救うさ。ヤツが仲間のためになげうった、15年という歳月をな！
俺はお前が嫌いだ、草加。だがな、お前は俺の仲間なんだよ！『ファイズ』&『フォーゼ』編の後編となった今回の『仮面ライダージオウ』は、舞台設定を天ノ川学園(『フォーゼ』)にしつつも、お話の内容は『ファイズ』が中心。巧や草加が直接変身することはありませんでしたが(一応、アーカイブ映像を使ったファイズの活躍シーンは挿入)、『ファイズ』の設定や世界観などを取り入れて『ファイズ』の雰囲気を演出しており、とても面白いものになっていました。個人的に、今回の前後編は『ジオウ』も中でもかなり楽しめたお話になったなぁ
前回、草加に襲われたカリン。抵抗するツクヨミの前に、巧が現れて草加と戦闘になりますが、そのドサクサに紛れてカリンは逃亡してしまいます。やがてクジゴジ堂にやってきた巧は、ソウゴたちとも合流。ソウゴは巧とともにカリンの監視を始めますが、同じ頃、ゲイツとツクヨミは、順一郎の言葉からこの事件の真相をつかみつつありました。ほぼ放送当時と変わらない姿で、巧も登場。態度がデカくかったり(住人でもないのにクジゴジ堂に先に居座ってる)、猫舌だったりと、『ファイズ』当時を感じさせるような所作をしてくれていたのにもニヤリとさせられました。ファイズの力を失った＝歴史が変わっても、啓太郎のクリーニング店で働いているらしい巧。堂々と名刺っぽいもの見せてたけど、それポイントカードじゃん！やがて彼と出会ったソウゴが、一緒にカリンの監視に向かったのと同じ頃、ゲイツとツクヨミはカリンの素性と女子高生連続失踪事件について引き続き調査。順一郎の言葉をヒントに、彼らはカリンが15年前の2003年に死亡していたことと、その頃から一連の事件が始まっていることを突き止めます。交通事故で死してもなお、誰かの力で生かされていたカリン。ああ、オルフェノクを想起させるなぁ―
再び女子高生を襲い始めたアナザーフォーゼ。それをカリンと草加が止めに入り、さらにソウゴと巧もそこに駆けつけます。そして、ついに明かされる事件の真実。巧からファイズライドウォッチを受け取ったソウゴはそれをゲイツに渡し、自分はカリンの思いを汲んでアナザーフォーゼを倒すことにします。一連の事件の始まりは、15年前。交通事故に巻き込まれたカリンを救うため、恋人だった佐久間はオーラと契約しアナザーファイズへ。同じ星座生まれで同い年の女子高生を襲っては彼女の命を生き永らえさせていましたが、年月とともに力も衰え、今度はシュウォルツとアナザーフォーゼとして再契約。引き続き事件を起こし続けていたのでした。「死んだ人が生き返る」ということや「2人が流星塾の出身」ということなど、事件の顛末の中には『ファイズ』を想起させるような要素が点在。事件の起きた原因自体は『ジオウ』の設定を踏襲しつつも、このようにして以前の作品を「におわせる」ような展開にしているのが、本当に秀逸だと感じます。巧と草加のやり取りもバッチリ。2人とも変身まではしませんでしたが、私としては十分でした
ファイズライドウォッチを入手したゲイツは、2003年に向かってアナザーファイズと対峙。オーラの煽り言葉をはねのけ、強い意思でアナザーファイズを倒します。一方ソウゴは、ジオウフォーゼアーマーに変身し、アナザーフォーゼを再度撃破。佐久間の力が消えたことによりカリンは消滅しますが、彼女の表情は穏やかでした。オーラに煽られつつも、それに反論して変身してみせるゲイツ。「救うさ。ヤツが仲間のためになげうった、15年という歳月をな！」と言い放ち、アナザーファイズの攻撃を利用しながら変身するゲイツがたまらない！しかも、この後ジオウもフォーゼアーマーに変身し、両者の戦いのBGMにOPが流れ、最後はどちらもファイズやフォーゼを想起させるような必殺技でフィニッシュ！！坂本監督がいつもやる演出(クライマックスでBGMにOPを流すなど)というのは観ていてすぐ気づきましたが、やっぱりアツくさせられちゃいましたね。いや～、今回はお話もアクションもしっかり作られてて、大満足でしたね！
ソウゴたちが向かう次なる世界は、『ウィザード』の世界。アナザーウィザードが暴れる中、ジオウとゲイツが戦い始めてしまう…？
次回は『ウィザード』の世界の前編。ビーストがゲスト出演するこ都は確定していますが、予告編には登場しませんでしたね。後編に出てくるのかな？
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