鉄道ファンへの道、すなわち“鉄道”
こだまは、新幹線界のジャミロクワイだ！カイレンたちとも決着をつけ、今回より新章へと突入した『新幹線変形ロボシンカリオン THE ANIMATION』。新たなる敵の出現、E5はやぶさMkⅡとブラックシンカリオン紅のオーバークロス合体、そしてアキタやツラヌキの帰還など、これでもかというほど様々な要素を盛り込んで捌ききっており、第2部第1話にふさわしいお話になっていたと感じました。
セイリュウだけでなくスザクもアズサの家に居候することになったため、結果的にレギュラーキャラが増える形に。しかし、どのキャラも個性が埋没するなどといったことはなく、しっかりお話に絡んでいましたね。そうだよ、これが『シンカリオン』のいいところなんだよなぁ。
超進化研究所が、新たな敵の存在を察知した翌朝。ハヤトは新学期を迎え進級。キトラルザスとの戦いも終わり、平和な日常が戻ってきたはずでしたが、アキタとツラヌキが地元に戻ってしまったことにより、彼は少しさびしさも感じていました。そんな中、アズサからセイリュウの様子について聞かされた彼は、彼女の家に行くことに。そこで彼が目にしたのは、放心状態のセイリュウと、なぜか当然のごとく居候しているスザクの姿でした。冒頭挿入されるのが、総武本線の保線作業中に漆黒の新幹線（？）が走行するシーン。これ、第1話の最初のシーンと全く同じ構図なんですよね～。この演出は粋だなぁと感じました。そしてその後挿入されるのが、新学期を迎えたハヤトのシーン。服装も変わり凛々しさも感じるようになった彼でしたが、アキタとツラヌキが帰郷してしまったため、どこか寂しそう。そんな彼に話しかけてきたのは、アズサでした。カイレンとの決戦後、キトラルザスとの決着はついた（かに思われた）ため、大宮で寮生活を送っていたアキタとツラヌキは地元に帰ることに。彼らは地元への思いやハヤトとの再会を誓い、それぞれの場所へと帰っていくのでした。アキタとツラヌキの別れのシーンは意外にサッパリしていましたが、それよりもインパクト大だったのが、シノブの現在の様子。どうやら正月の時以上に沖縄になじみきり、楽しく暮らしているようです。ああ、相変わらずあのサングラスとアロハシャツ愛用してるのね…。そんな仲間たちのことを思いつつ、アズサの家に行ってみると、そこにいたのはセイリュウとスザク。セイリュウは戦いが終わったことですっかり放心状態になっており、スザクは暇を持て余してドラマの録画を観まくっていました。何もすることがなくなってしまったため、うつろな目をしながらシンカリオンの数字を数え続けるセイリュウ。ここまでくると病気だよ…。というか、セイリュウが学校にいけない理由が「キトラルザスなので住民票がないから」って、妙にリアルな設定だなぁ。
ハヤトが帰宅すると、そこには珍しく時刻表を眺めるハルカの姿が。ついに彼女が鉄道ファンの血に目覚めたかと興奮するハヤトでしたが、実際はある旅行計画のためでした。それに着目した彼は、その旅行にアズサたちも連れてくることに。富士山近くの田園地帯で蓮華の花や新幹線を楽しむハヤトたちでしたが…。このシーンでは、上述の通りハルカがコンパス時刻表を読む描写が登場。そういえば、第1話ではハヤトがコンパス時刻表を読んでたっけ。おそらくたまたまなんだろうけど、これも1話のオマージュとしてやってるんだとしたら、それはそれでスゲェよなぁ。そんなハルカが計画していたのは、ホクトとの花見旅行。京都からやってくる彼と新幹線で静岡辺りで合流する計画を立てていましたが、これに着目したハヤトは、合流地点を新富士駅に設定。さらにアズサたちも連れ出し、こだまに乗ってその鉄道ファンっぷりを炸裂させるのでした。ハヤトが新富士駅を指定した理由は、近くに新幹線と富士山が一望できる田園地帯があり、さらに蓮華の花の花見が楽しめるから。彼の提案した旅程が、鉄道一辺倒ではなく普通の人でも楽しめるようなチョイスになってるの、なんだか珍しいですよね。そして旅行当日。こだまの座席を確保していたハヤトたちは、いざ新富士へ出発。毎度おなじみの鉄道ファンっぷりを見せますが、ふとアキタたちがいないことを思い出し、少しトーンダウンしてしまうのでした。今回クローズアップされたのは、新幹線こだま号。いつもはのぞみばかりがチョイスされがちですが、新富士駅という舞台を設定することでこだまにスポットライトを当てていたのは、非常に興味深かったですね。しっかし、新富士駅って東京からだとこだまで数駅だけで済むけど、京都方面から行こうとすると中途半端なんだよなぁ。静岡辺りまでひかりで行って、そこからこだまに乗り換えないといけないから、結構時間かかるんだよね…。
