今回は、『勇者警察ジェイデッカー』の感想記事第8回目です
『ジェイデッカー』は全48話なので、今回でちょうど前半戦が終了。そのためか、笑えるお話あり悲しいお話ありと、様々な一面を持つお話が連続します。でも、比較的明るいお話が多めなのは、第25話以降の展開があるからだろうなぁ…
なお、前回(第19~21話)の感想記事は↓コチラです。
第22話「仮面勇者ダンプソン」
1994年7月2日放送
登場した敵他:仮面盗賊ミル・アミーゴ/軍事ロボットの密輸・スポーツ選手誘拐
「喧嘩を超えた、ロボットと人間の友情に幸あれ!イェーイ!」
STORY:ドミンゴ共和国の人気ロボットプロレス「ガンクラップ」。その裏に隠された犯罪の潜入捜査を命じられた勇太とダンプソン。フジヤマとカミカゼのコンビとして潜入するが、連戦連勝で人気者に。しかし、彼らの潜入は犯人にも知られており、綾子と勇太は犯人の手に落ちてしまう。お互いの正体を知らずに、ガンクラップで戦うハメになる勇太とダンプソン。2人は互いの正体に気づき、無事事件を解決できるのだろうか?
レスラー刑事の異名を持つダンプソンにふさわしい、外国のロボットプロレスに関する事件がテーマになった今回。犯人であるミル・アミーゴの声は山寺宏一さんが演じており、他作品などでも有名な彼の声の七変化を楽しめる回にもなっています
ドミンゴ共和国の人気競技:「ガンクラップ」。表向きは無人ロボットによるロボットプロレスですが、その裏には軍事ロボットの密輸などの疑惑が。捜査を命じられた勇太とダンプソンは潜入捜査を開始しますが、情報はあまり集まらない一方で、ガンクラップの人気者になってしまいます。潜入捜査の際、勇太は「フジヤマ」という日本人少年、ダンプソンは「カミカゼ」というロボットとして潜入。しかし彼らの格好はどこかおかしく、勇太は日の丸の鉢巻きをまいて眼鏡をかけ、さらには「日本チャチャチャ」と書かれた羽織を着用。ダンプソンは顔半分を同じく日の丸がプリントされた覆面をかぶって出場しています。「どこでこんな衣装を調達してきたんだ?」というツッコミもそうですが、この程度の変装で犯人以外には正体がバレてないというのも不思議。まあ、正体バレたら話が進まないんだけどさ…
9連勝した日の夜、宿泊先のホテル近くで君塚綾子と遭遇する勇太。彼女もこのガンクラップにおける疑惑を調査しているようですが、目立った収穫はなし。綾子の頼みにより、2人は同じ部屋に宿泊することになります。ガンクラップ出場時以外は、わらなどをかぶったダンプカーに擬態していたダンプソン。しかし綾子との遭遇にはさすがに驚いたようで、思わずロボット形態へと変形してしまいます。誰かに見られたら完全にマズい状況ですが、なぜか犬の着ぐるみを着た犯人にガッツリ見られてるんだよなぁ
10戦目の日、何とか疑惑の尻尾もつかみたいと焦る勇太と綾子。しかし2人は犯人であるミル・アミーゴに発見され、綾子は捕縛。勇太は特殊ゴーグルをつけられ、事情を知らないダンプソンと戦うことになってしまいます。同じ頃、ガンクラップの疑惑の証言を得たデッカードたちは、勇太たちの援護のためにドミンゴ共和国へ出動するのでした。今回の犯人は、仮面盗賊ミル・アミーゴ。軍事ロボットの密輸だけでなく、そこへ誘拐した有名スポーツ選手たちを乗せて操縦させることでガンクラップに出場させ、さらにはそのガンクラップ自体を違法賭けプロレスとして運営し多額の利益を得ていました。ミル・アミーゴは変装の名人というよりかは着ぐるみの使い手。ある時はガンクラップのお掃除おばさん、ある時は近くのパン屋の店主、ある時は身も心も犬になりきった犬おじさんとして、密かに勇太たちのことを監視していました。ミル・アミーゴを演じているのは、上述の通り山寺宏一さんですが、なんと彼の変装態すべての声も担当。特に掃除のおばさんなんか本当に女性の声にしか聞こえないけど、これの声も担当しているのか!いやはや驚異的としか言いようがないぞ!
