スザクさん、さすがにお母さん扱いされると怒る
人を好きになる。それって、色んな感情が生まれることだと思うんです。仲間として、そして戦闘要員として重要なセイリュウが、ブラックシンカリオンを奪われるという大打撃を受けてしまった、前回の『新幹線変形ロボシンカリオン THE ANIMATION』。今回は、それにより記憶を失ったセイリュウが、仲間たちの尽力そしてシンカリオンそのものを通して記憶を取り戻す過程が描かれました。
セイリュウの記憶をめぐるお話だけでなく、人間の持つ「感情」と進化過程を関連付けてスザクたちに感情とは何かを教えたり、セイリュウがE3つばさアイアンウイングに搭乗したりなど、もう展開盛沢山だった今回。とうとう70話台の大台に突入しましたが、『シンカリオン』の物語の勢いは全然衰えませんね。いやあ、見ごたえありまくりだったぜ!
ブラックシンカリオンは奪われてしまったものの、何とか生還したセイリュウ。しかし彼は、ハヤトたちと和解した頃あたりからの記憶を失っていました。その理由がブラックシンカリオンを失ったことが理由だと分かったものの、一向に記憶を回復させる術がわからない超進化研究所は、スザクに協力を依頼。彼女は協力する姿勢を見せますが、ある条件を出してくるのでした。ハヤトたちと和解する前の記憶をすべて失っているため、かつて敵対していた頃のキャラっぽくなっていたセイリュウ。なんだか懐かしい感じがしたけど、仲間になった後の人間体の姿で「速杉ハヤトぉ!」ってすごむもんだから、なんだか滑稽にも見えちゃいました。そんなセイリュウの記憶喪失を重く見、彼にミドリの診察を受けさせた出水指令長たち。その結果彼が記憶喪失であることが確定しますが、その理由はハッキリしませんでした。指令長たちは、セイリュウと同じエージェントだったスザクに協力を仰ぎますが…。ちょくちょく劇中には登場していたものの、あんまり医者っぽいところを見せていなかったミドリ。今回は、そんな彼女の医者としての活躍もちらっと見られます。セイリュウの脳構造が人間とは違うということを解明しつつ、ブラックシンカリオンを失ったことが記憶喪失の原因であると診断したミドリ。脳構造がわからないのに診断できるのか…。このようなミドリの診断後も、一向に回復する様子を見せないセイリュウのために、出水指令長たちはスザクに協力を依頼することに。彼女はミドリにお母さん扱いされたことで若干不機嫌でしたが、あることを条件に協力してくれることになります。彼女が提示した条件は、「感情とは何か」ということ。意外に難しいこと訊いてきたなぁ。
ヒビキから、哺乳類とその感情の進化についてレクチャーを受けたハヤトたち。それをもとに、彼らは感情や感覚に訴える形でセイリュウの記憶を回復させようとします。彼らの尽力により、セイリュウの記憶は徐々に回復しつつありましたが、まだ完全ではありませんでした。一方、スザクへの「感情とは何か」という質問に答えることを、出水指令長から一方的に押し付けられたアカギは…。Aパート中盤で始まる、ヒビキによる哺乳類の進化の授業。まさか『シンカリオン』で再び動物の進化について学べるとは思っていなかったなぁ。そんな進化の授業において、今回スポットがあてられたのは“感情”。どうやら感情というものは、哺乳類が進化の過程で得た五感が組み合わされることによって生まれたものであり、そしてそれは、哺乳類が生き抜くために必要なものであったということが語られます。進化と感情にそんな関連性があっただなんて初めて知りました。すっげぇためになるぞ、今回の話…。このようなヒビキの話を聞いたハヤトたちは、セイリュウの感情や感覚に訴える形で記憶を取り戻させようと尽力。完全ではありませんが、徐々に彼の記憶は復活していきます。思い出の場所に連れて行ったり、スイーツを食べさせたりと、様々なことを試してみるハヤトたち。お正月回での怒涛の麺類オンパレードの話が再び出てきたのには笑わされましたね。ハヤトたちがこうしている一方で、スザクに対し「感情とは何か」について伝えることに四苦八苦していたのはアカギ。彼は緊張度MAXで彼女と対面しますが、「好き」という感情をベースにし、スザクに芽生えつつある感情について、的確に説明してみせるのでした。こちらも以前のお話に続き、バーで2人きりで会って、話をすることになるアカギとスザク。相変わらず酒が飲めないアカギですが、以前に続きなんだかんだでちゃんとスザクに説明することができているのがいいですよね。彼も案外、デキる男なんじゃないの?
