユリに思いを寄せていたことが描かれていましたが、まさかこんなにまでベタ惚れだったとは…。しかし、そんな彼のゆがんだ愛はユリには通じず、逆に頬をひっぱたかれる始末。おまけに勇太郎の活躍で作戦失敗に追い込まれ、彼は腹いせにユリの墓を荒らして撤収するのでした。みみっちいことをして姿を消したジャンゴ。こんなことをしても、どうにもならないのにね。このようなジャンゴの一方で、ケンタや勇太郎は、今回の事件を通して人間の“愛”について学ぶことに。ラストのケンタのナレーションも、なかなか考えさせられるものになっていました。今回のラジオドラマ、非常にテーマが深かったなぁ。

 

 

 

―『太陽の勇者ファイバード』。これは、宇宙警備隊たちと人間たちが、ともに悪に挑んで勝利した、まさに奇跡の勇者(ミラクルヒーロー)の物語である。

 

 

 

こうして、『ファイバード』の物語は完結しました。

 

次回は、改めてこの『ファイバード』という作品を振り返ってみることにしましょう。

 

 

 

 

 

◎今日の勇者ソング◎

今日ご紹介するのは、1991年放送の太陽の勇者ファイバード』EDテーマ「見つめていたい」です。

 

『ファイバード』のEDテーマとして、1年間使用された曲。テレビ放送版のものは、1番と2番の歌詞がミックスされた特殊な短縮バージョンになっています。『ダ・ガーン』もそうなってたけど、なんかこれ意味があるのかな?

 

勇者シリーズ」の場合、OP映像をメインの作画監督が担当し、EDをサブの人が担当することが多いような気がしますが、この『ファイバード』のEDの作画を担当したのは、「勇者シリーズ」では全作品に携わり、今もなおアニメ業界の第一線で活躍している佐々門信芳さん。彼の絵柄は作品によってはどことなく古めかしく見えるときもありますが、『ファイバード』のEDの時はほとんど違和感がなかったですね。佐々門さんが担当されているのを見て、ビックリしましたよ。

 

 

 


太陽の勇者ファイバード 【ED】 見つめていたい

 

 

 

 

 

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
Twitterやってます。よろしければ↓閲覧&フォローの方お願いします!

twitter.com