しばらく戦いあうも、ようやくお互いの正体に気づいた勇太とダンプソン。作戦変更とばかりにミル・アミーゴはケンタウロス型の巨大ロボを繰り出してきますが、そこへ現れたのはデッカードたちブレイブポリス。ミル・アミーゴのロボも結局破壊され、本人も逮捕。こうして事件は解決するのでした。カミカゼもといダンプソンの必殺技、そして敵ロボ(勇太の搭乗するロボ)が出したサインを見て、お互いの正体に気づく2人。ダンプソンが腕のメカニックをオーバーヒートさせてでもムリヤリ必殺技を直前で止めるのですが、この時の描写が非常に緊迫感に満ちたものになっています。その後ミル・アミーゴのロボの登場直後に現れるのが、デッカード・パワージョー・マクレーン・シャドウ丸・ドリルボーイ。正体を隠すため5人とも変装していますが、その姿はなぜか科学忍者隊ガッチャマンです。誰がどう見ても、やはり科学忍者隊ガッチャマンにしか見えない変装。おいおい、製作元も放送局も違うのに、これ大丈夫だったのか!?まあ、テレ朝では『鳥人戦隊ジェットマン』の前例があるからなぁ…
第23話「ぼくの妖精(フェアリー)」
1994年7月9日放送
登場した敵他:アドルフ真藤/違法人間型人工生命体の製造
「よかったね、フェイ。仲間ができて…。」
STORY:アドルフ真藤の事件を追って、捜査会議を開くブレイブポリス。そこで悪戯が過ぎてしまったドリルボーイは、すねてデッカールームを出ていってしまう。山林を歩く中、彼が出会ったのは真藤が作った人工生命体。「フェイ」と名付けて仲良くなるドリルボーイだったが、真藤の魔の手は着実に迫っていた。フェイを守り切れるかドリルボーイ?今、スーパービルドタイガーの怒りの鉄拳が、真藤のジャイロボットに炸裂する!
登場回以来のドリルボーイのメイン回は、彼にとってはなかなかハードな展開のお話に。子供っぽい性格な彼ですが、それゆえに彼のフェイを守ろうとする姿、そして奮闘する姿には、心を打たれるものがあります。彼が最後に見たものは、果たして夢か現実か―?
違法なバイオ研究を行っているというアドルフ真藤。彼の研究所に突入したブレイブポリスでしたが、研究所は火災と時限爆弾で消失。今後の捜査のための捜査会議が開かれますが、ドリルボーイの勇太に対する悪戯が原因で、彼はデッカールームを出ていってしまいます。今回の犯人はアドルフ真藤。狂気に取りつかれたバイオ科学者で、彼は人型の人工生命体の研究開発を行っていました。真藤は終始性格面でいささか狂った人間として描かれており、こういった敵は『ジェイデッカー』では珍しいのではないでしょうか。一方、その捜査会議でドリルボーイがやらかした悪戯は、勇太のプリンを盗むこと。おまけに他のメンバーたちに見られているのでもろバレで、パワージョーたちに相次いで指摘されてしまいます。第15話で大きな成長を見せたドリルボーイでしたが、その性格は相変わらずな様子。少しはマシになったと思ったんだけどなぁ
飛び出したドリルボーイは、山林の中で真藤が作った人工生命体を発見。最初は捕獲しようとした彼でしたが、じょじょに「フェイ」と名付けて仲良くなっていきます。しかし、仲良くなりすぎるあまりドリルボーイはデッカードの言葉も無視。フェイを連れて再び飛び去ってしまいます。真藤が作り出した人工生命体「フェアリー」は、文字通り妖精のような姿をした生き物。ドリルボーイは彼女を「フェイ」と命名、だんだんして仲良くなります。今回のお話はこのフェイと仲良くなるのがキーポイント。他のブレイブポリスのメンバーのことから考えると、やはり「仲良くなる役」としてはドリルボーイが適任といえるでしょう。他のメンバーは、なんだかんだで感情には流されずに捕獲するだろうし…。その後勇太とデッカードに発見されるドリルボーイは、彼らの言葉も聞かず逃亡。このシーンでドリルボーイが勇太たちに訴える言葉は非常に重いものになっていますが、ちゃんと勇太たちの話を聞いておけば、のちのち悲劇は起きなかったのに…
上空を飛行するドリルボーイでしたが、突如何者かの攻撃が。それは、真藤が開発した巨大ロボ:ジャイロボットによるものでした。攻撃を受け墜落するドリルボーイ。ボロボロになってもフェイを守ろうとする彼に対し、フェイは自ら外にでて抵抗。しかしジャイロボットの流れ弾に当たり、その命を散らします。犯人の攻撃に被弾することが多いブレイブポリスですが、今回のドリルボーイは身体のあちこちに穴が空き、多くのパーツが損傷するという大きな被害を受けます。それでも真藤に屈しないドリルボーイ。彼の強い意志が感じ取れますね。それを見たフェイは、自分の反抗する能力を使ってジャイロボットに抵抗。しかしその抵抗むなしく、真藤によって殺害されます。フェイ最期のシーンの彼女の輝きは、その発光の強さや状況から、まるで命の最後の輝きのようにも見て取れますね。