富士山と新幹線を一望できる田園地帯で、花見を楽しむホクトたちと、新幹線に熱狂するハヤトたち。お互い大満足して帰路につきますが、その時、御殿場線とのオーバークロスで漆黒の新幹線らしき列車を目撃します。超進化研究所からの連絡を受けたハヤトたちは、E5はやぶさMkⅡとブラックシンカリオン紅に乗り込んで出撃。捕縛フィールド内で巨大怪物体と遭遇しますが、それは過去に倒したはずの敵でした。お花見そっちのけで、新幹線に大興奮するハヤトとセイリュウ。お互いすっかり意気投合し、ドクターイエローを偶然目撃したことでテンションは最高潮に。しかし、再びアキタたちのことを思い出して、ちょっとだけトーンダウンしてしまうのでした。新幹線に興奮するセイリュウの姿は、もはや「子供っぽい」とか「微笑ましい」というのを飛び越えて若干狂気すら感じるような感じに。ドクターイエローに興奮してた時の彼、完全に目がイッちゃってたよ…。このようにそれぞれが旅行に満足し、新幹線で帰路につきますが、そんな時に現れたのが、もう出てこないはずの漆黒の新幹線。今度は狭軌の在来線も走れるようになっており、ハヤトたちはそのことに戸惑いつつも、シンカリオンで出撃します。詳しい理由は不明ですが、漆黒の新幹線もパワーアップしている様子。狭軌も走れるようになったため、戦闘の舞台となる場所もかなり広がることになりますが、それに対してシンカリオンは当然狭軌線路を走ることは不可。「どうシンカリオンを現地まで向かわせるのか」というのが、次回以降で問題になってきそうですね。しかも、この漆黒の新幹線、過去に登場した巨大怪物体の姿に変身することが可能。最初に変身したのは、ツラヌキ初登場回で登場した、アイアンスチーマーでした。初めてハヤトが初期メンバー3人で戦った相手であるため、コイツの再登場で「ハヤトがアキタたちのことを思い出して戦いにくくなる」という展開になるのかなと思いましたが、ちょこっと触れられただけにとどまり、そこまで大きくは取り上げられていなかったですね。本当はそういった展開も入れたかったけど、後述のオーバークロス合体での戦闘も入れなきゃいけないから、そぎ落としたのかな。
ブラックシンカリオン紅の必殺技もはねのけたか巨大怪物体は、続いてスカイハイ・ギガ・ブースターに変身。捕縛フィールドを飛び出してしまいます。空中に逃げられ打つ手なしかと思われたハヤトでしたが、ここでシャショットに搭載されたオーバークロス合体のプログラムが発動。シンカリオンE5はやぶさMkⅡXブラックシンカリオン紅にオーバークロス合体したハヤトたちは、大空に飛び立ち巨大怪物体を圧倒。最後はオーバーグランクロスを放ち、撃破に成功するのでした。登場、シンカリオンE5はやぶさMkⅡXブラックシンカリオン紅！E5はやぶさMkⅡのアピールポイントとなるこの機能が、早くもお披露目される形になりました。こういった強化合体は通常「敵が強いので合体する」という展開が多いですが、あえて「空を飛ぶために合体する」という展開にしていたのには好感が持てました。こうすることで、デビューしたてのE5はやぶさMkⅡが“弱い機体”だと思われてしまうのを防いでいるんですよね～。シンカリオンE5はやぶさMkⅡXブラックシンカリオン紅は、大空で巨大怪物体を圧倒。驚くべき機動力で攻撃を回避しながら着実に攻撃を叩き込み、最後はオーバーグランクロスでトドメを刺します。オーバーグランクロスは、ブラックシンカリオン紅の砲門を併せた3つの発射口から放たれる強力破壊光線。いやぁ、これの見た目のインパクトは絶大だったなぁ。観てて楽しいぜ、オーバークロス合体！早く玩具を手に入れたいぜ！！
超進化研究所にやって来たハヤト。再び戦いが始まったのだと感じていた彼の背後から、聞きなれた声が。そう、アキタとツラヌキが早くも帰ってきたのだ。
『シンカリオン』の新たな戦いが、今、始まる―！
久々にシンカリオンE6こまちに乗ることになったアキタ。しかし、なぜか彼の適合率は下がりつつあった。これを解決する方法は…スイーツ！？
ゴルフ中継による放送休止を挟んだ次回（再来週）は、シンカリオンE5はやぶさMkⅡXE6こまちが登場！見せてくれ、オオマガリグランクロスの実力を！！
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