セイリュウの記憶は回復傾向を見せるものの、まだ100%には至らずじまい。手を尽くしたハヤトたちは、最後に残ったシノブに賭けますが、その時ブラックシンカリオンナンバーズ出現の報せが入ります。すぐに出撃準備に入るハヤトたちでしたが、ここでシノブは、シンカリオンE3つばさアイアンウイングに、セイリュウを乗せようと提案。最初は困惑していたセイリュウでしたが、シンカリオンに乗るにつれて、だんだん感覚とともに記憶を取り戻していきます。ハヤトたちに比べて、なかなか「自分がセイリュウに何をしてやれるのか」が見つけられなかったシノブ。そんな彼がセイリュウに提案したことは、E3つばさが戦線復帰したことで戦線離脱していたE3つばさアイアンウイングを、セイリュウに運転させるというまさかの発想でした。「シンカリオンE3つばさアイアンウイングは、何らかの形で劇中再登場する」とは聞いていましたが、こんな形で出てくるとは超が付くほど予想外。しかも、ストーリー上それほど無理なくその登場展開が挿入されていたため、登場シーンは興奮させられましたね。シノブにのせられたセイリュウも、E3つばさアイアンウイングを操縦するにつれて、「シンカリオンを運転する」という感覚を取り戻していくことに。これが彼の記憶をも呼び覚ましていきます。今回から新規挿入された、セイリュウによるE3つばさアイアンウイングの変形等バンクシーン。このまましばらく、E3つばさアイアンウイングがセイリュウの専用機になるのかなぁ。
かなんとか5人そろって出撃したハヤトたちでしたが、対するブラックシンカリオンナンバーズは、ジェットストリーム戦法を利用して彼らを翻弄。ハヤトたちも作戦を立てて挑みますが、相手の方が一枚上手でした。しかし、ここで踏ん張りを見せたのがシノブとセイリュウ。彼らはE3つばさどうしで抜群のコンビネーションを見せ、最後はフミキリシュリケンと真・フミキリシュリケンの複合技であるダブルフミキリシュリケンで逆転勝利。キリンの脅威を感じつつも、セイリュウは何とかその記憶を取り戻したのでした。ブラックシンカリオンナンバーズが襲撃してくるシーンでは、『ガンダム』のジェットストリームアタックのパロディが炸裂。しかもそのセリフを出水指令長に言わせるなんて、絶対狙ってるでしょ!そんな今回の戦闘シーンは、ほとんどがハヤトたちの劣勢で進むことに。しかしこの状況を一気にひっくり返したのが、シノブとセイリュウの連係プレーでした。シノブの発言に触発されたセイリュウは、本来の力を発揮して真・フミキリシュリケンを発動。シノブもフミキリシュリケンを使い、それらが組み合わさったダブルフミキリシュリケンで勝利をつかみ取ります。実現するとは思ってもみなかったE3つばさとE3つばさアイアンウイングの競演、そしてセイリュウの記憶の復活と成長…。終盤は若干急ぎ足でしたが、両立しつつどちらも描いていた今回の戦闘シーンは、まさに秀逸でしたね。
ついにその姿を現す、ブラックシンカリオンオーガ。E5はやぶさMkⅡをもってしても勝てないこの強敵への対抗策は…、アズサの運転士としての適合率なのか!?
【新幹線変形ロボ シンカリオン】テレビアニメシリーズがついに最終章に突入!
次回、ブラックシンカリオンオーガ登場!『シンカリオン』も公式に最終章に突入することが発表されたことで、戦闘も物語もさらにヒートアップしてきそうです。うーん、このタイミングで「最終章突入!」を発表したのなら、最終回は9月くらいになるのかなぁ。6月じゃあ、ちょっと早すぎるしねぇ。
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