フェイを殺されたドリルボーイは憤慨。ビルドタイガーがジャイロボットに苦戦する中、勇太に懇願してスーパービルドタイガーへの合体を強行。その鉄拳一発でジャイロボットを破壊します。事件解決後、ドリルボーイが見たものは―。ドリルボーイが損傷しているため、マクレーン・パワージョー・ダンプソンの3体合体であるビルドタイガーが久々に登場。しかしパワーではジャイロボットに完全に押されてしまいます。ボロボロのドリルボーイでしたが、彼は怒りに燃えており、スーパービルドタイガーとなって逆にジャイロボットを圧倒しました。真藤への強い怒りに燃え、スーパービルドタイガーで文字通りジャイロボットを粉砕するドリルボーイ。彼の感情の高ぶりが見て取れるシーンになっています。そしてラストシーン。ドリルボーイが目撃したのは、遠くの花畑でフェイが蝶の羽根をもつ天使たちに連れていかれるさま。その光景が夢か現実だったかは結局わからずじまいでしたが、ドリルボーイが見た先に彼がフェイからもらった花と同じ種類のものが生えていたことから、あながち夢じゃなかった…のかもしれませんね
第24話「七人の刑事」
1994年7月16日放送
登場した敵他:なし(総集編)
「ブレイブポリスに共通するもの…。それは、燃えるような熱いハートだ!」
STORY:今日は冴島総監の久々の休暇の日。しかし、彼はあるとてつもない悩みを抱えていた。来るブレイブポリスの新メンバーと、ジェイデッカーとの合体ロボの名前がなかなか思い浮かばないのだ。ようし、こうなれば全ブレイブポリスの活躍を思い出してみる必要がありそうだ。さあ、皆でブレイブポリスの活躍を振り返ってみよう!
物語がちょうど折り返し地点となる今回は、いわゆる総集編回。過去の映像を除けば登場人物は冴島総監しかおらず、ブレイブポリスの活躍の振り返りはもちろんのこと、彼がどんな生活をしているのかも知ることができます。明らかにおふざけ系の回ですが、今後の展開を考えると、これくらい笑える話じゃないとね…
冴島十三警視総監、45歳。独身。今日は彼の休暇の日でしたが、彼にはある悩みがありました。それは…。序盤のシーンは、冴島総監の生活っぷりがわかる描写のオンパレード。海が見える邸宅に住む彼ですが、特に家族はおらず、3体のお手伝いロボと一緒に生活しているようです。そのお手伝いロボの名前は、それぞれ「キングカイザー」・「ゴッドボンバー」・「ウルトラダイバー」というらしい。『エクスカイザー』に出てくるロボたちの名前をもじって名付けてるなんて、なんで冴島総監が結婚できないかわかる気がする…
冴島総監の悩みは、近々配属予定のブレイブポリスの新メンバーとジェイデッカーの合体形態、つまりジェイデッカーの最終形態ロボの名前がなかなか思いつかないこと。そこで彼は、ブレイブポリスたちの各メンバーの活躍を振り返ります。なぜか前ブレイブポリスの等身大図面を作り、それを自宅で保管している冴島総監。本当、なんでこの人警視総監になれたんだろう…?今回は総集編回ですが、100%過去の情報のみというだけでなく、今まで明かされていなかった新情報も公開。ジェイデッカーのネーミングの由来が「Japan+デカ(刑事)=ジェイデッカー」であることや、新ブレイブポリスとジェイデッカーの合体形態=ファイヤージェイデッカーの設計図面も登場しています
全ブレイブポリスの活躍を振り返ったものの、結局名前が思い浮かばない冴島総監。その日の寝る直前、自分の過去を回想したときに、彼はそのネーミングを思いつきます。冴島総監は、若い頃は警察ロボットの乗組員だった様子。あの特徴的な髪型と謎のポーズは昔から変わっていないらしい。やっぱり、この人ただ単にロボットが好きなだけなんじゃないか!?自分の過去を回想したうえで冴島総監が気づいたのは、ブレイブポリスたちには平和を愛する熱いハートが共通していること。燃えるような熱いハート。つまり、新ロボの名前は!…と行きたいところでしたが、今回では結局名前は明かされませんでした(この記事ではすでに出しちゃってるけどね)。
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今回はここまで。次回は第25話から第27話をご紹介予定です。『勇者警察ジェイデッカー』。皆ぁ、観てね~!
◎今日の勇者ソング◎
今日ご紹介するのは、1994年放送の『勇者警察ジェイデッカー』使用BGM「ビルドチーム、急行せよ!」です。
先週に続きビルドチームに関する楽曲のご紹介。本曲は、特に前半部分が劇中で時々使用されていました。
ビルドチームは最後まで度のメンバーも安定して活躍していた印象。ただ、メイン回という点ではダンプソンがちょっと少なかったんじゃないかなとも思ったり。しかも彼のメイン回に限って、なぜかギャグ回ばかりだしなぁ…。
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